文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

●「2020年5月分選考雑感」(Staff)

2020-06-24 (水) 17:22 by 文学極道スタッフ

11888 : 椅子  朝顔 ('20/05/13 01:44:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200513_048_11888p
(一)「あぐら」と「椅子」の対比が時間の流れと変化してしまったことを明瞭に描いている。悲しみと、それでも凛としたものを手に入れている揺蕩う思いが流れてくる。

11900 : 逆説的な届出のあれこれ  夜野群青 ('20/05/20 00:18:37 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200520_298_11900p
(一)構成の在り方が上手いです。最後にかけて、もう一歩の思いがあるが、そこがギリギリの良質を保っているのかもしれません。

11883 : (無題)  かみてん ('20/05/11 14:29:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200511_973_11883p
(一)未来からの視点が鮮やかでありながら、最後の音を揃えた古風な語りへと繋がる感覚が新しい。日常にあることは簡単に消滅してしまうこと、それがたとえ文化であってもあらがえないことが作品として皮肉に描き出されている。

11856 : こわれていくんだよ  北 ('20/05/04 00:01:29 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_618_11856p
(一)思いが支柱となり作品を強靭なものとしている。言葉たちの抒情と実存が深く、人間としての総合力が見事な発出を生んでいる。

11906 : 「詩」と「詩論」  Migikata ('20/05/22 00:43:58 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200522_347_11906p
(一)精巧に作られた感覚が、心地よく毒を拡げていく。精密な光との混合が美しく存在している。

11918 : 夏  右左 ('20/05/30 14:49:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200530_575_11918p
(一)短詩である緊張感が良い方向へと進んでいる。上質。

11868 : 4ページくらいで飽きる本  紅茶猫 ('20/05/06 00:17:42 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200506_734_11868p
(一)作品の中にある構成が見事。美しさとセンスが光っている。

11912 : 一角獣  菊西夕座 ('20/05/23 14:59:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200523_408_11912p
(一)上質なエンターテイメント。毒が、たっぷりで投網のような作品なのかしれない。

11907 : うどん  朝顔 ('20/05/22 18:11:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200522_354_11907p
(一)人間の内面が強い力を持ち発出されている。ただし《賞》のことを、そのまま出すのはどうだったのだろうとも思った。それを上回る良さが作品にあった。

11855 : いつかまた降り注ぐイヌたちへ  キリン堂 ('20/05/02 13:29:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200502_555_11855p
(一)「ライカ」の存在が面白く輝いている。犬の降る感覚など、優しさが挟み込まれ哀愁を発している。

11901 : 半夏生  紅茶猫 ('20/05/20 11:59:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200520_307_11901p
(一)不思議な世界観に包み込まれている。小作品を重ねていくスタイルも良い。詩の中で「詩」に触れる意味もあり、成立している。

11879 : 魚(な)の話し  コテ ('20/05/11 05:39:46 *1)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200511_956_11879p
(一)作者の作品の中で一番、良いのではないかと思った。全てのものを統合させ馴らしきっているわけではないが、だからこその作品の粒立ちがある。

11880 : 鼻から鼈甲飴  らどみ ('20/05/11 06:13:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200511_957_11880p
(一)ダジャレから膨らましていった作品の大きさに、詩情が宿っている。

11870 : 叫ぶように、ボヤく  黒羽 黎斗 ('20/05/07 22:28:54)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200507_812_11870p
(一)行間を大切にしながら紡いでいる作品。心の底が彫り上げられている。

11909 : 小詩集髻 中田満帆 ('20/05/22 22:22:43)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200522_368_11909p
(一)自己自身が作品であるという強さがある。その上での作風の幅広さや吸引力が、もう一歩進めそうにも思える。

11876 : ずっとみている  キリン堂 ('20/05/11 00:06:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200511_942_11876p
(一)構成も文章も上手い。この中での発出は群を抜いている。

11864 : 5 - remote -  湯煙 ('20/05/04 15:25:06 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_671_11864p
(一)上手いけれども段々とトーンダウンしていくことが勿体ないと思いました。

11871 : 魅せられて  かわせみ ('20/05/08 09:55:14)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200508_827_11871p
(一)きちんと揃えて書かれている作品である。最後の、まとまりが非常に上手く、しかしそこが余韻を奪ってしまったようにも思える。

11872 : (無題)  月屋 ('20/05/08 15:15:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200508_831_11872p
(一)小品として整った作品である。だからこそ最後まで集中力を抜かないことが、より必要なのではないかと思った。

11902 : 潔きあるいは  まひる ('20/05/21 10:06:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200521_311_11902p
(一)最後の余韻に関して、再考しても良いのかもしれないと思った。最初の方からの流れは良い。

11913 : 待望  つぐみや ('20/05/23 20:05:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200523_431_11913p
(一)始まりの部位など、敢えて崩していることが面白く思える。「?」の後を詰めることは敢えてなのか、どうなのかも気になった。

11896 : 無知のひらめき  陽向 ('20/05/16 10:09:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200516_174_11896p
(一)繊細な綴りが昇華されている。連毎の重量感を、見つめていくことも重要なのかもしれない。

11860 : 土女(つちおんな)  コテ ('20/05/04 01:24:20 *1)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_627_11860p
(一)英文の部位が来る後半は読み応えがあった。前半の整い方を、もう少し意識しても良かったのかもしれない。

11861 : 祝日  田中恭平 ('20/05/04 08:36:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_642_11861p
(一)割と何も変わらない日常を、切り取り詩として立脚させていきます。上質であり、ただし詩という文字を出して良かったかは気になる作品でした。

11874 : 在処  蟇沼究理 ('20/05/09 09:29:09 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200509_877_11874p
(一)書き続けて欲しいと思った。とても良質なものが今後、生まれる予感に満ちている。

11869 : 剽窃片・罪と罰  鷹枕可 ('20/05/07 12:22:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200507_801_11869p
(一)説明的であるため、勿体ないと思う。世界観には惹きつけられる。

11881 : めざめ  トニオ ('20/05/11 09:36:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200511_960_11881p
(一)硬質な言葉の選択はセンスがある。そこからの展開が、あと一歩あって良いと思った。

11908 : 後座  かわせみ ('20/05/22 21:24:26)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200522_364_11908p
(一)世界観を伝えていくことは上手いと思う。一連目で伝え、想像させて二連目から展開をしていく。その部分が攪拌していけるようにも思った。

11866 : 旅の途中  kei ('20/05/05 11:33:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200505_714_11866p
(一)比喩が分かりやすい。しかし展開が、もう一捻り会って良いのかもしれない。

11890 : 本当にダニの巣は存在したのか  藤本大輝 ('20/05/13 08:36:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200513_062_11890p
(一)始まりの感覚は良いと思う。中盤からが、もう少し展開と先を見せていった方が良いのかもしれない。

11867 : ハクビシンよ、我が家から出て行け。  藤本大輝 ('20/05/05 20:53:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200505_724_11867p
(一)伝えたいことは、とても良く分かる。同意する部分もあった。余白を、もっと作れそうである。

11853 : (無題)  月屋 ('20/05/01 23:14:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200501_513_11853p
(一)上手いこと綴られている。良い過程の中にある。この後に書かれていく作品に注目していきたい。

11865 : 手の中のおもちゃを  らどみ ('20/05/04 18:14:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_684_11865p
(一)かなりの卓越した技術である。内容が敢えてのものであるので、評価が非常に難しい作品であある。

11898 : お寺の子  黄葉さと ('20/05/19 15:32:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200519_279_11898p
(一)独特の空間があり、抒情的である。もう少し推敲していけそうでもある。

11854 : 史実タクラマカン砂漠詩集  アラメルモ ('20/05/02 04:02:04 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200502_535_11854p
(一)最初とても期待した。結局は身内ネタに陥ってしまっていないか気になる。

11862 : (無題)  左神経偽 ('20/05/04 13:04:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_653_11862p
(一)言葉に対しての姿勢が真摯である。これから、どんな作品を書くのかが気になる。

11847 : 詩の日めくり 二〇一八年三月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/05/01 00:03:29 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200501_455_11847p
(一)描写が光り主観が詩となる。形式も抜群。読み物としても高い位置にある。

11849 : サヨナキドリ  ネン ('20/05/01 02:08:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200501_466_11849p
(一)しみてくる身体感覚。「生」と「死」を、真っ直ぐに届けていく美しさと儚さが漂う。名作かもしれない。

11858 : 『在りし日の歌』 ― 各論  アンダンテ ('20/05/04 00:08:56 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_620_11858p
(一)形式も自分自身のものとなっており、新たな文学世界を切り開いている。

11850 : (無題)  左神経偽 ('20/05/01 15:13:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200501_485_11850p
(一)良質な作品だと思います。平易な言葉で毒もあり、生きていくことの苦味を知ることが出来ます。最後の連、もう一歩余白があっても良かったのかもしれないとも思いました。

11914 : めるひぇん  kale ('20/05/25 20:10:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200525_494_11914p
(一)圧倒的な美がある。平仮名と漢字の折衷が見事である。言葉の一つひとつが煌めいていて砂丘をつくるかのようだ。

11911 : 即興来駕  鷹枕可 ('20/05/23 07:34:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200523_385_11911p
(一)「即興」と、わざわざ書く必要はないと思う。作品の中で、強度ある言葉が骨子を作っている。

