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>そういった柔軟さが足りないんだ、この作品は。能書きのために根本の部分を上手く使おう。どうせ汚れるなら汚れを利用しなって。もし、俺がここで作品を書く動機がカネや名誉なら、俺は躊躇い無くそれを駆使するだろうし、作者(=俺)の神格化に物凄い労力を払うと思う。もっと言えば、自分の作品の価値を明らかに貶める『意図の開陳』みたいなことも、絶対にしないでしょうね。例えば、この作品にだって巧く作者信仰に結びつくようなレスを付与して、自己批評の形で価値の向上を図ることだって出来ただろうし、多くの作者がその生い立ちや性格、ある種の構築された神話の一形態、創作物と作者の完全な癒着を起こしているように、それが多分クレバーなやり方なんだろうと思うんですよ。それは、ホントに。というのも、俺は文章でメシを食いたい人だし、もしなんかで俺の文章が売れたら、俺が「文学極道のケムリ」であることは死ぬ気で隠すと思うんですよね。やっぱ、作者ってのは信仰させて、客を騙し切ってナンボですから。大体、上記のようなレスをつけて、通常の(批評、ではない)賞賛を受けようなんて土台不可能だろうと思います。まぁ、言い方は悪いけど、自分で自分の作品に泥ぶっかけてるわけですよ。まぁ、『評価を受ける』って一点で言えば、物凄く愚かだと思う。大体、日本人の作品評価基準なんて所謂「シロウト」(作者の死を知らないって意味で)の中では完全に固着化してるわけだから、上手に「汚れ」を使いこなすのが巧い作家だと思うんですよね、それは俺も。ただ、俺は作家志望の気の弱いお兄ちゃんではなく、文学極道のケムリで、俺の作品は評価されるため、と言うより叩かれるために出すほうがいいと思うんですよ。少なくとも、ここでは。だって、何でもありで利用し尽くしたら、俺が普段エラそうに語ってるリクツとの整合性が失われてしまうわけじゃないですか。文学極道ってのは、作品構造のハラワタまで引っこ抜いて見せ合う場であって欲しいわけです。それが、結果的に作品評価を下げるとしても。「明日凄い作品を書く」ことが大事で、「今日の作品」は永久に、明日のためにある。鍛錬場に信仰を、少なくとも発起人が持ち込んではいけないでしょう。柔軟では無いってのが、ケムリとして書く上で大事なことなんだと思うんですね。まぁ、それはそれとして。「ケムリ」って名前と断絶されたら、俺は平気で嘘をつきまくると思うんですけどね。その程度には俺も、結構あざといです。でも、この場ではこういう姿勢でいるのが、一番(俺としては)信頼に足る読み手である道かな、と。結局、この場で賞賛されても今んとこ、カネにはなりません。名誉にも、狭い村で多少の自尊心を満たすってこと以上には、ならない。要するに、賞賛って飽きるんですよね。ものすごーく尊大なことを言うと、俺は褒められるのには相当飽き飽きしてるわけです。だから、「それを言っちゃ身もフタもない」って感じに作品を追い込んで、カネや名誉以外のものをいただいているつもりだったり。っていうのも、ここはやっぱり「稽古場」なんですね。全力で、手管を尽くして評価を取りに行くってのは、いずれ飽きます。それなら、むしろ叩きやすいように作品を開ききって、叩かれて鍛えたい、とかそんな感じでしょうか。もちろん、ケムリってネームクレジットを打たれた作者の神性とか、作品の神話的価値とかはドン底になるわけだけれど。やっぱ、鍛錬ってのはそういうものじゃないですか。詩ってのは、ある種の手品に近いものだと思うんですよ。そりゃあ、タネ明しをすればするほど魅力は失われる。でも、手品師同士の技術比べじゃないですか。そこにはやっぱり、「これは所詮手品である」っていう、突き放した態度が必要になるのではないかな、と。俺は、詩も小説も気の利いた嘘と同義だと思ってますから。その程度に過ぎない、と。だから、この場に限っては「タネも仕掛けもない奇跡です」ではなく「これこれこういうタネなんですが、いかがなモンですかね?』と、やるわけだし、自分の作品が「奇跡」だと信じてる人には「ああ、こういう仕組みね…」ってやっちゃうわけで。他人をそういう風にザクザク刻む以上、自分だけ特権ってわけには、いかないかなぁ、と。なんか、「アウシュビッツ以後詩を書くことは野蛮である」って言ってる人いるじゃないですか。アレって要するに「ケツ拭いた手でメシ食うなよ」って意味だと俺は思うんですが。何でこれが、詩や理性に対する批判になるのか全然わかんないんですよね。詩は詐術。安い心と馬鹿な読者を安っぽく煽り、作者を信仰させる技術、そういう面については俺はとことん突き放して物事を見てます。「天才詩人の代表格?ヒトラーじゃね?」ってくらいには。でも、文学極道っていう場で俺が率先してそれをやるのは、『巧い詩を書こう』『皆で上達しよう」っていうのに反すると思うんですよね、そういう感じです。超長いな。
>そういった柔軟さが足りないんだ、この作品は。能書きのために根本の部分を上手く使おう。どうせ汚れるなら汚れを利用しなって。
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