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現行ログ検索結果 (投稿者)

  1. 11 : [返信]  稲村つぐ ('07/07/15 15:02:34)


    >永遠のあやとり遊び

    理来さんも指摘されていますが、この点について作者の返信が見てみたいものです。
    私も、気になった部分でしたので。
    雰囲気の手渡し方としては優れた詩行だと思いますが、繋ぎ目というよりは、ちょっとした「杭」に見えてしまう感じがあります。
    そう見えてしまうと、それ以下の部分が、夜の精の掌中の出来事と捉えやすくなり、それはそれで、メルヒェンですが、
    身体性という観点からいうと、「昇華」よりも「チープ」に傾きかねない。

    この作品は秀逸で、あえてケチをつけるような読み方は無用に思われますが、「表現のアンカー化」そういった配慮について、考えさせられました。

  2. 37 : [返信]  稲村つぐ ('08/01/01 15:27:21 *1)

    まず、負荷なく読めていく文章には脱帽。小道具の一つ一つ、それらを詰めていく作業、そして人物の歩かせ方も上手し、十分、楽しめるものです。

    ただ、肝心のバッグについての縫製がやわいようです。
    「男が海に向かう」ということを、海を見たことがない女の子に、「何かしてあげたい」という動機や、「何も出来ない」という答えに結びつけるには、
    5、6連の描写があっても、まだまだ薄いと思います。
    それに「海」というメタファが、語感自体のリリカルな枠を抜け出していない。素材として活かされてもいなければ、特に手がけられたものも感じない。
    中村かほりさんの「rebirth」に、「群青だった、」というリフレインがありましたが、そのとき私が感じた空虚さを、再び目にしたという気がします。

    きれいな贈り物を頂いたけれど、手に抱えても胸を打つものがない。そんな不思議な困惑が残りますね。

  3. 31 : [返信]  稲村つぐ ('07/09/30 11:35:18 *1)

    >小惑星探査衛星のコンピュータのお話

    この挿し込みは良かったと思います。
    導入の星空の描写が決まっているから、自然に溶け込んできます。

    「麦畑に星屑」と「廃墟に銀の海」という場面の距離が、読み手によっては少し幅がでるでしょうか。
    「麦畑」が、ラスト「更けていけよ」の発声者の情景にあるように読めますが、どちらも少年の心の中にあるようにも読めます。
    逆にそのあたりのシンクロを意識して読んでいくと、読者として救われるような、そんな優しさを得ます。それは私の甘え、かもしれないけれど。

    潜入する少年の、道なき道に刻んだ足跡を、夜が明けたとしたら、なおさら私は直視することができないでしょう。
    読後に目を閉じました。ゆっくりと静かに。それから、ぎゅっと、まぶたを結んだ。

  4. 30 : [返信]  稲村つぐ ('07/09/02 10:57:19)

    薄皮、指。方言が聞こえてくる回想。
    タイミングも、線の強弱も、絶妙で、モチーフの重さが、読み手の中で変化していく。
    申し訳ないけれど、推敲の手助けは、私には難しいですね。良い作品です。

    ただ、名優である烏に比べて、家守のちょろっとした存在感は、それはそれで良い配役ですが、いま一つ中途半端で作品に馴染めていないような気がします。

    と、・・・言えるのは、これくらいでしょうか。
    目新しさはないけれど、学びとしたい、良い作品でした。

  5. 44 : [返信]  稲村つぐ ('08/08/03 06:46:34 *3)


    >着色料で温存したい。そしてつややかな表面をいつも記憶の水分に浮かべて眺めたい。

    挙げたらたくさんあるので割愛しますが、ところどころのイメージの増幅がものすごい。
    通して読み難かったのですが、その部分的な増幅が、何とか読みを繋いでくれます。
    対して、これも挙げたらたくさんあるのですが、

    >すべてを海に捨ててくれ。る。

    や、

    >浮かん。だ青に白。

    これらは普通に読み難いだけだと、私には思われます。含ませた、狙った、その効果よりも、興醒め感のほうがあります。
    カタカナのほうは、よくわかりませんが、この作中では特に功を奏しているとは思えません。

