文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

●2019年1月分・月間選考雑感(Staff)

2019-04-25 (木) 01:43 by 文学極道スタッフ

11029 : 姉妹たちに  渡辺八畳@祝儀敷 ('19/01/31 02:54:10 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190131_517_11029p
(一)アニメ「ケムリクサ」の二次創作詩。内容を知っているとその考察力に感心するが、知らなければ逆に制約なくイメージできるかも知れない。作品と切り離した詩として読んでも、骨格がしっかりしているので強度を失わない。
(一)癒し系としての力があります。
世界観空気感を醸し出し、改行が空気感に作用。表現そのものが植物的であると、樹というものを使って伝えてきます。

11033 : ちんちんのポジションを気にしながら、  泥棒 ('19/01/31 23:58:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190131_544_11033p
(一)天国と地獄という本来なら対局にあるはずの場が、実は紙一重の位置関係にあるのではないかという発想の転換が面白い。語り手のちんポジは、果たして天国と地獄どちらに位置しているのだろうか。
(一)とても笑わせていただけました。
男の哀愁をあたり一面に放射しつつ、その反響で実像を結んでいる。
(一)いきなり気になるような言葉から入って来、何でもない生き物としての感覚を上手く表現している箇所、普通の語りっぽい言葉で読み手に親近感を与えつつ中だるみはしていません。

11028 : 茂り始める初夏  イロキセイゴ ('19/01/31 01:04:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190131_514_11028p
(一)クロウカードを調べてようやく、ガーター勲章やタオイズムが出て来た理由がわかりました。勢いの良いところがあるので、口調と文節に一貫するイメージがあるかを突き詰めたり、心情の部分がもっと情熱的だとぼんやり見過ごせないものになったのではないか。

11030 : 台所の廃墟  帆場 蔵人 ('19/01/31 09:07:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190131_523_11030p
(一)叔母の形見分けでたくさんのピクルスの瓶と犬の首輪を選んだ語り手。それぞれの瓶を「王族の墓」と表現する視点と、それを使い犬の首輪で輪投げをするという行動がユニーク。主の居なくなった台所の廃墟を歩く猫。叔母と犬は死の世界、語り手と猫は生の世界に隔てられている。台所という日常的な場が、その2つの世界の境界線になっている。詩人の目を持っていなければ書けない作品だと思う。
(一)一連目が説明になってしまっていないかどうか。他の連とのバランスが悪いことが非常に気になった。瓶と廃墟の比喩は面白く立ち上がっていた。
(一)古めかしい中に比較的新しい単語が入っていたり、バランス良いと思います。懐古趣味的世界観を表すことと亡くなった人物への大袈裟でない感傷で、亡くなった人の部屋に漂う哀愁がさっぱりと出ています。

11027 : そこには戻れないが、どこかには帰る。  空丸ゆらぎ ('19/01/29 21:30:34 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190129_493_11027p
(一)「回転」、「流転」、「反転」をテーマに展開する3編の詩。構成に工夫が見られ、ちょうど良い歯ごたえになっている。宇宙飛行士の部分は人によって評価が分かれるかも知れない。
(一)三連画のように結びつきが振りあがっていく。書き言葉を直接だしていくことに関して上手く作品を、まとめている。
(一)まずタイトルに深みを感じさせます。
小タイトルも普遍的メッセージを感じさせるものです。
2連目の流転は分かりやすく書いてはあるけれども説明的ではなくて、詩の文章になっています。気になりつつわからないままのものがあり、最終連で何か違ったまま断定されるような若々しさ。修正前も熱気を感じさせるものです。

11032 : ●月〇日  山人 ('19/01/31 16:00:07 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190131_534_11032p
(一)実存としての編み方が立脚している。上手い。
(一)出だしは凡庸ではあるけれどもインパクトがあり、途中の口語も何気なくて良い印象です。共感を呼ぶフレーズもあり説明的になっている箇所もあります。
彼女らの存在が謎なまま終わり、ここで表現しているところの何なのかについて、想像を促す記述が少なく、掴み所がありません。

11019 : 円形劇場  鷹枕可 ('19/01/24 09:44:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190124_407_11019p
(一)鷹枕可さんの作品は漢字の多用もあり一見すると読みにくく、内容も難解であると感じる人が多いのではないだろうか。それでも四苦八苦してながら最後まで読んでしまうのは、作品の個性と力量ゆえだろう。
(一)作者の作品は独自路線を走っており心地良い。
(一)1連目、エヴァンゲリオンの世界のようなものを連想しますが、単語の連なり方イメージが想起できず。しかしところどころにあるあるのような、わかると言いたいようなイメージが配置されています。短い時間で気付かされることは難しい。

11012 : 変なおじさん  自由美学 ('19/01/18 05:37:03)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190118_318_11012p
(一)タイトルで自嘲的に作品を進めていっており、だからこそ綿密に紡がれた自己の駄目な部位が詩として昇華されていく。名作かもしれない。心を掴まれた。
(一)共感を呼ぶ素直な吐露や情景描写は良く、おじさんのキャラクターも良いですが、急な展開で置いて行かれます。

11020 : 削って削って削って削って削っても私が私が私が私が私  泥棒 ('19/01/24 15:07:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190124_412_11020p
(一)初読時は特定の投稿者を皮肉ったものかと思ったのだが、実際は読み手だけでなく作者ですら語り手の中に含まれていることに気付いた。創作だけでなく批評やそれに対する返信など、すべてにおいて肥大気味の自意識が見え隠れしている。そのことを思い出させてくれる作品。読みにくい文字配列にも関わらず、最後まで一気に読ませてきちんとオチを持ってくる文章力も評価したい。
(一)自我意識が肥大した部位を突いてくる皮肉を描き出している。巧いしエンタメに富んでいる。
(一)問題提起として読みやすい。手紙のようなスタイルは読む人が受け取りやすい効果があり、途中から笑わそうとするような要素もあります。理解できるとは言い切れないものをテーマにし、負けないゲームをしかけるため、振り回されることを楽しむことができれば。

11013 : ミセモノ  井上 紅華音 ('19/01/19 15:57:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190119_362_11013p
(一)比喩に昇華されきった作品。更なる踏み込みが大切かもしれない。
(一)マザーグースや数え歌のように見るとリズムがあり面白いですが、世界観の設定がはっきりとしていない印象がありました。

11018 : Good-bye  鴉 ('19/01/23 23:39:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190123_406_11018p
(一)個人的にこういう難解な詩は好みなのだが、難解な中にもひとつの方向性が示されていなければならないと考えている。この作品は各フレーズが魅力的なのだが、それぞれが勝手な方を向いてしまって統一感に欠けるのが残念。
(一)手法と技巧が、しっかりとした手腕によって結実している。
(一)タイトルから、孤独と孤独を癒す関係とその終わりに導かれるように詩が続きます。
言葉の並びが非常に美しい連がありましたが、イメージははっきりとはしない。
最終連は突然雰囲気の違うようなイメージになりますが、全体的には生を感じさせます。

11025 : 嘘  kale ('19/01/28 14:52:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190128_467_11025p
(一)悪くないと思う。最後の連が、もっと上へと行けるのではないか、と思った。
(一)抒情的な空間を、一言一言区切るような語り口で切り取っている。
(一)演歌的悲しい詩ですが、全体で分かりやすく、小さいドラマのようになっています。
状況を見て、感覚を楽しめれば。

11021 : 『蟲』  尾田和彦 ('19/01/25 20:17:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190125_422_11021p
(一)実存がある詩である。これこそが詩なのでは、と思ってしまった。
(一)紋切口調が諸処に置いてありますが、説得力にはつながっています。
身近な出来事も配置して、日常生活に心情や考え事のようなつぶやきも足すことで、文章を身近に感じさせます。最終的に感情的な部分が出て来ますが、化けると熱い詩の予感がします。

11016 : 藍色ドライ・シロップ  鈴木歯車 ('19/01/22 20:08:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190122_393_11016p
(一)選者の世代だとN.S.Pの歌詞などにある微かな病的さや、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」のラストなんかを想像する。青春は青い春と書くが、この詩においては藍色の冬といったところか。スピッツなどイメージを特定する単語を出してしまったのが残念。
(一)「,」を「、」もの方が良いかもしれないと思う。ただし、その細かなところを省いても丁寧に紡がれている良作だと思う。
(一)陰鬱な空気を纏いつつ、清涼感を感じる作品である。口語体の形をとりつつ、句読点で変化をつける。
美しい作品。
(一)圧倒的熱のなさ。時代の一つの様態と云えばそうです。悪い意味とは限らず、青臭さ、現代の若者の感性も感じます。

10993 : つきみるつきみつきみは  まじまっ ('19/01/10 03:34:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190110_004_10993p
(一)この作品もタイミング的に特定の投稿者を意識したものかと思ったが、内容的にはそうではないようだ。少女、あるいは若い女性と月、子宮、堕胎といった組み合わせから、性的なイメージが立ち上がってくる。語り手と「もう1人の人物」の関係性から色々と不穏な妄想が膨らんでいく。描写力も文句ない。
(一)12chの部分など上手い。
(一)ひらがなの多さは、柔らかく女性的な印象も持たせますので、文章から発せられる薄いピンク色のような空気とのバランスも良いです。女性的な雰囲気で終わっているため、刺しに来る箇所が欲しくなります。

11022 : 意見と豚  反 ('19/01/25 21:38:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190125_424_11022p
(一)意見を言わなくなっている人への意見、演説という形になっています。
自らの深みをここに足して行って頂きたい。

11024 : RE:123123123  123123123 ('19/01/26 14:09:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190126_432_11024p
(一)不快感を与えることに成功している。気怠い消費財になっている(一)メタな詩なのかもしれない。
対話形式で読みやすくはなっています。内容はネットで詩を書いている人がこじらせた状態を「体現」している。そういう読み方をすれば、有意義かもしれません。

11000 : 檻  まじまっ ('19/01/14 00:07:06 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190114_162_11000p
(一)一読して頭に浮かんだのは「慰安婦」という言葉だった。あるいはそう誤読させるための罠が仕掛けられていたのかも知れない。そもそも「ぺぶ」という人物は本当に存在していたのか。そんなことまで考えてしまうほど、この詩には仕掛けがいっぱい隠されているような気がする。それは、わくわくする仕掛けである。
(一)国を対象化しており美しさと悲しさが詩情を持って立ち上がる。
(一) 素直に上手いと思う。テンポも歯切れがよく、人物が「意識を持って」動いている。
長い文面であるが、読者を引き込むだけの筆力を感じる。
(一)シモの話をしている文章です。暗い感じの、アゴタ・クリストフの小説のような世界観があり、文章は上手ですがそれだけにハードルが上がります。感動とか、心が動くとかいうものではありませんが、文章の一つのスタイルとしては味が強めですので、影響力を持てる可能性が隠れています。

11023 : ありふれた邪神  響真 ('19/01/25 22:32:14)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190125_427_11023p
(一)幼さ、弱っている。好んでくれる相手から去ったり、好んでくれる相手を邪険に扱うことができる。愛されているから、執着されているから持つことができる残虐性を表しています。
このテーマにはもう少し深度が必要かとおもいます。

11017 : (無題)  玄こう ('19/01/22 21:51:41)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190122_394_11017p
(一)純粋に美しい。自然の描写が風のように駆け抜けてゆく。
(一)非常に美しい。雰囲気、空気を醸し出すための文章。ことんと上品に置かれた言葉。

11004 : flight  白犬 ('19/01/14 20:27:15 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190114_207_11004p
(一)作者独特の世界観が美しいが、最後の部分がオチ的にも表現的にも平凡なのが惜しい。好きなものだけでなく、色々なものを吸収すると良いのではないだろうか。
(一)筆者の作品は歌詞の構造をテンポよく組み込んでゆくのが上手いと思う。詩的文面の中にアクセントとしてリズムが浮かび上がり、ロックの炎がチラチラと燃えている。

