文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

2015年11月分月間選考雑感(スタッフ)

2016-01-12 (火) 22:02 by 文学極道スタッフ

8453 : 無題  湯煙 ('15/11/24 00:11:56 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151124_959_8453p
(一)
 放尿の果てに
で、それまでの跳躍と硬さから見えてくる皮肉なイメージが惑溺する思いと破顔の相貌を押し出し、
一気に掴まれました。
こういう手法もあるのですね。

2.8462 : 失態  イロキセイゴ ('15/11/30 23:43:45)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151130_180_8462p
(一)裏切りが中途半端なのではないでしょうか。
(二)そうですね、失態ですね。もう少し読者におもねってみてもよいのかもしれません。

3.8460 : 陽炎  月うさぎ ('15/11/30 16:02:46 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151130_166_8460p
(一)「二人」「あれはあの夏」といった言葉は私性が強く、他人の寝室を見せられているような心持ちになりますね。たぶん銀色夏生などがお好きだと思います。
 ともあれ、表現されている事象については素敵だと感じました。
(二)書き始めて日が浅い方の作品だと思います。
初連の二行が、きちんとイメージとして結実していて次の行を読みたい思いに駆られていきます。
四連目以降が、ありふれた言葉で既視感のある文章として書かれてしまっているので、
四連目以降を初連と同じだけの緊張感を持って書いてほしいと思いました。
これから、どのような変容を遂げていくのか楽しみです。
書き始めて日が浅いということは素晴らしい作品を書き当てるまでの楽しみを長く持つことができるということなので、
うまくいけば傑作を書くようになるのではないでしょうか。
「あれは
 あの夏」
と、
「窓が真っ赤な夕日に彩られ」
の面白さの違いを感じながら書いていって欲しいと思いました。

4.8446 : フフンフフ  小林くまお ('15/11/23 02:05:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151123_897_8446p
(一)始まり方がどきっとしますね。全体的にライトノベル文体が合っていておもしろかったです。
 最後まで悩みました。循環が循環していないことがポイントだと思うのに、説明がそこの周りをふんわりとしてしまっているように読めて、惜しい、という印象が拭えなかったからです。

5.8461 : 透過するレース  れたすたれす ('15/11/30 20:45:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151130_172_8461p
(一)全体的に面白さを持っている詩情があります。途中、説明を挟んでいく部分が非常に気になりました。説明しない方が行間が広がって更なる詩情を獲得したのではないでしょうか。

6.8445 : キングコング岬  atsuchan69 ('15/11/21 22:50:42)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20151121_832_8445p
(一)勢いがあり謎で、一見突き放しているようで流れのしっかりしているところが良かったです。
(二)最近、さまざまな手法を試している作者の結実が見えてきました。
魅力ある作品であり再読するに値するものがありました。
(三)タイトルがキャッチーですね。下ネタの客層などに思いを馳せてしまいました。

7.8458 : 幻ノ記憶  垣宮 ('15/11/27 23:22:40 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151127_077_8458p
(一)リズムがよい。

8.8457 : 神様のはなし  熊谷 ('15/11/27 20:21:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151127_069_8457p
(一)夫婦関係などがドライに語られる詩は少ないと思います。それがうまく扱われていますし、神様というテーマに対する哲学的アプローチも感じられ、とても面白く読むことができました。
(二)一連ごとに相対性のあるもの「過去ー未来」「生ー死」「存在しないー存在する」を扱い、四連目で表層の(今までのベースになっていた)神様にGPSをつけるという話を否定することで肯定できる何かを浮かび上がらせる。
 とても面白かったです。

11.8454 : 何もない一日  赤青黄 ('15/11/25 08:45:46 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151125_986_8454p
(一)「猫がいる。いつも死んでいる」で全てが覆されて、いい作品だと思いました。淡々とした前半が意味を持ってきました。
(二)「何もない」や「幸せ」は書かないでもよかったのではないでしょうか。
(三)読んでいて不安になる部分があって、そこが魅力と言えるような、言えないような。

12.8459 : かなしみ   前田ふむふむ ('15/11/28 08:49:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151128_083_8459p
(一)静謐に自分と向き合う人の横顔を見たような気になりました。

13.8456 : ラーメン道  山人 ('15/11/25 20:40:04 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151125_021_8456p
(一)熱すぎるほどに書かれていますが食べるという浄化がないため、
かなり中途半端に終わってしまった印象があります。
最初に絶頂が来て、ずっと失速しているため構成を変えてみると、もっと良い作品として立ち上がるのではないでしょうか。
ラーメンは書き尽されてきた題材なので、そこへと挑む姿勢は評価に値すると思います。
(二)行けば分かるさ、とは行かないようで。周辺事情を説明することで道を書き出そうという意図はとても面白いと感じるのですが、作品を読むことでラーメンを味わった気になれたらもっと良かったのではないかなぁと思います。

14.8455 : ペスト考(1)  あ ('15/11/25 12:50:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151125_991_8455p
(一)批評はフォーラムでお願いしたいところです。なにとぞよしなに。

