文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

2016年4月分月間優良作品・次点佳作発表

2016-05-25 (水) 02:04 by 文学極道スタッフ

2016年4月分月間優良作品・次点佳作発表になりました。

※(5月に発表予定でした「2015年年間選考経過」はスタッフ被災中のため少々おくれます。ご了承ください。)

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2016年3月分選考雑感(スタッフ)

2016-05-20 (金) 23:58 by 文学極道スタッフ

3.8723 : 流離譚  Migikata ('16/03/31 05:33:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160331_604_8723p
(一)抜群に上手いです。始まりから見事なリードで裏切りを展開しつつ想起させていく。
完全に小説の手法ですが、小説を書かないのか気になります。
プロットがしっかりしていて効果的に機能していたと思います。
それが現代的詩情の提示なのかもしれないですね。
(一)作品全体に艶があるというか、色がはっきりしていてよかったです。生々しさを感じるべき題材なのですが、美しいと思いました。二連目以降は評価が分かれるところと思いますが、私はそこに世界とのつながりを感じてよかったと思います。
(一)まずエログロナンセンスの物語に「価値」を付随させること、の準備段階が疎かになっているような作品に思えます。

40.8677 : 夜空の彼方  fiorina ('16/03/09 23:15:41 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160309_117_8677p
(一)>この宇宙の最も小さいものと最も大きなものが螺旋を描いてつながっている。
水と銀河のらせんを接続するだけでは、凡庸。
認知症になった先生の脳内にも、らせんの運動が行われていることを作品に接続するとより深みを増す
(アルツハイマー型認知症の要因とされる)神経原線維変化(neurofibrillary tangle、NFT)は神経細胞の細胞体に生じる繊維状の凝集体で、その微細構造は長径10nmのフィラメントが2本ずつらせん状のペアを作った線維の集合体であり、規則的なくびれ構造をもつ。らせん状のペアを作った線維を対らせん線維(paired helical filament、PHF)という。

18.8685 : 驚くべきこと  Migikata ('16/03/12 16:29:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160312_158_8685p
(一)この作品は詩というよりもショートショートなのですが、オブジェとして詩情を獲得できています。作者は作品ではなく商品のように詩を扱える変わった才能の持ち主に思えます。

24.8670 : 詩の日めくり 二〇一五年十一月一日─三十一日  田中宏輔 ('16/03/07 00:07:38)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160307_086_8670p
(一)最近の田中さんの作品はコラージュ世界が更に拡張していて面白いです。amazonレビューにまでいくとは驚きでした。現実世界とのコラージュ。
(一)一日目から良かったです。

62.8662 : 詩の日めくり 二〇一五年十月一日─三十一日  田中宏輔 ('16/03/01 03:26:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160301_003_8662p
(一)レベルは間違いなく高いです。しかし、詩人以外がこれを読み切れるでしょうか。切り取れば面白い試みがたくさんあり、まとまっているために何となくで流れて行ってしまうのが惜しいです。

47.8663 : #13  田中恭平 ('16/03/01 05:06:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160301_011_8663p
(一)「あなたを知ろうとすることは/大体もうあなたの繭の中だね」が最高でした。全体的な空気感も素晴らしく、何回も読み返したくなる作品でした。

7.8708 : #14 (A 一〜五十)  田中恭平 ('16/03/21 21:34:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160321_380_8708p
(一)最後は重要なので五十が本当に、これで相応しかったのか気になるところですが良い作品です。
(一)どの連も艶があり、とても美しいと感じました。それだけに、読み進めていくときの心の動きが一定になってしまって、長さに意味を見出すことができませんでした。言葉はどれもよかったです。

12.8689 : 歳月  あやめの花 ('16/03/14 00:36:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160314_204_8689p
(一)第二連が最高です。他者がしっかりと世界の中に存在するさまが、美しい文体の中で描かれていると思います。恐れ入りました。
(一)官能的な表現。おそらくは読み手はそれを感じ取るだろう。
しかし、読み進めてゆくたびに、相反する感想を持つことになる。
中性的な表現、という。
>わたしとあなたは似たなやみを抱えて
>まったく異なったよろこびを
>欲してる
 わたしとあなたが、異なったよろこび、というものに言葉を与えるなら
このふたつこそが望ましいだろう
 わたしが、中性的で永続的な自己再帰の無方向性(自然のサイクルと一体化した自己のよろこび)を志向し、なにものかに触れるために互いに存在していながら、触れるべき具体的な対象を何一つ持たず安息しているのに対し、だがその隣であなたはおそらく、「あなたとわたし」という閉じたサイクルを志向してしまう
そのまじわることのない「よろこび」が見事な筆致でかかれている