11005 : やわらかいおり  渡辺八畳@祝儀敷 ('19/01/15 06:31:10 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190115_242_11005p
(一)自らの身体から出た、「スライム」という柔らかい牢獄に包まれるという発想はいかにも作者らしい。表現は文句ないのだが、基本となる設定はやや新鮮みに欠ける。
(一)作為的でありながら作者の素直な部分が染み出しており作品にかける思いすら前に出てくる。良作。
(一)冒頭の強さがいい。鬱屈した哀愁の中にありながら、自らの化身であるスライムを指先でつついている。それは肉体的対話のようである。
(一)とじこめられなさそうなタイトル。二連は余興的。自分の孤独感から身を守るための心理的作用を起こす人間の心情が物質的に不思議に書き表されている様子が不思議。

10978 : ニューヨーク天神駅「2002年金星または人類は衰退しました」  オオサカダニケ ('19/01/01 11:16:00)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190101_706_10978p
(一)言い方が面白かったり、言い切る口調に疑いを感じさせたり、する箇所がありますが、訴える文としては共感性に欠ける部分があります。

10989 : 昨日の夜の絶望  いけだうし ('19/01/08 00:05:20 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190108_898_10989p
(一)男子学生のダサいとも言える哀愁が見事に具現化されている作品。読んでいて惹きこまれる。
(一)眠れない人のあるある話から始まりますが、ペットの悪口を言い、ペットからいつの間にかそれが彼女になり、最後の落とし方はどうだろうかと思いますが、心情、話の流れなど、目を惹くものがありました。

11011 : 窓に夕日の反射するアパートに帰宅する  ゼッケン ('19/01/17 19:27:34)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190117_301_11011p
(一)児童虐待をテーマにした詩だが、単なる告発や倫理観の押し付けではなく「親になれなかった親」の心理状態まで踏み込んでいるのが良い。またギャグとシリアスのバランスも絶妙。あと蛇足ながら付け加えさせてもらえば私は選考に参加した時点で(中略)なので今回の評価は忖度の結果とかではないということを、はっきりと伝えておきたい(鼻息
(一)世相を反映しながらエンターテイメントへと昇華していく作品。苦々しさの先にある作品の奥深さが光る。
(一)生活感あるノスタルジックな題名から、意外なぶっちゃけ、非常に大掛かりなシーンで描かれておりスケールも大きく、技術のある書き方です。こんな児童相談所があったらびっくりという内容で、物語や演出としてとても上手です。影響を与えるならもう一声。

11010 : 自称詩人の詩(うた)  田中恭平 ('19/01/17 10:08:15 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190117_294_11010p
(一)作品自体は良質なのに「自称詩人」を冠の一部に被せてしまうことで狭めてしまっている。
勿体ないと思う。
(一)語り口と情景のバランスが良く、与える印象がきちんとあることも感じ取れます。
深いところや、当たり前だけれども共感を呼ぶ言葉などが主張しすぎず並んでいます。

11003 : 個人  反 ('19/01/14 14:23:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190114_197_11003p
(一)良い考えのとっかかりをしていると感じさせられます。自分へのメッセージのようなニュアンスがあると説得力が増すでしょう。突き抜ける姿勢で破り切るまで。

11006 : 怖がらないで  黒髪 ('19/01/15 06:42:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190115_244_11006p
(一)個人的な感想ではあるが作者はとてもゆるやかに、しかし確実に成長するタイプだと思う。今回、その成果がはっきりと現れたと言える。「書けないやつはどれだけ努力してもダメ」という意見もあるようだが、こういう実例を見れば「そんなことはない」という気になる。この感覚を忘れずに書き続けてほしいと願う。
(一)素直で腹を割った率直な言葉遣いが見る人に警戒心を与えない効果を持っています。
急な語りかけは目を引き、説教臭さや演説臭さがなくなっています。
言葉がストレートすぎて捻くれている人が見ると小っ恥ずかしいような印象もあります。

10986 : 偶像(眠りにつくための覚書)  アラメルモ ('19/01/07 04:25:57 *15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190107_861_10986p
(一)大作であり作者の作品として高い位置にある。このスタイルで何作か書いていって欲しいと思った。
(一)描写が上手く、人の中での重いテーマに対峙する気持ちの文章を講じることが出来ています。呼びかけや語り口調も効果的になっている。

11008 : 銀白の鱗  は ('19/01/16 01:32:09)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190116_266_11008p
(一)人に心を許させる、なつっこい文章。はぐれ者、変わった人、アウェーでありつつ、普通の人の感傷のような文章。最後に脱力して凡庸な結論に陥ってしまった感があります。

10996 : rivers  完備 ('19/01/12 00:14:04 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190112_099_10996p
(一)この詩における「ラブソング」は「最終兵器彼女」の最終話におけるそれと同じ意味と重さを持つのではないかと考えた。読んでいるとDonovanの「The River Song」が頭の中で流れはじめた。次に読むとドアーズの「水晶の舟」が聞こえた。どもる、どもらない。記憶と忘却。川面と川底。色褪せてしまった、あるいは永遠に色褪せない、恋。作者の力量が遺憾なく発揮された作品。特に最終連の美しさは特筆に値する。
(一)短い言葉でスタイルよくして詩として昇華されている。上手い。
(一)やさしい言葉を使ってストレートな表現をすると陳腐になりがちですが、これは上品にしっかりと情感があります。

10997 : (無題)  あーちゃ ('19/01/12 00:53:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190112_104_10997p
(一)オマージュするにはオリジナルとの熱量が圧倒的に異なってしまうのを、署名によって適当にカバーしている作品。

10998 : 普通に暴力と  黒髪 ('19/01/12 04:33:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190112_111_10998p
(一)比喩として昇華されていた以前の詩作品を懐かしく思います。もっと跳ねても良いかも。
(一)詩情と言葉のバランス。独特の言葉の切れ方が良く作用しています。ところどころ理屈が強引で説得力に欠けますが、独自の書き方。真っ直ぐさを感じられます。

11001 : オリオンを超えて  朝資 ('19/01/14 00:14:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190114_166_11001p
(一)とても上質で上手い。三文目が更に飛躍できそう。
(一)落とし所がロマンチックすぎるために前の二行が勿体無いことになっています。

10994 : Alone and satisfy  青島空 ('19/01/10 23:10:37)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190110_056_10994p
(一)分かるという感覚が充溢している。若さのまま、このまま書き続けて欲しいと思う。
(一)情景を浮かぶように描くのが細密で上手です。
布団がもっと強烈に来てくれると面白く、情感も盛り上がりそうです。

10992 : 不純のスープ  帆場 蔵人 ('19/01/09 23:39:16 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190109_991_10992p
(一)詩的純度の高い作品である。ただし「"」で区切られる「私」という存在を、もっと滑らかに出来たのかもしれない。
(一)安直かとおもう表現もありましたが、殴り合う激しい愛を描くには適切なものなのではないかと思わされました。スープ作りのリフレインもとても面白いのですが、もっとスープを迸らせることができるのではないか。

10999 : 月刊詩  紅茶猫 ('19/01/12 18:22:51 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190112_119_10999p
(一)「詩」という単語を使ってしまう際の脆さを同時に抱えてしまっている作品である。これまでの形式と同等の在り方の作品を模索していく過渡期なのかもしれない。

11002 : 好きなもの(2004)  中田満帆 ('19/01/14 00:30:13)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190114_170_11002p
(一)2004年の「なにもかもに孤立したい/なにもかもを敵にしてやりたい」と、2019年の「いずれにせよ、ぼくはあたらしい詩を書くつもりだ」という言葉を個人的に支持したい。作者に関しては成長より熟成という言葉が似合う気がする。この荒削りな手法を信じてこれからもサイクロン号で突っ走ってほしい。
(一)文章表現が独自のものであり読みやすい。その上で更に先へと行けそうでもある。

10995 : (無題)  コテ ('19/01/11 04:13:03)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190111_082_10995p
(一) 「小石」と「エッチ」という言葉の選択に驚きを隠せない。

10977 : 全ての読み手へ  環希 帆乃未 ('19/01/01 00:24:06 *64)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190101_684_10977p
(一)構成の仕方が上手い。最後まで平面性の中に存在している状態が続いているようにも思える。しかし、それも上手く作用している。

10985 : 陽の埋葬  田中宏輔 ('19/01/07 02:28:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190107_859_10985p
(一)作者の筆力に変わりはなく、相変わらずのクオリティを保っている。だが同名の連作として考えると今回は少し驚きが足りない気がした。
(一)精巧な文章の綴りが実話をも全て詩として昇華されていってしまう美しさ。麗しさがあります。

10990 : アポロン  朝資 ('19/01/09 02:08:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190109_964_10990p
(一)体言止めの多さが非常に気になる。もう少し言葉の現代性を持って行って良いと思う。

10984 : 詩的殺人事件  松本義明 ('19/01/07 01:55:42 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190107_858_10984p
(一)もう一歩、工夫が必要に思える。

10981 : echo  完備 ('19/01/03 01:26:41 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190103_755_10981p
(一)タイトルのエコーは本文の内容から「胎児エコー検査」のことだと勝手に読んだ。その上で胎児にとって悪影響を与える「タバコ」の意味についても色々と考えさせられた。位相ゆえに噛み合わない会話。書き出しと最終連のセンスが光る。
(一)傑作である。人間の光と闇を淡々と書いている。

10983 : 居ない  玄こう ('19/01/04 01:40:38 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190104_798_10983p
(一)ある日、いきなり居なくなった近所の犬。おそらくは虐待されていたのであろう犬と語り手の関係が切ない。「したるみず」が「したたるみず」の間違いでなければ方言なのだろうか。
(一)描写も丁寧であり、最後のまとまりへと流れ込むテクニックも見事。あと二連目が気になった。

10976 : 陽の埋葬  田中宏輔 ('19/01/01 00:03:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190101_683_10976p
(一)作者はすでに他人が簡単に真似できない技法を確立している。この作品などが良い例だが、やはり創作者にはインプット(教養)が重要であるということをあらためて認識させられた。美しい文体は読んでいて勉強になる。
(一)()からのフォルムと旧仮名遣いが「。」の引用にまで繋がっていき大傑作となっています。技巧も上手く詩情の放たれ方も見事。

10982 : 善悪の相続  コテ ('19/01/03 09:33:01)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190103_764_10982p
(一)序文のようなものを一歩、前に進めて行ったほうが良い。『戒と律』は読みごたえがあった。

10979 : the play  白犬 ('19/01/01 12:34:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190101_722_10979p
(一)作者独特の世界観が美しいが、最後の部分がオチ的にも表現的にも平凡なのが惜しい。好きなものだけでなく、もう少し多様なものを吸収すると良いのではないだろうか。
(一)一行空白に慎重になっても良いのかもしれない。言葉の新鮮さが刺さってくる。

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●2018年11月分選考雑感(Staff)

2018-12-28 (金) 00:50 by 文学極道スタッフ

10921 : 奉公記  南雲 安晴 ('18/11/30 23:54:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181130_923_10921p
(一)導入とそれが示唆するメッセージ性がある作品だが、少しばかり拍子抜けしてしまった。メッセージのさらなる強化が欲しい。
(一)分かりやすい内容。構成も上手いかもしれない。演説になってしまっていないかどうか。もう少し比喩化できるのではないか。

10920 : 感じ  イロキセイゴ ('18/11/30 21:20:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181130_919_10920p
(一)感覚を拡張を持った言語で表現できていると思う。

10917 : 嫌になるくらい陳腐な恋、でも僕が陳腐だから  いけだうし ('18/11/27 07:08:07 *4)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181127_870_10917p
(一)内容はともかくタイトルが出オチというか、あざとさを感じる。でも後半はけっこう良い。特に「AIみたいな愛情」というフレーズは個人的にツボ。
(一)2の方は無くても作品として立脚していると思った。

10916 : たったひとりで伸びていったクレーンへと捧げる詩  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/11/27 04:49:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181127_867_10916p
(一)「青空へまっすぐ伸びるクレーンのアーム」というビジュアルが鮮やかに浮かび上がる。青空を殺し新たな神になるという、神殺しの物語。「白痴」という言葉を普通に使っているのも良い。ただ「あの子は全くの白痴なんです」の部分は別の表現の方が良いと感じた。ドラマチックかつスピード感があり、最後まで一気に読ませる技量がある。
(一)とても丁寧な比喩で描かれているし、映像的な美しさも強い。筆者のこれまでの作品の中では、奇をてらおうとした作品より素直に好感が持てる。