11859 : 崇高な愛なのか気持ちわるいバカなのか  三浦果実 ('20/05/04 00:37:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200504_622_11859p
(一)タイトルで、随分と損をしているように思える。それでも最後に向けての身を削っていくような展開は面白い。タイトルを比喩化していくと更に膨らみを持たせられるように思えた。

11892 : Habitat  鈴木歯車 ('20/05/14 22:16:15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200514_111_11892p
(一)行の揃え方なども工夫があり、良質さと毒の交わりがユニークな世界を作り出している。

11899 : reflux  完備 ('20/05/19 22:42:11 *8)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200519_293_11899p
(一)一文字空けが良い効果を、持ってきているけれども更なる世界を拡げていけそうに思える。
良質な世界観。

11852 : ちょっといいですかThis Is Just to Say  アンダンテ ('20/05/01 21:14:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200501_506_11852p
(一)このタイトルで、この作品内容ということに驚きを持った。現代美術のような緊張感と輝きがある。

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●「2020年・4月分選考雑感」(Staff)

2020-05-21 (木) 01:33 by 文学極道スタッフ

11846 : 日記  イロキセイゴ ('20/04/30 23:48:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200430_454_11846p
(一)こういうタイプの詩はとにかく単語の選択が命だが、この作品はセンスが良く素直に不思議な感覚を楽しめた。
(一)日記から髪の毛が生えてくるという発想が面白い。

11841 : 淵  黒羽 黎斗 ('20/04/27 16:41:33)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_340_11841p
(一)頭脳と思考の深化の中での創作が輝いている。一行ごとの連も効果的に瞬いており、構成が上手い。
(一)「引力」という何気ない言葉を上手に使って、文字通り作品に強烈な引力を発生させている。最初から最後まで隙がなく、誠実に書くことの大切さを教えてくれる。安易に「無題」で済ませる投稿者は、この作品でタイトルの重要性を知ってほしい。

11827 : シャボン玉  式子 ('20/04/22 23:43:07)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200422_067_11827p
(一)書き慣れていると感じたが、それ故に神さまの設定やオチまで発想が平凡である。最初の2行の衝撃を、その後の展開が支えきれていない。特に「三日後」という時間設定は複数の方が指摘するように蛇足であると感じた。
不思議な感覚がある。最初の方の力と後半の感覚が違うため、そこを意識して推敲しても良いのかもしれない。

11816 : ヤツメウナギ重  らどみ ('20/04/17 06:43:49)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200417_926_11816p
(一)昔の文学極道なら削除されてもおかしくないレベル。コメントへの返信を含めてすべてが不誠実。
(一)読み飛ばしてしまいそうな文量であり、内容でもある。しかし残る。小魚の骨のように刺さり、気になる。「ヤツメウナギ重」という言葉の選択、短さ、日付が不思議に作用している。

11836 : 邪道幸福論(Theoria)  アルフ・O ('20/04/27 00:14:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_325_11836p
(一)様々な風に受け取れる負の感情と諦観。共感を獲得できる作品。
(一)良い意味で安定した作品。作者が自らの個性を乗りこなして自在に操る境地に至っているのだと感じた。

11830 : 転ばぬ先の杖 杖は転んだ先にある  tOiLeT ('20/04/24 03:39:43 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200424_119_11830p
(一)読んでいて情景や話の展開が分かりにくい。素材は悪くないので非常に惜しい。
(一)決して上手くはない。けれども上質であり、かなりの出来である。この勢いは見習いたい。

11842 : 口ほどに蝶  NORANEKO ('20/04/27 18:42:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_343_11842p
(一)硬さと柔らかさの配分が絶妙である。視覚的な効果も用いながら、言葉の威力を最大限まで引き出していくことに成功している。

11840 : 黒目の窓枠  陽向 ('20/04/27 15:47:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_336_11840p
(一)最初の行以外の「窓」は不要であると感じる。その辺の削ぎ落とし方をもう少し考えると、上達は早いと感じる。
(一)言葉の重複と拡張が面白い。余白が存在しており、そこが味を付加している。

11843 : 瞳  黄葉さと ('20/04/27 21:19:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_354_11843p
(一)人間というものの読み込みが足りない。現時点で文学極道に投稿する作品ではない。
(一)「命を/いじめてる/悪い子」という部分を、どのように受け取るか。自分自身のことを大切にしない主体への言葉として受け取ったが、その部分を加味しても救済があり過ぎるのかもしれない。もっと素直に、理想ではなく書いても良いのかもしれない。もっと作品を色々と読んでいきたい作者だと思った。

11844 : あるいは薬のように  鈴木歯車 ('20/04/28 01:12:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200428_359_11844p
(一)自分自身の弱さや欠点だと思われる部分、気にしている部分、それを大切な存在を決して美しく素描しないことで愛へと昇華している不思議な作品。暗さが目立っておかしくないはずなのに、ユーモラスで陽気ですらある筆致と文体が秀逸。
(一)RCサクセションの「ぼくの好きな先生」を連想させる作品。深い人間観察の結晶のような輝きが美しい。正直、この作品が読めるくらいでないと文学極道での優良は難しいだろう。

11839 : げおすみんの匂い  三浦果実 ('20/04/27 15:14:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_334_11839p
(一)何年も詩と向き合ってきた人間が書くレベルではない。作者は自分を卑下して逃げ回るのをやめて、そろそろ本気で詩というものときちんと向かい合うべきではないのか。
(一)最初の方に惹きつけられるものがあった。次第に、緊張感がなくなっている。集中力が書いているうちに持たなくなってしまったのではないだろうか。妥協せずに最後まで何度も推敲することが大切だと思える。最初の面白さを引き出し続けていたら、秀作となったように思えた。

11838 : 予定調和  鷹枕可 ('20/04/27 14:36:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200427_333_11838p
(一)タイトルの発出が上質である。作品世界が作者の中でも、また変わって来ており進んでいくことにも感銘を受ける。少しずつ変えていく工夫は、非常に難しいことである。それを成し遂げている。
(一)ライプニッツの哲学的概念や聖書など、作者の深い知識が活かされた詩。これからも、この作風を極めていってほしい。

11834 : (無題)  つぐみや ('20/04/24 20:56:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200424_173_11834p
(一)行数を揃えることより言葉の選択のセンスを磨くのが先ではないか。今回もタイトルがないが、それもまた作者の力量不足の表れであると感じる。最終行のフレーズが書けるのだから、もっと良い作品を作れるはずである。
(一)音の流れや視覚的な効果それらが、比喩の怒涛を押し広げていく。

11815 : (無題)  つぐみや ('20/04/16 22:03:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200416_915_11815p
(一)言葉選びと接続のセンスに疑問を感じる。タイトルがないのも、この内容では致命的。
(一)言語の跳躍がバランスよりも勢いを獲得して、強度をむしり取っている。短いために集中力も続く。タイトルは付けた方が良い作品に思える。

11826 : Chocolate  鴉 ('20/04/22 17:53:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200422_038_11826p
(一)難解な言語の跳躍が甘やかに固められている。短い中での密度は、広大である。

11821 : 詩ば書きたい  三浦果実 ('20/04/21 04:21:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200421_988_11821p
(一)「詩」に拘ることが作品内からは伝えることが出来ていない。ただし「詩」の言葉を出さなくても十分に面白さがあった。真っ直ぐに向き合いたいけど、向き合えずにズラしたり笑いをワザと入れてしまったりする在り方が興味深い。「詩」を出さないと更なる実存が生み出せたのではないだろうか。

11799 : ・『在りし日の歌』 ― 各論  アンダンテ ('20/04/06 00:25:16 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200406_747_11799p
(一)「・」によって引用に新たな息が吹き込まれた。作品の構成が一段階上へと進んでいる。
(一)前作と同様に作者の深い知識と丹念な考察によって展開される作品論。中也を知る上で参考になる。

11824 : 一月  パーク ('20/04/22 10:23:37 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200422_021_11824p
(一)上手いのだけれども、説明になってしまっている部分が勿体ないと思う。

11817 : パーティ  ネン ('20/04/17 22:43:06 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200417_933_11817p
(一)物事や行為を料理に例える手法は歌などでも用いられてきた。そういう意味で斬新さはないが表現力は安定している。ただ最終連での転調が裏目に出てしまっている。

11809 : まほろば  kale ('20/04/13 06:55:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200413_824_11809p
(一)タイトルとは裏腹に、描かれる光景は日野日出志の「幻色の孤島」のように強烈な色彩が支配する悪夢のようである。人間が存在できない環境における究極の美の世界。

11814 : 水槽の底で  左部右人 ('20/04/15 12:08:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200415_863_11814p
(一)表現力は評価できるのだが、物語が少し分かりにくい。小判鮫に関する部分もピンと来ない。それでも全体的な完成度は高い。
(一)構成と視覚効果が映えている。切れと言うか文末の語調には違和感を覚える部分があった。

11788 : 詩の日めくり 二〇一八年一月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/04/01 00:00:48 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200401_645_11788p
(一)作品と作者の呼応関係、詩情の引き出し方が上手い。生活も思考も全てが詩になると実証している作者の卓越した境地。
(一)作者の個性的な作品は、その圧倒的な読書量によって成立しているということがよくわかる。日記がそのまま詩になってしまう詩人は、そう何人もいないだろう。

