文学極道 blog

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凪葉さんについて

2010-01-25 (月) 21:25 by ダーザイン

凪葉さんへの阿部さんの評価は酷過ぎるのね。この期間、凪葉さんは多分精神的に落ち込んでおり本領を発揮していませんが、最新作では世界性を再−獲得していますね。
ポエジーの無いところに本来的な人様に読んでいただける詩など立ち上がりません。だが、自己のポエジーの中に内閉していては人様に届きません。でも資質として、ポエジーを持っているということはとても重要なことなのです。凪葉さんにはそれがある。ポエジーの原動力となる何某がない者は、書くべきですらないすらと私は思う。
凪葉さんは、凪葉さんのいる世界を、その空間と時間の立て組みを見事に描写したことが何度もあります。言葉の最も本来的な意味で、存在論的な光が射す詩人であると、世界-内-存在を描写する詩人のひとりであると、ダーザインは認識しています。

それから、抒情詩・情景詩から現代詩に進化するというのは、マルクス主義者の社会発展史説のように気持ちの悪い妄想です。

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今日の文学極道

2009-12-20 (日) 02:34 by 天才詩人

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本日も寒いなか、ようこそいらっしゃいました。

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2009年9月選考雑感

2009-10-31 (土) 16:53 by a-hirakawa

今月も勉強になりました。
ありがとうございました。

今月は、

3807 : 魚骨  リリィ ('09/09/21 19:28:33) 

3821 : 夜歩き  鈴屋 ('09/09/29 01:36:24)

3797 : 道のはた拾遺 6.  鈴屋 ('09/09/17 00:25:31)

3776 : 衣替え  りす ('09/09/10 00:31:18)

3817 : 鉄のきりん  草野大悟 ('09/09/28 00:18:48)

3760 : 祝祭前夜  残念さん ('09/09/02 20:23:56)

3806 : アルビノ  朝倉ユライ ('09/09/21 01:43:29)

以上、7作品が月間優良作品に選出されました。

3807 : 魚骨  リリィ ('09/09/21 19:28:33) 
今月、選考委員全員が優良へと推挙した唯一の作品でした。
ていねいに書かれていて良い、「父の骨を抜ければ〜」に至るまでにあとすこし、父の描写とそれを見る話者の描写を、と欲が出た、という意見がありました。あさりの結実は見事、このオノマトペをほかの投稿者も見習って欲しい(今月は特にsnowworksさんにそれを望む)、という意見もありました。細かい部分だが「3時」のアラビア数字が半角、どんなレイアウトでも違和感を起こさないためにもここは全角の漢数字が好ましいのでは、という意見もありました。凡庸な記述や揃いきれていない技巧はあるにせよ、それらが、けしてマイナスには作用していない、深読みを許容する懐もあり、ベタなテーマだけれども卑近に堕ちず、瑞々しい大衆性をも持ち得ている、新人ではないのかもしれないけれども、未熟な筆であるが故の魅力に惹かれる、という意見もありました。
 枕元に羽虫が付いていた。  
まで現実世界が続き、
 夢を見た。空中をさまよって紐を引く。  
の一行で夢に転じ、
 壁に目をやると3時を過ぎていた。    
この一行で目を覚まし、以降の現実世界へと続けているように読んだ、展開の錯綜の際、「夢を見た。」は、夢の部位を長めるような意識を引き寄せるような気がするので、もう少し言葉を探せたかもしれない、という意見もありました。

3821 : 夜歩き  鈴屋 ('09/09/29 01:36:24)
毎回こればっかり言っているような気がするが、作者は巧い、課題は最終着地にあると、これまた毎回ながらに感じる、もっと練れた印象もある、道具立てに注文はないけれども僅かな破れ目が気になって、せっかくの空気も白けるのではないだろうか、という意見がありました。梶井基次郎の「闇の絵巻」を思いながら読んだ、ただ、その先入観があっても淡々と味わえる作品だと思う、異性の存在を忘れました、と言うあたり(実際はまだ忘却ではなく“忘れました” という意思なのだろう)、おそらく話者は闇の恍惚、孤独の真意を感じているが、その痺れまでには言及しておらず、淡々と読ませることのほうに重きを置いた印象、そこはもっと作者がガツガツとして良いところだと感じた、痺れているさまを、闇の恍惚を見せてくれと、その点で一歩損をしているように感じる、という意見もありました。最初、諸星大二郎の「壁男」を思いながら読み始めた(「壁男」は「箱男」という凄まじい元ネタがあるにも関わらず、見事な世界を構築している)が、これは、だんだんと引きこもり的なことを言い当てている作品なのではないか、と感じた、世捨て人の話であり、夜毎に壁という部屋から出て来て目立たない場所を歩く、そういった作品世界だと考えていくと、どうってこともない流れを極端に書くことで詩文の秀でている部位は目立たせ、一貫性のなかでの揺らぎを際立たせている、非常に面白い読み物として立ち上がってくる、
 このころになれば、このあてない一夜の旅を、何の意志か何の慰めかも問わず、
は不要に思える、という意見もありました。
 私は複数を生きています
は、別の位置にいる自分と同じ存在(同じような引きこもり)か、過去 の自分が歩くほどに思考に出てくることを言い当てているようにも感じられる、作者はなんだかこう、隙があるからこそ、 秀逸を目立たせる不思議な存在だ、という意見もありました。