    気になったのは、創意に纏わって見える(私の見方だけれど)「義務」という面が頑ななほどに勝ってしまっている、ということ。
    「義務」に対する実験的なモチーフ(特定のピリオド、とか)の選択結果、体系を一つの作品で示そうとする、さらにまたその「義務感」。
    ちょっと義務、義務している(?)感じ。固い。その固さが、増幅されたイメージの連鎖を強く邪魔してしまう。
    それでも汲み取っていくのが、この作品の味わい方なのだろうけれど、作者の肩にある「義務」が、何回か読んでも私の中の「提起」へとは繋がってこようとしません。
    私も読み手として、据わり直さなければならないのでしょう。
    しかし、もう一度、見つめ直された創意のもとで磨き直し、この作品を突きつけてほしい。そう願って止みません。

  6. 44 : [返信]  稲村つぐ ('08/08/03 10:49:08)

    誤解を与えてしまったでしょうか、すみません。
    私が実験的、といったのは、採用されたガジェットのことで、スタイルのことではありません。
    実験的なピリオドとは「義務が時代性として試用されている」というような意味でした。

    ご自身を作品に体現されていくご姿勢に期待を大きくします。
    ご返信ありがとうございました。

  7. 26 : 明かり  稲村つぐ ('07/07/15 16:39:22 *1)


    卵白に手持ちの砂糖を適量加え、泡立てること数分
    それくらいの仕草で
    つややかに真っ白なメレンゲは現れる

    頭上の時計を見る
    ルームランプが明る過ぎて
    私はすぐに目を落とし
    一秒ごとに侵されていくボールの白を
    じっと見つめた

    お向いの子は熱心で
    今日もピアニカの練習に余念がない
    単純なメロディ、ときどき止まり、そして戻る
    メロディ
    途絶えては
    何度も帰ってくる、メロディ

    家々の天井を透けて
    生ぬるいスモッグの真っただ中へ
    ささやかにも旗は、掲げられる
    あらゆる種類の排気は
    望まれて流れ
    旗の下で渦を巻く、真っ白な私たちを
    常に見つめ返している

    ここに招かれたこと、ここで休まること
    そしてその隙間を交錯しながら
    潰れていく感情のこと

    路傍の電柱も、高原の夏草も
    不断の呼吸を
    あるいは吹き抜ける風を裂いて
    とある朝
    オレンジ色に輝く、その小さな旗を掲げるだろう
    地平の先にはいつも
    同じ分量だけの記憶がある

    私はもう一度メレンゲを立て直し
    生地に混ぜ込むための準備を始めた
    この生地を焼く
    そう望まれて、胸元を
    照り返すキッチンに寄せる

  8. 26 : [返信]  稲村つぐ ('07/07/15 23:41:13)

    田崎さん、お疲れ様です。
    新作でした。コメント頂けてうれしいです。

    ご指摘の、異質な部分。これを増やす向きには、今の私の性質では難しいですね。
    おっしゃるとおり、増やすより、引いて馴染ませる、そういった方法をまた採ってしまいそうです。
    無難への指向、これも、もっと注意していかなければなりません。私の場合は、評にも、散文型の作品にも、これが顕著に表れてしまっているようです。

    それから、潔癖と感じさせてしまうのは、私の欠点ですね。「きれい」とか「上質」とか、それは道具だと私は考えていますから。
    道具は大切にしたい。けれど、「文体の美しさ」はそこからは決してやって来ないし、例えば、読み手に魅力を感じてもらう、
    といったような目的の一つも実現できないのならば、ただのお飾りに過ぎません。
    文体の美しさも、作品の魅力も、いまある道具を手垢に染めて、築いていかなければならない、そんなことも考えさせられました。

    田崎さんの目を、ありがたく思っています。どうぞまた、よろしくお願いいたします。

  9. 26 : [返信]  稲村つぐ ('07/07/18 20:28:30 *1)