15.8699 : 恋  熊谷 ('16/03/16 23:21:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160316_282_8699p
(一)上手いです。初連から最終連への単語ひとつひとつの丁寧さが、このありふれている内容をハードルが高い内容を読ませるものにさせています。こんなに前向きな方いないだろうことが、詩へのイメージ的強度を持たせていっているようにも思えます。
(一)タイトルが違う気がします。
(一)「とるに足らない出来事」「子どものような想像力」「ささやかな行為」
いくらでもマイナスの価値として取り扱われるテーマが、ここでは深く取り扱われている。
思い出されるのは「マイクロポップ」という概念だろう。
子供のような想像力によって、 しばしば使い棄てられる日常の安い事物や「とるにたらない」出来事をシンプルな工夫によって再構成し、 忘れられた場所や、時代遅れの物や、 用途が限定されている消費財に新たな使い道を与え、 人を自らの隠れた可能性に目覚めさせる。 マイクロポップな姿勢はこのようにして、 凡庸な事象に潜む美を見い出し、 人と物が新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していく
あるいは
マイクロポップの「ポップ」という言葉も(略)アメリカのポップ・アートとは関係のない小文字のポップだ。 それは、大衆文化のメジャーなスタイルを指すのではなく、 制度にたよらず自分の生き方を決めていく、 普通の人の立ち位置を示している。
(「マイクロポップ宣言」松井みどり)
>暑さで溶け始めるのはアイスだけじゃないって、男はあなただけじゃないって、夏はえいえんに続くわけじゃないって、
というように、自身の考えを力強くたたみかける最後の印象が鮮烈

31.8671 : 重さ  zero ('16/03/07 00:44:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160307_087_8671p
(一)新感覚ですね。
(一)よくまとまった良作だと思います。テーマについて書くべきことだけを書いていて、それでいて引っ掛かりのある言葉もあります。
(一)「重さ」についての詩的考察
このような作品に良質なレスがついていることを見るのは本当にうれしい。
>どんな重いものでも瞬時にはねのけていくだろう
という冷徹な認識のもと、それでも
>流水のような重さがある
>重さに心地よくくるまっている朝
というように時間をいとおしむように重さを感受する感性がここちよい。
>けだるい
>おっくうで
という身体の「重さ」が、環境の「重さ」と交わることでどのような変化のグラデーションが現れていくのか、という部分は必要でなかったかと思う

32.8683 : 第六曜日の骰子に中る天球想像家の結膜炎に於ける深海棲天使綱目の腐錆に附いて  鷹枕可 ('16/03/11 23:48:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160311_150_8683p
(一)作者の今までの投稿作の中では出来が悪いと思います。「検廚里發呂簔姥譴力発のみになる部分、世界観と単語選択との中から垣間見えてくる発芽が勢いのみになっていて読み飛ばすのではなく再読性に耐えられるものとなっていないのではないでしょうか。ただし全体の構成で、その勢いのみのものも良さへと変えてはいます。一貫している強みがありますが作者の作品は一定以下になることはありませんが、そこから更に傑出する時が来るのかどうか非常に気になります。このまま書き続けて欲しいです。