15.8426 : 甘露  鮎 ('15/11/16 02:03:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151116_591_8426p
(一)ささいな日常の情景がリアルで共感する部分もあり、更に切り取り方が絶妙なので中に入り込んでしまう力のある作品だと思いました。
「虫が喰いが」の噛んでいる部分が残念には思いました。
また「こんな些細な出来事が」の「こんな」があることで、文章の断絶化が進んでいるようにも思えました。
「些細な」から始まって読み手に包括を委ねた方が奥行きが出たように感じます。
けれども良い作品です。もう少し整えたら傑作になるのかもしれないですね。
(二)タイトル、突然の(作中話者に託した)自分語り、最後の感慨、想定している読者層が分からなくなる作品でした。

16.8412 : 水の箱舟  裏階段に腰掛けて ('15/11/09 05:43:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151109_289_8412p
(一)特に悪い部分が見当たらないと思いました。それが良いことなのか悪いことなのかは分かりません。
この作品は、世界観を提示することに関して充分な効果を持つ作品だと思います。
連作にしたり断章にしたりして、
この作品を頭に、あと10倍くらいの分量で読みたい、
それだけの分量でも、きっと読み込んでしまうのではないか、と思わさせられる印象を得ました。
選考後に作者名を見たのですが、作者はレス欄で、よく激昂しているのに作品は全然ちがうんだな、
その激昂している熱量を作品へと向けたら更に良いものとなるのかな、と思いました。

17.8441 : どうしょもないし  GENKOU ('15/11/20 21:59:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151120_797_8441p
(一)捻り方がおもしろかったです。
(二)途中まで、どうしようもない自分への葛藤を詩へと昇華できている予感に満ちていました。
どうしようもなさを破壊へと向かわせていっていますが作者の繊細な感覚に、それが合っていたかどうか。
繊細なまま、どうしようもなさを放棄せず詩としても向き合った方が作者の素晴らしく詩的な背中が傑作として浮かび上がるような気がしました。
(三)途中からの破綻を最後にメタ化していこうとする作者の作品としては新しい試みに思えます。
ただし、その分、作者の作品内に常にあった魅力である人間的感情が直情が薄れていて詩情の薄れになっているようにも感じられます。
作者の真っ向勝負の詩作品のほうが心を動かされるものがありました。
技術として、この方向性は書き続けていて良いと思います。
ただ作者は、もっと違う方向で良い詩を書けているので自分の良さを最大限に発揮して欲しいとも感じました。

18.8449 : 新、呼吸  LEK ('15/11/23 06:23:37 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151123_911_8449p
(一)立脚している部位がおやじギャグなので、そこの面白さを、もっと伝えたり破壊すると良いのかな、と思ったり思わなかったりしました。
エンタメに仕上げる難しさを垣間見た気がします。
(二)リズムが良く、言葉も丁寧に並べられています。
(三)ついたレスの方が面白かったですね。

19.8440 : 有給休暇  少年B ('15/11/20 16:28:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151120_788_8440p
(一)途中の会話っぽい部分が誰が誰にいっているか分かればもう少し違った受け取り方ができそうです。

21.8394 : 敵  zero ('15/11/02 04:45:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151102_012_8394p
(一)AはBである、という前提についていけませんでした。ついていけなくても楽しめる場合もあるのですが、今回は違いました。
(二)二連目の説明的部分が気になりましたが無駄のない詩情であり勉強になります。
人間が作品に立脚しています。

24.8437 : 山手線と、終わらないダンスミュージックのはなし  熊谷 ('15/11/19 20:49:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151119_758_8437p
(一)畳み掛けてくる言葉がどれも意味を持ってすっと入ってきました。ただ個人的には、改行した方がより重層的になった気がします。
(二)小品として出来は良いと思います。ただ書き込みや雰囲気と分量が中途半端な感はあります。同じ展開で差異のある二連目を始めてもよいのかもしれません。
(三)山手線(環状(感情?)線)を配置してくるくると同じ所を回っている、それを淡々と受け止めている前半部分の描写。それと、よく分からない展開になってしまって、作中主体の決心をみているしかなくなる後半部分が上手く噛み合っていない印象。「自分と〜する」というのは作者の作品によく見る表現ですが、今回は内容と齟齬が生じています。
 大切な思い出は(作中話者の知らない)終わらないダンスミュージックが流れる場所にいるのだろうという着想はとても惹かれるものがありますが、見知らぬ男に導かれていったくらいじゃ、さよなら出来ないんじゃないかなぁ。

25.8439 : 既読スルー  泥棒 ('15/11/20 13:02:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151120_779_8439p
(一)えりちゃんがあんまり魅力的に読めませんでした。もっとぶっ飛んでもいいと思います。

