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そもそも「うしろ背」というタイトルが気になります。「後ろ」の「背中」あるいは「背表紙」でいいのかな。「後ろ」にモノがある、という言い方で「背中」を問題にするのは、自分があるということを認識している、人の意識が作った言葉だと思う。ねむのきさんの視点を足掛かりにして、1、2、6連の何が違うのかを単語を中心に考えてみると、これらの連だけ「うしろ背」と「ひとたち」が出てくる。つまり「うしろ背」はつねに「ひとたち」と関係してくる。3、4、5連には「胸」があって「眉」があって「肩」があって「膝」があって「帽子」をかぶって「コート」を着て「靴」を履いてる人物が出てくる。「背中」だけないけれど「うしろ背」の意識はどこかにある。ここで思うのは、ほぼ全方位対応なんですよ。上下横前後全部ある。小さい点をあらゆる角度から旋回するように書かれている。「小さい点の旋回に/羽根の白さが落ちていく」それはつねに意識されてる。<平面/鋭角>とか<乾いてて熱いところ/湿ってて寒いところ>といった対句表現が多いのも特徴。「羽の白さ」というのは何か。これが「うしろ背」じゃないかな。「うしろ背」は作品の中でかなり意味を上積みされて、具体的に何とは指しえない何かになってるけれど、あえて言語化してみると、意識としての「背中」の問題が、どこかで他者的にパッと舞った「うしろ背」(背表紙的な何かかもしれないし、「ひとたち」の背中かもしれないし)を見て交感したところにこれらの言葉はあるような気がする。最後は「うしろ背にまたたく光がまぶたを開く」という、全身鎧のように構成された言葉の裂け目として「まぶた」が出てくる。意識と視線の共感作用を、外界への足掛かりみたいなものとして捉えているのかもしれない。で、蛇足。天使の翼も悪魔の翼もだいたい背中から生えるのは意識を問題にしているからなのかも。生物学的にみたら腕部が変形しないとおかしい。
壁にも 空いた、うすぐらい あることに気づかれず 探せば見つけ出すことができる 半ズボンが壁から抜け出してくる 小学校のひび割 ...
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― 楽あれば苦あり 苦あれば楽あり そう呟いて生活を、な 描き続けた。ずっと、ずっと。 まぁ、はっきりと解ったんだ ...
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シルビアは恋人の兄のマルコスに「デブだ」とからかわれても、黙って 顔をそむけるだけだった。雨上がりの日曜日。表通りのアスフ ...
風の強い夜だ 下弦の月のまわりに 虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる 窓辺に焼きついた油色の日々が ガラス板から流れ落ち ...
はじめに くらやみがあって (ここまでくるのにながい夜をくぐってきた 一枚いちまい重ねられていく 生まれるまえは まったくの ...