8.8710 : 偽果  LEK ('16/03/22 18:28:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160322_397_8710p
(一)大作ですね。この長さに見合っただけのものを創ることに成功しています。愛してくださいの繰り返し部分などは、本当にこの位置で良いのか気になりました。
(一)まったくもって救いようのない感情が書かれている。本当に?
ここに書かれているのは「希望」である、と仮定することは可能だろう
希望を探そうとする心性である、とも。
>言葉に傷つき、言葉に癒される。母が何かを、呟いている。
この語句のように、母の言葉に「癒される」こともあった。だがそれはストレートに「癒された」のではない。
>闇が燃えていた。この見知った狭い部屋の中心で、
という「場所」において、幾度も言葉は「私」と「母」の間を、すれちがい、あるいは無言で交錯し往還したのだろう。
おそらく、その言葉は以下のようにポリフォニーである
私たちは理解しようとする相手の発話の一語一語の上に、自分が答えるはずの一連の言葉を積み重ねる。相手の言葉に対して、話者がさらに声を重ね合わせていく。新たなイントネーションが付け加わっていく。また相手の言葉との衝突を通じて、話者によって強訓点の置き換えや省略、意味の付け加え重ねあいが生じるのである。
 このような対話関係のなかで―声と声が重なり共鳴しあい、あるいは衝突するなかで―新たな意味や連想が生まれてくる可能性を「対話的倍音」(dialogicalovertone)と呼ぶことができる。
 話者は相手の言葉を引用しつつ、そこに新しい意味を含ませながら、なおその意味がすでにもっていた意味を保持しておくということもできる。言葉はいくつもの言葉の交錯であり、その言葉のなかに対立する感情も同時に包含することができる。
「うつし 臨床の詩学」
次第に私の理解を超えてゆく母を、それでも母として言葉を媒介にして理解したいと望むとき、言葉はもはや言葉の機能を超えて、過去の記憶やしぐさなどを抱合し、「現在」の母の言葉が私の過去の記憶を呼び起こし、理解してきた母の幻影を基盤として、「現在」の母の言葉を引用しつつ、現在の母となってしまった意味をさぐり、あてはめながら、現在形で理解できなくなりつつある母のなかに過去の「母」を見出すことで、私を「癒す」事態が生じる。
しかし、なぜその結末が「闇」や「虚無」という言葉の最終連のようなものになるのか
>斥力と引力の関係で感覚を失う均衡
が完全に崩れてしまったから、といっていい。対話が成立しなくなる、という事態。
上記のような「癒し」に結実する「会話」のプロセスは恐ろしく時間の中で緩慢に反復され、ほとんどは言葉として「産出」されることはない。そして私は結果的に「失語」「言葉の途絶」に陥る
>暴力が悪意をもって喉元を圧迫している
>減少した感覚子で、激しく沈黙する虚無をみていた。
患者の途絶について考え、言葉を与えようとするプロセスの中で、何度も思考が行き詰まり、頭の中が空白になって、何を考えているのかもわからなくなってほとんど自失の状態でしばらく時が過ぎ、ふとある言葉、ある想念、ある考えが浮かんで、そこからしばらくは考えが連鎖するがまたすぐに行き詰まる、というようなことを繰り返していた私は、結局患者と同じような状態に陥っていたのである
(「精神科臨床の場所」)
だからこそ、自分と母の関係性などを「語る」言葉はなくなるだろう。
そして、それが不完全でいかに無残な言葉であるかを予想するからこそ、なにも自身から発語することができず、ただこう思うしかない。
>完璧なモノにしか興味がありません。あなたたちの完璧をわたしに示しなさい。
それは詩人の石原吉郎のように、
言葉がむなしいとはどういうことか。言葉がむなしいのではない。言葉の主体がすでにむなしいのである。言葉の主体がむなしいとき、言葉の方が耐えきれずに、主体を離脱する。あるいは、主体をつつむ状況の全体を離脱する。
(石原吉郎「失語と沈黙」)
と表現できるだろうし、
臨床という、倫理的要請の強く働く場所において、他者を記述するという行為に身を置く時、どのような他者を記述するのであっても、またどのように他者を記述するのであっても、他者の持つ絶対的他者性とでも言うべきものに突き当らざるを得ない。どのように表現をつくしても表現しつくせないあの途方もなさ、あるいは表現すればするほど本来の姿から離れてしまう手の届かない感じ、あるいは他者を表現しているようで結局は自分を表現しているに過ぎなくなるような堂々めぐりの感覚、さらには他者を表現しようとすることそのもののうしろめたさなど、記述しようと意志したとたんにその意志そのものを砕こうとするような諸感覚に必ず襲われる。
(「精神科臨床の場所」
とも表現できる事態。
記述しようと意志したとたんにその意志そのものが砕かれる事態。言葉が脆弱になり、
>闇と闇とが共存していた。大事なものは燃えてしまうものばかり
となった先にどのような希望があるのか
おそらくは言葉でなく、触れることが。はじめはおずおずと。そして徐々に
>熱のない手で撫でれば善かったのか。
おそらくは。