    ケムリさん、批評ありがとうございます。

    >二つ目のスタートラインだと

    そうですね、新たなスタートラインにいる実感はあります。しかし、ウォーミングアップもできずに、もがいて、というより、ただ萎縮しているような・・・
    今までの、人の、そして自分自身のもたらした、様々な「結果」を整理してみて、では私は今、何を作りたいのか。
    やはり、人の胸を打つ、魅力のある作品を生み出したい。ケムリさんの求める作家像に近いものを私も思い描いています。
    スタンス云々は、これ以上、語ってもきりがありませんが、また作品を持ってきます。どうかまた、目を通してやってください。

  10. 26 : [返信]  稲村つぐ ('07/08/09 23:19:36)

    はらださん、コメントありがとうござます。

    蛍光灯、メレンゲの死に方、この二点のご指摘、大変勉強になりました。自身では、気づかなかったですね。
    蛍光灯に纏わるイメージは、拒絶に向かわせてしまってすみませんでした。改稿することがあれば、直すかもしれません。
    メレンゲの死に方については、間隔的にはおっしゃる通りの区切りが適切かもしれませんが、読ませ方としては一秒くらいでオーソドックスだと考えます。
    「次々に」という意味合いを軽く表してみたかったところで、逆にひっかからせてしまって、これも申し訳ない。

    総体的に落ち着く良品、という評価を頂いたようですが、
    そこから滲み出るものが、はらださんを「緊張させる、ドキドキさせる」くらいの、力のある作品を書いていきたいと、今、あらためて考えています。

  11. 26 : [返信]  稲村つぐ ('07/09/05 20:03:28)

    後藤さん、こんばんは!

    >他人に対する明るさや、優しさや、面白味というものに興味がないんでしょうか。

    それらに興味を抱かずにはこの作品は一行も書けませんでした。とてもビクビクして、他人の目を気にして書いたような覚えがあります。
    それでもなお、無関心な印象を与えてしまった自分の力不足を恥ずかしく思います。
    コメント、非常に助かりました。ありがとうございます。またよろしく。

  12. 26 : [返信]  稲村つぐ ('07/11/10 14:21:39)

    一箇所、書き直し。「オレンジの蛍光灯が明る過ぎて」を「ルームランプが明る過ぎて」に。

  13. 26 : [返信]  稲村つぐ ('08/08/11 18:41:40)

    買って頂いた部分は、本当に良く見て頂いて、の上ですね。
    申し訳ない気持ちです。

    「手際」以上のところを、作品で放てるようになりたい。みなさんからのコメントを受けて一番痛感したところでした。
    次こそは、殴り甲斐のある作品を持ってきます。またよろしくお願い致します。

  14. 33 : [返信]  稲村つぐ ('07/11/06 21:51:33)


    >血だらけになった千羽の伝書鳩が飛び出し、
    >夜の海をいっせいに駆けていった。

    このあたりの描写など、最終で辿り着く場所を見せてくれてはいるものの、道筋として魅力を感じません。
    他も、描写自体に魅力が乏しいところが多いようです。
    そつのない文章と構造で、最後に手渡されたものにも丁寧さは感じ受けます。
    しかし、作者着想時点の感興を読み手に伝えきれているかといえば、むしろ離れたところまで来てしまったのではないか、というのは、お節介な感想でしょうか。

  15. 36 : [返信]  稲村つぐ ('07/11/06 23:46:16)


    >描けないゴーストたちに。

    >ゆびさきを遊ばせて、小さく触れ合おう
    >錆びたコーヒーカップの上で
    >自転をやめた星の上で、繋がってしまった大陸に
    >ゴーストたちの喧騒の中で、もう一度

    ここをもう少し厚くするなりして、強く落とし込まないと、昇華への壁をいま一つ破っていけない。
    よりクリティカルな打撃を受けることで、切実からファンタジーを生み出すときの輝きも、増してくると思いますし、相関図を掴みやすくする、という利点もあるでしょう。


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