11805 : 桜並木をあるく日に  キリン堂 ('20/04/10 13:29:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200410_795_11805p
(一)イメージが曖昧で読み手に伝わってこない。もう少し表現方法を工夫すれば面白い作品になると思うのだが。
(一)十分、気になる作品。手足、頭のバラバラと組み立て、他者との関係。螺子は頭の中身のことを思わせる。上手いが、手ぬぐいの説明部分が余計に感じた。

11807 : みなしごガアコ  かわせみ ('20/04/10 20:30:14)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200410_801_11807p
(一)物語として綴られていく在り方の中で、序盤と中盤が弱い。逆に、そこの強化があると作品が上質になると思う。

11811 : 檸檬のはなし  キリン堂 ('20/04/14 21:00:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200414_847_11811p
(一)檸檬の連呼がくどい。梶井基次郎の「檸檬」を意識していることは誰でも分かるので、いっそのこと「梶井の檸檬に火をつけて」から始めるくらいでないと驚きがない。
(一)リズムが心地よい。梶井の檸檬を基底素材として置きながら、自分の世界を拡げようとしている。まだ書き始めの感が否めないため、書き続けて欲しいと思った。

11808 : あかるみ  北 ('20/04/11 03:29:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200411_808_11808p
(一)爽やかな綴りの中に滲み出てくる毒とでもいう気持ち。それらが作品の骨子と肉を強くしていっている。
(一)ひとつひとつの言葉が、まるで詩として生まれてくることを運命づけられていたかのように詩人の口から溢れ出している。イメージの豊かさと発想の自由奔放な飛躍が素晴らしい。最後の選考でこの詩を優良に推すことができたのは幸運である。

11793 : 書く  田中恭平 ('20/04/02 16:48:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200402_687_11793p
(一)詩人としての自分を見つめ直し、次の次元へ進もうとする語り手の決意がしっかりと伝わってくる。単なる日記ではなく、詩作品として成立している。

11798 : 詩の日めくり 二〇一八年二月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/04/06 00:01:01 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200406_746_11798p
(一)日常生活が活き活きと描き出されている。詩人の生活が詩として輝く見事さがある。
構成も、見事。いつまでも読める。
(一)相変わらず読み物として面白いし、同時に詩としても成立している。

11791 : 昼下がりのドラッグ  陽向 ('20/04/01 11:41:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200401_664_11791p
(一)一行ごとのフレーズは魅力的なものが多いのだが、もう少しだけきちんと接続した方が良い。
(一)気怠く生きていく意味を探してしまう感覚が光っている。二行目、三行目を、もう少しだけ推敲すると傑作になると思う。

11812 : Eve  アルフ・O ('20/04/14 23:08:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200414_850_11812p
(一)タイトルや「子宮」という言葉を重要なポジションにおいている姿勢などが、逆に読み手の想像力に制限をかけている気がする。「何処にいたって剥がれ落ちる組織」は的確で良いのだが。
(一)怨念めいた作品から冷静な距離が見えて来ており、良い作用を生み出しているように思えた。構造が上手い。

11802 : 核  黒羽 黎斗 ('20/04/07 01:48:00)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200407_761_11802p
(一)勢いと集中力の、どちらもが秀でている。難解さへの希求が見える。一行への重心など、全体像を掴む在り方が今後の可能性も示している。

11806 : 生活  田中恭平 ('20/04/10 18:06:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200410_797_11806p
(一)生活の中に詩を出す際は、十分に気を付ける必要がある。工夫が、もう少しだけ必要。

11797 : コロナウィルス  北 ('20/04/04 22:35:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200404_722_11797p
(一)忌野清志郎が生きていたら、こんな歌を作っていたかも知れないという妄想が膨らんだ。「だからみんな/隠れて咳してるんだぜー」からラストまでの流れが特に良い。
(一)最後の二行は面白い。エンタメとして読むべき価値ある作品だった。

11804 : 天気雨、俄か雨  白犬 ('20/04/07 20:12:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200407_772_11804p
(一)カタカナ書きの部位などが人間の平常ではいられない現状を指していて、読み込んでしまう。後一歩、構成の妙が欲しい。
(一)凛として天気雨、凛として俄か雨。作者は詩人として確実に成長し続けている。心の奥底から絞り出された感情が言葉の洪水となって押し寄せてくるのを感じた。

11796 : 信仰  ネン ('20/04/04 15:26:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200404_715_11796p
(一)小さな社会に陥りがちな罠を、比喩で描き切っていると思います。センテンスや音の区切りが、揃えすぎているのではないかと感じます。

11801 : 三角共通点  藤本大輝 ('20/04/06 21:24:09)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200406_755_11801p
(一)距離感を持って突き放し、書いている在り方が面白い。三連それぞれが独立しているが、呼応がある。三連目が、最終連として機能しているのか気になった。

11789 : 『在りし日の歌』 ― 各論  アンダンテ ('20/04/01 00:55:49 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200401_649_11789p
(一)視覚的効果も大きく作用し、詩の歴史を更新していく姿が内容と共に迫ってくる。
(一)中原中也の「在りし日の歌」を読み解こうとする中で様々な詩を紹介していく。そのユニークな試みが面白い。

11792 : 言葉に汚れて  武下愛 ('20/04/02 07:32:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200402_682_11792p
(一)分かりやすく綴られているが、それだけのように思えた。言語の汚れを逆説的に獲得しているフラットな作品。

11794 : 首のとれた赤いバラ  らどみ ('20/04/02 23:37:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200402_692_11794p
(一)劇場型の呼応が印象的な作品。けれども、その部位がメインではないはずである。一行目と二行目の比重を大切にしているように思えるが、しかし選択した「赤いバラ」などの言葉が平易であり更なる先へと進めていないように思える。もっと独自の言葉を探して良いと思う。

11795 : 楽園追放  鷹枕可 ('20/04/04 08:03:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200404_709_11795p
(一)今回も作者の個性が遺憾なく発揮されている。しかし、この作風はテーマに変化をつけないとマンネリ化しやすい。タイトルを含めて、もう一工夫ほしい。
(一)振り切った漢字の乱舞が気持ちいい。楽園が崩壊してしまった現在と併せて読むことが出来、深度を増していく作品だと思った。

11787 : 彫刻刀  湯煙 ('20/04/01 00:00:14 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200401_644_11787p
(一)実体験であろう初連は緊張感に満ちていてとても良いのだが、最終連にたどり着くまでの過程が少々乱暴すぎるように感じる。
(一)二連目の強さが際立っている。最終連の余韻が上手いため、タイトルの象徴的な描写も含めて、もっと良くなる作品に思える。

11790 : 悟り  kei ('20/04/01 10:08:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200401_659_11790p
(一)今の時代にこういう文体を選びきちんと書ける技量は評価するが、内容はもっと工夫が必要だと感じた。
(一)書きたい内容も分かりやすく、きちんと伝わってくる。説明してしまっている内容であることが気になる。比喩として読み込ませることが出来る内容にも思えた。

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●「2020年・3月分選考雑感」(Staff)

2020-04-27 (月) 23:40 by 文学極道スタッフ

11776 : 刻と私  黒羽 黎斗 ('20/03/23 19:37:19)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200323_549_11776p
(一)分かりやすく、それでいて安っぽさがない重厚な作品に仕上がっている。時の表現者である時計の描写が見事である。
(一)比喩が上手く、言語構築が「私」という存在と時の刻みの中で強度を増している。「だろう」の部位を断定する大胆さも必要かもしれない。
(ー)長身と短針の見立てが非常にピュアで共感を誘います。この作ではお洒落さを削いでイマジネーションと発想に忠実なまま全体に出した方が勢いは落ちなかったのではないか。

11766 : 窓辺の少女  陽向 ('20/03/18 11:24:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200318_465_11766p
(一)上質に紡がれている。対象が作者の筆致にハマっている。
(ー)2連目まで大変詩的で真っ直ぐな文章ですが、3連目から極端になってきたことと最終で急に文章を纏めた感じが漂っています。全体の形は良いと思います。

11778 : 新訳地動説  まひる ('20/03/26 17:52:58 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200326_558_11778p
(一)どこかで見たことのあるフレーズばかりで新しいものがない。特に最後の一行が平凡すぎる。作者の過去作品のレベルを考えると首をかしげてしまう内容。
(一)5Gの時代に向けて歴史的な解釈をしつつ、前へと綴っている作品です。空白の行などが効果を生んでいたのかどうか今一度、考える必要があるかもしれません。
(ー)言葉がスケールの大きさを表すために継ぎ接ぎになっています。気持ちが跳ね上がるようなテンションで紡がれた箇所も発見できます。これをどのように発展させるのか。

11754 : Alter Ego  アルフ・O ('20/03/12 23:46:37 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200312_373_11754p
(一)これまでの作風を維持しつつも、毒が目立たない軽妙な語り口が成功している。
(一)「機械化」と「人間の愚」へ照射した諦観を描いた意欲作。滲み出てくる人間の部分に、共感をせざるを得ず絡めとられる。
(ー)思慮の深さが表現されています。言葉も鋭く光らせる手腕があります。思考の面が強い為、この思考への執念の炸裂するものを求めます。

11786 : ウロボロスであるのかも  イロキセイゴ ('20/03/31 23:12:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200331_640_11786p
(一)単語選択が大変ユニークで、作者独特の作風を生み出せている。「ガロ」など引っかかる単語を用いて、世代へ訴えながら広がりを生んでいく面白さがある。タイトルなど断定してみる強さがあっても面白かったのかもしれない。