10912 : 騒ぐ言葉  atsuchan69 ('18/11/23 07:31:38)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181123_798_10912p
(一)「部屋中を這い回る声」がミキサーのパンポットを調整して行われるパンニングのように、言語だけでリアルに表現されている。言葉の内容は英国調に統一した方が良かった気もするが、こういう俗っぽいものを混じらせるのもありかも知れない。とにかく作者の技術力を評価したい。
(一)滑らかな流れで構築されていく詩の豊穣な世界。
(一)非常に惜しいとしか言いようがない。文末処理がもう少し丁寧であれば優良に推していたと思う。

10915 : 情動  anko ('18/11/26 23:30:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181126_859_10915p
(一)「五月の嗚咽/六月の慟哭/七月の告別」という部分はがちょっとありきたりで残念だが、全体的に若々しい情熱を感じる。
(一)導入部分は非常に巧みだと感じたが、「狂う」「赤いドレス」などの安直な比喩がもったいないと感じた。

10918 : BLUE  青島空 ('18/11/27 09:44:54 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181127_872_10918p
(一)初連が少しまとまりきらない印象。第2連のテンションで最後まで走りきってくれればと思う。
(一)二連目まで良い流れで詩が続いていく。最終連を更に広がりが持てるかもしれない。またタイトルが勿体ないと思った。単語選択は重要だと思う。作者は、すぐに傑作を書くと思う。

10913 : 氷塊をみがいて流す  トビラ ('18/11/23 16:01:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181123_800_10913p
(一)タイトルにもなっている語り手の執拗な行為が、読み手の心の奥にある不安のようなものを刺激する。この反復が催眠術のような力を持ち、こちらに迫ってくる。

10903 : Out of the Blue  氷魚 ('18/11/17 18:50:34 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181117_651_10903p
(一)良くも悪くも安定している感。語り手、どれだけマゼンタ好きなんだよという感じ。それなのに強調されているのは青色系。小魚の群れのように目まぐるしく移動する言葉たち。最終行の抒情プラスおとぼけも良い。
(一)伸びやかな作品です。内面が柔らかに描かれている。粗さも含めて十分に気になった。
(一)配色センスを感じる。色言語がそれ以外の言葉からそれそのものの色を想起させる機能を持っている。

10914 : きみのやわらかな  白犬 ('18/11/24 23:51:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181124_818_10914p
(一)いつもの毒気が少し抜けている感じで、それが良い方向に作用している。あと、もう少しでスタイルが確立されそうな予感。
(一)筆者の「美」への希求が、現実とリンクされはじめたように感じる。これまでは現実と創作がどこか乖離したような印象を受けていたが、ここにきて耽美な言い回しが叙事的なリアリティを持ち始めたのではないだろうか。言葉が想像から抜き出たというか、これは筆者にしかできない試みであるように感じる。

10909 : Evil Holy Raspberry  アルフ・O ('18/11/19 21:39:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181119_723_10909p
(一)短いながらも淫靡さと神々しさが入り交じった高揚感が心地よい。セリフだけにしたことで、よりシャープな感じになっている。考えるな、感じろ系の傑作。
(一)会話の文を主体とするフォーマットとしている作品では一番、輝いている。更なる先が気になる。

10907 : footprints  完備 ('18/11/19 00:07:11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181119_705_10907p
(一)あきれるほど無駄がなく、短いながらも大切なパーツはすべて収まっているという感じ。マイスリーという言葉が、かろうじて語り手を地上につなぎ止めているように思える。それが救いか絶望か、読み手によって見え方が違うかも知れない。
(一)短いセンテンスが効果的に働いている。
(一)>あなたのくれた比喩でない不等式を証明できないままカルバリの丘に立てる
これを読むに、やっぱり固有名詞を入れるタイミングのセンスが絶妙だと思う。別作品の「大阪湾」も絶妙なタイミングでぶっこんでたけど、この「カルバリの丘」の位置も最高だと思う。

10910 : 光滲/Blau syndrome/  kale ('18/11/21 22:36:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181121_771_10910p
(一)タイトルが的確かつ読み手に対して親切。光というものの表現と取り扱いに作者の技量を感じる。後半の構成が特に美しい。

10873 : 何も知らないけど  黒髪 ('18/11/05 09:23:49 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_985_10873p
(一)基礎力は非常に高い作者だと思うが、自己の持つメッセージ(主張、思想、思い)をもう少し俯瞰的に提示してほしかった。

10908 : 耳鳴りの羽音  帆場 蔵人 ('18/11/19 06:24:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181119_712_10908p
(一)蜂を用いた描写は志賀直哉の「城の崎にて」を連想させる。淡々とした中に作者の死生観がはっきりと刻み込まれている。少し描写が冗長なのが惜しい。

10898 : 一)読んでいて不快な気持ちになりました。 書ける書けない以前の問題で、読んだ人がどういう気持ちになるかという配慮に欠けた文章は作品として絶対に認めたくありません。  いかいか ('18/11/13 23:16:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181113_526_10898p
(一)運営批判は上等ですが、「面白い作品」で覆してほしい。
我々が黙ってしまうような作品をお待ちしております。

10892 : 海水浴場から帰って  南雲 安晴 ('18/11/12 21:20:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181112_478_10892p
(一)丁寧で面白く読めた。気になる作品である。

10911 : 吸血蝶を呑む  鷹枕可 ('18/11/22 19:55:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181122_782_10911p
(一)印象的な造語も含め、作者が独特のスタイルと美学を手に入れたことを確信させる作品。個人の生死にとどまらず、模造された歴史の中での国家と戦争の記録ではないかという気がしてならない。
(一)更なるブラッシュアップが、かかった作者の最新の形式。圧倒的な美である。

10883 : Violet pumps, stompin' the floor  アルフ・O ('18/11/07 20:18:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181107_250_10883p
(一)安定飛行と思われるいつものスタイルなのだが、なぜか読んでいて説明できないもやもや感があった。作者自身を作品から完全に切り離せていないような、そんな感覚がつきまとう。
(一)詩的構造の中で女性言葉になる部位などが映えています。更なる発展を見せていきます。
(一)(……ド畜生、
(LEDで失明するくらいなら
(流砂に眼球ごとくれてやる。
非常に秀逸!

10888 : 8月31日  青島空 ('18/11/09 11:48:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181109_376_10888p
(一)書き始めの良さがある。内実にある光と不安が同居して輝いている。

10891 : かたぶく、かたむく(「古今和歌集」巻第8/離別歌より)  中田満帆 ('18/11/12 12:01:03 *3)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181112_470_10891p
(一)筆者の失望と諦め、客観と主観、混然一体となっている『ある意味では』意欲作。本人は否定するだろうが、わずかにもなければ書けないし投稿できない。その点は高く評価したい。

10901 : Lapse  泥棒 ('18/11/15 19:18:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181115_613_10901p
(一)長い空白の溜めの後の「めっさ深くて」で笑ってしまった。その後に続く連が少し硬さを感じてしまったので惜しい。「めっさ」がポップな口語体だと感じたので、軽い言葉で静謐さを纏めてほしかった。

10865 : 戦艦パラダイス号  atsuchan69 ('18/11/03 08:58:24)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181103_826_10865p
(一)物語として大変おもしろいのだが、詩作品としては詩情というか詩であることの必然性に欠ける気がする。

10906 : 月精(あるいは湿原精)  本田憲嵩 ('18/11/19 00:05:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181119_704_10906p
(一)潤沢な詩文が流麗に綴られている。作者の上手さが光る。

10896 : 落葉の色  松本義明 ('18/11/13 18:13:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181113_512_10896p
(一)流れと引っかかりが非常に綺麗。巧い作品。
(一)傑作。切れ味も鋭く、無駄な言葉が一つもない。そぎ落とされ、研磨された日本刀のような作品。

10905 : たとえ偽りに終わったとしても  三浦果実 ('18/11/17 23:48:11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181117_658_10905p
(一)詩を愛しているのに詩に愛されていない人っていますよね。他人事ではない気がします。この作者も、なぜか詩に愛されていないと思えてしまいます。それは単に技術だけの問題なのか。ただ、この作品に関しては単なる哀しい自分史に終わらない、作者の決意のようなものが感じられます。

10900 : 不在を訪ね歩いて  空丸ゆらぎ ('18/11/14 22:56:03)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181114_582_10900p
(一)途中の感覚が、まさに不在。この立方は見事である。更なる実在を対比させていけたらと思った。

10897 : 正風亭  つきみ ('18/11/13 20:06:59 *84)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181113_518_10897p
(一)基本的な技術があるのでこの長さでも何とか最後まで読みきれた。しかし、それでも長く感じる。物理的な長さだけでなく、作者自身はテクニックだと思っているであろう構成が無駄に長く感じさせている気がする。もう少し読みやすさを工夫してほしい。
(一)圧倒的な傑作である。
(一)文句なく上手い。長い文面を一気に読ませるよう、丁寧なオノマトペが組み込まれている。料理の描写も細かいが、レシピだろうかと思ってしまう。どうせなら次回はぜひ、クックパッドに載せるようなレシピ詩を読んでみたいと思う。

10868 : いつまでもあいさつをしてゆく「上段スマフォ版。下段パソコン版」  つきみ ('18/11/05 02:16:29 *683)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_956_10868p
(一)単なる実験作品に終わらず内容も含めて完成度が高い。端末による見え方の違いの問題が、いまだに解決されていないのが残念。そのことに対して誠実に対応している作者の姿勢も評価したい。
(一)抜群に上手い。うますぎて不気味なくらい上手い。視覚的なデザイン性の高さが、女性的な受動を縁取っている。
(一)もしかしたら世の中には色んな作品があるのかもしれないけど、これは既存のロックというジャンルという意味ではなくて、主流に対して起こるカウンターパンチ的な意味合いとしてのロック魂を感じた。この新しい文体がどうなっていくのか見るのが楽しみです。

10881 : あらかじめ、喪われた《角》へ。  なゆた創 ('18/11/07 08:28:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181107_192_10881p
(一)詩としての完成度は問題ないが、どうしてもスタイルに既視感がある。そのことは作者自身も自覚しているのではないだろうか。

10890 : ポエムでチクショー  イグサ太夫 ('18/11/10 07:10:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181110_427_10890p
(一)エンタメとして非常に酷くて楽しい作品だと思う。酷さが良い。

10870 : unconfessed  完備 ('18/11/05 07:20:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_969_10870p
(一)正直、ここまできっちり書かれると「大変よくできました」的なことしか言えない。本当に美味いものは「美味い!」しか言えない的な。決して選者の語彙力の問題ではない。そういうことにしておいてください。
(一)一連目が気になる。
(一)一番良かった箇所は、大阪湾という固有名詞をこのタイミングで入れた一連。
最初に、>踏み切りのむこう平凡な交差点に海を探している
と海を出しておいて、後になってそれが大阪湾だと読者に認識させることで、読み手は一気に抽象的な概念から現実的な場所に意識が飛びます。ここの読み手に対する意識の動かし方は上手いなあと思いました。

10879 : 死物  鷹枕可 ('18/11/06 11:36:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181106_115_10879p
(一)この作品は存在の死の鏡であるように思える。

10878 : 夢魔  氷魚 ('18/11/06 00:38:19 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181106_086_10878p
(一)一連目からの流れが美しい。最後を引き上げている。

10882 : 隔離病棟/見世物小屋  いかいか ('18/11/07 12:41:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181107_207_10882p
(一)「しね」という言葉はネットにおいて使用頻度の多い言葉だからなのか、どうにも薄っぺらいのにとても棘のあるので、個人的に使うのが苦手としている言葉のひとつ。それをさらっと「死ね」じゃなくてひらがなの「しね」を文中に組み込んできていて、文章全体から漂うぼんやりと霞ががかっている世界観を壊さずに、読み手の現実世界を壊す一言としてきちんと機能していて、正しい「しね」の使い方を垣間見たような気がしました。