19.8697 : 夜の重さ  ねむのき ('16/03/15 02:47:10 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160315_243_8697p
(一)流れのすっきりとした、整った作品でした。きちんとアクセントもあり、読後感が良かったです。

9.8701 : 貴石の地平  Kolya ('16/03/17 07:24:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160317_295_8701p
(一)作者の作品はメタな部分が捉えられそうで幅広いところが魅力の一つなのですが本作は、創作の源となったものが見えてしまうことが少しハードルを上げてしまっているのかな、と思ってしまいました。何も知らずに読むと感銘を受ける作品だとも思います。

16.8705 : あいやいやあ煮るバナナ  夜遼旅 ('16/03/19 19:40:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160319_340_8705p
(一)最後の一行で全てが解決していくことはカタルシスがある気がしました。途中の江頭が素敵ですね。

46.8667 : 首ちょんぱロリ美人  祝儀敷 ('16/03/03 15:37:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160303_061_8667p
(一)繰り返しの部分が、どうなのだろうと結構冷静に読んでしまいましたが楽しいと思います。この作品を真剣に書いた作者のことを思うと敬意しかありません。

6.8724 : 最悪の詩  泥棒 ('16/03/31 08:19:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160331_606_8724p
(一)ユーモアにすること風刺にすることで作者の内奥を露出して伝えてしまう凄いことを、やってのけているように思えます。
(一)伝統的な詩の美しさを感じました。新しいところはないのですが、形が完成されていて、それでいて言葉に緩急があってよいと思います。
(一)こまかく行分けされた作品。
そして、その速いテンポが読み手に与える印象は、ほかでよく見られるような「散漫な行分け」でない、ということが注目される
しかし、内容は、「美しい」「死」「花」「存在」といういわば、社会からも歴史からも切り離された閉じた「詩」の世界のなかで
>私は
>誰かを励ますような詩だけは
>死んでも書けない
と書いてしまう書き手がおり、その書き手の存在は「誰かを励ますような詩」の効用などとっくに死滅してしまった「現実としての世界」にいるというアイロニー。

35.8680 : 月と犬と  シロ ('16/03/11 07:17:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160311_142_8680p
(一)作風も使用されている言葉たちも使い古されたものばかりなのに、まっすぐに描かれる言語のイメージがまっすぐに詩情を紡いでいきます。不思議な作品でした。ここから更に、何作品か読んでみたいと思いました。

23.8688 : 黒魔術(改)  本田憲嵩 ('16/03/14 00:00:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160314_202_8688p
(一)まっすぐに書いていて好感が持てます。「ように」「ような」は卒業しても良いのかもしれません。

3.8682 : 浮力  planeta ('16/03/11 14:05:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160311_148_8682p
(一)不思議な雰囲気の構成でイメージの練達を成功させています。前半と後半の融合が素敵です。あと一歩、作品ならではの単語があると印象が深くなったのではないでしょうか。
(一)意識しているかはわかりませんが、良質な翻訳詩の様だと感じました。読むための言葉になっている、ということでしょう。それゆえ生々しさが足りないかな、とも思いました。

11.8700 : 解体  祝儀敷 ('16/03/17 04:51:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160317_290_8700p
(一)わかりやすい比喩で好感が持てます。ここから作者なりの独自の世界へ移っていけたら更なる秀作が生まれていきそうです。

10.8675 : 日曜日のザナドゥは後戻りできないホ短調  ハァモニィベル ('16/03/08 23:32:23 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160308_109_8675p
(一)充分、気になるのに多すぎて足りなさ過ぎてな作品です。整理したり的を絞ると簡単に傑作になりそうなのですが。

22.8704 : トランプ大統領が誕生した  スズキセラミック・カヴァー ('16/03/19 12:54:52 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160319_331_8704p
(一)こなれていて読めます。足りなさは、どこから来ているのか非常に気になります。