11777 : 四季  夢うつつ ('20/03/25 14:35:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200325_555_11777p
(一)各連の内容は良いのだが、似たようなイメージが続くために途中から読むのがきつくなってくる。もう少し短くまとめた方が良かったのではないか。
(一)視覚的な美しさと「四季」への接近が美麗である。言葉を、そのまま出してしまっている部位があり、そこが効果的か、どうかのみ気になった。
(ー)空気感とアイドルのような口語が合っていて飾り過ぎた良さがあります。嘘の中に時々本当が隠れているような構成。一つの芝居のように感じ取るには愉しめる作品です。

11761 : 百姓ちょぼくれ節  ベイトマン ('20/03/17 00:13:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200317_437_11761p
(一)「百姓哀歌」に加筆して内容はより迫力を増したが、最後の一行がリズム的にも内容的にも中途半端なものになってしまったのが惜しい。
(一)どこまでがキャラで、どこまでが本気なのか分からないエネルギーがある。音へと拘っており、その跳ね上がった部分が部分部分の言葉の衝撃ではなく作品の強い衝撃となれそうな気がする。
(ー)とても暗く汚れた世界が炙り出されていますが、話者の切なさがクローズアップされる辺りから歌がしみじみと美しい感情を乗せるように変化して行くため、全体にも必然性があり、人の心を大変打つ衝撃のある詩です。

11783 : 8 1/2  ローゼ・ノイマン ('20/03/30 23:38:39 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200330_611_11783p
(一)具体的な引用がなければ、脚注という名のネタバレはない方が良い。タイトルを見ればフェリーニと分かるし、トム少佐がデヴィッド・ボウイ絡みだと知らなくても検索すればすぐに出てくる。こうした脚注はイメージの飛躍を妨げる可能性がある。個人的にはドアーズの曲をイメージした。繰り返されるフレーズ等をもう少し整理した方が頭にすんなりと入ってくる気がする。最終連が優れているだけに、そこまでの過程にブレが感じられるのが残念。
(一)視覚的な効果は威力がある。そして行間の使い方も上手いのかもしれない。「俺の屍」や
そこから続く言葉の跳躍が、これまでの歴史的な詩作品から考えると想定できることが惜しい。繰り返し言葉を使うことも、効果的かどうか考えても良いのかもしれない。
(ー)映画から着想を得ての作品だと知ると、その熱が伝わってくることで評価がぐんと上がります。影響を受けることは悪いことではないと教えてくれるような作品です。着想を得てのものだと知らずしても世界観が成立していると感じられれば尚良いです。

11760 : go down like a lead balloon  アンダンテ ('20/03/16 23:29:15 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200316_435_11760p
(一)内容的には面白いし表現力もあるのだが、この長さで小分けする意味があるのか疑問である。
(一)整った文体形式のように見せながら、かなり内容にギャップがあり面白い。最初の方を、より文學的に或いはエンタメに振り切れないか気になった。

11779 : 月の道  かわせみ ('20/03/26 21:30:58)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200326_562_11779p
(一)「月を追いかけ」の月は不要だと感じた。「ふんわりふんわり」も「ふんわりと」で十分ではないだろうか。穏やかな死の描写は美しい。
(一)滑らかに詩情が紡がれており、どういった作品を編み上げたかったかが十分に伝わって来る。
「ふんわりふんわり」など平易に妥協してしまっているようにも思える。

11785 : きりん  鈴木歯車 ('20/03/31 03:55:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200331_619_11785p
(一)状況的に「行けるとこまで」ではなく「行くとこまで」ではないだろうか。他の部分が優れているだけに、この部分が気になってしまった。この時代の危機的な状況をさり気ない口調で告発していると感じた。
(一)きりんという隠喩から発生していく集団との摩擦や、個としての尊厳を内包している作品。
威力絶大であるが、空行の部位に小題を付けるなどの工夫の余地もあるように感じる。
(ー)形式と語られているもののバランスがとても良い。気持ちを強く持って行く種類の作品ではありませんが、目を楽しませ人を安心させる柔らかさがテキストで成立しています。

11784 : 現金出納帳  つぐみや ('20/03/31 03:10:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200331_617_11784p
(一)のびのびとした独特の綴りが印象的である。「ように」を外しても良いかもしれない。
(一)タイトルと最終連での回収の、微妙なバランスが魅力的である。一貫した集中力を感じる。

11771 : 漂流するイデア  ローゼ・ノイマン ('20/03/20 19:51:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200320_499_11771p
(一)言葉の硬質さが、作風へと良い影響を与えている。「イデア」は、これまで作品に使い続けられた言葉であるため新鮮さや方向を見つけ出すのが難しいかもしれないと思った。
(ー)存在や魂の向かう先をテーマにしていると思うのですが、大きなことと小さなことが対比というよりも混在している印象があり、意識の流れがスムーズでなかったのかもしれません。疑問の投げかけなど、筆者そのものが持っているスケールの大きさを殺してしまった部分があるのではないか。
(ー)風景があと一歩で特別なものとして広がりそうな予感のある詩です。広がり切っていないため美しさの凡庸のようであります。

11780 : 汚濁  り霧 ('20/03/27 03:39:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200327_567_11780p
(一)人間の業や目を覆いたくなる在り方が、はっきりと言語構築の中で提示されている。改行の仕方も上手く、救いのなさが内実を発していた。

11767 : 夜が炙られても俺は痛くない  キリン堂 ('20/03/18 15:00:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200318_468_11767p
(一)現象化された夜と比喩の混交が、歯切れよく進み切なさに溢れている。もう一歩のところで言葉が留まっている印象を持ってしまう。

11775 : 忖度と世論形成について  深尾貞一郎 ('20/03/23 00:08:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200323_545_11775p
(一)最終連は目を見張るものがあった。一連目とタイトルの説明に偏りすぎな部位は、再考できそうだ。

11782 : 不条理と憤怒  たこ吉 ('20/03/28 00:56:16 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200328_574_11782p
(一)Twitterで話題になっていた落書きに触発された詩であり、その解釈は個性的である。ただ、途中だけでなく大切な最終連も他者の言葉がメインというのはどうだろうか。

11781 : あいす  湯煙 ('20/03/27 12:58:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200327_568_11781p
(一)短い詩であるが様々なものに対する批判や時代への危機感が上手く詰め込まれている。
(一)換骨奪胎された作品の流れが、奇妙に捻じってくる。「国」と情勢の結びを読み取ることも出来る稀有な作品。

11763 : 終り  kale ('20/03/17 08:48:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200317_445_11763p
(一)とても惜しいと思う。作品の形式として面白いものとなっているのに、差異の部分の言葉が練られていない。大変、惜しい。
(ー)始めのうち楽しく読めます。変化が単語の部分にしか見て取れないため、だんだん目が疲れて来ます。単語の違いを見つけてはそこに意味を考えるなど、読者いての読み物という形式だと思いますが、この長さを考えても任せすぎかもしれません。

11772 : 蜜  田中恭平 ('20/03/21 18:46:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200321_512_11772p
(ー)形式はとてもかっこ良いです。紡ぎ方もお洒落です。滲み入るようなものが一つ欲しいところです。

11753 : 時の抱擁  キリン堂 ('20/03/12 16:42:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200312_364_11753p
(一)作者は納得しないだろうが、この詩は第5連からスタートした方が良かったのではないか。そう思うくらい第5連以降の完成度が高い。
(一)19世紀のヨーロッパ的なイメージが作品から浮かんで来た。自己自身の心を、どのように律していくのか。深く見つめつつ、言語を透過している。
(ー)丁寧な言葉の紡ぎ方を感じ取ることが出来ます。表現と心象の一致していないところか、装飾した言葉の多さか、どちらかも感じられて凝縮された感じがしないところもあります。

11768 : 麺麭は一ペンス  鷹枕可 ('20/03/19 06:50:11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200319_477_11768p
(一)詩による前衛舞踏、あるいは演劇と言える作者の個性が今回も遺憾なく発揮されている。曲調が変化する最終連まで息つく間もなく読ませる技量と創造力を評価したい。
(一)「なぜ」の後の記号が、ほつれを生み出していて上手い。独自の世界を突き進んでいく姿勢と、力は並大抵のものではない。信じて進み続けて欲しいと思った。

11769 : 犠牲  ネン ('20/03/20 14:17:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200320_495_11769p
(一)社会的な犠牲、現在は犠牲の上に成り立っている。詩作品によって抉り出されていく内容は伝わりやすい。そこを分かりやすさに留めているのではないかと感じる。
(ー)突然始まっているこの文章の流れは、全体を表しているようで、視野は小さなところに纏まっている印象。読者の視野を拡大させるところまで行って欲しい。

11762 : 打ち下ろす槌に  天寧 ('20/03/17 00:20:29 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200317_440_11762p
(一)心を殴ってくる感覚が文体と共に刺してくる。漢字のバランスや、リフレイン、改行の在り方など暴力と、それを受けたことのある精神が浮かび上げてくる作品である。

11750 : 日記(2011/11 の頃の )  玄こう ('20/03/11 00:48:35 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200311_343_11750p
(一)「2011」という記号は歴然とした輝けるものを、不安の象徴として、線引きされた象徴として渡してくる。生きるということを、ずっと振り返り確かめている作者の姿が佇立している良い作品だと思う。
(ー)思考そのものでなく、思考の走る様子がとても良く描き出されています。言葉も自由に羽ばたいているように見え、人の心を刺し、美意識の方へ引き摺るパワーがあります。

