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人を壁の前に立たせ、ストロボを放つポートレート写真のようで、行きかう街の人らにみえる光背をみるようで、あるいは中世ヨーロッパの教会の天井壁画を思わせるようで……、モーリス・ユトリロが後ろ姿の小人ばかりを建物の隙間に描いた絵画を思い出させたり様々な光景が(絵的に)よみがえってくる。 どんなショットからこの詩が出来たのかは私にはわからないが、車のなかからの感じもするし、街を歩きながらの感じもするし、様々な光景が『動的に』織り込まれている。 ただ動的でありながらも描く言葉が絵的であり、しかも文面に描く様々なモチーフの距離間に眩惑させられる。絵的でありつつも、常識的な遠近法を覆えしていくようなところもある。以下追記、8/30/22:25>そのうしろ背の壁に/白い顔が浮かびあがっている/まっすぐ見ている眸に/群れのひとたちの歩き出しに/くすむ羽をすぼめている/>行き交うひとたちには気づかれない/そのあおざめた空には/遠くうすくのびる雲が逃れている/そのうしろ背が舞っている/ この二連を読んでも景観も状況も掴みにくく読む者を眩惑させる。 冒頭の指示代名詞、“その”、目の前に居るのその者のの“その後ろ背”という対人の背中をやはり考える(感じる)。それは鏡の自分かもしれないし自分の目の前の誰かかもしれない。次にこんな言葉が続く。>の壁には白い顔が浮かびあがっている”。作者はタイトルや書き出しを読者の注意を欺くように(意表をつくように)持っていっていく。その“壁”がゆくゆく>“空があり遠くうすくのびる雲が逃れている。”という広がりかたでつづる。この“逃れている”という一語は、読者の心境やこの文面の感覚的広がりを暗喩しているように感じる。 絵的な専門用語でオールオーバーというのがあるが、人が絵画や写真をみるとき、額縁やフレームの“外縁”の広がりに想像力をかきたててていくように仕向ける手法というのがあるが、そんな技法を詩的に用いているように感じた。次の連では、>小さい点の旋回に羽根の白さが落ちていく/空のペットボトルのなかに/乾いた風の音がこもっている//胸のこげた臭いを/コートの襟に隠して/眉をひそめてさまよっている/街角で配りものをする肩に/触れてはわるいから>空が雲に覆われて/湿り気をふくんだ風に/ひとが通り過ぎても気づかれない/街の表示がはがれ落ちた死角で/影がひとついなくなった/ “後ろ背”というタイトルを以下でも読者にちらほら見せながら、ここから具体的な馴染みのあるモチーフが詩のなかにいくつも書き込まれていく。“ペットボトル、コート、配りもの、靴、帽子、(看板や標識?‥)“身近に接し触れるこうした物を、触覚し共感できるいくつもの名辞が目白押ししてくれている。>“胸のこげた匂いをコートに隠して”(喫煙者の私なんかはよく体感する。)>“靴のかかとを気にして/膝をまげて深い帽子を落とす”(まだそんな動作を一度もやったことはないが、マイケル・ジャクソンじゃないが、そんな振り付けで一度ポエトリリーディングでやってみなくなった。笑) この連で私は作者のなんらかの性格をみる。外見をあまり目立たすことのないよう抑制し外着のファッションに気をつかいながら、街に出て散歩にほっつくのが専らみたいな作者の性格を感じたりもする。イキです。笑)続く終の連では>その曲げたただひとつの背に/街の空が引っ掻き傷をつくる/還っていくひとたちには気づかれない/建物の影に消えていく/うしろ背にまたたく光がまぶたを開く/ 終わりの詩文で再び読者の視点をズームさせ、>街の空が背中に掻き傷をつくる。に、初回の一連二連の景観に読者を戻していくセンテンスを感じる。(特に私なんかは、写真機で風景なんかを撮影するときに、絞りの開閉で、モチーフや背景 (前景〜遠景の)“距離感”をなくしていくことをやるが、ミツトミさんが詩文面でそうした手法を幾重もちりばめているのを感じるのだ。)→(子どもの絵をみるとよくわかるが、子どもの絵って人の頭がでかかったりする。これってその子からしたら頭や顔のほうがその人の手や足なんかよりよくみているからだろう。みんな子どもの絵は頭がでかい。)→(人が外部から教えられる絵の遠近法を子どもはくつがえしていくというあれだ。)→(私ら大人には描くことができない絵を子どもは描くことができる。)↑そういうものをこの詩で読んで、自分もそんな詩か書けたらと思っているのだがまだまだ書けない。笑。)詩に戻す。この終わりの連のなかの>“その曲げたただひとつの背に”“その後ろ背の壁に”とある冒頭文に再び読者の意識を結ばせ、“その後ろ背”の頭に“ただひとつ”と付け加えられている。ここではじめてその作者にとっての“後ろ背”というものがいかなるものか?が、を末文で閉じる。>“またたく光がまぶたを開く”“閉じる”としないで“開く”と置く。その一語がミツトミさんの瞳なんだろう…か、と、(作者を想う。)この詩、私はけっこう好きでした。発起人バトルのひとつの詩として捨てられず何度も読みこの機に一度アップさせていただきました。何度もレスを書き替えてしまい、失礼しました。m(__)m。発起人さんもどんどん詩を投稿してください。レス感想送ります。
>そのうしろ背の壁に/白い顔が浮かびあがっている/まっすぐ見ている眸に/群れのひとたちの歩き出しに/くすむ羽をすぼめている/
>行き交うひとたちには気づかれない/そのあおざめた空には/遠くうすくのびる雲が逃れている/そのうしろ背が舞っている/
>の壁には白い顔が浮かびあがっている”。
>“空があり遠くうすくのびる雲が逃れている。”
>小さい点の旋回に羽根の白さが落ちていく/空のペットボトルのなかに/乾いた風の音がこもっている//胸のこげた臭いを/コートの襟に隠して/眉をひそめてさまよっている/街角で配りものをする肩に/触れてはわるいから
>空が雲に覆われて/湿り気をふくんだ風に/ひとが通り過ぎても気づかれない/街の表示がはがれ落ちた死角で/影がひとついなくなった/
>“胸のこげた匂いをコートに隠して”
>“靴のかかとを気にして/膝をまげて深い帽子を落とす”
>その曲げたただひとつの背に/街の空が引っ掻き傷をつくる/還っていくひとたちには気づかれない/建物の影に消えていく/うしろ背にまたたく光がまぶたを開く/
>街の空が背中に掻き傷をつくる。
>“その曲げたただひとつの背に”
>“またたく光がまぶたを開く”
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