3797 : 道のはた拾遺 6.  鈴屋 ('09/09/17 00:25:31)
恋でのすれ違いを情景と脳内での心理的実景の中から見出していっている、
 衛星歯車
として捉えられていくものは言葉でもあるし、それは感情に直結している、悲しさは少し別の方へとふらついてしまう心理の終着でもある、自分の感情も、思いも回り、「あなた」の感情も回り、それは住まう場所が自転しているから仕方のないことなのかもしれない、
 警笛を湛える湖、
は気になった、僅かな感情の交錯が垣間見える中で、警笛は別の寓意を引き出してしまいそうで、それがあまりに合致するので、別れへと気持ちがほどかれていきそうな曖昧の美に芯を入れ過ぎてしまっているように感じた、けれども素晴らしい作品、という意見がありました。いつも思うことだが、連作の一節のみが投稿されその一節だけをどのように評価していいか悩む、良いと思うが連作は連作で読みたい、という意見もありました。遊ぶなら遊ぶで、もっと羽目を外して欲しい、という意見もありました。

3776 : 衣替え  りす ('09/09/10 00:31:18)
季節を身体的に捉えている、言葉に力がある、筆力が安定している、という意見がありました。読ませる手腕はさすがだけれども、いつもの冴えは無くて残念に感じた、地味だからどうこうではなく謎の呈示やリズムのスムーズさには足りないものを感じた、という意見もありました。

3817 : 鉄のきりん  草野大悟 ('09/09/28 00:18:48)
今までの作者を凝縮したようだ、冷静に読めない内容だけれども、この作品の良質さは際立っている、という意見がありました。鉄のきりん、とは点滴機器の付いた車椅子だろうか、或いは介護用の機器の具現だろうか、見せ方の問題なのかもしれないが、鉄のきりん、若干あざとさの方が勝るかもしれない、愛妻への情が矮小化されて読まれかねないところが難、もっと赤裸々なところから書けると感じる、そうすべき書き手ではないか、と感じる、小ネタは要らないのかもしれない、という意見もありました。

3760 : 祝祭前夜  残念さん ('09/09/02 20:23:56)
三日目、四日目はもう少しだけ先に行けそうな気もしたが、負の力でここまでいける作者もめずらしい、ここまで力を発揮する作品も珍しいと感じる、という意見がありました。かなりとっちらかっている印象だが、やはり筆力がある、痛く堅く寒い部分もあるように感じもした、という意見もありました。

3806 : アルビノ  朝倉ユライ ('09/09/21 01:43:29)
冒頭で魅力を使い果たしてしまった、あとはひたすら手法が古く、散漫、素質は充分に持っていると思うので注目していきたい、という意見がありました。ツカミはばっちりだと感じた、寒くガチガチ書く人には見習ってほしいとさえ思った、イメージの錯綜する呪文系であり、いまや絶滅しつつある携帯詩界隈では常套的に使われていた手法の一つでもある、月2投稿の縛りでどこまでいけるかを見てみたい、という意見もありました。悪くない、ジャンクフードのような勢いと錯覚があって良いと思う、連結部のものに音楽用語はありきたりかもしれない、DoorはDurの方が面白くなったかもしれない、という意見もありました。

* 

さて、次点佳作作品について触れていこうと思います。

3824 : 無題  ハレルヤ ('09/09/30 19:24:39)
まだデッサンという感覚を持った、言葉のセンスはあると思う、完成形を強く意識して書きつづけてみて欲しい、という意見がありました。ちょっとバラけ過ぎに感じる、わけがわからない煮込みの塩梅みたいであり感覚は悪くないとは思えるが、現状、ジャンク的な謗りは免れない、工夫を凝らせば格段に開花しそうな作品に感じる、という意見もありました。この作品は読み解く楽しさがあり、 解った! と叫ばさせられる部位が多々あった、多分、誤読だろうけれども嬉しさが勝る、一連:現在の日常風景、二連:亡くした母との思い出、三連:お彼岸の様子、三連での浄化が見事、悲哀を浮き立たせる一連もまた見事かもしれない、「拇指を浮かせてみる」ことから今はなき日々を自然と引き出してきている、二連、懐古的にゆがませた単語拾いが不思議さを増している、三連、
  朝方
 碧い牡丹の刺青をした毒雲が太陽を叱っている
朝方、に、太陽は少し印象が強いようにも思える、という意見もありました。惜しいと思ったのは、こんなに密集しながら隙間を大切にした作品なのに、冠したものは「無題」、引き締める何かが、あるのではないだろうか、という意見もありました。

3781 : 庭園  かとり ('09/09/11 04:06:05 *4)
巧くなってきている、ヘタではないが魅力には乏しい、という意見がありました。良いのは一連の感触、上手くなった、そこからどう作品を拡げていくか、課題かもしれない、という意見がありました。二連目、三連目と回収の仕方も上手い、もしも男女の別れが、ここにあるとすれば、それはひどくつまらないものに思える、そうでないなら解らない、それぞれの寓意は確立の高いものなので惹かれる、という意見もありました。

3787 : (無題)  bananamellow ('09/09/12 14:02:48)
 「白過ぎた。あまりに・・
    だから、濁っている」
ここは他の綴りに比べて位が低く感じる、だが悪くない作品、という意見がありました。化けるタイプだと思う、ただ一歩進んで欲しい、という意見もありました。背骨なり脊椎なりに憑依させた作品は幾つか読んだ記憶があるけれども、これ、なかなか悪くない、苦笑する痛さもグンと減っている、ただ相変わらず堅く、メタファの射程も遠い、先ずは命中せずとも着弾を狙わないと、良くも悪くも趣味の世界、期待はしている、基本、書ける人なのだと思う、という意見もありました。