11737 : JOKER  いまり ('20/03/03 06:00:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200303_244_11737p
(一)最終行など可能性を感じた。選考対象外になったことが残念。「投稿規程」やアナウンスを守って欲しいと思った。

11744 : ● 魔法のグリーンピース ●  らどみ ('20/03/09 06:36:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_318_11744p
(一)ひょっとしたら面白く構築されているのかもしれないと思った。ファンタジーとして、また新たな言葉を選択していくと深みが増していくと思う。

11755 : 塩の柱  田中恭平 ('20/03/13 18:18:04 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200313_380_11755p
(ー)リフレイン以外にも筆者にしか出来ない表現を創り出して欲しいと思います。

11764 : 存在  ぽらくん ('20/03/17 16:30:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200317_448_11764p
(一)言葉の綴り方が、まだまだ可能性を感じさせる。空行も含めて、独自の言い方はないか探っていくことが重要なのではないか。

11745 : ため息  陽向 ('20/03/09 17:32:57)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_325_11745p
(一)直接、書かれた思いやメッセージが多いため読みやすいが詩作品としての面白みに欠けているかもしれない。書いている内容は、共感もする。
(ー)真っ直ぐ切り込んでくる姿勢が良いです。ときに哀しみを感じる文章ですが、文章の向きを自分に真っ直ぐ切り込んだ結果の文章にしてみることで同じ主張が活きてくるであろうと思われます。

11752 : テラリウムの夜 /La nuit terrarium  kale ('20/03/12 03:18:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200312_360_11752p
(一)軽妙かつ幻想的な一編だが、全体を通してみるとイメージがぼやけている印象がある。独特の持ち味を維持し続けてほしいと感じた。
(一)空行も含めて、静謐さと動的感覚が作品から発火している。新たな領域へと繋がっていく力のある作品である。
(ー)美しいイメージが言葉によって完全に炸裂しています。リズムも綺麗です。あとは意識の中へ人を没頭させる何かが欲しいと思います。描写だけのスタイルと何かを表そうとする拮抗を感じます。

11742 : (無題)  コテ ('20/03/07 06:19:43 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200307_273_11742p
(ー)言葉そのものより構成で読ませる技を持たれていると思います。言葉のからくりをもっとしても良かったのではないか。終わりの方では必死さを感じそれが文章に力と味を加えているのですが、読者の目を後半まで惹きつけられるかどうか。

11759 : 小さな告白  たこ吉 ('20/03/16 23:16:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200316_432_11759p
(一)頭の中で操作する小さな宇宙人や入れ子細工の構造など、「メン・イン・ブラック」を思わせるユーモラスな描写。子どもの頃に誰もが経験する「私は一体何者なのか」という問いや世界への疑問が、懐かしい感覚と共に思い出される。
(一)子どもの時に考えていたことは、大人になってからも身体感覚を伴って続いていきます。文章に記号を加えながら、時間を往還していくことに成功しています。

11758 : 朝、大聖堂の素描を持って。  NORANEKO ('20/03/16 14:12:09)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200316_423_11758p
(一)言語が横滑りしていき、そして再構築を成していく。言語芸術のプラスティック加工が為されている貴重な作品である。
(ー)読み手の時間を経過させるために書かれた文章のような感触があります。ただ
これを眺めているだけで時間が流れてしまうくらいの筆力がありますが、感覚に訴える類のものではないのか、掴み所の難しい作です。

11757 : cry so radical  白犬 ('20/03/16 11:56:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200316_422_11757p
(一)「衣服を剥ぐように/銀紙を剥いて/チョコレートを舐める」や「意識を出産したいと思う」等の表現が個性的かつ斬新である。最初から最後まで一気に読ませる熱量と技術を感じた。作者の個性が剥き出しになった力作。
(一)諸刃の剣のように、まだまだな部位だと思われる部分が独自の詩情を引き出している。上質であり、そして繊細である。上手くなり過ぎると、この繊細さが失われるのか、それとも先へと進むのかを知りたいと思った。
(ー)深い苦悩の時間を感じると同時に、自らの飛躍出来るポイントが掴めない時間そのものの表現のようにも感じられます。

11746 : 王様  ネン ('20/03/09 22:46:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_326_11746p
(一)薄汚さが描かれている。人間の根底を見つめて描き出すことは、非常に難しいと思う。もっと汚さを前に押し出しても良いように思える。

11751 : 冬の花火  かわせみ ('20/03/11 16:22:07)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200311_351_11751p
(一)人間の怒りや諦観が、浮き上がってくる作品である。分かりやすい比喩を用いて最後まで読ませる行中の詩情を、上手く読み手の中で発露させることに成功させている。
(ー)言葉と意味から解き放たれて感覚を言葉に替える方法について模索すれば、この作品を書こうとしたときの筆者の本当の姿が現れ、作品は高みに昇るだろうと考えました。

11747 : 閉塞に慣れ過ぎて  夢うつつ ('20/03/10 00:10:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_327_11747p
(一)色々と盛り込みすぎて全体的なまとまりに欠けているが、新しい表現を模索する姿勢は評価したい。
(一)この場に投稿されていることも含めて重要な意味合いを持つ作品である。「詩」や「凡庸」などの言葉が使われていることがメタ的に働いている。
(ー)/の使い方などとても上手ですが、それに頼っていないときの方が文章が締まっています。/を使用している間は普通の文章で!を使用するときに感情のような部分がもっと強烈に来るようで良いと思います。基本的に上手です。

11740 : ソナチネ  鷹枕可 ('20/03/04 06:25:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200304_254_11740p
(一)作品を読み終わった後で、作者の名前を見て驚いてしまった。出来は良いと思うが作風としては、独自の良さが失われてしまったように思える。これまでとこれからの良い部分を、もっと活かしあうことが出来るのではないか。
(一)自然な始まりからそのまま止まらずに滑らかに言葉が進んで行き、リズミカルに情景やメッセージが流れ込んできます。普段とても難解な戦争の中にいる詩を書かれるのですが、間にこのようなものが入っていることによって理解度を上げる効果がありそうです

11735 : 奇跡  kei ('20/03/02 09:32:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200302_233_11735p
(一)言葉の観念が直情的に書かれている。独自性を持って単語の選択を行っていく必要があるかもしれない。

11749 : go down like a lead balloon  アンダンテ ('20/03/10 23:06:03)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_337_11749p
(一)過激な言葉から始まるため、それに留まるのではないかと危惧したが民謡を挟み込むなど広がりを持たせることに成功している。
(ー)読み続けられる自信はありませんが、中で素晴らしい一文に出会うことがあるので読んでしまいます。
(ー)始まり方と世界観の設定、勢いなど完璧だとおもいます。文章の終わりに近付くにつれ意味が破壊されてきましたがそれをどう評価するか難しかったです。

11748 : ビジョン  kei ('20/03/10 17:00:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_334_11748p
(一)硬質な文体が眼を惹く。しかしカタカナの使用によって、作品のバランスが崩れている。

11741 : わずら ひ、  湯煙 ('20/03/07 03:53:22 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200307_268_11741p
(一)詩作品としての表現が工夫されており、特に最終2連で描かれた儚さのイメージは読む者の感情を激しく揺さぶる力を持っている。
(一)凝集性を、より意識すると高い位置に行く作品だと思う。言葉の分断と接着に独特の力が働いている。

11743 : 詩の日めくり 二〇一七年十三月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/03/09 00:04:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_314_11743p
(一)長さが気にならない優れた詩であり、詩論であり、エッセイである。
(一)十三月がある日にちは豊穣であり、不可思議で何よりも詩的である。引用や生活をコラージュしていく作者の集大成のような作品である。

11734 : 詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/03/02 00:00:55 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200302_218_11734p
(一)日記や覚え書きでありながら詩としてのクオリティーを維持している限り、優良に選ばれるべきであろう。
(一)書評の部分も切ない詩情を孕む、形式の奥義に魅せられる。始まりの緩やかさから、中途の膨らみが来た時に震えるほどの光を握る。

11739 : 表裏  黒羽 黎斗 ('20/03/03 14:46:06)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200303_248_11739p
(一)考え抜かれた言葉と技法が最後まで息切れすることなく、見事なモニュメントを構築している。
(一)完成を前に出しながら、等身大よりも大きなところで書いていて、それが良い効果を生んでいる。()などの記号の意味を考えながら、最終連、最終行までの効果を更に意識に置くと変化していくと思う。

11738 : 大人システム  まひる ('20/03/03 09:25:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200303_245_11738p
(一)視覚的構造に拘りすぎて文章がやや作為的になってはいるが、詩作品としての純粋な面白さがある。
(一)作風として悪くないと思った。その上で、内容を磨く必要がある。面白いので、どんどん書いていって欲しい。

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●「2020年・2月分選考雑感」(Staff)

2020-04-13 (月) 15:14 by 文学極道スタッフ

11732 : 焦らされて  イロキセイゴ ('20/02/29 23:29:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200229_197_11732p
(ー)自らの功績を有名な何かに伝えたい欲求や何かを成し遂げるのに愚かな近道でも選び取りたくなる焦りが正直で、比喩も面白く描き出せているとおもいます。 テーマもメッセージ性やインパクトに上手く繋げられていて強いものになっています。
(ー)面白い作品ではあるが、その先があっても良いのかもしれない。