10877 : ケルンのよかマンボウ。あるいは 神は 徘徊する 金魚の群れ。  田中宏輔 ('18/11/05 19:45:36 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_038_10877p
(一)この作者の膨大な読書量の成果の1つと言える作品。まるで尽きることのない泉のように言葉が湧き出してきて、詩という器を観たし溢れ出している。たぶん見当違いだろうが、タイトルがデヴィッド・ボウイの「屈折する星くずの上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群」を連想させる。
(一)こんなにも独自の世界を構築し展開していく磁場が凄い。惹きこまれて読み進められた。
(一)相変わらず長い。長すぎるくらいに長い。だがそれが癖になる。「読んでやったぞ」という爽快な読後感がある。

10875 : 義母  北 ('18/11/05 17:33:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_022_10875p
(一)義母という存在に対する語り手の複雑な感情は、おそらく本人にも咀嚼しきれていないのではないかと思われる。イメージは豊富だが、少し散らばりすぎてしまったのが残念。
(一)包み込むような父母の情と悲哀が漂っている。とても人間的だと思う。

10884 : 灰  紅茶猫 ('18/11/08 09:40:33 *21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181108_306_10884p
(一)詩の中で詩を出されると身構えてしまう。が、この作品は、そのハードルを越えていっていると思います。

10863 : 月精  本田憲嵩 ('18/11/02 12:23:31 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181102_733_10863p
(一)近代詩の良さを得ている作品。空白が作為的に見えすぎてしまうところが惜しいと思った。

10856 : 寛解  北 ('18/11/01 00:31:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181101_533_10856p
(一)文章の濃密さが非常に素晴らしい。後半が、もう一展開あっても良かったのかもしれない。

10872 : スカースデイルあるいは世界の終わり  オオサカダニケ ('18/11/05 09:08:55)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181105_981_10872p
(一)テクスト本文は力がある。タイトルは本当に、これで良いのだろうか。

10855 : Mr. Bojangles。  田中宏輔 ('18/11/01 00:01:31)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181101_529_10855p
(一)これまで本の宇宙を旅してきた作者による、書物や読書という行為に対する解釈がユニーク。本を読み続けることによって、語り手は言語的進化を遂げたのだろうか。ラストの蜜に対する説明は、実に上手いまとめ方だと思う。

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●2018年10月分選考雑感

2018-12-01 (土) 18:06 by 文学極道スタッフ

10851 : テレビジョン  ゼンメツ ('18/10/31 14:12:07)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181031_503_10851p
(一)テレビ、一家団欒、家庭崩壊、ラーメンのCMといったキーワードは真新しいものではないが、「熱湯イッパツで都合よくフッカツ」という、56億7千万年後の救済に等しい乾いた絶望感が光っている。
(一)抜群に良かった。内面との絡み合いが比喩化されていく中で描写と共に昇華されている。考えさせられた。

10852 : 123123123  123123123 ('18/10/31 23:11:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181031_521_10852p
(一)前口上が狭い。

10853 : 心が壊れている  いかいか ('18/10/31 23:13:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181031_522_10853p
(一)三連目まで傑出している作品だと思った。作者の途中で飽きてしまう癖は、どうかならないものだろうか。

10849 : 極北を見た  トビラ ('18/10/29 13:17:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_319_10849p
(一)極北とは作者も言っているように、北の果てという意味ではないだろう。短い文章で描かれた情景は厳しさと寂しさに満ちていながら、なぜかたまらなく魅力的で美しい。

10813 : つまらない愛だよ。(大きく書き直しました)  いけだうし ('18/10/12 19:32:46 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181012_499_10813p
(一)「崩れかけランプ」という単語は個人的にイメージしにくいものだが、おそらくは語り手が愛した女性の象徴であろう。全体的な設定や展開はありがちなものだが、後悔に満ちた愛の記憶が読み手の心に苦い余韻を残す。
(一)書き直して、良い作品となっている。書き直して再投稿した方が良かったのではないか。
(一)絵画のような作品。油彩のような濃厚なタッチ、そして躍動。静物の尊厳。

10847 : ill-defined  完備 ('18/10/29 10:57:44 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_311_10847p
(一)作者らしいタイトル。恋人たちの視界は不鮮明で、発語した瞬間に、大切なものが失われていく。恋愛をテーマにこれだけの解体と再構成をやってのけたのは見事。

10841 : 花束とへび  田中修子 ('18/10/27 10:16:44 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181027_158_10841p
(一)言葉の選択や配置は実に上手いのだが、それだけに最終連の終わり方が教科書通りという感じなのが残念。もう少し思い切って冒険しても良かった気がする。
(一) 上手く作品化されている。「へび」という使いきられた比喩へと更なる美を見出している。

10845 : スパゲッティ野郎への葬送  鷹枕可 ('18/10/29 08:05:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_299_10845p
(一)決して悪くはないのだが、この作者ならもう少し飛躍できるだろうと思ってしまう。微妙ではあるが感性の衰弱を観測した気がする。 スパゲッティがテーマだから辛口になってしまうわけではなく、選者の期待が大きすぎるせいかも知れない。
(一)作者の世界と最後の分かりやすさで作品が更に奥へと開いた。大衆性にまで届く作り。
(一)プロレタリアでありつつ、それを俯瞰した視点を感じる。遠くにありながら主観を持つことは、逆に難しいことなのではと思った。素晴らしい。

10846 : ニューヨーク天神駅32「バナナフィッシュにうってつけの日」  オオサカダニケ ('18/10/29 10:48:33)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_309_10846p
(一)悪くない。面白いとさえ思った。もっと読みたいと感じさせる魅力がある。それは文体のことに限らず。

10836 : 夜行列車  氷魚 ('18/10/24 00:23:45)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181024_979_10836p
(一)光るものがあり目を奪われる。原石なのかもしれない。

10826 : 傘泥棒  ゼンメツ ('18/10/19 16:18:52 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181019_802_10826p
(一)何というか後半に進むほど良くなっていく。それだけに前半が残念な感じ。最初からこの勢いならと思う。

10843 : いちごみるく色のマフラー  つきみ ('18/10/29 00:08:57 *225)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_273_10843p
(一)読みやコメントがとても丁寧な作者だ。レッサーとして優れている。自作の粗も、きっと本当は見えているはず。どんどん書いていって欲しい。

10848 : .  泥棒 ('18/10/29 12:33:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181029_317_10848p
(一)なぜか「かってに改蔵」の最終回を思い出してしまった。この贅沢な余白の使い方は、紙媒体ではなかなか出来ない。つーか入りきらない。これだけ短い詩の中で、読み手の中に豊かなイメージを再生させる力量に敬服する。

10802 : Yellow?  アルフ・O ('18/10/08 21:32:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_349_10802p
(一)決して力量が衰えているとかそういうことではないのだが、最終2行がちょっと大人しすぎる。もっと驚かせてほしい。

10835 : ニューヨーク天神駅  オオサカダニケ ('18/10/23 23:55:34)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181023_977_10835p
(一)ひとつひとつのイメージがとても美しく洗練されている。特に第3連の神話的な描写が素晴らしい。無駄に長くせず、ちょうど良い密度でまとまっている。

10840 : 群青の群青による群青のための群青  Fe ('18/10/26 05:30:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181026_114_10840p
(一)ノイズがあるのに読める。詩情も立ち新たな作品世界を提示している。

10828 : 遺影  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/10/22 00:55:14 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181022_856_10828p
(一)相変わらずのアイデア詩人ぶり。目の付け所がシャープすぎて、なかなか正当な評価をもらえないという諸刃の剣。素人にはお薦め出来ない。 ただ、最後にもう少し何かオマケ的なものを付けてほしかった。

10822 : サオラ―  青島空 ('18/10/17 00:23:15 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181017_736_10822p
(一)自然への脅威を目の当たりにしてしまったことが描写と共に丁寧に描かれている。これからも読んでいきたい作者だ。

10832 : 遺影  いかいか ('18/10/22 17:02:05)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181022_888_10832p
(一)インターネットの中で記憶も存在も生ける屍となってしまったことへの悲しみが在る。

10798 : 或る比喩  鷹枕可 ('18/10/08 07:48:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_319_10798p
(一)タイトルが作品を低めてしまった。

10831 : ジャングル・ボブ  atsuchan69 ('18/10/22 14:57:53)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181022_885_10831p
(一)不思議にハマってしまった。エンタメとして優れている。

10824 : 黒い百合  泥棒 ('18/10/18 22:48:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181018_780_10824p
(一)上手い。スクロールの活用が光る。
(一)余白と詩文(イメジ)のバランスが良い。一連一連の精度が高い。素晴らしい集中力だと思う。

10811 : 神の蕾  atsuchan69 ('18/10/11 13:03:04)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181011_438_10811p
(一)作品の質を保ちながらの密が光る。しかし、ここから作品が始まるという感覚も持てる。

10801 : 名も知らぬ国  田中修子 ('18/10/08 20:19:04 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_341_10801p
(一)第1連から最終連まで文句の付けようがない。語り手の中にある幻の美しい国が、そのまま読み手の頭の中で正確に再構成されていく。最終行の終わり方は誰でも真似できるものではない。

10817 : ころして君  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/10/15 00:15:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181015_624_10817p
(一)良い具合に肩の力が抜けていて書かれている。

10777 : 星星  本田憲嵩 ('18/10/01 00:09:35 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_037_10777p
(一)今月、投稿されている作品の中で一番、心に残った。短い中に細く痩せた言葉でも成していく詩の実景がある。

10803 : コこロさん  湯煙 ('18/10/09 01:42:47 *11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181009_359_10803p
面白い。丁寧に編まれており真っ直ぐに立ち上がっていく。最後の流れだけが疑問に思った。

10797 : 読点。  田中宏輔 ('18/10/08 06:19:49 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_318_10797p
(一)読点をテーマにしてこれだけの質量で展開できるのが驚き。空白の開け方にも隙がなく、意味を離れた文字としても美しい。
(一)読点からの膨らましが尋常ではない。次は、どうなるのだろうと思いながら読んだ。面白い。
(一)文句のつけようがない。イメージが肉感を持って本当に跳ねた。

10819 : 岸和田  さなろう ('18/10/15 20:57:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181015_673_10819p
(一)次の作品も読み込んでいきたい。

10812 : きらきら  宮永 ('18/10/11 23:07:49 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181011_465_10812p
(一)構成も見事でありキラキラネームの中に立ち上っていく詩情の圧と輝きが鼻垂れていきます。

10820 : 鉛の塊り  中田満帆 ('18/10/15 21:26:56)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20181015_675_10820p
(一)こういうストレートに言葉をぶつけるスタイルの詩を、最近はあまり見かけなくなってしまった。奇をてらうこともなく、斬新なフレーズが出てくるわけでもない。だが一見して荒削りな文体の向こうに、作者の叙情性が透けて見える。
(一)迷うけれども文章で自身に密着し泣いている作品。それは重要な根源的な文学だと思う。

10783 : antinomie babies  白犬 ('18/10/01 10:44:26 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_057_10783p
(一)惜しいと思う。不安定な文体が不安定な詩情を高めていく怪作だが「詩」という言葉を出したほうが良いのかどうか。比喩へと昇華しても良かったと思う。

10781 : 2012年の林檎   朝顔 ('18/10/01 02:06:28 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_043_10781p
(一)生活の中を、ありありと克明に描き出している。詩情と共に描き切った手腕にも唸ってしまう。
(一)朝顔さんの素晴らしいところは「御飯がとても美味しそう」だと毎回思う。心象を描く際、必ず食べ物があり、それは命と心の流れを表している。
 今回SSという形でしたが、その詩的センスがとても光っており、大変楽しく読めた。

10776 : カタコラン教の発生とその発展  田中宏輔 ('18/10/01 00:04:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_036_10776p
(一)この作品は一体なんなのだろうか不思議な魅力が立ち上がって離さない。上質なユーモアであり緻密に構成されているのに大胆である。

10784 : thanx,bungoku  田中恭平 ('18/10/01 11:56:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_059_10784p
(一)ありがとうございました。これからも活躍を応援しています。最初の二連が非常に素晴らしく感情を揺さぶられました。

10792 : 「行きし思い出に追悼を」  Charlie ('18/10/05 03:58:05)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181005_239_10792p
(一)書き始めの方という感覚が全面に出されている。悪くないと思う。どんどんと書いていって欲しい。前に投稿されていた自分の半生を描いた作品も、もっと推敲して再投稿されるのを待っている。