3771 : ぱんつ  寒月 ('09/09/08 06:56:38) 
作者の作品群は、優良だとかそうでないとかで評価される(されない)ものとは違うような気もしないではない、ストレンジな味わいはある、しかし、この作者にしては「書き過ぎ」な印象もある、個人的には、大好きだけれども、それって嗜好の問題でしかないのかもしれない、という意見がありました。「ぱんつ」は、お花畑を渡る、なるほど、確かに、そうかもしれない、いや、そのとおりだ、
 こなたは荒野
というのも良い、荒れ果てているからこそ、あなたが、ぱんつがうれしい、
 明日にひるがえるぱんつ
そう考えると、ここまでの希望を表せた綴りは昨今の奇跡に思える、
 きくは昨日
「きく」は男性的な女性性にも捉えられる、そう読んでいくと、その後の中盤は、凡庸というか、もう少し先にいけた感がある、
 蜩
の行は特に、そう思った、
 ぱんつはぱんつを脱がない
 脱げないとももちろん 言う
最後は抜群に感じる、中盤の言葉遊びを、もう少し性のない性と他人を探し当てることによって確立する自我に深めていっても良かったのかな、と感じる、風は明日にひるがえしている重要な役割なわけだから、そこから必要なのは、多分、蜩の抜け殻ではなくて、脱皮している場合ではなくて、という意見もありました。

3769 : 口紅  ミドリ ('09/09/08 00:27:24 *1)
確信犯なのだろうけれども、この作品は作者でなくてもいいわけで、そのあたり本人は割り切っているにせよ、やっつけ仕事だなぁ、と感じもする、評価は意に介さないタイプの書き手なのだろうけれど巷の評価は赤丸付きで急降下する一方に思える、という意見がありました。とても解りやすく、詩作という行為を疑いたくなる、解りやすいし読まれるのかもしれない、けれども、電話、でんわ、など、もう少し気を付けてもよいのかもしれない、という意見がありました。

3804 : La maison anonyme  はなび ('09/09/18 17:41:15)
「価値」という言葉は失敗だと思う、説明に逃げないこと、悪くはないが、詩でなにをしようとしているのか、なにを伝えようとしているのかを考えたとき、まだ浅い、という意見がありました。北風よりも太陽の方が読まれやすい、題材にかかわらずチャーミングな筆は、お得かもしれない、という意見もありました。役どころを弁えつつ好き勝手にポエムを書く、それが拍手と笑顔で迎えられるであろう数少ない作家だと思える、という意見もありました。ここまではっきりと書かれる、もったいないと感じてしまう、という意見もありました。

3811 : どこへ行きますか  右肩 ('09/09/23 20:58:52)
「ヒロシマ」という言葉の失敗、ただそれを作者も充分に解っている様子だ、という意見がありました。冒険はしていると思う、が、バランスその他よろしくない、という意見もありました。作者は、相変わらず巧い、詩を上手に作っていっている、作っているな、と感じてしまうのが毎回毎回なのは悲しいことなのかもしれない、ヒロシマで作るとなおさら、悲しい気持ちになる、下手なヒロシマの方がよほど力を持つのではないだろうか、という意見もありました。

3765 : 夢機械  熊尾英治 ('09/09/04 21:08:25) 
この作者は今まであったものをいつまでも小さくついばんでいる気がする、それが作品に表れてしまっている、という意見がありました。

3792 : 無伴奏組曲  浅井康浩 ('09/09/15 17:44:09)  
タイトルに全く入れなかった、空気感は見事、綴りも見事、その先を書いていかなければならない求められている作者を思うと胸が痛いけれども、
 それほど、しんそこだいすきでした。
この、はっきりとした一文は、この位置ではないと思うし、もっと探れたと思う、という意見がありました。このやわらかさ、中性的な文体こそが作者の魅力の中枢、レスの一部で、そこに苦言を呈するものがあったがこれがなくなると作者ではなくなる、自身の横ばいには本人が一番気づいているだろう、という意見もありました。作者の筆の綺麗さが映える、ただ、いつもよりは洗練されきっていない印象、堅くないのは良いけれども、装飾を施すよりも他にやれたことはあるだろうに、と感じた、もったいなく酔いきれない作品に感じる、という意見もありました。

3809 : いん ざ びゅーてぃふる わーるど  葛西佑也 ('09/09/23 02:07:22 *1)
以前より感傷がうすれ、冷静に言葉を置きにきている、各連のギリギリの関連性、「/」での装飾はよいが一行内のスペース空けはどうだろう、という意見がありました。個人的に面白いかそうでないか、と問われたら、全く面白くはないと感じた、正直、紙媒体の現代詩同様、再読する気にはなれなかった、タイトルが英語変換平仮名なのも相当に痛々しいように感じた、ただ、詩的言語の新しい咀嚼にチャレンジし続ける作者の意識や姿勢には一票を入れたい、痛いともとれる言語で如何にして読み手に寄り添うか、また、そのハードルを越えんとする事が、この作者のエンジンなのかな、と思える、という意見もありました。作者はいつも独自を眺めていて、見られることを意識していて、良いと思う、「/」を一番使いこなせている作者の新作は、まだまだ拙い部分があるけれども、そこが魅力となり完成していないところに非常に惹かれる、作者のコンプレックスと、そこを中心に思考が回るというのは新しいことではないけれども、何故か葛西佑也がやると可能性が生まれるような気がする、不思議、という意見もありました。

3825 : Cadenza  はなび ('09/09/30 22:11:33)
洒落ている、適度な品の良さと深みもある、リズムもキュート、タイトルとのリンクに、やや当惑するけれども、あまり気にしなくてよいのかもしれない、レスは少ないけれども、作者の作品は嫌われにくいように感じている、これは意外と大切なんじゃないか、とも思える、という意見もありました。音楽用語の踏襲があまりに見事で良質、どんなアドリブをやっても許される作品の型なので、ここまで跳ねていることに嬉しさすら感じた、
 みんな黒くなる
 青と赤と黄色がまざって黒くなる
ここの、
 青と赤と黄色がまざって黒くなる
は、必要なのだろうか、楽典的には、
 青と赤と黄色
がしつこくても3回あるのは正解だ、黒が2回になっているのは考えるべきかもしれない、
 奥の
の3回も正解だと思うけれども、それだけにもう一工夫欲しい、という意見もありました。