27.8421 : (無題)  少年B ('15/11/14 14:17:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151114_519_8421p
(一)双生児もの世にはたくさんありますよね。
それを使って何を書くのか? ということだと思います。
今回のテーマですと、萩尾望都「半神」がもうやっちゃってますから、評価は辛くなってしまいます。
若さ、ポップさは作者ならではのものだと思うので、そこをもう少し突き詰めたものを読みたいなー、と期待しています。

28.8414 : さよなら象徴主義  北 ('15/11/09 06:57:24 *198)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151109_297_8414p
(一)流用的文体と展開がユーモアを増していきます。
初連と最終連のバランスが気になりました。

31.8430 : 尊厳死の処置に因る実験映像室の幽霊的現象について  鷹枕可 ('15/11/17 14:37:43)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20151117_657_8430p
(一)最終行の「散文」にだけ違和感を感じました。一貫した作風の中でタイトルへの主題を見事書いていると思います。

32.8402 : 別の詩  三台目全自動洗濯機 ('15/11/03 22:51:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151103_059_8402p
(一)(一)ハルキストやライトノベルが純文学にまで達したゼロ年代を通過しての上手な作品だと感じました。
丁寧に作られているな、と思います。

34.8431 : ウーん? 青空が破裂しそうだぁ?  おでん ('15/11/17 22:11:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151117_673_8431p
(一)パンツの唐突さに笑いました。そこまでの紆余曲折、もう少し捻れる印象です。

35.8428 : マチ子とブタと病室で  尾田和彦 ('15/11/16 21:38:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151116_626_8428p
(一)物語としても素敵でした。そして、ちょうどいい言葉数で表現されています。

36.8427 : アクリル・ホテル  ねむのき ('15/11/16 11:34:05 *8)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151116_604_8427p
(一)丁寧に紡がれています。作中の主題となっているものと比喩が、
これまでに使用されているものと重なることが気になります。
もっと独自性に富んだ比喩にしてみると過去さまざまな方が書いてきた諸作との差異が見せられて面白いのかもしれません。

37.8423 : 神楽 ─葉月の舞─  彫刻刀 ('15/11/14 21:14:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151114_535_8423p
(一)葉月??

39.8391 : 詩の日めくり 二〇一五年二月一日─三十一日  田中宏輔 ('15/11/02 00:01:25 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151102_005_8391p
(一)どうしても詩として弱い日があるのですが、全体としては詩情を感じさせる出来になっています。

40.8420 : 雨の音  湖中 ('15/11/12 00:34:55)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20151112_432_8420p
(一)初連から非常に素晴らしい世界観が展開されていきます。
詩として高い位置にある綴りが続いていきますが、
「   先生、詩は孤独を癒やす魔法じゃない
    その意味では、詩だって生活の働きなのです」
など詩の中で書くことでの前提を比喩に昇華せず直接性を押し出していくことは、
果たして、この作品の中で効果的だったのでしょうか。
この部分などが初連からの比喩展開で書かれていたら名作になったのかもしれない、という思いを抱きました。
また作者の作品を読んでみたいです。

41.8422 : 淡い水色の  本田憲嵩 ('15/11/14 19:12:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151114_529_8422p
(一)硬骨さを持った単語の切れ味を「淡い水色」の中へと包み、
過去と決着がつけられない自己自身の像的形象を押し出してきます。
「のような」や「、」は果たして本作で効果的に働いているのか疑問も感じました。
自分自身に向き合い続けているだろうことが作品に滲んでしまう作品は作者に合っていると思いますし勉強になります。

42.8396 : 魔王  裏階段に腰掛けて ('15/11/02 21:40:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151102_028_8396p
(一)作品として特に悪くないと思います。
初連と二連の間に僅かな情景描写を入れても(抽象的描写でも)更なる詩情を獲得できそうです。
最後の切り取り方が、
凡庸になった部分も気になります。
独特の言葉はこびがあったので、その独自性のまま最後の余白へ拡充させても良いのかな、と思いました。
レスとして作品の読みを作者がなしていますが、この作品に関しては、
作者の読みよりも面白い読みが作品に宿っている可能性があるので、
あまり読者の読みへの楽しみを奪わなくても良いのかな、とも思いました。

43.8399 : 花  紅茶猫 ('15/11/03 17:02:29 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151103_046_8399p
(一)もう一つ展開があれば、と思いました。
(二)賞での優劣は別にして書き続けて欲しい魅力を持つ作品だと思いました。

44.8393 : 僕のノートに  北 ('15/11/02 00:32:45 *9)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151102_007_8393p
(一)部分部分に魅力が感じられました。少しまとまりがない感じはしましたが、それでも言葉に力があるのでよかったです。
(二)もう少し足りない部分が読み手に余白を与えています。
分量に関して最初、懐疑的でしたが、
さまざまな格言的ものやフィクション的ものへ詩的再構成を促す方法として成功していると思います。

46.8416 : サクリファイス  蛾兆ボルカ ('15/11/09 22:00:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151109_349_8416p
(一)あり得ない情景なのですが、想像することができました。元となる作品を知らないのですが、あくまで詩作品として良い世界観だと感じました。