10793 : Peeping muzzle  アルフ・O ('18/10/05 21:29:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181005_257_10793p
(一)圧倒的な存在感と共に作品の破壊と再創造が止まらず続いていく。これまでの作者の作品の中で一番、印象的な作品だ。

10795 : 涙の味  線 ('18/10/08 01:19:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_314_10795p
(一)タイトルと「ああ」には改善点があるのではないかと思わさせられる。しかし硬質な言語を用いながら迫ってくる世界開拓が見事である。

10780 : けだもの  ネン ('18/10/01 01:13:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_040_10780p
(一)最初の二連は非常に良いと思う。その後が、そのまま書いてしまっている感が否めない。

10796 : 大丈夫。本当に大丈夫だから  北 ('18/10/08 02:05:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181008_317_10796p
(一)エンタメとして昇華された生の叫びが痛く突き刺さる。

10782 : 接岸  霜田明 ('18/10/01 02:39:33 *88)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_044_10782p
(一)途中が、やきもきする気持ちがあったが最後に見事にまとめた。上質であり自分自身の信念を貫いている。

10787 : 廃園  北 ('18/10/02 07:56:57)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181002_090_10787p
(一)作者は幅広い作品を一定以上の筆で必ず書いてくる。今回も心を突かれる作品である。

10779 : 五感  黒髪 ('18/10/01 00:40:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181001_039_10779p
(一)書きたかったことは分かる。しかし詩情が最大限に引き出されているかどうか疑問。

10790 : 9月下旬〜収束の果て 次への:〜  空丸ゆらぎ ('18/10/02 22:01:35 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20181002_158_10790p
(一)惹きつけられるものがあった。作品として、もっと伸びあがれる粗削りな部位が面白いと思った。もっと整えられる作品であることは確実だと思う。

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●2018年9月分選考雑感(Staff)

2018-11-11 (日) 22:37 by 文学極道スタッフ

10706 : 境界が無い  るるりら ('18/09/01 22:31:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_486_10706p
(一)原爆の犠牲者になった一個人の悲劇を、美しいとさえ言える筆致で静かな語り口で描いている。
(一)非常に迷う。狂気へと陥りそうな平穏な日常生活にいる人間の表裏一体性を現出させている。
(一)優良でも良いかもしれない。非常に迷う。狂気へと陥りそうな平穏な日常生活にいる人間の表裏一体性を現出させている。

10700 : ごめんね。ハイル・ヒットラー!  田中宏輔 ('18/09/01 00:15:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_417_10700p
(一)あの歴史的なエピソードを、引用形式で構成する力量を評価したい。しかも大部分が作者の創作である。この作家のやり方を馬鹿にする者は、まず同じことをして同じレベルの作品を書いてほしい。
(一)ヒットラーを用いたポップなコラージュであり知識の深淵と文学への愛が作者をインターフェースに出力されていく。圧巻である。
(一)桁違いの筆力である。全文引用は単なる言葉のパッチワークではなく、その言葉のどの単語であっても田中氏の強烈な意図によって選び抜かれたものである。これをそもそも筆力のない人がまねをしても単なるパッチワークにしか成りえない。自己の「思考」と「言葉」を磨きぬいてこそ初めてできるものだと言わざるを得ない。

10705 : 空洞  霜田明 ('18/09/01 20:31:32 *11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_484_10705p
(一)友部正人の歌詞を引用詩ながら、作者の認知症や生死に関する感想が淡々と語られている。これだけの長さでありながら、最後まで読ませる強度を維持している。
(一)二連目から力のある綴りが展開されている。一連目で全てを説明してしまっていることが作品の魅力を大きく損なっていると思う。
(一)この構成力の高さ!計算されたイメージの断崖が/のなかで跳ね上がっている。文句なしに上手いです。

10718 : 幽霊とあぶく  田中恭平 ('18/09/04 11:55:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180904_642_10718p
(一)生活の耐えられない重さについての考察。生活を現実と置き換えても良いが、経験からくる言葉は単なる愚痴ではなく貴重なリポートとしての価値を持つ。
(一)言葉と文章を、単語として出さないほうが良かったのではないだろうか。

10708 : ヨナ、の手、首、  田中宏輔 ('18/09/03 00:01:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180903_553_10708p
(一)文学極道では引用詩が定番になっている作者だが、オリジナル作品でも個性的なものを生み出せることを証明している。単なる「ヨナ書」の再構成ではなく、ピンク・フロイドの「狂気」に代表される現代人の不安を見事に描ききっている。
(一)最初、抵抗を持ちながら読んだが、いつの間にか虜となってしまった。吃音のようにリストカットのように言語が寸断され、腑分けされて再構成する力動を持っていく不思議さ。言葉の力強さの新たなる側面を知ることが出来た。

10771 :  無名抄  玄こう ('18/09/27 23:20:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180927_906_10771p
(一)イメージの組み立てに労力を要す為、テーマは一貫しているものの意識を散漫にさせる作用が強いです。一連めは非常に美しく完成度が高い。字面そのものから雰囲気が漂います。

10707 : 殺させてくれたのに  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/09/01 23:58:36 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_489_10707p
(一)作者は以前から「非現実的キャラ」の虐待について強い関心を示していたが、この作品は同様のテーマをさらに掘り下げている。架空の存在を殺したことについての罪悪感。それを否定されることは、語り手の存在や行動がなかったことにされることでもある。これまでマスコミが取りあげてきた「現実とバーチャルの区別が付かない若者」という薄っぺらい語り口とは一線を画した作品と言える。
(一)心の中に抱えた小さな残虐さが伝わってくる。フィクションの世界であるということを鮮明に打ち出していることが上手い作用をもたらしている。

10716 : メイソンジャー  ゼンメツ ('18/09/03 21:27:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180903_626_10716p
(一)さり気ない会話の中に、男女の倦んだ愛が垣間見える。保存では無く朽ちていくことを選んだ彼女の小悪魔ぶりが実に魅力的。
(一)今まで作者の作品は最終的に、そのままの言葉を出し綴っていくことが多かったのですが本作品は比喩に昇華されています。構造も上手く詩としての作用が上質です。

10763 : 悪魔の子供  白犬 ('18/09/21 23:29:41)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180921_631_10763p
(一)このジャンルと表現は一歩間違えれば悲惨なものになるのだが、この作品は横文字も含めて読ませる作品に仕上げている。
(一)甘さと淫靡な表現をするための言葉の並びであり、情感にまでは至っていない印象。

10768 : 『 ‐ おぼろげ −』  柏原 一雄 ('18/09/26 11:26:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180926_838_10768p
(一)書き始めの印象を持った。これからに注目していきたい。
(一) 『…』を如何に言葉で表すか表現するのが詩なのかも。
(一)簡単な(書き易い)言葉と、受け取り易い(読み易い)言葉の違いをもう少し探求して頂きたい。この詩に描かれているような純粋な感覚を損なわずにどこまで届けられるか。

10742 : 腐敗した手鏡  鷹枕可 ('18/09/13 13:48:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180913_292_10742p
(一)この美意識は支持していきたい。「水底教会」というフレーズはメキシコでダムの渇水によって16世紀の教会が姿を見せたという数年前のニュースや、伝説都市イスを連想させる。
(一) 漢字ばかりの字面だと内容との塩梅が難しいですよね。
(一)わざわざ読み難くしている文体で印象的な単語を所々に配置し、政治的メッセージを匂わせ、イメージを展開させている。一連めもきちんと役割を果たしていて脈絡があります。
難解な漢字の羅列に子どもらしさのようなものを感じ取ることができれば愉しめたりもしますが、どんな方向へ進むのでしょう。

10748 : 夜[2004]  中田満帆 ('18/09/15 13:07:03)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180915_348_10748p
(一)音楽と食事のイメージが絡み合う不思議な作品。作者独特の破滅的な美意識は、最後まで緊張感を途切れさせることなく詩という演奏を終えている。
(一)読み易い。文章にビートニクの雰囲気。料理と音楽の喩えは見聞きすることもよくありますが、テーマよりも語り口に注意が向くように書かれています。惨めな悲嘆に暮れる描写も文体に合っています。

10737 : 星を見る夢  ネン ('18/09/11 22:42:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180911_235_10737p
(一) この詩に書かれている
>あいつら
>何か
 を知っているような気がするけど、知っているとは言い切れないうちに作品が終わってしまった感じ。

10753 : (無題)  いかいか ('18/09/17 16:43:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180917_421_10753p
(一)この詩は全体的に逆説的スタイルとでも言いましょうか、非常に細かいところまで、一つのやり方ではなく様々な方法でそれが為されていて、読み手が意味を勝手に付けようとすればいくらでも付けられるようになっていますが、意味を付けたところで拒絶を感じます。

10710 : 獅子吼  lalita ('18/09/03 01:28:27)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180903_561_10710p
(一)詩ではなく演説をしている箇所が目立ち、文学として評価できないところがあります。

10743 : 浸透  トビラ ('18/09/13 17:11:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180913_294_10743p
(一)文中の中にある一貫したリズムが上手く作用している。体言止めの乱打から、もう一歩の乖離があり新たな創造に向かっていく姿勢を明示しても良いのかもしれない。
(一) あと何作品か読んでみたいです。
(一)夜の表現が上手いのですが、女の孤独な夜は本当にこんなに女っぽく可愛くお洒落なものなのだろうかと立ち止まってしまいます。一つのメルヘンとして描かれているのであれば、真に迫る必要はないのでしょうが、ロマンチック過ぎる。

10723 : 当たり前の、  いかいか ('18/09/06 22:01:57)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180906_838_10723p
(一)読んでいて不快な気持ちになりました。
書ける書けない以前の問題で、読んだ人がどういう気持ちになるかという配慮に欠けた文章は作品として絶対に認めたくありません。

10754 : 今朝  空丸ゆらぎ ('18/09/17 18:40:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180917_428_10754p
(一)「休日に降る雨は せっかくの休みなのに〜」という表現がなければ優良に推していた。
(一)作者に近い作品で面白い。詩としての強度が出てくると秀作になると思う。
(一)技術面ではまだまだ磨けるところが沢山あるのでしょうが、ふと目を止めてしまうのは、言葉に強度を求めている途中の作者の熱意のようなものが漂っているからなのかもしれません。もっと光らせられる言葉(書き込めていない言葉)もあります。

10714 : 孤児とプリン  田中修子 ('18/09/03 17:32:32 *8)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180903_613_10714p
(一)詩とは人間そのものであると分からせてくれる凄絶な作品。切り刻まれていく身体と精神の中から放出されていく、とめどない詩。
(一)>いつだってなんだってすべて思い出だ。
 これがすべてなような。拝読しました。
 ザッピング的手法とよく合っているだけに作品としてもう少し練れそうに思います。
(一)フィクションであるなら突き放し方が足りない。ノンフィクションであるなら、構成が物足りない。新人ならともかく、作者のキャリアと実力を考えると辛い点を付けざるを得ない。
(一)世界観が洋風なのか、そこがはっきり書ききれていない為、作品に入り込めないような部分があります。「ゆっくり」「ゆっくりと」亡くなるという表現に何か思い入れがあるのか、気になったままその答えが見つかりません。といったところで、置き去りにされながら悲惨な話を読んだという感覚が残ります。振り切るのか、留まるのか、迷いを感じる文章です。

10755 : ポテトチップスが奥歯にはさまっている、夜。  泥棒 ('18/09/17 20:20:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180917_434_10755p
(一)猫や犬の描写が必要とは思えない。それ以外の部分は読んでいて心地よいので残念。
(一)文章のメッセージやイメージを読むに、これはもっと野性味ある組み立て方にしていただいて良いのではないかと感じました。「静」の感触が強く、改行の仕方によるのかなど、考えるところがあります。

