Normal DynamicHTML Thread Lapse
■ 記事をチェックし編集キーを入力した後に、必要な処理を選んで実行してください。 ■ 返信の付いた親記事は管理者以外削除できません。
悪魔の子どもが生まれたって、言わないで欲しいんだ。カシミールで毛皮を売っている彼の、その柔らかい頬に浮かんだ笑顔みたいな、そういうところで生きていこうよ。僕はスリーポイントシュートもあまり上手くないし、タップダンスも上手に踊れないけど、いつまでも林檎の皮を剥いているみたいな顔をして生きていたいよ。 ねぇ、そんなに人生に期待をしなくなったんだ。そういうことはおきてしまったんだろうし、おきてしまうだろうことだったんだ。それはそういうことだ、と思うことにした。そうじゃないと、自分も他人も許せなくなっちゃうからさ。いいかい、キー・ポイントはこういうところだ。君の身の上に起きたことはぼくの身の上にも起きるかもしれない。だから、君は独りじゃないよ。 向き合うべきだ、と思うこともある。例えば、リビアだかどっかその辺りで罪もない市民が撃ち殺されたとか、名前もそんなに有名じゃないアフリカ大陸のどこかで、今日も小さな女の子が飢えて死んだとか。そういうことを悲しむのは、歳を経るとずいぶん簡単になった。だから、僕はムガベさんを責めたとしても、君のことは責めないよ。ハロー・ハロー・聞こえますか。どこまで生きても寂しかったんです。だから、色んなことがそれでいいと思えるようになりました。 悪魔の子どもが生まれたって、風の噂で聞いてしまったんだ。それはきっと生まれたんだろうと思うし、君の空っぽの子宮の中を吹き抜けているその風には、ぼくだって覚えがある。誰も責められない、それどころかどこにおいていいかもわからないような荷物が、突然背中に乗りかかるんだ。ぼくだってそれくらいのことはわかる。だから、君のことを僕は責めない。出来ることなら、世界中の誰のことも責めたくない。そういうことは、サダムさんに任せておきたい。カダフィさんはきっと、煙草の値上がりを気にしたりはしてないだろうから。少なくとも、ぼくは煙草の値上がりを気にしたり、税金が上がって落ち込んだりするような人のことを責めたりしたくない。 空っぽの冷蔵庫しかない部屋で生きてるみたいだよね。ドアを開けて、溢れた光の中でさ、何かが何度か羽ばたいたんだ。そういう夜を、みんな越えていくんだ。空気の粒がぶつかりあう音が煩くて、眠れない夜だってある。でも、君は夜を越えたんだろ。悪魔のことは誰かがきっとどうにかしてくれる。大量破壊兵器だって見つからなかったけど、世界は結構なんとかなったじゃないか。君は新聞の一面をみて、ちょっと気の重い月曜日で生きていこう。ぼくもそうするよ。 君は独りじゃないよ。だから、ぼくも一人にしないで欲しいんだ。だって、ぼくはフリースローが入ったことがないくらいの男の子で、踵の潰れていない靴の一足も持ってない。きっと何かが間違ってたんだ、やるべきことをやらずに過ごしたんだ。寝過ごした日曜日の午前中に、ロケットは発射されてしまった。そんなことはわかってるんだ。悪魔の子どもは生まれてしまった、なにもかもがどうしようもなく掛け違ってしまった。そんな風になるべきじゃなかった、でもそんな風になってしまった。だから、君も独りじゃない。ぼくの好きなタイプの神様は、空気と同じ色をしているから誰にも見えやしない。彼の肌の色はよくわからなくて、でも彼は悲しくて、悲しくて、気がくるってしまったんだ。遊園地のメリーゴーランドで、いつまでも独りくるくる回っている。でも、これだけは大きな声で言わせてくれ。彼は、君のことが、大好きだった。 気持ちよく晴れた昼下がりのことを考えよう。悪魔の子どもが生まれたとき、君はもう独りじゃなくなったから。いいかい、ぼくは牡羊座のあいつは好きじゃないから、まるで正しい人間みたいな顔をして、石を投げるんだ。泣きながら、笑いながら、いつまでも君は白人ではなく、黒人ではなく、ぶぅん、と鳴る冷蔵庫のうなりの中で、君たち、いつまでも空っぽの子宮で、どこまで生きても寂しかったんです。彼はいつまでもくるくる回りながら、それでも君たちのことが好きです。ねぇ、君は夜を越えるんだろう。ロケットは行ってしまった、津波が何もかもさらっていった。でも、ハロー・ハロー・ハロー、聞こえますか、聞こえますね、ぼくも独りじゃない。ハロー。
壁にも 空いた、うすぐらい あることに気づかれず 探せば見つけ出すことができる 半ズボンが壁から抜け出してくる 小学校のひび割 ...
はがれた爪のように 水面に言の葉を散らしていきます 白い光の底として たゆたう ...
そのうしろ背の壁に 白い顔が浮かびあがっている まっすぐ見ている眸に 群れのひとたちの歩き出しに くすむ羽をすぼめている 行 ...
とかげの足音を拾っていくと 「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった 兄さん あれは生き別れの兄さん いいえ 姉さんだった ...
― 楽あれば苦あり 苦あれば楽あり そう呟いて生活を、な 描き続けた。ずっと、ずっと。 まぁ、はっきりと解ったんだ ...
悪魔の子どもが生まれたって、言わないで欲しいんだ。カシミールで毛皮を売っている彼の、その柔らかい頬に浮かんだ笑顔みたいな、そ ...
こんにちは こんにちは いつのまにか そう いつのまにか わたくしは しろい光の表にて 目覚めるようになっていた なまえは 知 ...
ちぎった耳のような暦の頁があり 「もう自分は大丈夫、と 微笑むけれども 通り過ぎる風の縁に ふれると 沈黙してしまうのは 「ま ...
放棄された埋立地を 一体の透き通った者と 連れ添って歩く 雑草に覆われはじめた アスファルト面のそこここに 立ち昇る無の陥没 ...
シルビアは恋人の兄のマルコスに「デブだ」とからかわれても、黙って 顔をそむけるだけだった。雨上がりの日曜日。表通りのアスフ ...
風の強い夜だ 下弦の月のまわりに 虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる 窓辺に焼きついた油色の日々が ガラス板から流れ落ち ...
はじめに くらやみがあって (ここまでくるのにながい夜をくぐってきた 一枚いちまい重ねられていく 生まれるまえは まったくの ...