47.8419 : 共通する無題詩  山人 ('15/11/10 16:24:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151110_394_8419p
(一)三作提示することで、それぞれの詩の特性と表現の豊かさの差異を咀嚼させることに成功していると思います。
タイトルを一行の詩と考えると、もう少し作品にふさわしいタイトルがありそうだとも思いました。

54.8406 : 黒魔術  本田憲嵩 ('15/11/06 18:47:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151106_147_8406p
(一)作品として、これからが楽しみな作品だと思います。
まだ未完成で書き方を模索中な筆致が伝わってきます。
作者は、自己をリアルに描写することに長けていて、その作品は非常に高い位置にあると思うので、
そういった作品も、また書いて欲しいです。

55.8397 : 落葉の中で  鮎 ('15/11/03 02:39:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151103_035_8397p
(一)少ない単語で、深いところを表現できていると感じました。何度か読み返してみたい作品です。
(二)最終連が非常に印象的です。
 蜂の死骸
に匹敵するだけのものを、それまでに書けているかどうか。
もう少し凝縮した作品となれそうです。

56.8407 : 海の詩編  ねむのき ('15/11/06 20:15:09 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151106_152_8407p
(一)詩に関しての言及が本当に必要だったかどうか。
また各篇について良質さに高低差があることが気になります。

57.8401 : 或る気候の噂の為の十一節からなる唱歌  鷹枕可 ('15/11/03 21:34:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151103_058_8401p
(一)作品世界が魅力的で、よく作り込まれているのがわかります。言葉の配置もよいと思います。
(二)自分の世界や追究しようとするものを持っている方の作品は、やはり面白いです。
惹き込まれるだけの十分な強度を持っています。

59.8417 : 陳さん  湯煙 ('15/11/09 22:27:02 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151109_352_8417p
(一)読み進めるだけのものがありました。
散りばめられた暗喩も上手い。
最終行、これで良いのか気になります。
(二)難しいことは何もしていないのですが、伝えたいことは全て表現できていると感じました。物語自体も興味が惹かれるもので、最後の一行も作品をしめるものとしてよかったです。

60.8405 : pavitra(  lalita ('15/11/06 16:48:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151106_142_8405p
(一)どんどん作品からの狂気が薄れていき平凡なものとなっていっています。
作者の過去作は良い悪いは別にして狂気の行先が気になるだけのものがありました。
不快感も弱いですし不調なのでしょうか。
それとも詩を書くより、なにか良いことが見つかったのかな、と思いました。

61.8415 : 殻  れたすたれす ('15/11/09 21:49:46 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151109_347_8415p
(一)前半のスピードと後半の拡張された比喩での綴りが実に効果的です。
最後のほうは隠喩として多くを読み取れる幅の広さがあるため「殻」という言葉と共に作品を見事、伸ばしていけています。
ただしざらつきと脱臼をリズムに置いていること、一呼吸での区切りが最後の比喩表現までの勢いを断絶していることが勿体なくは感じました。
もっと良い作品になるのではないでしょうか。

64.8392 : A  アルフ・O ('15/11/02 00:12:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151102_006_8392p
(一)素敵なイメージの展開が為されています。このまま書き続けていって欲しいです。

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2015年11月分月間優良作品・次点佳作発表

2015-12-23 (水) 23:06 by 文学極道スタッフ

2015年11月分月間優良作品・次点佳作発表になりました。

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2015年10月分月間選考雑感(スタッフ)

2015-12-07 (月) 22:07 by 文学極道スタッフ

8373 : 芸術なんてメッタ刺しでんがな  泥棒 ('15/10/16 13:00:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151016_612_8373p
(一)
芸術なのに読者を気にしている呪縛にいる作者のメタ文学。
寒くなればなるほどに、風刺が効いてくるという恐ろしい作品です。
エンタメに見せかけてヘタウマに見せかけて単純に上手いので、詩とは何かを実は一番いい当てているのかも。
作者はハードルの下げ方が抜群に上手いですね。
(二)
 この作品の中に出てくる「詩」「読者」はまったく知らない言葉のように楽しめました。芸術の秋ですね。
 
8369 : 眠れない女の子のはなし  熊谷 ('15/10/14 19:58:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151014_573_8369p
(一)
作品のオマージュ性を大切にしながらも自分の作品となっています。作者の作品は、これまでテンプレを崩さないように自身の言葉ではみ出すことを控えていたことが度たび見受けられました。今回は模倣から一歩踏み出していて読ませていくし展開に無駄もなく詩情を等身大で作り出すことに成功しています。作者の作品としては傑出した出来なのではないでしょうか。
(二)
とても好きでした。鮎さんと全く同じで、「女の子である感じがしない」と思いながら読みましたが、それが人物の魅力を生み出しているのかなぁと。
(三)
タイトルと中身がマッチしていました。また、それぞれの連がちょうどよい長さと濃度で、ところどころにアクセントのあるフレーズもあり楽しかったです。
(四)
受容の過程が丁寧に日常/ここではないどこか/過去/夢の中と多層的に語られている。劇的ではない所に真実を感じた。