10770 : 収穫祭  朝顔 ('18/09/27 12:00:22 *13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180927_885_10770p
(一)意図的に行内の文字数を制限し、箱に収めている。この箱の中で、意識がぎゅうぎゅう詰めになっている。言葉の配列が視覚をもって体を成している。
(一)恨み節が効き過ぎています。改行や句読点を失くし、連続した文章で読ませる工夫は為されていますが、文章の内容そのものはえぐみ特に持たせようとして逆に残酷さが薄れています。
(一) 人生は思い描いた通りにならなかった、ピリオドが打てないものの連続だって思います。
 きれいにまとめると作品になるかもしれないけど、表現したいものはそんなお手盛りのカタルシスなのか疑問が出てしまう。「おやを殺した」部分こそ作者特有の体験で心象風景で書くべき部分だと。
(一)作者と密着している作品であり、この詩情の立ち上がりには感銘を覚えざるを得ない。

10772 : hyouka-ga-hara  田中修子 ('18/09/29 01:10:19 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180929_940_10772p
(一)修辞の美しさがまず先に際立ち、読者をぐっと引き込む。興味を引く言葉とイメージの向こう側で、筆者の悲痛なメッセージが立ち上がっている。美しい一篇。
(一)色遣いが良い方に効いています。「彼」のキャラクター設定とその説明部分が熱を帯びていて面白い。文章が「彼」から離れたところでペースダウンしますが、落ちの切なさは綺麗に纏まっています。
(一)小説的な背景の作り方と作者の内面を、そのまま発露したような作品の中での軋みが上質な世界観とヒリヒリする構造を生んでいきます。力作です。
(一) 宮沢賢治のような幻想混じりの文章で楽しく読ませていただきました。
 情緒的で直感的な文章は、世界を理解しようとする読み手には好まれるかもしれませんが、論理的な思考を持ち、社会を理解しようとする人には敬遠されるかもしれません。言い方を悪くすれば、意味がわからないといった感想をもたれてしまうかもしれません。
 例えば、ジブリの千と千尋の神隠しでは真っ暗なトンネルが社会と世界を繋ぐ役割を果たしていました。そのように、田中さんの世界に連れてってあげる手助けをどこかでしてあげると読み手に親切なのかもしれません。ともすれば説明的にならざるをえない可能性もありますが、それによってつまらなくなってしまうのであれば、それまでの作品というだけの話です。

10765 : plastic  完備 ('18/09/25 14:04:39 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180925_802_10765p
(一)洗剤を、の部位など現代詩として優れた構築を持っている。優れた詩人だと思う。
(一)全体のバランスは良いと思います。虚しさが全体から滲み出ています。一連の字数のリズムが引っかかります。パンチは弱め。

10735 : 報い  霜田明 ('18/09/11 04:24:08 *15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180911_173_10735p
(一) 推敲してから投稿してほしいです。
(一)これは詩篇として読もうとすると、楽しくなくなってしまいます。論考でしたら申し訳ない。言葉について懸命に考え、それを伝える文章としては良いものです。
(一)格言にも似た言葉の綴りが作者自身に言い聞かせるように展開されていき詩という概念と、その領域を深めていく。描出されていく内面化と哲学の良質さが、ある。

10739 : 呼吸・波の行方  空丸ゆらぎ ('18/09/12 19:16:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180912_268_10739p
(一)「姫はなぜ小さくならなかったのか」というフレーズが光る。だが全体的には技巧を意識しすぎている印象を受ける。

10734 : アドレス  コテ ('18/09/10 19:20:44)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180910_163_10734p
(一)この詩の場合、文体や熱さからして内面もっと暴き出して愚直であって良い。見つめ方の姿勢としては方向も合っているいるように感じられるので、深度を増す工夫をしたり適切な言葉を執拗に探してみて良いのではないか。
(一) ものすごくしゃべりかけてくるのに、ものすごく言葉足らずでねっしんに読んでしまった。

10699 : ほっそりとくびれた腰  lalita ('18/09/01 00:00:12)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_416_10699p
(一)「限界まで力を振り絞って書いているという状態というのは、この人にとってはこのような状態なのだな」と読者が想像したり感じ取ったりできるくらいまでの言葉を引っ張り出して来ると詩的になってくると思います。

10719 : 恋愛論の小さなタイトル / 文極限定版  竜野欠伸 ('18/09/04 18:57:31 *20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180904_654_10719p
(一)これらの言葉はおそらく、テーマの羅列になるでしょう。一つ一つにまだまだ深いイメージや感傷などが潜んでいて、それを表出させるためにどんなやり方をするのか、踏み込んでいく必要があります。

10736 : 詩情のない日記  北 ('18/09/11 21:16:28 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180911_227_10736p
(一)詩情のない日記を書くことがエンタメ的な詩情を獲得していく逆説を体現しています。

10767 : 未詩論ーショウガイシャトイウナマエニツイテ  竜野欠伸 ('18/09/25 22:34:00 *65)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180925_820_10767p
(一)きちんと書いていこうという意欲が見える作品。比喩化していくと面白い作品になるのかもしれない。そのまま書きすぎで、まとまっていないため成立していないように思える。
(一)読みにくくなっている箇所や、文章の連なりの中で意味を掴みにくい箇所などが多々見られます。
(一) 「言葉の強度がラッパーの貨幣」っていう傑作がLIBROって人の『祝祭の和音』っていうアルバムに収録されてることを思い出しました。
 推敲してから投稿してほしいです。

10775 : 猪のメモリー  イロキセイゴ ('18/09/29 23:59:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180929_981_10775p
(一)スタートから必然性が弱く、単語の選択は奇抜ですが詩情には繋がっていないようです。
(一)ラオウなどの言語の横滑り感が面白い。もう一押しが必要かもしれません。

10758 : 猫島  紅茶猫 ('18/09/19 10:00:07 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180919_508_10758p
(一)作品の構成が発見として力を持っている。さらに上の言語の綴りが出来そう。
(一)単語の選択、並べ方、美しくて魅力的に見せる書き方を基本的に身に付けている方でしょう。何を表しているのか考えるより、連想されるイメージに集中したほうが愉しめる類のものでしょうから、その意図であればもっと強烈なインパクトを与えるものであって良いと思います。

10756 : 全て  陽向 ('18/09/18 03:34:41)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180918_452_10756p
(一) 誰目線なのでしょうか。

10761 : 約束  朝顔 ('18/09/20 18:45:34 *14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180920_541_10761p
(一) 推敲してから投稿してほしいです。
(一)一つの文章をただ細かい改行で区切って詩っぽく見える箇所があります。両親や母が出てくるところでこうなっているのは、説明的になっているのでしょう。詩の持つメッセージの方向性は素敵だと思います。
(一)推敲しなくても良い作品だったと思う。強い現実と向き合っていて強度を獲得している作品である。
(一)テクニックは問題ないのだが。実体験を詩作品として昇華しきれていないように思える。

10764 : 水精とは  本田憲嵩 ('18/09/24 00:28:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180924_718_10764p
(一)作者は綴りが巧いが今回の作品は説明的すぎると思う。
(一)自然の法則を説明するときに使われるような単語を多用することによって、タイトルやテーマに沿って、流れるように文章が展開されています。内容とのバランスも整っていて面白いです。

10750 : わが子  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/09/17 00:05:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180917_386_10750p
(一)二次創作は読む人を選ぶが、それを詩のジャンルとして確立しようという姿勢を評価したい。
(一)SF漫画の一つのシーンのような情景と物語が短い詩文で表されている。よくあるような言葉を見つけますが、印象としてはその方がこの詩の「感じ取り易さ」に繋がっていると思います。

10732 : 半端な歌  氷魚 ('18/09/10 06:14:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180910_136_10732p
(一)抜群に上手いフレーズの流れで「半端な歌」を表現しきっている。作中において「詩」など表現に関する問題が出てくるが「ぎゅむぎゅむ」で終えていく作品が力を持つことは稀である。何度も読み返したが再読性もある。

10720 : 茶碗  北 ('18/09/05 13:43:03 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180905_681_10720p
(一)途中まで非常に上手い。最後の「命」の綴りが書かなくても包摂されているように思えた。

10744 : ある透明な  紅茶猫 ('18/09/13 22:32:09 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180913_302_10744p
(一)表現としては優れているが、風船の中の自分という比喩とその扱いが新鮮味に欠けるのが残念。
(一) 風船とはなんぞや。
(一)比喩があからさまなくらいわかりやすいので、詩全体に無邪気な印象が出て警戒心を解いてくれるようなところがありますが、文体は定点カメラのように観察した結果が描かれているだけのような部分が大半で、このバランスによって主体や感情というものが削ぎ落とされ、読者はただ読んで終わってしまいます。

10701 : Bookish  黒髪 ('18/09/01 02:19:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_425_10701p
(一)作者のことを思い切なくなる文章。そこから、もう一歩作品としての強度が欲しい。
10740 : Wheel of F F F FFFF For tune  ゼンメツ ('18/09/12 21:36:30)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180912_271_10740p
(一)作りや疾走感に惹きこまれる。最後の生の言葉が気になる。
(一)シーンの設定も文中の口調もイメージの構築にきちんと役立っています。絶望的な状態が表されていますが、理性が働きすぎているのか、文章に状況を受容しているような表現が多いためか、どこか遠い印象があって、読み手を冷静にさせてしまいます。

10730 : 降りしきる  宮永 ('18/09/10 01:44:29 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180910_127_10730p
(一)作品のところどころに突き抜けた部位がある。全体としての統一感に欠けており、それならばのはみ出しきりもあるわけではないので勿体なく思う。

10738 : 心象掘 TokyoNicotine ('18/09/12 00:41:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180912_237_10738p
(一)《「さよなら」の響きを尋ねて》の辺りから緩くなります。硬骨なまま進んで良いのかな、とも思いました。しかし素晴らしい技術が光ります。構成も見事。
(一)沈黙を表現する三点リーダーの使い方、「」の中の言葉の強さ、心象を描くのに適切な言葉の選びが出来ているため、読み込まなければ良さが分からない詩もたくさんある中、一見してもしっかりと寂しい心象が描かれている、魅力のある詩です。

10745 : 夏忘れ  青島空 ('18/09/14 14:15:06)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180914_311_10745p
(一)スタートは求心力に欠けるところがありますが、第二連で急に現実感のある表現をしたことで詩がふわふわせずに済んでおり、好印象。

10721 : カツカレー 目蓋の裏めぐり  atsuchan69 ('18/09/06 09:08:12)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180906_761_10721p
(一)全国各地の御当地カレーが目蓋の裏をめぐりながら、大阪のお店などのカツカレーを哲学的概念にまで昇華していっている。最後のオチが面白過ぎないところも作品性を増していっている。上手い。ただし傑出した作品というよりも、小さく皆に愛される作品という感じだと思う。
(一) タイトル含めて面白かった。

10774 : DVDVDVDVDVDVDVDVDVDVDVDVD  泥棒 ('18/09/29 19:20:25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180929_974_10774p
(一)エンタメ作品として非常に面白いです。
(一) 乱反射のとこきれい。
(一)皮肉も効いている。日常、働く人間の抜け殻感、芸術に憧れる人間のどうしてもミーハーなところ。難しくないことばで綴られていますが、あからさまにすると稚拙になるところをうまい具合でメッセージに変換できています。

10749 : Sweet Rainny / Hole  玄こう ('18/09/15 23:58:40 *11)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180915_363_10749p
(一)人間の生きにくさが凝縮されている。

10741 : 夢は叶わない  陽向 ('18/09/12 22:04:47)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180912_272_10741p
(一)ちゃくちゃなのだけれども破壊の力強さは印象に残った。

10760 : ビンタ  atsuchan69 ('18/09/20 10:37:42)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180920_527_10760p
(一)擦過とスピードが読んでいて気持ち良い。一つで良いから、ほつれていく部位があったほうがよいように思える。
(一)勢いよくイメージを投げかけ続けてくる心地よさがあります。内面描写から状況への切り替えが手品のようにスムーズでいつの間にか引き摺り込んで読者を巻き込みます。

10731 : カシューナッツと酒  萩原 ('18/09/10 02:50:52)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180910_130_10731p
(一)気になる作品だった。音楽的なリズムがあり、そして言語的なセンスがある。連との受け渡しを更に磨けば傑作になりそうな気配すらある。

10728 : (無題)  俺の嫁知らんか? ('18/09/08 22:29:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180908_045_10728p
(一)普通に領域内では上手いのだと思う。文字化して投稿する際に領域を超えるだけのものが必要なのではないだろうか。