3822 : 森の言説  黒沢 ('09/09/29 21:22:26)
不安と怒りに取り囲まれたテキストに、ややウンザリしながらも、例えば、爆発と樹と脳髄と進化論の枝葉図とのアナロジーから収穫した果実の苦さに、惹かれる、作者の久々のヒットなのではないか、という意見がありました。こういう作品を書きたくなることって、ある、それは良く解る、作者は書いてとても気持ち良かったのでは、と思う、「巨人鳥」など、読み手のためなのか自分のためなのか、ブレてどちらにも行けなかったりした作品よりは、成功したのかもしれない、爽快感もあるかもしれません、年間賞を獲った時は、丁度、書いてみていっている時期と読み手との距離の塩梅が奇跡的に合致していたのかもしれない、詩は技術だけでは語れない、が、作者はとにかく技術をどうにかしようという地平で戦っている、
 戦時のそらの様に懼れる。

 幹と葉とが電撃されるのに合わせ

 たえ難い悲しみの余り、闇の只中で私は、瞳を、花の様に開いた。

 その不可視の残照を受け、私が…、私の物でない前頭葉が、独りでに帯電していく。
などが特に、もっと上に行けるのではないかと思わさせられたりした、中途半端で達しきれていない様相を持った、という意見もありました。この作品はこの作品で、感覚と世界観をきちんとまとめていると思う、戦時さえ巻き込まなければ、もう少しなんとかなったと思う、思想の栞が不用意に挟み込まれていて、そこが邪魔に感じる、という意見もありました。

3790 : 千の雷魚  DNA ('09/09/14 00:32:52)
上手くみえるが巧いのかどうか判断に苦しむ、こうしてこの作者も、このまま凡庸になっていってしまうのだろうか、危惧、という意見がありました。毎回、この作者の作品は後からくる、この作品もそうなのかもしれないが、今回は選ばれている言葉に肥大していくものを感じなかった、凡庸な大袈裟という感覚を持った、しかし、その大袈裟は良質だ、という意見もありました。

・惜しくも選からは漏れましたが、その他、以下に挙げる作品が注目されていました。

3788 : 箱  蛾兆ボルカ ('09/09/12 15:27:44) 
2連目、意図であればやはり足りない、そこを書けるようになるまで寝かせてもいい、という意見がありました。解りやすい寓意として、またわかりやすい比喩としての箱、それを愛する「僕」のあり方は特定コンビが面を立方体に高めたあり方に似ているかもしれない、解りやすい、ありふれた比喩なのに、何故かいままでよりも新たな力を感じるのは何故だろう、過去形の連続から導く場面展開と現在形での余韻のおき方がうまく作用しているからかもしれない、二連目は、「*」をどうにかして欲しいと思う、説明に割いて押し付けようとして引き寄せてくれない愚かな詩文を、逆説的に使用する、説明のあり方は、作者のよい部分なのかもしれないとも感じる、説明から遠ざけて、ただの爪あとになるものを入れてもよかったかもしれない、作品というよりも、作者の漂い方が個性的で、できそうでできないことを平然とやっていて、そっちの方が気になる、という意見もありました。

3758 : アレジオンコースト  mei ('09/09/02 11:04:27)
惰力が強く、無駄にくどい、という意見がありました。全体的に悪くはない、また何かの二次創作的ものだったら、何故、詩を書くのか疑わしく思えたりする、という意見もありました。

3754 : あなたに  んなこたーない ('09/09/01 00:01:26 *1) 
書きやすい作品なので、ひとつひとつの結びつきや比喩への跳躍がもっと望まれる、下敷きがある場合、わずかな跳躍では新たなるものとしての作品成立は難しいのかもしれない、という意見がありました。

3796 : オオムラサキの幼虫  蛾兆ボルカ ('09/09/17 00:08:25)
ダサい(素敵だ)、興味深く感じたのは、怖さからか詩文を説明に寄せていき情感を削ぐ作品が多い中で、一連、詩文なんて気にせず説明に特化したことだ、馬鹿な詩の書き方だけれども、心臓の強さというか何も考えていないと言うか、だから結局、なんで良さが抽出されるのか、よくわからないのだけれどもわかる部分が良い、という意見がありました。誰も書かないあり方が実によいと思う、ただ、優良にまで突き抜けていかない、少し偏った思想を盛り込んだり、もっと徹した馬鹿さ深めていくと次の段階へ達するような気がする、という意見もありました。

3759 : ききて  破片 ('09/09/02 19:01:58) 
作者の、この成長力には驚かされる、作品としての出来も、かなり良い、合評での意見を大切にして突き抜けていって欲しい、という意見がありました。優良に推挙しようか迷った、という意見もありました。

3816 : MRI  snowworks ('09/09/26 21:58:57)
若い作者なのだろう、優れているわけではないけれども、この素直な作品は素直な良質さを残していて、抒情が人間がある、という意見がありました。成長過程がある、これからが気になる、とにかく読んで書いてを繰り返して欲しい、という意見がありました。