3.8366 : 希死  zero ('15/10/12 05:59:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151012_508_8366p
(一)
哀愁と自問、そして学んできた経験、すべてのものが交錯し詩として昇華していきます。
感情を揺らしていく力量と等身大の迫り方が見事で圧倒されます。
自分の人生についても多く考えさせられる力作であり、ひょっとしたら傑作なのでは、と思いました。
(二)
淡々としているのですが、言葉がだんだんと力を持っていくのを感じました。自らの内面を適度に客観視していて、重たくなり過ぎず、かといって単なる感想にもとどまらない者になっているのが良かったです。

20.8341 : 額縁  zero ('15/10/01 07:25:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_192_8341p
(一)
次の行を早く読みたい、と思わせる作品でした。終わり近く、「額縁の威厳」という表現は全体を引き締めていて好きです。

6.8368 : 水色のやつと、パールホワイトのやつ  蛾兆ボルカ ('15/10/12 11:28:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151012_517_8368p
(一)
タイトルと中身がマッチしていました。また、自由になりすぎる素材に抑制をかけて書いていると感じました。
(二)
最終連は弱く凡庸な結論に降り立ってしまっている。しかし、それまでの過程が丁寧に描かれていて詩としての強度は十分たもてている。
タイトルで損をしている気もしました。もっと傑出した身構えてしまうようなタイトルでも、そのハードルを越えるだけのものを持っている作品なのではないでしょうか。

28.8344 : 離岸流  鮎 ('15/10/01 16:54:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_207_8344p
(一)
 お前の名は「哀しみ」
ここだけが引っ掛かりました。剥き出しで書かなくても十分つたわるので、その分を別の比喩に当てて欲しいと思いました。
粗い部分はありますが、それだからこそ等身大の詩情を出し切ることに成功しています。
今の上手すぎない状態だからこそ詩が立っているのか、
上手くなっていって詩が立ち続けるのか興味があります。
これからも読み続けたい作者です。
(二)
 夏の海水浴場と身体の中に「哀しみ」の奔流を抱いた作中主体の心象風景をオーバーラップさせています。感情を「孕んだもの」(もしくは孕まされたもの)として扱うことは女性の詩ではそう珍しいことではありませんが、/で処理するにはすこし唐突だったかもしれません。

8374 : 出稼ぎ人夫  山人 ('15/10/20 04:53:29 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151020_690_8374p
(一)
非常に興味深く没入しながら読みました。
描写に力があります。
「おれ」の気持ちが書かれるところから詩の方向性が少しだけぶれた気がしました。
描写で心情も吐露させられる力量なので是非もう少し長く書きこむか、
描写に特化するかしてみて作者の力量に作品を追いつかせてみて欲しいと思いました。
(二)
 このテーマは素晴らしいと思います。
 作品としては、実景→実景→独白の構成。作者は割と最後にいちばん言いたいことを持ってくる(ここまではっきり言っているのは珍しいですが)と見ていますが、この作品は三段落目をいちばん最初に持って来てもいいと思いました。

21.8372 : minus  あやめの花 ('15/10/15 20:25:45 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151015_591_8372p
(一)
一読、「ここではないどこかへのあこがれ」を丁寧に叙述していると思ってよみました。
>草花には、柩がないから、ふしぎなことに、あいすることができない
ここ、すごいですね。あこがれではなくて去って行くものへのレクイエム。風を感じました。
(二)
「風をすく、草花には、柩がないから、ふしぎなことに、あいすることができない」が特によかったです。改行するとさっぱりしすぎてしまうでしょうが、読点でつないでいるので引っ掛かりができて、適度な重たさになっています。

8383 : 忘備の三行詩 3×100  田中恭平 ('15/10/28 18:09:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151028_858_8383p
(一)
 作中主体の思う「詩人ぽい生活、思考」といったものはたいてい読者にとってはよく分からんものです。そしてPerfumeのカタカナ表記は「パフューム」です。
導入#01
生活#03、#06、#09、#14、#15、#16、#17、#18、#19、#23、#26、#27、#28、#30
創造#02、#05、#07、#08、#10、#11、#13、#29
独白#04、#12、#20、#21、#22、#24、#25、
最終#100
ざっと#30まで独断と偏見で分けてみましたが、どれも完全に分ちがたく繋がっていることは分かります。ひとつひとつを見るとイイネ♡をつけたいものはありましたが、全体を通して読んだからこそ伝わってくるもの、というのは無かったです。
(二)
断片が効果を持ち誤読を呼びこみ詩情を獲得しています。
作者の思考の統合を読み手に任せることで行間が広がっていく面白さがあります。