11727 : SHIT POEM  完備 ('20/02/25 22:12:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200225_147_11727p
(ー)情感情景を表すのに最適な言葉のバランスで紡がれてあり、たくさんの人の目を感覚的なものにできる、掴める文だと思いっます。終わりまで力の抜けたところもなく、筆者の感性や筆力が発揮できています。強さと弱さの曖昧さは普遍的でテーマも良いです。
(一)作者の技量を考えると少し淡泊に感じる。タイトルを考慮しても力を抜きすぎているのではないか。
(ー)美しさが映えている。タイトルは、これが最適だったのだろうか。

11722 : go down like a lead balloon (機法 アンダンテ ('20/02/22 22:15:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200222_119_11722p
(ー)マニアックなところで行けば、使われている単語だけで好きな人のテンションが上がってしまうような詩です。組み合わせもとてもお洒落なのですが、意味やイメージのところで繋がりにくく、人を選んでしまうのでしょう。

11726 : go down like a lead balloon (供法 アンダンテ ('20/02/25 05:02:30 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200225_140_11726p
(ー)だんだんと言葉が脱臼していくのが分かる。バランスも、とても良く非常に質が高い。
(ー)註釈を明示する際には、作品として意識化する必要があると思う。大変、勿体ない。

11720 : 大地の子  たこ吉 ('20/02/22 09:44:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200222_113_11720p
(ー)ところどころにとても良いフレーズが散りばめられています。もっとこれをお活かす文章が出来ると思います。
(一)詩作品としては優良レベルなのだが、「放射能」と「放射線」の区別がついていない段階でこういう表現を選ぶことに疑問を感じた。
(ー)分かりやすい言葉で愛情を中核に持ち、生活を見つめた詩作品。非常に素晴らしく近代詩のブラッシュアップの様相を思わせる。最後の提言を、今一歩、進んでみてもよかったのかもしれない。

11700 : 沈黙  アラメルモ ('20/02/03 03:24:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200203_973_11700p
(ー)最後の一行が絶妙な味わいを持っているのですが、そこまでの難解さとのバランスについては、最後の一行の良さが目立ち過ぎるようです。
(ー)言葉による祈りが強く表れている。最後の連が弱いかもしれない。

11729 : 菜の花  かわせみ ('20/02/27 19:07:04)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200227_161_11729p
(一)基本的な筆力はあるがテーマとその表現力が平凡に感じられる。もう少し驚かせてほしい。
(ー)瑞々しく感性が光る。このまま書き続けて欲しい。ただし独自性を見せて欲しい。
(ー)正当化するような文章の向きが核からズレる原因になっていて、共感までは及ばない内容になっているため、もっと内側に湧き起こっている表現したかったことを見つめて良いと思います。

11731 : まつろわぬ神  kale ('20/02/29 04:29:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200229_185_11731p
(ー)一段落目の目を惹く文で力量が示されています。二段落目から気の抜けたような感覚がしますので、もっと鋭いままで作品は光ると思いました。
(一)「干上がった湖の擬人化」という発想は、ブラッドベリの「待つ男」を連想させる。全体を流れる滅びの香りが読んでいて心地よい。
(ー)惹きこまれた。初連から素晴らしい躍動があり、抽象性も輝いている。神秘的な中に人間の汚濁の部位も、きちんと書き込まれている。

11701 : 約束  いまり ('20/02/03 07:31:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200203_979_11701p
(ー)文章を始めるところよりも、結ぶときの方が得意なようです。結ぶときにパンチの効いた言葉が出るので、掴みのところにも力を入れてみて頂きたいと思います。
(一)1つの詩の中にテーマを詰め込みすぎている印象。それぞれのパーツは芯がしっかりしているのだが、接合に無理がある感じ。数編に分けた方が自然で読みやすいのではないか。
(ー)惜しいと思う。一つ一つ、詩の上質さが連として現れている。それを結合させたときに更なる次元へと行けるはずだと思う。

11717 : 言語の裸体  イロキセイゴ ('20/02/19 21:41:53 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200219_094_11717p
(ー)筆者の作品の中でも異色な一歩を踏み出した作品に思える。手ごたえもあったのではないだろうか。敢えて「言語」と出すことによって、難解な跳躍が可能となっている。

11728 : レティクル逃避行  鷹枕可 ('20/02/26 06:30:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200226_148_11728p
(ー)断片の連続のような感覚そのものは斬新です。読者の集中力は途切れ易くなってしまうという短所はあるかも知れません。何か引力が加われば飛躍しそうな気がします。
(一)己の死を第三者的な視点で見ているように思える。その徹底した客観性は荘厳ですらある。ただ「証拠物件」や「潜望鏡」の部分が、少し浮いているのではないかと感じた。
(ー)スタイルを変化させているのに面白い。空白が漢字を和らげる効果をもたらしている。ただし読みごたえは減ったのかもしれない。様々なスタイルを試行錯誤しながら、もともとの色を失わないことは大きい。

11712 : 地下的憑依  ゼッケン ('20/02/15 11:42:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200215_058_11712p
(ー)説明的な文の書き方をしながらここまで伝える力を持った形式にするのは難易度の高いことだとおもいます。メッセージも強く、ぼやけるところもなく、良い文章です。
(一)過激かつ知性的な幸福論であり、暴力というものに対する深い考察から目を背けさせない力を持っている。個人的に地下鉄サリン事件なども連想したが、地下鉄という乗り物に付きまとう不吉さのようなもののせいかも知れない。
(ー)説明の熱量は凄い。作者の魅力はエンタメの中から出て来る、クスッとした中に出て来る猛毒だったと思っていた。それが説明の長さで薄れていると思う。

11730 : いつものことだろ。  ベイトマン ('20/02/28 20:09:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200228_173_11730p
(ー)意図的なところを読み取れてしまうことが効果的にはなっていない気がします。落ちで引っくり返すことには成功していますが、実感するところにまでは至れず。
(ー)見つめにくい部分、言い出しにくい部分の作品化に驚くものがあった。リフレインが効果的ではあるが空行など再考しても良いと思う。

11723 : 神よりも  湯煙 ('20/02/24 01:00:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200224_125_11723p
(ー)改行と単語の選択がイメージとメッセージを弱める方向になっているのではないかと思います。「冬ようたえ」というフレーズはとても力強いため、このフレーズを弱めないで行ける。
(一)極限まで削ぎ落とされた言葉の美しさと迫力を感じる。最後の2行によるまとめ方も上手い。

11721 : フラジャイル  ローゼ・ノイマン ('20/02/22 12:50:03)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200222_115_11721p
(ー)音に乗ってみなければ良さが伝わりにくい文章ではあると思います。もし楽曲のようなものがあって、それと、この文章との雰囲気がぴったりはまっていれば、素敵なものが生まれる可能性があると感じます。
(ー)作品が越境を目指しているように感じられた。難解さを排しながらも、言語の意味を考えさせながら読ませていく。音の並びは非常に良いが、そこからのまとまりを後一歩欲しいと思った。

11725 : (無題)  不備 ('20/02/24 14:09:45)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200224_131_11725p
(ー)まだ丁寧さがあってもやり過ぎにはならないであろうと思います。
(ー)興味深い作品である。綴りが想像を、どんどん裏切っていく。

11718 : 夕星  ネン ('20/02/22 00:00:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200222_106_11718p
(ー)1連目が非常にストレートで良いです。3連目からバラけた印象がありますので、気を抜かずに最後まで走り抜けて頂きたいです。
(ー)創作品なはずだが現実世界が上を行っているような気がする。三連と最終連が良いと思う。

11708 : Speed Kills  アルフ・O ('20/02/10 19:08:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200210_022_11708p
(ー)純然たる好意による絆を求める態度に好感が持てます。スタイルを気にせず一気に描き切った場合のこのテーマでのこの作者の文章が生まれた場合尚良いだろうという想像をしました。
(一)相変わらず疾走感溢れる展開が魅力的だが、個人的に「誰よりも遅い祝福」というフレーズの部分で引っかかってしまった。
(ー)強制的な追い出され方など作品世界が現実の比喩として効果的。

11719 : 宙返りも出来やしない  キリン堂 ('20/02/22 02:07:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200222_109_11719p
(ー)2連目の半分までの勢いとリズムが大変良いです。その後失速するのですが、4連目でリズムと勢いが盛り返し、5連目は収束するためかまた勢いが落ちてしまったようでした。基本的に大変文章でのリズム感が良い作者であると感じます。
(ー)不可思議な世界である。整えすぎている部分が気になる。音と視覚が整っているので、どちらかを乱しても良いのかもしれない。

11713 : 延命  kei ('20/02/15 21:08:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200215_067_11713p
(ー)正確には次点佳作に選びたいところがありました。一辺倒に古めかしい言葉遣いをし続けるところは印象が良いのですが、無理矢理使ってしまっているところで表現にひっかかりが出ているところは否めません。

11716 : Today  アルフ・O ('20/02/19 16:06:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200219_092_11716p
(ー)3連目のフレーズは、とても情景を醸し出す良いフレーズです。他の部分がこれで活きているとすごく良い。
(一)「私たちの時が始まる」という、100人が使えば99人は陳腐になるフレーズを上手く使いこなしている技量を評価したい。どの連も刺さる人を狙って投げられているのを感じる。
(ー)短い中で孤独と怒り、寂しさ、諦観が見えてくる。覗かせられる人間世界の醜さが秀逸である。