3793 : 女子、唯と彼氏、Y  菊西夕座 ('09/09/15 21:18:44)
作者の作品のなかでは割におもしろいと思う、セリフだけで構築する連というのもアリだとはおもったが、20がトゥエンティー、のところまで読んで、先の長さがのしかかってきた、という意見がありました。高橋源一郎を愛読していた20年前の自身であったなら、もっと楽しく読めたのかもしれない、そう思った、という意見もありました。かなり頑張っているにもかかわらず、駄洒落が驚くほどに活きていない、この方面では、競馬用語で「相手なり」のような書き手だ、自分でレースなりゲームなりを作れるようになって初めて、文学極道のエンターテイナーと呼ばせていただきたい所存だ、永遠なる前座で良いのか、と苦言を呈したい、という意見もありました。作者は悲哀があるとグッとよくなる、全部、悲しみや辛さをごまかしていくしかない、そんな悲しさ、それが綴りのくだらなさと相まって、高まっていく、Yがイマイチ解らなかったが、二股だと解り、前が開けた、中盤にもう少し展開が欲しかったな、という気持ちもある、悪くはない、という意見もありました。

3756 : 八月のひかり  凪葉 ('09/09/01 07:44:03)
飽きられつつある作者の筆、そこの自覚と、それをどうクリアしていくかが課題に思えた、という意見がありました。改行や「、」についてもう少しなんとかなりそうな気はするものの、(二連で語彙が少ないのでは、と思いもしたけれども)三連まで興味深く読めた、四連以降の展開と言葉と空気感がついていけていないように思え、これは大きく足を引っ張るのには十分な要素に感じた、三連、「腐った」があるので、四連にある過呼吸は出さなくてよかったのかもしれない、要素が重なり崩れたのかもしれない、という意見もありました。

3801 : やさしみ  相田 九龍 ('09/09/18 00:27:35)
「やさしみ」、は実際のところ本当に代替えが利かない表現だろうか、そんなことはないと思う、すでに2年以上も前に『poenique』での即興詩コーナーでタイトルとして使われたこともあり、個人的にはわりと見る言葉なので、やさしみについて語るべき言葉を作者が持っていないのだと受けとれもする、という意見がありました。行あけに疑問を覚えるが、繰り返しが薄皮一枚で繋がっている、良質さは、以前よりずと上に来ている、という意見もありました。

3755 : 当て馬  丸山雅史 ('09/09/01 01:08:09 *1)  
知識は間違っているのかもしれないが、偏った性癖が面白くはある、作者は、いつも勿体無い印象を受ける、向こう側へ行こうとして行ききれていない印象、一連目の説明のような部は外して、二連三連の変態部と死だけをネチッコク書いても良かったのかな、と思う、という意見がありました。

3814 : イソノ  ゼッケン ('09/09/26 17:53:19)
返歌というか返詩というかイチャモンなのかもしれない、これはこれで単体としても楽しめる、いろいろ壊しながらリーディングする人向きのテキストだ、という意見がありました。作者は波がある、面白い部分は面白いと感じる作品、しかし、この作品を再読しようという気は起こらなかった、という意見もありました。
 
3813 : 欠落  破片 ('09/09/24 20:47:20)
らしさが失われつつあり、それが良いのか悪いのかを判断しかねる。過渡期なのだろうか、という意見がありました。

3782 : きよしろーは生きている  こんぺい ('09/09/11 13:18:52) 
結構きちんとしたつくりの作品だったので驚いた、カオリは話者だろうか、どうでも良い作品だけれども話の不可思議さが印象的、ただし、ここから始まってほしかったという意識が粒立つ、という意見がありました。

3773 : 雪の女王  右肩 ('09/09/09 01:17:49)
作者はいつも奥がない、表面での勝負で、その表面がどうしても躓きもせず新しくもないものであると、突出することは難しそうだ、という意見がありました。

3774 : リストランテ「貝の触手」  プリーター ('09/09/09 15:08:29) 
歯切れが良い、悪くない、もう一歩進めそうだ、という意見がありました。

3778 : 未来  榊 一威 ('09/09/10 18:06:16)
作品としてはまだまだかもしれないが、作者の心理が剥き出しになっていて、それは悲しいくらいに本当で、素直な小さい姿を抱きしめたくなった、という意見がありました。

3820 : 祭り、花火、姉と紅い夢  結城森士 ('09/09/28 16:50:54)  
よいと思う、金魚をうまく使っている、効果的な装飾とそうでないものが混在しているので、もうすこし無駄を省いて良いのでは、特に三点リーダーは不要、という意見がありました。大分、うまくなってきている、前半、後半、甘い個所が特に目立つ、惜しい、という意見もありました。

3786 : 無題(冬)  緋維 ('09/09/12 09:42:37)
丁寧に推敲を繰り返した跡は窺える、もう一歩、という意見がありました。

3819 : 焼肉  はかいし ('09/09/28 02:28:04)  
エスキスのままむりやり完成形をとってしまった印象、かなしみと言いながらそのかなしみについて自分自身も漠然としているため読み手に提示しうるものがない、詩のなかでまで詩を書こうとしないこと、ここに焼肉を出してくるならもっとエグく書くつもり(覚悟)で、という意見がありました。

3768 : アナフラニール  mei ('09/09/07 10:54:33)
アレジオンコースト同様に読み易いお経のようなリズムが辛い、無駄に冗長、中身が無いのはいいとしても、劣悪な言葉を並べ立てても足りないものを感じてしまう、という意見がありました。下手ではない、二次創作の域を超えていない感覚を得る、作者の作品を読むと、ぱぱぱ・らららさんの形骸の極地でわざと編み、強烈な個性にするという凄さに、改めて驚きを得る、という意見もありました。

3783 : H氏の日記(検閲および推敲済み)  んなこたーない ('09/09/11 17:11:10 *1)
 これでぼくも今朝のように間違って他人の孵卵器のなかで目を覚ます心配がなくなった。