50.8661 : 佐藤くんちのたまごがけごはん  北 ('16/03/01 00:05:25 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160301_993_8661p
(一)設定などが純粋に面白いですし、最初の方は読み物として楽しめます。終わりが良ければ全て良かったはずの作品です。
(一)タイトルを裏切らない出来栄えでした。言葉の選び方、流れ、どれもよかったです。最後の連はよくわかりませんが、作品を損なうものではないと思います。

4.8715 : 惨文m002  れたすたれす ('16/03/25 21:43:37)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160325_468_8715p
(一)一過性のものの強さがあるのかもしれませんが、どうしても元のニュースの強さが勝ってしまっています。

13.8694 : 夜の浮力  牧野クズハ ('16/03/14 22:33:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160314_235_8694p
(一)充分、魅力的なので推敲した後が気になります。是非推敲してほしいです。夜の単語の繰り返しに注意するとなんとかなるのかな、と思いました。

37.8679 : 緑色の蠍  黒髪 ('16/03/11 01:21:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160311_138_8679p
(一)蠍はなかなか出てこない対象で、よく考えると普通みることはないものなのに、違和感なく世界に入っていけました。そしてしつかりと「私」がいるのがいいですね。
(一)このような自然と自己との交感については、
「土地倫理」(ランドエシック)や「背後なき自然」というネイチャーライディングの概念をまず一読することをお勧めする。
徹底的に「蠍」のイメージを消費しようとし、自己同一化し、そのうえさらに
>全ての命がしたがう法則
>永遠に守る物をとうとう見つけられたんだね
というように「蠍」という個体に対して過大な「ロマン主義」的感性を押し付けれるほど
書き手は厚顔無恥であり、自然に対する感性の凡庸さに吐き気を催す。

7.8725 : 六月の水道橋  園里 ('16/03/31 17:37:49)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160331_613_8725p
(一)タイトルと「化石化」の詩情概念を使いこなせていないことが気になります。優秀なレッサーなので自作も距離を取って読めば、どうしたら良いかが分かるはずです。距離を取って一作一作を創作できるようになることを願います。きっと作者は傑作を書きます。

2.8718 : 透明な距離へのクラージュ  ハァモニィベル ('16/03/28 02:38:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160328_526_8718p
(一)単語の選択などが新鮮味のないものを敢えて目指していて文章内で文章語りをする非常にハードルが高い作品だと思います。ハードルを乗り越えるだけになると

49.8666 : 感情をめぐる三つの詩  鮎 ('16/03/02 12:03:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160302_044_8666p
(一)最初の詩は必要でしょうか。<焚き火>も、ところどころの上質さがあるので推敲してみて欲しいです。
 私は、生きているのです
以降が気になります。作品内での凹凸が非常にもったいなく思えます。

29.8693 : シュクダイ  園里 ('16/03/14 22:06:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160314_232_8693p
(一)レッサーとして評者として、とても良い視点を持っており作品を読む力に長けていた作者なので作品を読む際ものっすごく期待していました。書きすぎな部分、詩として書かないでも書かれている部分、言葉の選び方(ありふれた比喩でないか比喩が適切か)、いろいろな部分に不満を覚えました。ただしニ連は素晴らしいレッサーとしての視点を作品に活かせるものが感じられます。推敲してみて欲しいと思いました。何作品も書いていったら作者のレッサーとしての視点と創作者としての視点が互いに伸びあい傑作しか産み出さなくなるのかもな、とも思いました。もっと先の話になるかもしれませんが。次の作品も期待しています。

45.8664 : 無抵抗  mitzho nakata ('16/03/01 14:09:40)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20160301_016_8664p
(一)一行となると俳句などとの差異を見出しながらの詩情を獲得していくことが必要になるかもしれません。こういった作品を書くことは良いと思いますが、投稿した際の余韻を残すことが、
掲示板という形態では困難な部分もあるので他媒体での発表に向いているように思えました。
賞とは関係なく応援したい部分が見える文章であるという気もしました。

26.8690 : 「飛翔」 もしくはゼロの花  サンバ海猫 ('16/03/14 00:42:37)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160314_205_8690p
(一)ひとつひとつ用いられている単語が、ありふれていて拙いので既視感を孕んでしまっています。途中、狂気を含んで脱線していますが中途半端に感じてしまいます。