11714 : てっぺん取って  らどみ ('20/02/17 00:32:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200217_083_11714p
(ー)主張の部分を面白く言い換えることがもっと出来るであろうと感じます。口語や改行の仕方は形式としては見栄え良く書かれていて、これは悪いことではなく、むしろ良いと思います。
(ー)リズムが良くメッセージ性を持っている作品だと思う。ただし文字だけで見た場合、もっと奥に伝えたかったものが埋もれていることが分かり勿体なく思う。

11715 : ライン  湯煙 ('20/02/18 03:09:44 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200218_084_11715p
(ー)会話のやり取りの形になっているものはたくさんありますが、この形にしようとしたところが素敵です。終わり方がコミカルになっているのはこの形式あっての部分もあるとおもいます。内容的にはもっと本物の会話のやり取り近く迫って良いと思います。作中で作者の自身の無さが説明のように記されているような部分もありますので、もっと作品の世界に集中して良いかと思います。

11702 : 裂けた空  kei ('20/02/05 16:01:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200205_993_11702p
(ー)やろうと思えばずっとやり続けられるゲームというものがこの世にはあって、また誰かのつくった物語に没頭してそれが終わったときの現実に引き戻される残酷な瞬間も思わせるような純度の高い作品です。言葉が飾られ過ぎたかなと感じた箇所がありましたが、全体の表現は力のあるものだと感じました。
(一)スケールの大きい詩だが物語の説明だけに終わっている印象。

11707 : 偽善者至上主義  まひる ('20/02/10 17:58:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200210_021_11707p
(一)混沌とした現代社会における命の意味や重さについて考えさせられる。2つの連に共通する「踊れ踊る驚く、俺?」が光っている。

11710 : bye-bye  完備 ('20/02/12 22:38:48 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200212_036_11710p
(ー)文学的です。「荒らす」という、インターネットが普及して以降の比較的あたらしい言葉として捉えられる部分で、そのために「文学極道」という限定的固有名詞が出て来ることは、意味不明でも必然性があり、2連目と5連目の文学性の高さと他の連とのバランスで情感の高さが小さな劇場で繰り広げられる一幕のように映えております。
(一)詩作品としては完成度が高いが、「文学極道」というフレーズだけが浮いている。この名前を入れる必然性が感じられないし、解釈の幅を狭めてしまっている。
(ー)孤独と破壊がある。矮小にも思う。

11711 : 没落  鷹枕可 ('20/02/14 17:40:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200214_050_11711p
(一)タイトル通り滅びと衰退が静かな筆致で描かれている。ひとつの家の、街の、国家の、祈りの、人の終わりが甘美さすら感じさせる退廃の影に呑みこまれていく。
(ー)独自の世界を追求し続ける姿勢。その中に作風を拡げていく姿勢が見える。最後の二行で終わるフォルムが破壊もあり、美しい。

11706 : poolで燃える火  白犬 ('20/02/10 14:40:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200210_020_11706p
(ー)どこか脱出して欲しい気持ちが働く文章です。
(一)作者の個性が最大限に活かされた作品。残虐性や猥雑さが散りばめられているのに、透明な神性を保ち続けている。セイレーンの誘惑にも似た終わり方も良い。
(ー)細断されていく部位が非常に印象に残る。傷のような言葉の切っ先が突き刺さる。

11703 : 葬列  たこ吉 ('20/02/08 13:05:56)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200208_002_11703p
(ー)リズム良し。深い悲しみを感じたところからまた始めようと持ち直す気持ちのリアリズムもあります。5連目の途中までのところが蛇足になった感あり。優良に限りなく近いため、このリズムやリアリズムは手放して欲しくありません。
(一)出だしと終わりはとても良いのだが、途中でイメージの失速というか停滞が感じられる。最終連の素晴らしさが光っているだけに惜しい。
(ー)美しい作品。このような作品が現代に描かれることが嬉しく思う。全体的に、さらなる奥行きを持っていることを感じさせる。

11694 : ダンスダンスダンス  いまり ('20/02/01 01:49:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_944_11694p
(ー)文章の比重が非常に勿体ないと思った。初連が良いので、その勢いと熱量を分量と共に後半に持ってくると良質さが続いてのかもしれない。

11709 : 公衆便所の落書きテロリスト  北 ('20/02/11 02:39:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200211_024_11709p
(ー)でも、もっと面白い落書きをトイレの中で発見したことがあるような気がしますので、これはテーマやメッセージのために公衆便所の落書きであったのかなと思うところが
あります。

11699 : ひとり連詩/せつなすぎて  らどみ ('20/02/03 00:19:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200203_971_11699p
(ー)連詩という概念を考えさせられる。「詩」内で「詩」を出すことによる理由を、もう少し考えた方が良いと思う。

11704 : 月を撃つ  ネン ('20/02/08 20:26:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200208_006_11704p
(ー)とても強いです。中身の強さで以て言葉だけを強くした感覚とは違うため、この強さを評価します。
(ー)共感できる作品である。この整った中で、しかし物足りなさがある。独自性を獲得するために一歩を踏み出す必要があるように思える。

11695 : 光の道  陽向 ('20/02/01 04:35:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_948_11695p
(ー)言い過ぎているところはあるのですが、終わりで群を抜いて素朴な印象があり、大変良いです。筆者の進化している様子を強く感じます
(一)この詩も状況説明だけで終わってしまっている。もっと磨きをかければ光るテーマだけに安易な結論だけなのが惜しい。
(一)詩作品としては、まだまだに思えるが読んでいて気になるものがあった。そこを伸ばして行って欲しいと思う。

11698 : 詩の日めくり 二〇一七年十一月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/02/03 00:02:05 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200203_970_11698p
(一)ウサギが自分の肉を火に炙るという夢は、仏教説話のエピソードを思い出した。こういう何気ない部分からも、作者の知識の深さが分かる。
(ー)現実の世界と詩的現実、夢のような世界が重なっていき構成されていく。

11696 : 放熱  北 ('20/02/01 06:34:01 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_950_11696p
(一)放熱とは生きることそのものであろうか。各行のイメージが今ひとつまとまりに欠けている部分もあるが、「フィラメント」や「義母達の活着の緑夜」というフレーズに作者のセンスの良さと言葉に向き合う時の真摯な姿勢が感じられる。
(ー)抒情的な作品である。最後の方が、まとまっているのか疑問に思える。一つずつの綴りは心地よく美しい。

11692 : 詩の日めくり 二〇一七年十月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/02/01 00:22:59 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_941_11692p
(一)蝶に関する考察、ロックアーティストの死、詩集の感想と書かれているすべてが当たり前のように詩として成立している。
(ー)やはり面白い。詩への評なども織り交ぜながら自分自身の作品により、詩を証明していく。

11697 : やはり詩へ還る  田中恭平 ('20/02/01 17:49:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_956_11697p
(一)詩を書くということの意味と語り手の病との関係性などが、無駄のない筆致で綴られている。特に第1連の表現力が素晴らしい。歯痒さにのたうち回りながらも詩作を諦めない姿勢に共感を覚える。

11693 : ぼく  ハナビ ('20/02/01 00:49:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200201_943_11693p
(ー)非常に面白いしリーダビリティに富んでいる。詩の世界は「I」で語られがちで「We」への意識が足りていないと言われるが、それを戯画化しているようにも思えた。

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●「2020年・1月分選考雑感」(Staff)

2020-03-09 (月) 01:20 by 文学極道スタッフ

11691 : 展示会  イロキセイゴ ('20/01/31 23:17:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200131_939_11691p
(一)一歩間違えれば単なる「支離滅裂」で終わるかも知れぬ超現実的な内容が、要所に配置された固有名詞とクリアな語り口によって説得力を獲得している。

11673 : 降参  つぐみや ('20/01/10 21:41:49)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200110_749_11673p
(一)一つひとつの言葉が、新鮮さを保っている。その上での鬱屈とした悩みが光る。

11690 : 切符  南雲 安晴 ('20/01/30 20:55:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200130_928_11690p
(一)粗いけれども比喩が一貫しており作品としては成り立っている。

11682 : encore  霜田明 ('20/01/21 09:37:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200121_853_11682p
(一)作者の思想に基づく試論のようであり、深く豊かな思考を言語化化することで成立した詩とも言える。後半の3連に人間の思考の深さと自由さを感じた。
(一)詩創作における心構えは、時として自分の中に留めておくものである。作品化する内容だったのか気になる。

11688 : ダイヤモンドダスト  ネン ('20/01/27 21:57:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200127_908_11688p
(一)書きたい内容は分かる。詩の言語に転化できているか再考してみても良いのかもしれない。

11687 : うつしみ うつせみ  たなべ ('20/01/27 01:04:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200127_895_11687p
(一)言葉の鈍い重さが効果的に働いている。途中は推敲できそう。

11689 : appel  霜田明 ('20/01/28 01:38:57 *9)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200128_910_11689p
(一)関係を述べ構築していく。比喩に、もっと転じて良いと思う。

11665 : Burning petals fall into the huge well  アルフ・O ('20/01/06 00:09:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200106_695_11665p
(一)作者が描こうとしている情景みたいなものが輪郭だけ見えている感じ。あちらこちらに文章の推敲不足ではと思われる部分が目につく。最終連のオチも予定調和すぎる。第5連の「施しはもう終わりだ/あとは君らでなんとかしろ」は実に格好良い。
(一)冷徹な感情と温かい感情が交じり合っている特徴が光っている。作品が幅広くなりつつある。