 しかし、ときどき宇宙からのコンタクトがあるようで、そのぶんだけ地球上でのコミュニケーションに支障がでるらしい。会話が妙なところで頓挫する。その仕草があまりに自然なため、これは自己訓練の結果ではないか、とかえってぼくは疑ってしまったほどだ。一方、ベル・ボーイは硬質で複雑な陰影を表情に宿した白人の畸形児である。おそらく両親のどちらかがキュビストであったのだろう。

読んでいくと、「おそらく両親のどちらかがキュビストであったのだろう。」など、ドキッとさせられる部分があり、妙に納得させられる、奥にある表面とでも言うべき整合がところどころ意識を弾き合わせている、中間部分、盛り上がりに欠け、たんたんと続きすぎている、後半三行で少し盛り返すけれども、この長さを考えるとあまりにコントラストが平坦、削っていって集中的に書き込んで、もっと部分をはっきりと打ち出していったほうがよいような気がする、という意見がありました。

3818 : (無題)  マキヤマ ('09/09/28 00:50:58 *3)
わざとピンボケの写真を撮っているのか、文字どおり「眠っている」、来るなら本気で来いと言いたい、という意見がありました。空気はある、と思う、いろいろ惜しい、という意見もありました。相変わらずな負の力、彼女達やあなたは置き換えられるし、狭い範囲内に向けて書かれたものだとも取れる、上から硬骨に言っているような作品に思えた、負の力で、それが別の方向へ、新たな音韻を探り出していけたらよいのかもしれないが、今回は幅を持たせられず、成功しているようには思えない、という意見もありました。

3789 : 無題  ハレルヤ ('09/09/14 00:13:29) 
60年から70年の頃の、青春抒情みたいだ、平易な情景が浮んできて、底が浅い詩情を感じてしまう、
もう少し、工夫があれば、もっと味わいのある、違ったものになったかもしれない、という意見がありました。悪くないと思う、一連はいらないのではないだろうか、また、最終連も、もう少し進めそうだ、という意見もありました。

3812 : 眠り  凪葉 ('09/09/24 20:37:41 *3)
書きたいものを書くための方向性を誤った感がある、イメージを煮詰めて煮詰めて、削り出した結晶がこれらの語句なのなら、あまりに凡庸であり個体差がない、という意見がありました。もっと整理できたように感じる、惜しい、という意見もありました。悪くないけれども、平板、眠りと冠して、すぐ眠りと出てくることから、どうかな、と感じてしまう、という意見もありました。

3799 : いっぱいや!  ミドリ ('09/09/17 19:47:17 *1)
青春的所産のところで踏み留まる、といいますか、そこから半歩たりとも動かないぜ的なスタンスは、潔いといえば、そうかもしれない、もったいない、とも言える、という意見がありました。作者だと思わないで読んでも作者だと解ってしまう部位は面白いのかもしれない、初期ウルフルズのような書きたいことは取りあえず恥ずかしいから変なオブラートで包み、別の部位を際立たせているような感覚がある、という意見もありました。コメントがたくさん、ついているということは、好き嫌いではなく、読みやすいということなのだろう、ただ、詩としての評価は別にしなくても、よい作品のように感じる、という意見もありました。

3785 : 東京駅で君をみた  snowworks ('09/09/12 02:03:08)
作者のいう「実際の生活での感動をそのまま詩にできないか」でこのアプローチだとするなら、詩の言葉に込められたものをなんだとおもって読み、書いているのだろう、なにか根本が違う気がする、という意見がありました。

以上です。

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東京ポエケット by 一条

2009-07-20 (月) 01:42 by 文学極道スタッフ

- 投稿者:天才的大詩人 一条さん(四季ユートピアノへの投稿です)
- 投稿日:2009年07月15日(水)19時07分05秒

キャー、一条さーんサインしてー、だっこしてー、抱いてー、ごめんなさいぼく妻子持ちなんで
サインくらいなら、じゃ、わたしのまんこにサインしてー、まんこにサインはきつくないっすか?
そんなことないですよほれー、おー、完全にパイパンじゃないっすか、ほれーマジックペン、
おー用意がいいですねーじゃ一条っと書きますね、きゃー感じちゃーう、あちゃあ「条」のとこが
ぐちゃぐちゃで●になってちょうどまんこが●で隠されてリアルエロ本みたいな感じになったけど
いいかな、きゃーやらしー、

という夢から覚めて、行くか行くまいか迷ってたポエケットに行くことを決意しました。
とはいえ昨日までは行かない方向に傾いていたので妻と子どもたちになんて言おうかなって
考えながらまさかそんな夢を見てがぜん行く気になったとも言えず居間に行くと、
子どもたちはケーブルテレビでやってる「風雲!たけし城」をいつものように大騒ぎしながら
観ていました。しばらくぼくもぼけーと眺め、たけしの横にそのまんま東が座っていたので、
この人がもしかしたら日本の総理大臣になるかもしれないよと言うと、子どもたちは
不思議そうな顔をして、じゃあたけしはどうなっちゃうのよ、と言いました。そんなこんなで妻に
事情を伝え、両国に行く承諾をえました。途中新宿の紀伊国屋に寄って子どもたちに
絵本を買ってあげました。きゃーカロリーヌの新しいのが二冊も出てるーと言われ、
それも含め絵本を六冊買いました。両国から新宿までは電車に乗って、
運よく家族全員が座ることが出来ました、両国久しぶりやなーと思いながら外の景色を見てたら、
だんだん眠気が襲い、