21.8702 : ラインが引かれると希望が生まれ  黒髪 ('16/03/17 22:50:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160317_306_8702p
(一)作者は大変うまいです。しかし四連の薄さで歌詞のように流れてしまいます。何か四連も薄まらず、比喩に沿ったり象徴性に転化していくと文章のうまさが作品として結実するのではないでしょうか。文章がうまい、詩情がある、のに薄い部分で流れてしまうでは、作品強度が脆弱なのではないかと思います。ただし作者は過去に、かなり上質で独特な比喩や象徴性を生み出していました。それらが混ざり合い傑作になる気がします。もうすぐ。
(一)タイトルから惹かれましたが、中身もそれ負けず力強かったです。こういうテーマは突き抜けた方がいいのですね。

8727 : かの女はいない  mitzho nakata ('16/03/31 20:18:56)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20160331_619_8727p
(一)鱈をさばくシーンが印象的です。どこまでも真っすぐに、どこまでも無骨に恋愛を綴っています。その姿には好感と憧れを持ちます。最終連が、もっと昇華されていたら詩としての機能が更に高い位置で作者の言葉として結晶化されたように思えました。

44.8672 : 彼女のおかげでガソリンを燃焼できる詩 二編  北 ('16/03/07 05:25:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160307_090_8672p
(一)始まる詩情や面白さが、後半と前半のバランス的につりあいが取れていないのではないでしょうか。
(一)前半が良かったです。一つのテーマをしっかり貫いていて、面白みもあって単品ならば次点です。後半は少しつまらない感じになってしまったでしょうか。後半はありきたりな感じになってしまった気がします。

17.8703 : 望郷  李 明子 ('16/03/18 17:02:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160318_315_8703p
(一)とても良い作品だと思います。ところどころ躓きますし滑らかで上手いとは言い難い部分があるのですが、それでも率直な言葉で描けていることが広がりを持っていますし、滑らかではない部分が完結しない詩情を引き出しています。こういった作風や作品からの感動を何度か体験したことがあります。前も投稿していた方なのだったとしたら、とても上達しているのでしょうし、はじめての投稿だとしたら、これからも期待してしまいますし、どちらにせよ喜びしかありません。これからも作品を読み続けていけたら、と思います。
(一)この作品の特徴は片言性である
言葉は、つぶやくそばから相手に向かうことなく断片として零れ落ちたり
>甲高い声が窓ガラスにぶつかって
物事は、そのメッセージの質をことごとく変形させられ、相手に突き刺さる
>尖った葉はきらきらと光の乱反射
この作品で起こっている事態とは何か
>そこにあったのはどんな時間だったのだろう
という「思いめぐらせ」であり、かつそれがどうしても「凡庸」で「通俗的」な質の「時間」としてしか再現できない「私」の言葉(「永遠」「怒り」「驚き」「不意に」「若さ」など)に対して、
書き手の苛立ち、あのときの「時間」の一回性を言葉で再現できないために、散文を切り刻んで、行分け詩のように体裁を整えた残骸ができてしまい途方に暮れている、そのような感覚を持ってしまう。
だから、この作品において書かれているのは作者の苛立ちだけで
>海いくつ隔ててやさしさばかり打ち寄せてくる
というような穏やかなラストに至る心性は書かれていない。
それこそが作者の書きたかったものと思われるのだが

43.8668 : 墜落  荻野巴巳 ('16/03/05 03:05:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160305_077_8668p
(一)こういった語彙やメタファーが散りばめられた散文があるので、それらの作品を超えなければ詩情の獲得も難しいのかな、と思いました。やりたいことは分かりますが、もっと独自の方向性を見たいとも思います。

42.8674 : 最期のpoem  渚鳥 ('16/03/08 14:37:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160308_105_8674p
(一)たくさん詰め込みすぎていて詩情が渋滞していると思います。どれか一連だけを徹底的に推敲しても良いのかな、と思います。そして詩を詩の中で語るなら詩を語るに足り得る詩作者になることが大切なのかな、と思いました。
(一)試みが好きです。実はこのような美しく切ない詩の方が、ハードルが高くなってしまうと思います。新しいことなしに作品を完成させようという目論見が結実すれば、最高の一品が出来上がるのでは、と期待を抱かせる作品でした。