11660 :  「右腕より、芽吹く」    黒羽 黎斗 ('20/01/02 02:56:41)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200102_649_11660p
(一)タイトルから手塚治虫の「ブラック・ジャック」の名エピソードのひとつである「木の芽」を連想した。内容的にはまったく関係ないのだが、肉体から芽吹くという異物感と近いものが作品全体を覆っているように思える。解読を徹底的に拒絶しているようでありながら、いつか読み手の経験の中に気になるフレーズが芽吹いてきそうな不思議さに惹かれた。
(一)言葉が比喩としての効果と、そのものの実在の効果を互いに高め合っている。過渡期だからこそ書ける熱量を見た気がした。

11681 : 更待月  ハナビ ('20/01/17 18:52:41)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200117_843_11681p
(一)背徳的な匂いがする作品。全体的にセンスが良く無駄がないのだが、最初の行が入りにくい感じがする。6行目以降からエンジンがかかってきて一気に読ませる。

11685 : 違う顔  陽向 ('20/01/24 01:42:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200124_868_11685p
(一)不快感が突き刺さってくる作品である。

11667 : エスケープ  GROWW ('20/01/06 00:44:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200106_702_11667p
(一)悪くない。比喩も成立している。青臭さの良さの作品ではないと思うので、抜け出ていくと更に良くなる。

11677 : 幸福な詩人  紅茶猫 ('20/01/13 22:18:33 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200113_788_11677p
(一)初連は「幸福な詩人」というありふれた言葉を化けさせるだけの強度が足りない。だが「詩人の見る夢に蟻が一匹溺れている」というフレーズと、それに対する詩人のリアクションは面白い。後半の自由律俳句は、それぞれのまとまりに欠けていて前半部分から上手く引き継がれていない気がする。
(一)言葉の重複が多く、二連目への展開をもっと追究しても良いのかもしれないと思った。空行も再考の余地ありかもしれない。

11678 : アホの陽向  陽向 ('20/01/14 06:34:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200114_800_11678p
(一)「アホの陽向」と「僕」と「私」の使い分けが雑。「アホの陽向」と「自分」だけで描写できるはず。また最初の6行はそれぞれが上手く接続されていない。古典落語のようにとぼけた展開と最後のオチは面白い。

11683 : mk ωi 〜冬空の元で〜(次法 アンダンテ ('20/01/21 10:16:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200121_854_11683p
(一)初連からの流れは良質であるが、そこに並ぶ連との整合性が取れていないように思える。もっと分量があった方がよい作品なのではないか。

11684 : 青と力  コテ ('20/01/22 04:52:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200122_858_11684p
(一)行の空白もだが言葉が薄い。強度を、もっと意識した方が良いと思う。
(一)空行を、もっと効果的に考えていかなければならないと思う。

11670 : あい  黒羽 黎斗 ('20/01/07 22:00:14)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200107_719_11670p
(一)「右腕より、芽吹く」 と比べてワクワク感が薄れている気がする。「盲導犬の頬の中/誕生日は縮こまって廊下に立った」のように魅力的なフレーズもあるのだが。最終連は実に良い。
(一)文章から熱が溢れ出して来ている。技術などの問題を越えるものはある。音のみを重視していないか疑うこと、連をもっと対象化していくこと、言葉を等身大にしていくことなど、もっと心掛けていくべきことがあると思う。

11679 : 黄泉  まひる ('20/01/15 19:25:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200115_817_11679p
(一)一連目の在り方が高められていく二連目からを見たかった。最終行にかけてパワーダウンしている感が否めない。

11680 : さんぽ  田中恭平 ('20/01/16 06:27:51 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200116_824_11680p
(一)「ミルキーウェイのさんぼ」や「えいえんのいちご畑」は当たり前過ぎる。40年以上前に発表された松村雄策の「苺畑のヒッチハイカー」という曲では、苺をすべて潰して畑を血の海にしてしまう。この時点で、ストロベリーフィールズは永遠ではないという視点が生まれている。最終連は皮肉か語り手の本音か。そして、この詩に関しては第2連が一番光っている。
(一)ゆるやかに書けている。作品の質を上げるために冒険をしても良いとも思った。

11674 : 星言葉  kale ('20/01/11 23:59:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200111_757_11674p
(一)初連、第6連、第7連には既視感があるが、それを差し引いても支持できる熱量を感じる。第3連は「月に吠えらんねえ」へと続いている抒情があるが、表現としては陳腐さと紙一重の危うさも秘めていると思う。これは他の連における「父さん」という単語の使用も同様である。個人的には第2連を最も評価したい。
(一)以前までにあった作風であり、まねぶ詩作品として高い位置にあるのかもしれない。二連目が、まだまだフォルムを向上させることが出来そう。

11672 : 死んだ目で食べる  ネン ('20/01/08 21:31:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200108_732_11672p
(一)親からの性的虐待を想像させる初連から第3連までの流れは良いのだが、最終連で上手くオチていない。字数をまとめるという制限のために無理をしている感じがする。
(一)よく出来ている。一連目は上手いが後半は、広がりが足りない。

11675 : 誰  イロキセイゴ ('20/01/11 23:59:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200111_758_11675p
(一)上手く着地できている。タイトルの折り込み方も上手い。

11676 : 県境  山人 ('20/01/13 13:13:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200113_774_11676p
(一)この作品の中で最も詩と呼べる部分は第5連なのだが、実は単なる散文にしか見えない他の連もまた(読み手の年齢や経験などに左右されやすいかも知れないが)、十分な詩情を含んでいる。この作者の特徴と魅力はその部分によるものが大きい。

11671 : 失踪ノート  鈴木歯車 ('20/01/08 00:09:07)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200108_720_11671p
(一)非常に惜しい感じがする。第2連の「いや」や第3連の「しかし」を使わない表現であったら完璧だったと思う。「追憶の町」の「追憶」は必要ないはず。最終連の終わり方は相変わらず上手い。
(一)上手い作品だと思う。一連目の長さと最終行の長さの比重がつりあっていたら、もっと良くなったと思う。

11666 : ●お料理教師の失恋●  らどみ ('20/01/06 00:11:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200106_696_11666p
(一)本文がタイトルの説明だけで終わっている。「あああ、」という感情をきちんと言語化するところから始めてみるべきではないだろうか。
(一)分かりやすい作品である。こういう作品が、悪いとは思わない。

11664 : 詩の日めくり 二〇一七年九月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/01/06 00:05:12 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200106_694_11664p
(一)詩作品や様々な走り書きなどが渾然一体となって詩情を醸し出している。「ノイローゼ占い。」や美輪明宏(「美輪明弘」は誤り)の言葉が引用されているメモなどが特に面白かった。
(一)自分から発信していく言葉との中での、情感が見事に結ばれていく。上手い。
生活との詩への変化が抜群。

11669 : 言いなり  いまり ('20/01/06 17:40:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200106_709_11669p
(一)タイトルも本文も実にエロい。褒め言葉としてエロい。上品でセンスのあるエロさ。「あずまんが大王」の にゃも先生風に言えば「エロエロよーっ!」という感じである。それでいて詩作品としてもしっかり成立している。小説でも詩でも性愛をテーマにした作品はその辺の匙加減が難しいものだが、この作品は文句ない出来である。
(一)最初の連は面白い。最後まで初連を超えていけていないと思う。

11663 : ミネラルショップの片隅で。  湯煙 ('20/01/04 14:55:53 *15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200104_678_11663p
(一)鯨の耳石をテーマにした作品としては、昨年の夏に発表された帆場蔵人氏の「眩暈」がある。今回の作品では、同じ題材で左耳の聴力を失った語り手の物語を紡いでいる。「(ーーー治療は不要です」の一行は、単なる逃避や誤魔化しではなく視点の変換による救済なのかも知れない。   
(一)迫力がある。魂を削り出して創作した作品。こういう作品こそ評価されて良いと思った。最後の文献はwiki以外から持って来た方が良いと思う。

11657 : 存在の冬空(察法 アンダンテ ('20/01/01 01:58:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200101_627_11657p
(一)各連がそれぞれ質の高い短詩として成立しており、全体的なバランスも良い。古典から英語まで読み手に教養が求められるが、予備知識がなくても視覚的に心地よいというのは作者の力量によるものであろう。
(一)綴りが上手いけれども、ひとつ一つが甘さも持っている。「詩」を出すときは慎重に運んでいった方が良い。

11656 : 詩の日めくり 二〇一七年八月一日─三十一日  田中宏輔 ('20/01/01 00:39:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200101_624_11656p
(一)今月投稿された「詩の日めくり」は2編だが、こちらの方が濃密で読み応えがあった。覚え書きとしてのメモがそのまま詩になっている、あるいは詩になっていく。生活が詩と一体化している。
(一)詩人の日常のことから詩作品の昇華まで幅広く、人間という作品になっている。作者にしか書けない独自の作品という強さを思い知らされた。

11659 : 点  いまり ('20/01/01 16:57:01)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200101_635_11659p
(一)短い中にもきちんと物語が成立している。ただ、そのストーリーは見慣れた感じがあり物足りなさを感じる。
(一)言葉の流れが上手い。けれども跳躍が弱く、比喩が予想を超えて来ない。

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