あのー一条さんですよねー、はあ、やっぱり一条さんだー、ふー最初に断っておくけど
いくらあなたのまんこが完全にパイパンだとしてもまんこにサインというのは勘弁して欲しいんだ、
そんなーわたしのパイパンは他のパイパンとは比べ物にならないわよーほれー、おー、
でしょーほれー、ちなみにどうやったらそんなに完全なパイパンになるのかそのわけを訊いてもいいかな、
わたし実はパイパン星から来たパイパン星人なんですパイパン星では
生まれたばかりの赤ちゃんをみんなパイパンにするんです
地球でいうところの割礼みたいなものよーほれー、ちょっと待ってくれないか
生まれたばかりの赤ちゃんは確かみんなパイパンのはずだろ、
ところがパイパン星人の赤ちゃんは生まれたときからおむつからマン毛がはみ出すくらい
ふっさふっさなのよーほれー、あー、はやくまんこにほれー、
こんな完全なパイパンを見せ付けられたらサインしないわけにいかないねきゅるるるる、
きゃー、ちょっとこつをつかんだのか条のとこが今度はあまりつぶれなかったな
何事もやれば上達するものだな、きゃー一条さんって努力家なのねーほれー

お父さん、お父さん起きてってば、、目覚めると子どもたちがぼくの体をぐりぐり揺らしていました。
すっかり眠り込んでいたようです。妻が、お父さんはお仕事で疲れているのよ、と言いました。
お父さんうなされてたよーと子どもたちが心配そうに言い、妻は、お父さんは夢の中でも
仕事のことばっかり考えてるのよ家族を養うってのは大変なことなの、と子どもたちに
言い聞かせました。子どもたちは納得したようにそっかーと言ってくれ、でもお父さん、
ほれーほれーって何度も寝言を言ってたけど、お父さんの仕事は穴かなんかを掘るお仕事?
と訊いてきました。ぼくは少し考え、
そうだねーお父さんの仕事というよりも穴かなんかを掘るのがお父さんの人生そのものなんだよ、
と言いました。

両国に着いて駅を出ると、お相撲さんが一人で相撲を取っていたので、
子どもたちがあー本物の一人相撲だーと大喜びしました。
お父さんは今でもよく一人相撲を取ってしまうけど本物を見るのはお父さんも初めてだと言うと、
子どもたちは、へえーすごくめずらしいことなんだねと改めて喜びました。
もうちょっと見ておきたーいと子どもたちがせがむのでしばらくそこで一人相撲を見ていました。
時計を見ると1時30分を少し過ぎていたので、はやく会場に行ってキャー言われたいちゅうねんって
内心思いましたが黙っておきました。やがて一人相撲が終わると、
お父さんあのお相撲さんにサイン貰ってーと子どもたちが言い出したので、
しかたなくお相撲さんに近付き、すいませんサイン頂けないですかと言うと、
お相撲さんはふっと真剣な顔になり巨体をゆっさゆっさ揺らしながら逃げるようにいなくなりました。
子どもたちが残念そうになんであのお相撲さんサインしてくれなかったのかなあと言い、
ぼくはしばらく考え、サインにまつわるいやな思い出でもあるんだよ、たぶんね、と答えました。

会場に着いて、妻と子どもたちは江戸博物館に直接行って、
ぼくはポエケットが行われている会議室に小走りで行きました。
ぼくは裸眼ではなにも見えないくせに裸眼で生活しているので文学極道のブースを見つけるのに
かなり時間がかかってしまいました。ようやっとみつけ、あのーこれ一冊くださいって
店番をしてるたぶんこの人がダーザインさんだろうなって思った男の人に言うと、
お名前は?と訊かれました。その人がダーザインさんだったわけですが、さて。さてて。さててて、
と吉井さんばりに口ごもりながら、お名前は?と訊かれはたして「一条です」なんて
どの口で言えばいいのか、さてさて考えながら「あーほにょー一条とかそういう」のように言うと、
ダーザインさんが、一条さんてあの一条さん?みたいな感じだったので、
「は、は、はい」としどろもどろになりました。でも、そこからは男一条、
持ち前のガッツでがんがん喋りまくり大盛り上がりとなりました。
それでは、ダーザインさんとぼくのその時の会話の一部始終を再現してみると

ダー「まさか一条さんがきてくれるとは」
一「はい、わざわざ殿堂から出てきましたよ、ははは」
ダー「なんか、もっとがたいがいいのかと思ってたけど」
一「あー、体は細いですけど、ちんぽはいかにも一条って感じですよ、ははは」
ダー「天才的大詩人の一条さんがきてくれるとは」
一「そうですね、今日はうんこは食いませんよ、ははは」
ダー「まだ、バタバタしてて」
一「ところで、あそこのマイクってなんのためにあるんですが」
ダー「朗読でもやるんじゃないかな」
一「ふーん、殿堂入り者がいるとこで詩の朗読をするとはなかなかたいした勇気ですね」
ダー「ま、どうせ文学極道なら佳作入選もしないような詩だとは思うけど」
一「いわゆる糞みたいなポエムってやつですね」
ダー「今日、一条さんは飲み会は?」
一「すいません、殿堂の門限が17時なんで、それまでに帰らないと罰として子豚にさせられちゃうんで」
ダー「なんか一条さんには重いものを背負わせちゃったみたいで申し訳ないなあ」
一「海にはいつも人があふれている。カモン、カモンと鴎は空を」
ダー「おー、それは」

と、ぼくは2005年最優秀作品賞をとった「鴎(かもめ)」を朗読しながら会場を後にしました。
ダーザインさん、あの時は、さよならも言わずに自分の詩を朗読しながら帰るという
おろかなことをしてしまい、申し訳なかったです。会議室を出て、博物館に行くエレベータの
前あたりで「白が消えた」。それからぼくは博物館で江戸を満喫し、
駅前の両国屋で少し早い夕食を食ったのですが、注文をとりにきた中国人の店員の人に、
おすしは全部さびぬきでお願いしますとしつこく言ったにも関わらず、
わさびががんがんに盛り込まれたおすしが出てきたので、
家族全員泣きながらそのおすしを食って家に帰りました。
ダーザインさんが下に書いてるのを読むと、会場には宮下さんや泉さんやたなか(つじ)さんなどが
着ていたと知って、みなさんと詩論を語り合いたかったなあーと思いました。
うんこはもう食わないといいましたが、もしかしたら打ち上げに出ていれば
なぜだか上機嫌になってだれかのうんこを食ってたかもしれません。
宮下さんが秘儀を伝授したとのことですが、もしかしてうんこを食ったんでしょうか?
詩の才能では宮下さんに完全に負けているので、せめて秘儀くらいは勝っておきたいです。

