文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

月刊文学極道創刊号

2012-01-24 (火) 16:19 by 文学極道スタッフ

「月刊文学極道創刊号(ヒダリテ編集)発刊。
tkb7or8.jp/mbungoku/

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2011年12月分月間優良作品・次点佳作発表

2011年12月分月間優良作品・次点佳作発表になりました。

2011年・年間各賞は3月末か4月上旬に発表予定です。

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ケムリ月刊選評

ええ、遅くなって申し訳ありません。
私事がたてこみ・・・あー、えー、すいません。正直言って気分が乗らなかっただけです。
というのも、僕は今収入を実業から得ています。まぁ、要するに物件の管理をしたり、近々開業予定のお店の物件を探したり、スタッフに給料払ったりとかしています。そうすると、時間は「取れない」という程ではないんですが、脳が批評や創作の方向へ中々切り替わらないんですね。全く、自分の脳みそほど上手く操作出来ないものって中々無い。
もうじき生活にも慣れてペースアップ出来るかと思うので、ご容赦ください。

そういうわけで、12月の月刊選評。

優良推挙
該当作品なし

佳作推挙
3.5698 : シナガワ心中  黒沢 ('11/11/15 22:00:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111115_689_5698p
悪くは無いんです。黒沢さんは安定して力のある書き手と僕は認識している。しかし、この作品に関してはどうにも語彙がピタっと来ない。全体としてちぐはぐな印象。イメージそれ自体は悪くないんですが、語と表象の結びつきがあまり強くない、結果として記号としての語彙だけが転げまわっている印象。まぁ、二回続けてあんな離れ業をやられても困るんですが、前作と比較すると些かの見劣りは否めません。

5.5719 : 自己満足  中田満帆 ('11/11/24 00:13:00)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20111124_908_5719p
出ました中田節って感じで、文章技術そのものには難は無い。オーセンティックで古臭い書き方を行っているわりには、文章のリーダビリティはかなり高い。構築もシンプルながら上手いこと働いている気がします。ただ、作品から現れて来る「作者性」が、かなり鼻につく。自意識や実存性を創作の主軸にしているのであろう書き手なんだけれど、その美点と問題が両方とも良く出ている。もう一歩、先へ向かう何かが必要とされている気がしますね。基本的な技術はかなり高く、安心して読める人なんですけど。極端なキャラ作りと控えめで端正とさえ言える文章のギャップは面白いかもしれない。

12.5722 : 観覧車に亡命  コーリャ ('11/11/25 21:28:07 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111125_955_5722p
いつも通りのコーリャさんで、文体の心地よさは健在ですが。最初は新鮮さに驚いた文体も、二作、三作と読んでいくと構築の甘さが目に付いてくる。勢い、リズム、その上にもう一つ欲しくなる。僕が読んだ氏の既発表作品と方向性は同じでありながら、多少見劣りがある。こういうとんがったスタイルを持つ書き手の弱点かもしれませんね。同じスタイルを重ねていくと粗も当然見えてくる。もし、僕がこの書き手の文章を初めて読んでいたとしたら、優良に押していた可能性は否定しない。

14.5714 : 宛てられる  zero ('11/11/23 05:17:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111123_882_5714p
意味性、多義性、メタ性、そして作品の自己言及性。こういった要素を上手く使いこなして色んな作風に挑んでいる書き手で、僕はかなり好ましく思っている一人なんですが。そういった面白さにくわえて、「読みやすかった」ってのが大事ですね。作品を「解釈」したり、あるいは構造分析して面白がったりする以前に、まず読みやすいのは大事。解釈もそれなりに楽しめた。ただ、もう一個武器が欲しいな、とは思う。

11.5716 : 田へ  WHM ('11/11/23 13:11:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111123_892_5716p
飛び石のイメージ自体は心地よく、文章のリズムも相応にあるんだけど。構築の甘さが目立つ。もう少しイメージの輪郭を(無論、リズムや速度感を損なわない形で)描く、あるいはシームレスに繋いでいければ更に伸びると思う。次回に期待感のある作風。

36.5702 : スロープタウン  debaser ('11/11/16 16:54:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111116_719_5702p
いいですね、面白い。「スロープ」にはそれなりの意味があるように感じましたよ、俺は。ただ、これは感覚的なものに終始して申し訳ないんだけれど、ある種の退屈がどうしてもつきまとった。それ自体を悪しき、と断定するだけの根拠は僕にはないけれど。つーか、この書き手はわからない、正直に。

42.5704 : 川沿いの聖堂  コーリャ ('11/11/16 19:05:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111116_730_5704p
「観覧車に亡命」と同じ評価。書き方が固まっている、修練の積み重ねを感じさせる書き手だけれど、もう少し先いけるでしょ?という感じが拭えない。好きだけどね。俺は佳作に押した作品は、少なくとも「楽しめた」ことが最低条件。

9.5723 : フロムS・トゥS  浪玲遥明 ('11/11/26 13:13:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111126_977_5723p
レスにつけた透り、非常に楽しい作品だった。今月一番楽しんだかもしれない。とにかく、イメージを引っ張り出すことに関しては書き手の才覚を感じるので、そのまま前に進み続けて欲しい。

佳作推挙はしないし、うまく理由付けも出来ないけどどことなく好き。

4.5727 : 転がる視界  すてご ('11/11/30 20:14:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20111130_039_5727p
んー、なんかわからないけど、どっからともなく「この作品ちょっといいかもしんないな・・・」っていう感覚があった。稀にある。俺の左脳というか論理的な部分では「駄作」と判定してるんだけど、なんとなく読み返してちょっと好き。こういうのは、俺の未だ言語化出来てない何かに引っ掛かっている、俺の言語化能力が単純に足りてない可能性があるので、この書き手は覚えておこう、というメモ程度に。なんだろーな、どっかいいんだよな。わかんないけど。

些かボリューム感に欠けるきらいはありますが、11月の今月の寸評は以上とさせていただきます。
頑張らないといかんですね。申し訳ない。

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お知らせ(月刊・文学極道

2012-01-10 (火) 15:25 by 文学極道スタッフ

思潮社「現代詩手帖2012年1月号」発売中。

河野聡子さんが、
「詩誌月評」の欄で、
「月刊・文学極道(ヒダリテ編集)」を取り上げています。

 ・「聖なる館。 - A Porno Drag Queen」田中宏輔
 ・「as a carrier」岩尾忍
などに関して言及あり。

tkb7or8.jp/mbungoku/

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