10773 : 雪原の記憶  山人 ('18/09/29 17:49:08 *1)   
URI: bungoku.jp/ebbs/20180929_966_10773p
(一)「私は警察署に来ていた。」の一文を無くしても良いと思う。その部位を無くすと文中世界に、すんなりと入れたような気がする。しかし、そのことを考えても漁と生死の根源、銃返還に関わる多くのことや人間の心の傷を正面から書いた大作。この熱量は讃えられて良いと思う。

10724 : 大人心と、ときどき恋模様  あるく ('18/09/07 00:15:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180907_849_10724p
(一)書き始めたばかりの純粋な言葉が存在し眩いと思います。今後が楽しみです。
(一) この主題は90年代に少女漫画がやりきっているような気がします。

10703 : CarbOnatiOn  kale ('18/09/01 13:46:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180901_460_10703p
(一)全体的なセンスが良いのだが、文学極道の参加者にとっては既視感があるのではないか。多用される横文字も、人によっては煩わしいと思う。
(一)オリジナルの獲得にまで到れていないように思える。更なる作品を提示してみて欲しい。作者には期待。

10729 : 臆病者の歌  氷魚 ('18/09/08 23:55:45)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180908_048_10729p
(一)さらっと書かれていて深淵である。あと一歩の取っ掛かりがあっても良いのかもしれない。

10733 : 村上カルキン、立つ!  一輪車 ('18/09/10 06:32:10 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180910_138_10733p
(一)選考やり直しなどへの時事を含めながら詩という営為へ昇華しようとしている。

10773 : 雪原の記憶  山人 ('18/09/29 17:49:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180929_966_10773p
(一)実際に狩猟をやってきた者だけが描けるリアルな世界。生き物の命を奪うという行為を、実体験の生々しさで描ききっている。ただ推敲が不十分であると感じる。
(一) すごく面白いです。過去が一番生々しく、現在と思わしき部分はふわふわしていて最初と最後が浮いてる。それが意図してのことなのか分からないから評価が難しい。
(一)情報量が非常に多いにもかかわらず、読み易く興味を惹き続けることに成功しています。最後に全て引っ繰り返すまで懇切丁寧に緻密に文章が仕上げてあり、熱量を感じます。

10751 : 水  kale ('18/09/17 02:32:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180917_392_10751p
(一)作品として上手くまとまっているのだが、空白部分が余計に感じる。空ける必要があるのか疑問。
(一)作者はレスによる評も上手い。作品が連動しており傑出した世界を生み出しそうな気配がある。
(一) もう少し視点を整理できるような気がしますが、水なのでよいのかもしれませんね。

10759 : 心象后 TokyoNicotine ('18/09/19 16:30:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180919_516_10759p
(一)世界観が、きちんとあることが美しいと思う。《病床の、縫い込めた遺灰から》は、もう一歩より良い言葉へと進めたような気がする。

10722 : symbol  完備 ('18/09/06 13:42:43 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180906_781_10722p
(一)短い中に上手くまとめてあるのだが、「奇妙」という言葉が余計に感じた。最終連の素晴らしさが、逆に作品の過剰な技巧性を意識させてしまっている。
(一)素直な詩情が立ち上がる秀作。

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●2018年8月分選考雑感(Staff)

2018-09-30 (日) 00:14 by 文学極道スタッフ

10650 : The Great Gig In The Sky。   田中宏輔 ('18/08/06 00:02:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_527_10650p
(一)短さと言葉のソリッドが秀逸な名作なのではないだろうか。
(一)引用だけできちんと詩にするだけでなく表現にもできるこの知識量と絶妙な言葉の抜き出し方は他者に簡単に真似できるものではありません。読み物としての面白さをきちんと追求できているプロの方であると感心しますが、誰にでも出来ると他者が舐めてかかると惨憺たるものが増えてしまうという簡単な予測を含めて今回◯一つです。
(一)本文だけを読ませて、これが引用詩であることを見抜ける人が何人いるだろうか。他者の言葉を完全に自分のものとする技量は、よほどの読書人でなければ手に入れることができないだろう。

10648 : Living  宮永 ('18/08/04 20:27:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180804_379_10648p
(一)単語レベルでの言葉の選択に隙がない。静かな緊張感を伴う展開からの最終連が特に美しい。
(一)情景の描写やもう少しパンチが欲しかったという欲で、実力自体では優良なのですが、次点です。
(一)作品を毎月、読んでいて思うのは短い正統派の詩のハードルの高さです。この作品は、それらのハードルを越え家族性を詩情へと昇華しきれています。

10660 : にがい いたみ  田中修子 ('18/08/07 11:05:37 *8)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_702_10660p
(一)非常に上質な言語世界と危うさを孕んだ情感が読み手を先へと連れていきます。作者は何故こんなにも作品に人間を反映できるのか。
(一)技巧的な面だけでも優良レベル。各行の字数的制約を感じさせない圧倒的な表現力。

10697 : 死の糧  鷹枕可 ('18/08/30 19:35:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180830_378_10697p
(一)言語世界を構築していく中で自分の作品の方向性を確固として打ち出していきます。長さなどが丁度よく詩情の立て方を上手く作用させていっています。
(一)タイトルと死に直接纏わるフレーズには死生観を反映させる強目の表現が生きていますが、最終的な視点と構成が手垢の付いた表現に落ち着いてしまった感が否めません。
(一)この詩人も独特の美意識によって構築された文体が、強烈な個性を発揮している。後半の転調と最終行は見事。ただし読み手を選ぶ作品でもある。

10649 : ルイーニの印象  鷹枕可 ('18/08/04 21:35:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180804_382_10649p
(一)作品を見て作者が分かる稀有な作り。どんどんと上手くなっており、詩作品の信念を発していることが分かる。最近、良作続きであり勉強になる。
(一)一見すると古風に思えるが、実際は古いスタイルを参考にしながら新しい個性を獲得している。内容から、美術の素養が付け焼き刃でないことがわかる。

10634 : 牛乳配達員は牝牛を配る  北 ('18/08/01 02:00:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_128_10634p
(一)目まぐるしい比喩の七変化は、難易度の高いピアノ演奏を聴くような緊張感がある。しかも後半に向かって逆にペースがアップしている。このスタミナは驚異的。
(一)作品の強度が高く驚かせられる。ザッピングしていく比喩の在り方が芯を保ったまま進んでいて感動さえした。

10679 : 空を貫いたぜ。  変態糞詩人 ('18/08/16 00:04:27 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_467_10679p
(一)エンタメ作品として作りこまれている。真剣に作られており迫力が伝わってくる。
(一)単語の発する効果を最大限利用して、何度も同じ単語をリフレインし、強烈な印象と嫌味なく意味の押し付けに成功していると感じられる面白い詩でした。

10695 : 詩五篇  朝顔 ('18/08/29 21:19:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_318_10695p
(一)上質な感情がダイレクトに心に突き刺さって来ます。静謐な作品。
(一)関連性を持たせるタイトルを付けるなどして遊びがあるともっと面白いものになったのではないかという期待があります。夕方という詩篇全体と、教育という詩編の終わりは筆者の視線の鋭さが表れていると感じられるフレーズです。
(一)「教育」だけだったら優良レベル。他の連との差がありすぎる。

10694 : Ooze  アルフ・O ('18/08/29 08:06:25 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_295_10694p
(一)すでに個性が確立されているが、それが飽きることにつながらない。元ネタを知らなくても詩作品としてきちんと成立している。
(一)出て来る小物に気を取られすぎて、筆力で紡ぎ出せるストーリーがぼやけてしまいました。
(一)作品の構造など面白く独自性もあり引き寄せられる。創造的な作品。

10683 : 少女は歌う  トビラ ('18/08/18 16:41:51 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180818_677_10683p
(一)評価に迷う作品。前半を読んでいるときに誰もが思いつく作品情報の列挙に思えてしまい苦しかったが、後半の巧さは現代的単語と共に立体的である。これは後半だけ読んでみても昇華されない。前半の巧くはない部分があるからこそ際立つものである。ハードルを下げておく手法であり、勇気のある創作である。意識して行ったものなのか分からないが十分な作品。
(一)物語性よりも話の展開の巧さが目立つ作品ですが、所々に置かれる感情を捨てたような、またそれだからこそ真実であると読み手が信じてしまうような語り口が秀逸です。
(一)古代編はややありきたりな内容だったが、現代編の展開は面白く読めた。乱暴な言い方だが、こちらだけで良かったのではないかという気がする。

10667 : 友達の友達の友達の友達の友達の友達の友達  泥棒 ('18/08/10 16:57:02)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180810_097_10667p
(一)斬新なフレーズがあり刺激になる。意図的なものかも知れないが、各連のまとまりが弱いためにトータルでの強度に不満を感じる。
(一)純粋な心の痛みを表現することに成功した詩であると感じました。実際に読者として思い起こさせられる痛みがあり、そうした痛みを想起させることができる力のあるテキストであるのだと実感して、評価します。
(一)比喩的に集団というものを捉えていきアウトプットしていく。もう一歩、踏み込むことが必要なのではないでしょうか。

10653 : ぬけがら  北 ('18/08/06 00:55:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_536_10653p
(一)表層的に徹しているようで体熱が浮き立っている異色作。外側を書けば書くほど内側が見えてくる。
(一)創作に大切な厳密なところ、表現者として不自然な思考の流れは無いかと問いかけられ、意識させられる文章。 詩として冒頭から読める筆力もあります。

10642 : ともし火  田中修子 ('18/08/02 00:06:37 *17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180802_191_10642p
(一)作者の凝縮された人生の背景が発されている作品。「詩」の中で「詩」を語ることは作品を小さなものにすることがあるが、この作品は必然性のある大きさを持っている。実験性もある。

10678 : じゃんぱら  湯煙 ('18/08/15 23:36:28 *19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180815_465_10678p
(一)強烈に印象に残った。細部の作りこみが巧い。ただし最後との連携、これでよいのだろうか。やりたいことは、とても良く分かる。
(一)説明にほとんどの行を費やして、最後の面白いところまで一気に持って行きたい熱量。説明の中に光る詩的な比喩やら、中弛みしたとしてもめげない力が感じられます。

10689 : crush the sky, pop'n'sky  アルフ・O ('18/08/23 23:28:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_031_10689p
(一)音で作られた作品。視覚面でも効果的。ポップさとライトさの中で芯が通っている。
(一)皮肉や揶揄が上手く、最後まで読ませ続ける力を感じます。
(一)こちらも元ネタの知識なしで十分に読ませる作品。この長さでセンスの良さを維持する力量はさすが。

10681 : 運命  いけだうし ('18/08/16 20:25:04)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_533_10681p
(一)勢いにのった作品であり不快な言葉を書いているはずなのに清潔な感じさえ抱く不思議なものを持っている。次の作品も読みたいと思った。
(一)最後の部分で一気に持っていくスタイルの詩編。 「それをどうでもいいと思うような、」という難しくもなんともない言葉で読者の意識を自分の書いた文章から突き放すところが非常に小気味好く機能しています。

10691 : 事情  ゼッケン ('18/08/25 11:55:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180825_103_10691p
(一)荒唐無稽かつ不謹慎な内容にも関わらず、違和感なく一気に最後まで読ませる力量はすばらしい。ラストの二行によって読者は語り手と同化する。
(一)全体的に圧がありますが、短絡的な部分もわざとかもしれませんが、あります。これはタイトルにまでなっている事情の部分がごっそり抜けても詩になるのではないかとも思いますが、必要だったとも感じられます。全体のバランスを見ると意識のバラツキが如実になってしまっている箇所もありますので次点。
(一)粗削りな面白さがある。

10693 : 夏のどこかで  山人 ('18/08/28 18:29:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180828_292_10693p
(一)一連目の良さに溜息が出た。最終連が同列にはない。
(一)指示語によってイメージが散漫になってしまう箇所があり、詩の内容の優しさや切なさにブレーキをかけているような気がします