8378 : 週末はやりきれなくて(2015ver.)  熊谷 ('15/10/24 19:05:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151024_793_8378p
(一)
フィクション性の高さが肉体性のない男性像と展開される比喩とのズレを融合させていきます。言葉ひとつひとつの力を感じるので滑らかとは言えない文章が浮いて来ます。もっと良い作品になるのだろうな、と思いながら読みました。何年も推敲していることは素晴らしいことだと思います。
(二)
 五連目で出てくる清掃のおじさんは、映画だと美味しい役どころですね。もう少し役割を与えてあげて(砂をはいて捨てるなど)、答え合わせをやんわりとさせてもよかったかもしれません。

8381 : absolution  かとり ('15/10/27 01:43:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151027_833_8381p
(一)
タイトルで全てをまとめあげているので本作品の一語一語が成功していると思います。
一連と二連の対応/乖離性が極端だと、もっと前進したのでは、と思います。

14.8361 : 道草  GENKOU ('15/10/07 22:26:05)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151007_400_8361p
(一)
言葉の種類が多く、飽きさせない作りとなっています。整っていないようでいて、主体の発話がしっかりととらえられる不思議さがありました。
(二)
>畳と雲とを天井の間に射し込む光に寝そべっていた、午前中3時
>丸目の夜道にたたずんだあ高校生
ここら辺の記述は赤が入るのかな、と思いました。
(三)
混在している過渡期の自己を、そのまま表現することに成功しています。
人間であることの悩みに触れていく在り方は見事です。
この作品は推敲できそうですが推敲したら魅力も薄れそうなギリギリ感が魅力的なのかもしれません。
作者のレスや発言は、過激なものが多いですが作品は真なる魅力を持っていて優しさがあります。

19.8363 : 秋の午後  本田憲嵩 ('15/10/10 00:12:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151010_454_8363p
(一)
 お耽美な雰囲気はよく出ているように思います。すこし言葉を省略しすぎているように感じました。特にひっかかったのは「まな板の身体の隙間」で、まな板の(ような)身体のってことなのかまな板の(上の鯉のように寝台に横たわる)身体のということなのか。
(二)
彼という主題が作者自身であれば自分の生きにくさと乖離を、きちんと見つめている詩人であり、
その姿勢が詩となる稀有な存在に思えます。
体言止めが気になったり粗い部分が多く見受けられますが、それが諦観した怒りに近いものを持った人間を描き出せているようにも思えます。
以前の作品を読んでも、自己存在を描くことに長けている作者だと思います。
あと何作品か読んでみたいです。

35.8358 : 移りゆくものたち  鮎 ('15/10/07 09:03:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151007_377_8358p
(一)
 姿勢を低くして書いておられて、とても素敵だと感じました。その分、最終連のまとめ方がすこし大づかみな印象でした。
(二)
とても良い綴りで満たされていて詩情がつまっています。なので細かい部分が非常に気になりました。
行頭に出てくる「小」を、別の意識的部位へとならせないか、もう少し描写を読んでいきたい、思考を読んでいきたい、という思いがあります。
最終連の言葉を書かないでも伝わるように書けたときに真なる詩として傑作として立脚するように思えました。
いろいろ思いましたが、とても良い情感が込められた作品だと思っています。

11.8364 : ふっかつのじゅもん  はかいし ('15/10/10 16:20:15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151010_464_8364p
(一)
 はじめ、セカイノオワリみたいだなぁと少しげんなりして読みはじめましたが、『生きる気力がない』以降が、とても面白かったです。ゲームオーバー、スタートはそれ自体で面白いので、詩に絡めなくても良いのでは?
(二)
詩に勢いがあり、流れもよかったです。単純ですが「亜紀がやってくる、白亜紀がやってくる、」という箇所は、特に好みでした。
(三)
何度も読んだのですが、
『詩をやめる』
のまとまりが無い方が作品として力があるように思ってしまいました。
魅力ある筆致が印象的なので勿体なく感じました。

24.8349 : B  アルフ・O ('15/10/05 00:01:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151005_297_8349p
(一)
一連目が力強い比喩で進んでいき作品を上昇させているように思えます。
二連目の脱力感は必要だったのでしょうか。
その時の感情や思いと後々に残る詩情へと鋭敏であって欲しく感じ勿体なく思います。

50.8338 : 詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日  田中宏輔 ('15/10/01 00:01:35 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_180_8338p
(一)
最初の三日に流れが感じられてよかったです。

12.8376 : 詩人のプロフィール  atsuchan69 ('15/10/21 10:19:20)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20151021_710_8376p
(一)
 爆笑まであと数歩という印象でした。作者がパタリロ的世界を目指しているなら、ですが。
(二)
コミカライズ性とテンプレ感、既視感を用いた作品としてエンターテイメントへ近づいていますし、
行為で来ていると思います。
最終行を用いるために、もう少し作品に工夫が必要なのかもしれません。

22.8375 : 夜伝わる音  黒髪 ('15/10/20 22:53:46 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151020_707_8375p
(一)
不思議な緊張感に包まれた作品でした。
>明日は今日よりもよくなるはずだ。
この感慨を読者に響かせるにはもう少し工夫が必要だと感じました。