さて。さてて。さててて。冗談はさておき、ぼくが思ってるよりも「文学極道」ってのは、
おおきなものになっているようですね。詩を投稿するという誰でも出来るような、本当にささやかな、
貢献ともいえないようなことしかぼくは出来ていませんが、
そのおっきな「文学極道」に関わっている一人であることを、すこし誇りに思います。
美男子ゆうなさんにちょっとしか挨拶が出来ませんでしたが、ほんとみなさんのおかげで、
自分もいい気持ちで文学極道の本を手に出来て、それは本当に幸せなことです。
本当にありがとうございます。みなさん、お疲れ様でした!

、、、お父さん、お父さん起きてってば。目覚めると子どもたちがぼくの体をぐりぐり揺らしていました。
たけし城がはじまっちゃうよーというのでぼくは居間にいきました。子どもたちと一緒に見ながら
たけしの横にそのまんま東が座っていたので、この人がもしかしたら日本の総理大臣になるかもしれないよと言うと、
子どもたちは不思議そうな顔をして、じゃあたけしはどうなっちゃうのよ、と言いました。ぼくはしばらく考え
そのまんま東が総理大臣になっても、たけしはそのまんまたけしさ、と言いました。
子供たちは納得がいかないふうにふーんと言いました。そんなこんなでたけし城も終わり、妻が、で今日はどうするの?
と訊いてきたので、特にたいした予定もないし、散歩でもしよっかというと、子どもたちはやったーと大喜びしました。

※ご本人より許可を得て転載

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東京ポエケット 1

2009-07-14 (火) 23:30 by ダーザイン

明日早番だというのに寝れねえ!

そんなわけでポエケットレポート第一弾。
ポエケットの会場自体の熱気は、札幌のコミケの10分の一にも満たない規模だが、来ている連中は濃かったです。
中には少数変なのもいたが、
(ゲストの朗読は、文学極道では次点佳作にも入選できない糞みたいな代物だった)
詩人はキモイという先入観を持っている人は、あれを見たら全面的に見解を変えると思う。
ダサい奴などほとんどいなかった。

とりわけ月刊未詳24と文学極道に絡んでいる人はみんなかっこよかった。
女は美人ばっかりな。
ゆうなが日記で美人しか詩人になれないのかという感想を記していたが、
ピクルスさんのハーレム月刊未詳24の美人度はすごかった。
益荒男の世界・文学極道も、カッコイイ男ばっかりな。

とりわけ、ゆうなの人がものすごい美青年のお洒落さんで
(オーラを身にまとっているような、女も驚く美しさby苺森)、
女性陣、大いに萌えていました。

ポエケットの会場には、開始して間もなくバタバタしているときに、天才的大詩人・一条さんがきたが、背の高い男で、年齢よりずっと若く見えた。
何か尋常でない人間の暗黒アバンギャルド風のオーラを身にまとっているかとか想像していたのだが、
見た目普通の人だった。
パニックのようにバタバタしている状況だったので、一条さんとろくに話もできなかったのが残念です。もうちょっと遅く来てくれたら、大勢の極道者に会えたのに。

漏れは狼13号を持ってくるのを忘れたり、上京前夜に2時間しか寝ないで自分の未公開詩や改訂詩を入れた小冊子を予約者用に焼いていてだるかったし、土曜は29キロの大荷物を持ったまま秋葉原をうろうろして疲れており(メイド服の客引きがいるのな)、笑い
文学極道ブースはゆうな、てぶくろ、もとか、俺が交代で番をしていた。ゆうな、てぶくろ、もとか、ありがとう。
てぶくろはポエケットの写真と、ポエケ後の宴会の動画を取ってくれました。編集には時間がかかるでしょうが、そのうち何某かの形で公開できると思います。
それから、宴会には気鋭のジャーナリスト・安藤健二氏来場! 本当に来てくれるとは! 嬉しかったです。

宴会には物凄いメンツがいましたよ。
実存大賞受賞者まーろっく氏(お話できて楽しかったです。実に良い味を出している人でした)、創造大賞受賞者・宮下倉庫氏(宴会会場で宮下氏が秘儀伝授してくれている様子をてぶくろが動画に取ってくれました)、天才・泉ムジ氏、天才・たなか(辻)氏、現代詩のマドンナ・吉田群青(サイン貰った、萌)

そして、情熱の塊・ピクルスさん、ろくに話ができなかったが、また何か機会があったら酌をしつつお話したいです。ピクルスさんとゆうなともとかと遠いので今回は来られなかったが平川さんのおかげで文学極道もこのたびの企画も動いています。みっちり酌をしなければならない人たちです。

今回一番に思ったことは、ふたつあります。
まず、月刊未詳24の物凄いエネルギーです。
あそこの人たちは、現代詩のコンフュージョンの中で、最も新鮮でエネルギーがある人たちだなと思いました。

それから、腐っても鯛っつーか、あやしいわーるどはやはり凄い!!
ゆうなの美青年ぶりだけじゃなくて、もとかも、てぶくろも、安藤健二も、皆、圧倒的な存在感を放っていました。人間力な。

続きは後日

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