10687 :  Livin’Suicide  玄こう ('18/08/23 01:12:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_000_10687p
(一)粗削りだが惹きつけられる。作者の作品は出来に差があり過ぎるが、目が離せない存在だと思う。
(一)音の感触が特殊な詩ですが、詩人でないものの視点で見ると面白さがなかなか伝わらない作品ではないでしょうか。

10698 : 山  イロキセイゴ ('18/08/31 23:56:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180831_415_10698p
(一)推そうか迷った。比喩の跳躍が面白いが、もう一歩。

10661 : 反響  霜田明 ('18/08/07 15:47:26 *1)  
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_724_10661p
(一)最初の流れは美しく作品としての強度も保たれていた。後半にかけて失速していく脆さがある。珍しいくらいの脆さだと思った。逆に後半を作り変えれば秀作となったのでは、と思う。

10651 : コノミ  いけだうし ('18/08/06 00:04:15)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_528_10651p
(一)今しか書けない年齢の良さが作品内で輝いている。これからが非常に楽しみ。

10639 : 試作  いかいか ('18/08/01 09:22:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_140_10639p
タイトルに躓きながらも上手く巧みに綴られている藝術作品の世界へと呼びこまれた。最後、破壊しなければならない宿命を抱えた作者の業を思った。

10654 : 近所の詩人のおじさん  ゼンメツ ('18/08/06 03:00:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_546_10654p
(一)読みやすさに富んでいて展開も早い。ただし全てが想定の範囲内に動いていた。もっと唐突な裏切りがあっても良いと思う。

10670 : もうなにもかも知らないし何も知らなかった  ゼンメツ ('18/08/13 11:54:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180813_275_10670p
(一)最終二連は秀逸だと思った。そこに至るまでのモヤモヤとした感覚は上手いのだけれども、もっと最終二連の良さを活かすために、もっと圧縮した方が効果的だと思う。
(一)ネット詩の自由度を駆使したストーリー展開は読んでいて飽きない。最終連の着地も笑いの中に妙な切なさがあって印象に残る。
(一)違う、が連続し、認識を確かめようとする主人公を描いている部分から、一気に情感が加速しているように感じられる文面です。読者の意識を最後のオチまで惹きつけることに成功しているのではないでしょうか。

10685 : 名付け夢想する  イロキセイゴ ('18/08/21 03:12:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180821_832_10685p
(一)飛躍の仕方が面白い。タイトルを含め今一歩かもしれない。
(一)最後のあたりとても素敵なのですが、駄洒落や冗談が裏目に出ている気もします。

10696 : Garden garden  紅茶猫 ('18/08/30 14:27:59 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180830_372_10696p
(一)一部「詩」を描くことに関しての難しさを痛感させられた部分があった。
(一)北園克衛のようなイメージの想起のさせ方をする詩編でした。詩編の雰囲気の中に読み手を引きずり込む巧さがあります。
(一)言葉選びと行間の幅に関するセンスが良い。視覚的に楽しんだ後に内容の咀嚼によってさらにイメージの中で遊ぶことができる。ただ、部分的に強度不足なフレーズがあった。

10688 : 位相  イスラム国 ('18/08/23 15:25:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_014_10688p
(一)主張しすぎない穏やかな視覚的イメージが良い。自然界の事象をさり気なく組み込んでいるところも技術的なレベルの高さを感じた。
(一)もっと己の世界観を出力することに執着して良いと感じました。たくさん書き込んで頂きたいです。
(一)音の流れと視覚的効果が巧み。単語選択に疑問が残る。

10659 : 再考  犬小屋 ('18/08/07 05:46:01 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_677_10659p
(一)一つひとつの文章は強いが更なる、まとまりに向けて踏み出しても良いのかもしれない。

10680 : 狼  青島空 ('18/08/16 17:44:15 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_523_10680p
(一)内容は若々しく、孤立する青春の心理がストレートに伝わってくる。ただ、歌詞の引用に必然性が感じられなかった。また引用に対しての見切り発車的な態度も疑問。
(一)直接的な言葉はそれはそれで良いのですが、もう少し刺さるような展開にできればと感じます。

10647 : 五分後の羊  泥棒 ('18/08/03 21:38:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_320_10647p
(一)内輪向けの詩作品に思える。比喩に昇華しきれているか疑問だ。

10690 : ぬふふ  白犬 ('18/08/24 05:20:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180824_048_10690p
(一)方向性のはっきりしたテキストですが、所々に散りばめられた怒りの文言を見て、もっと根底からの怒りが爆発する言葉を練ることが出来るのではないかと感じます。もっと殴って良いと思います。最終連我に返っている感じが良い。

10631 : 此岸  ネン ('18/08/01 00:00:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_111_10631p
(一)始まり方の衝撃性が、その後の作品の流れより勝ってしまっていることが気になります。終わり方の綺麗さなど将来性を感じさせる作品にも思えました。

110662 : すいこう 水光または水敲または水考  いかいか ('18/08/07 17:22:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_733_10662p
(一)感じさせることのできる美しい文章が構築されているのですが、最終の「あきた」を単に飽きたと読んでも「あきた」と呟いて詩を紡ぐのを中断したところまでの表現だと読んでも、ここはあざとさを感じずにいられないところで、あざといこと自体は悪くはありませんが、ここで読者を置き去りにして、この詩はどうなるのだろう、というところです。

10658 : どうでもいいこと。  狂い咲き猫 ('18/08/06 18:44:38)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_614_10658p
(一)主張の強さは読み物として面白いものなのですが、芸術としては(笑)の部分などを、もっと文字列を見ただけで感じたい。そういった欲求を呼び起こさせられる作品です。

10664 : 散歩の途中で  空丸ゆらぎ ('18/08/08 22:36:42 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180808_936_10664p
(一)良い作品に向かっていける様子を持っている。推敲を行っていくだけで秀作になるような気がする。
(一)詩の形としては一見きちんと纏まっているのですが、読み込めば読み込むほど、イメージがとっ散らかってしまい、着地出来ないもどかしさを感じさせます。言葉のチョイスや、何でもない言葉を詩的に見せることができる腕はあると感じます。

10673 : うすく  イスラム国 ('18/08/14 11:43:41 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_352_10673p
(一)たよかぜ、の語が機能している。そこを、もっと深めても良いのかもしれないと思った。
(一)言葉は詩的で情緒もありますが、イメージを想起するのが全体的に難しい詩となっています。

0652 : 明日を探して  lalita ('18/08/06 00:10:13)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_529_10652p
(一)シンプルにまとめてありますが、読者に優しくもあり、しかし並べられている言葉に厭味がなく、大仰なことを言ってもこの詩の中ではそれほど偉そうに感じさせない、そんな魅力のある詩であり、メッセージ性も楽しい。
(※本作品は評価が割れました。)

10665 : kool mild  田中恭平 ('18/08/09 09:54:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180809_979_10665p
(一)最期の言葉は、とても良いと思う。最後の部位を高められる後半が、もっと存在すると思う。

10684 : (無題)  コテ ('18/08/20 23:06:36 *17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180820_822_10684p
(一)古典的な筆致が非常に心地良い作品ですが、言葉の選択がオシャレでも内容が散漫になっている箇所があり、読み手の意識が他所に向いてしまう、冗長な部分もありますので、常に目を反らせないように惹きつけ続けて欲しいです。

10645 : 啓蟄  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/08/03 13:34:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_298_10645p
(一)◯一文字からどのように読んでよいか分からず、評定が出来ませんでした。申し訳ございません。

10646 : Dress Tokyo  青島空 ('18/08/03 15:39:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_302_10646p
(一)音の流れが大変よい。繊細な作品。これからが本当に楽しみな作者だと思う。
(一)勿体ないと感じたのが、どこか個人的な心情の吐露に終始しているような印象が最後まで拭えなかったところです。個人的な心情は悪いものではないのですが、この個人的な心情をもっと遠くへ放り投げるパワーを持った詩に昇華できるのではないか、と感じます。

10663 : (無題)  F# ('18/08/07 21:07:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_751_10663p
(一)言語の切れがあり余白もある。タイトルを冠しなかったことが逃げのようにも思えた。

10674 : 野原に寝転がる  狂い咲き猫 ('18/08/14 22:18:28 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_387_10674p
(一)とても真剣に読もうとしないと、タイトルと内容の関係を無視して氾濫する文字に押し流されてしまいますが、注目させる力がある点を評価します。

10686 : 綺麗な花が咲く夜の森/夜の庭  仁与 ('18/08/21 13:34:19)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180821_865_10686p
(一)言葉が、まだ脆弱に思える。どんどんと書いていって色んな作品を生み出していって欲しい。
(一)タイトルが非常に綺麗で読み手に内容を想起させますので、それを遥かに超える内容が詩編に必要になってくると思います。タイトルが派手なだけにこの内容ですと、素人の域を出てくれないと感じます。

10671 : house  アラメルモ ('18/08/14 04:31:01 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_335_10671p
(一)カフカのような雰囲気を漂わせた詩ですが、独自の世界観が上手く表現されています。筆力を見れば平均的優良だと思います。

10677 : 高く放り投げたボールは・・・  空丸ゆらぎ ('18/08/15 21:12:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180815_460_10677p
(一)途中途中が面白い。もっと磨けると思う。次作も楽しみ。
(一)良い部分もいくつか見受けられるが、全体的に眺めると若干アンバランス。
(一)組み立てが上手です。ところどこ配置される思索のような言葉と、なんとなく流れる時間の表現が詩の世界を作り上げていますが、何か一つに纏まっていないような、漠然とした感覚
に陥ってしまいました。

10644 : 白い庭  トビラ ('18/08/02 18:05:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180802_229_10644p
(一)描写が巧くて詩情が美しさを帯びていきます。更なる作品を読んでみたいと思います。

10692 : 賢人の浅はかを強くありませ。  コテ ('18/08/28 12:19:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180828_290_10692p
(一)長文の間に上滑りしてしまっているように感じられる表現の仕方が多々ありましたが、これは確かに詩編であると感じられる美しい箇所もあり、最後まで読むとバランスの取れているところも確かにありましたので次点。

10672 : 架空座談会  一輪車 ('18/08/14 06:15:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_339_10672p
(一)全体を通して突飛な展開や分かりやすいキャラ設定で、面白い冗談だったのですが、強烈なオチを求めてしまいました。

10657 : ブラフマン  陽向 ('18/08/06 16:38:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_605_10657p
(一)精神世界の中に入り込んでいくが正気に戻っている瞬間が多く思える。もっと潜っても面白いかもしれない。
(一)改行にどんな意味があるのかと考えながら読み進めましたが、句読点の付けられるところで改行してある状態で、そこに詩情を見ることができませんでした。言葉も非常に直接的ですので、詩として説法を楽しく読める工夫がもう少し必要かもしれません。

10682 : 待望  霜田明 ('18/08/17 11:11:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180817_554_10682p
(一)「言葉」をモチーフに詩へと昇華するには更なる強度が必要なのではないだろうか。
(一)哲学している詩です。考えたことがある人にはもう一度考えさせ、考えたことがない人たちには何かを発見させるような有意義な、また、構成も読者に考えたり想像したりする余地を与える心地よいものになっています。

10669 : 古都  犬小屋 ('18/08/13 04:51:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180813_260_10669p
(一)皮肉と自虐とが詩の形になる行程を感じることが出来るスタイルの詩です。印象の強いフレーズが一発一発放たれているところに注目です。

10668 : 並ぶ  黒髪 ('18/08/11 11:13:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180811_126_10668p
(一)頑張って書いていることは伝わる。以前の飛躍したイメージ性の作品の輝きが忘れられない。過去と今との混交を見てみたいと思った。
(一)直接的な言葉が並びますが、それであるからこその純粋さ、ストレートな思考の流れが表されるようになっています。メッセージ性の中に美しいだけでない魅力的な一節をもう一つエッセンスとして欲しいと感じます。

10694 : Ooze  アルフ・O ('18/08/29 08:06:25 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_295_10694p
(一)すでに個性が確立されているが、それが飽きることにつながらない。元ネタを知らなくても詩作品としてきちんと成立している。
(一)出て来る小物に気を取られすぎて、筆力で紡ぎ出せるストーリーがぼやけてしまいました。
(一)作品の構造など面白く独自性もあり引き寄せられる。創造的な作品。

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