9.8345 : 如意ヶ嶽  北 ('15/10/01 17:50:24 *138)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_209_8345p
(一)
 書き換えが過ぎます。ここはメモ帳ではありませんので、自室で推敲を終えたものを提出してくださいね。

2.8387 : 世界は冬の夕方  泥棒 ('15/10/30 22:27:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151030_917_8387p
(一)
 感傷的になりすぎるのが嫌いな作中話者なのでしょうか。もっと悲劇の主人公しても(個人的な好みで言えばした方が)映える作品だと思いました。抑制が効きすぎていて、読者としてはせつないよう、ともかなしいよう、ともなかなか。
(二)
作品自体の出来は良いと思います。
後は、この作品の言葉の出来を作者が体現し、どれだけ作品の言葉に重みを加えられるか、
だと思います。
このまま熟成されて作者を振り返るときに重要な作品となるかもしれません。
今後の作者の人生を含めて読まれるような言葉の作品だと思います。

8.8386 : 地図に無い町  紅茶猫 ('15/10/29 23:34:56)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151029_890_8386p
(一)
魅力的な世界観に没入したくなるような柔らかい力のある作品です。
 さて
や、
 なぜだ
は本当に必要だったのか気になります。
世界観の幅が、もっと広げられたようにも感じます。

11.8388 : ちょんちょん丸  少年B ('15/10/31 14:03:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151031_939_8388p
(一)
発想がすごいなと思いました。ドキリとするラストがよかったです。 
(二)
なるほど、と思うと同時に子供のころ読んでみたかった衝動にとらわれました。
何かが足りないのだけれども、その足りなさが最後の裏切り的な直情へ結実しています。
妙な忘れられなさが勉強になる作品でした。
(三)
、、。もしくは”○。
 バ→パにしてくれるキャラクター。やってくるのは濁音を半濁音にする時だけで反対の時はやって来ない。まるくおさめる為だけのキャラクター。なかなか風刺の効いた作品でした。

8375 : 夜伝わる音  黒髪 ('15/10/20 22:53:46 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151020_707_8375p
(一)
作品化する際に筆がのった力動が伝わってきます。
作者の新しい世界を創作の領域を見た気がします。
ここから、どう開拓していくか見届けたいです。

31.8360 : ゆく  山人 ('15/10/07 19:49:32 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151007_395_8360p
(一)
 完成している、といえば一つの完成として受け取れるのですが、おもしろ方向に転んだとも受け取れてしまい、評価に迷いました。

3.8390 : 工事用コーン  イロキセイゴ ('15/10/31 23:44:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151031_973_8390p
導入は面白いです。途中までの感触から最後のしりすぼみになるところが気になります。
作者の作品は、最後の昇華が課題なのかもしれないな、と思いました。

8379 : 無題  イロキセイゴ ('15/10/24 23:59:49 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151024_801_8379p
(一)
 マザーグースのようですね。
(二)
一連目がリズムよくイメージを超えた展開が形成されていて非常に魅力的です。
二連目から一連目が内包した部位を繰り返している感があります。失速しなければ、もっと面白い作品として映えたのではないでしょうか。

45.8348 : #04  田中恭平 ('15/10/03 11:06:08 *9)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151003_257_8348p
(一)
最初否定の言葉が続くのですが、その部分からかなり期待される書き方がされていると感じました。「しばらく肯定はなくてもいい」と思い読み進めていけました。大きな出来事が淡々と描かれ、それでいていろいろと想像したくもなり、とてもバランスのいい作品でした。
(二)
二連目まで引きこまれ没頭して読み進めました。連を重ねるにつれて言葉の威力が少なくなっているように思えます。
一度、四連までで書くと決めてみて凝縮してみると作者の独自性のある言葉選びが更に面白く映えていくのかな、と感じます。
(三)
パラレル展開の意図は感じましたが、「タイタニック」に引きずられてしまって本当に言いたいことがあやふやになってしまった印象でした。

27.8370 : 便所  本田憲嵩 ('15/10/15 02:11:10 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151015_576_8370p
(一)
 悪くはない。最後、力技での反転がすこし足りない印象。
(二)
便所の落書きから転じて便所は非常に有り触れた比喩となっています。数多く、これまで書かれてきた便所という対象の中で、
描写に読むべきものがあるものの、これまでの便所を比喩に扱ってきた作品からは一歩抜け出ていないことが大変もったいなく感じます。
過去の月間優良作品に「便所の落書きが泣く日に」という名作があります。是非、読んでみてください。

12.8339 : ロシヤの殺し屋恐ろしや  無礼派 ('15/10/01 01:41:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_181_8339p
(一)
前口上が要らないかもしれません。ただ何かやってくれそうな期待感を上げる腕は見事です。
(二)
作中主体の真面目さといてまえ根性と思いついたこと言いたいクセがよく伝わってくる作品でした。

26.8337 : Oct.1 むつごと  アルフ・O ('15/10/01 00:00:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_179_8337p
(一)
賞とは関係なく作者は、この作風があっていると思います。
興味深く連作として読み続けています。
(二)
こういう作品には素直にあこがれます。