39.8681 : NEWS  5or6 ('16/03/11 08:45:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160311_144_8681p
(一)メッセージ性が非常に強いです。その強さと言語が釣り合っているかどうか。

8.8719 : 汚くて、美しいもの。  相沢才永 ('16/03/28 15:40:20)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20160328_540_8719p
(一)タイトルで語りすぎていることや「」()内の綴りが大きく詩情を後退させていることが気になります。

9.8721 : 生きる日  左部右人 ('16/03/29 01:21:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160329_563_8721p
(一)詩が言語的イメージを内包しているものであり言語とは離れた可能性を持っていることを認識したら、もっと何かが掴めていけるのかもな、と思いました。
(一)タイトルを二つ重ねる意味がわかりませんが、内容は面白かったです。
 生きる事に資格がいるという欠損感と、他者の匂いを重ねて読んでいるこちらも焦燥感がわいてきました。ラストの粗さが惜しまれます。

11.8717 : ハイスクール奇面組  イロキセイゴ ('16/03/26 23:54:57)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160326_497_8717p
(一) 足の指の爪が
 隣の指を傷付けない様に
 気に掛けて
がとても良い部位だと思いました。この作品を読んで奇面組とゲルショッカーが活かされていないことに不可思議な思いを抱きました。活かせていたら良い作品に昇華できたのかもしれない、と思いました。

12.8722 : 宙(そら)へ  月うさぎ ('16/03/29 16:38:56)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160329_576_8722p
(一)以前は粗さがあって書きたいことがダイレクトに伝わってくるものがあった作者ですが、あまりよくない方向に上手くなっているように思えます。その言葉運びはありきたりではないのか、考えて欲しいと思います。

34.8687 : @MIZU  湯煙 ('16/03/12 23:24:20 *15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160312_165_8687p
(一)気になる作品でした。どんどん書いていって欲しいです。独特の空気を上手く活用できる時が来た作品に出会ってみたいと思いながら注目していきたいです。

14.8720 : 越冬  Kolya ('16/03/28 18:37:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160328_547_8720p
(一)今月いちばん評価に迷った作品です。この古風な単語に冠されたものと流れの上手さ、そして敢えての思春期性を出してきたナルシシズムと、それらを斜めに見た詩への枠との混淆の作品。今までの歴史性を自己の歴史と重ね合わせる性交のようでもあります。しかし、もっとソリッドに決められるはずな隙がいくつも見られるため、それを欠陥とみるか敢えての隙としての行間と読むか非常に迷いました。ある種、成功していると思います。もっといけそうでもあります。
(一)読んでいてどきどきしました。
(一)最初からスッと入ってくる作品でした。インパクトは薄いのですが、伝えたいことは過不足なく詰まっていると感じました。
(一)空と鳥、この陳腐なイメージの文脈を消し去るために、「意味」を考えている「僕」をその空間の中に持ち込み、時空間の編集を図ること。
それがおそらく基本的な「詩作」の認識としてあってほしいのだが。

2.8713 : もんしろちょう  シロ ('16/03/25 17:20:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160325_461_8713p
(一)終末と蝶の対比は、よく使われる素材なので新鮮さを出していくにはハードルが高い内容だと言ってよいでしょう。そのハードルを越えていられるかどうか。別の対比素材だったら上手い作品になるのかな、とも思いました。

4.8714 : 狼と羊  牧野クズハ ('16/03/25 18:31:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160325_465_8714p
(一)比喩がありきたりとはいえ読ませるものはありました。最後が想定内にあるというのは致命的なのではないでしょうか。比喩を変えて詩情を大切にした最後にすれば傑作になるのではないでしょうか。

6.8709 : 明かりを消したのは誰?  ゆま ('16/03/22 07:32:02)
URI: bungoku.jp/ebbs/20160322_390_8709p
(一)最後から二行目を書かないで書ききることが重要に思えます。そして作者は、それが出来ると思います。
(一)可能性を感じる作品でした。言葉をそぎ取って行って、シンプルにした時残るものをもう一度組み立てれば、とても良いものになると思います。非常に感性も豊かで、流れもあると感じました。

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