8380 : B級ポルノ  裏階段に腰掛けて ('15/10/26 17:59:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151026_823_8380p
(一)
政治的もの生活を包むもの、そして生きていき辛さからくる苦しみと怒りが、
昂揚した言葉で表されているように読みました。
読んでいく奥の人間に隠された繊細さや怖れなど、多くのものが胸を締め付けてきます。
作者の繊細さを等身大で紡いだ作品を読んでみたいと思わさせられました。

26.8362 : jodi adipalli somappa(muktakeshi)  lalita ('15/10/09 08:36:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151009_441_8362p
(一)
そうやけにならずに……。
(二)
毎回、失速していき最終の方が普通になります。勢いよく書いているなら最後まで、その勢いを保ってほしいです。中途半端な狂気はいらない。

49.8342 : ライターがないんだ  叶 香月 ('15/10/01 09:52:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_195_8342p
(一)
淡々としているようでいて、主体の揺れがあります。その揺れも含めた一体感というものが現れてきて、面白かったです。
(二)
連想と浮かんでは消える雑多な想念がスムーズに入ってきます。ところどころつっかえますが、それが生々しく、
内側に入った印象を覚えます。最後まで読み終わり、その切れ切れの言葉たちが「ライターがないんだ」へ結びつく時間だったと分かった瞬間に詩情と人間と共感が生まれた気がしました。

31.8340 : 音は教えてくれる  にしふ ('15/10/01 06:20:02)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_191_8340p
きちんと書きたいものを持っていることが伝わってきます。それが、いつか昇華されることを願っています。
たくさん書いて欲しい作者です。たくさん書いて推敲して続けて欲しいです。

10.8382 : ぴるえっと  tanukibayashi ('15/10/27 12:02:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151027_842_8382p
(一)
読んでいてとにかく楽しい、というのは重要と思います。そしてその先に切なさが感じられて、遅れて感情が刺激されるのはとても気分のいい流れです。少しだけ、言葉の選び方が緩い気もしました。
(二)
ダサおもしろ楽しい。印象に残りました。

27.8343 : inda  lalita ('15/10/01 11:20:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151001_198_8343p
(一)
途中まで狂気と綴りが見事な領域を創りだしていました。
「この文学極道の新規投稿欄はペニスだ。描くことがピストン。
 投稿が射精。
 はぁ。はぁ。いくー。お姉さん!!! 発射。笑」
最後の三行が非常に勿体ないです。三行を変えたら傑作に近いものになるのではないでしょうか。
三行があることで全てが壊れてしまいました。

15.8385 : SODAwater  uki ('15/10/29 17:48:03 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151029_878_8385p
(一)
 ソーダ水をグラスに入れるとぽこぽこ浮かんでくる泡沫。それをそのまますくいとったような詩だなぁと思いました。
(二)
様々なところに飛んでいるようでいて、全体を通して穏やかで心地よいです。

38.8357 : ロゼット  にしふ ('15/10/07 08:04:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151007_375_8357p
(一)
テーマ自体が興味をひかれるもので、それがシンプルに表現されていてよかったです。さらにただ主張するだけではなく、私と世界との関係が立ち現われていて、詩としての完成度が高いと感じました。

20.8353 : 閉鎖的な恥ずかしさをコメントしてみる「作品的な」  アラメルモ ('15/10/06 03:00:23 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151006_340_8353p
(一)
脆弱な言葉が内省的に書かれており詩作品としての役割を果たせていないように感じます。
(二) 
「作品的」であって「作品」ではないというエクスキューズ抜きで、作品を読ませて頂きたいです。よろしくお願いします。

7.8377 : 穴  蛾兆ボルカ ('15/10/24 17:19:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20151024_786_8377p
(一)
このような作品は、詩以外の創作物を超えられるか、が大事だと思います。そして詩だからこそ迫れる「穴」に対する理不尽な表現が、うまくいっていると感じました。
(二)
 穴、というと川上未映子の「わたくし率 イン 歯ー、または世界」を思い出してしまうがこちらの作品も穴が「本質(本当のわたし)」穴の周囲が「他者(あるいは世界)」であると規定して読むと分かりやすい。
 こども時代の神であるところの母が30年間穴を掘り続けているとしたら、作中主体のみつめる穴は、本人のものであり、母の、または妻のものであるはずである。
 ラスト、妻に尋ねる決心をしたところで詩は終わる。不穏な雰囲気を残したまま。まとまりという意味では評価できるが、野原に穴も無く立ちすくむ作中主体をもう少し掘り下げることもできたのでは、という印象。

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2015年10月分月間優良作品・次点佳作発表

2015-11-25 (水) 01:14 by 文学極道スタッフ

2015年10月分月間優良作品・次点佳作発表になりました。

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清水らくは氏スタッフ就任

詩人の清水らくは氏がスタッフ参加してくださることになりました。
選考委員、評者としての活動を予定しております。

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