東京ポエケット by 一条
- 投稿者:天才的大詩人 一条さん(四季ユートピアノへの投稿です)
- 投稿日:2009年07月15日(水)19時07分05秒
キャー、一条さーんサインしてー、だっこしてー、抱いてー、ごめんなさいぼく妻子持ちなんで
サインくらいなら、じゃ、わたしのまんこにサインしてー、まんこにサインはきつくないっすか?
そんなことないですよほれー、おー、完全にパイパンじゃないっすか、ほれーマジックペン、
おー用意がいいですねーじゃ一条っと書きますね、きゃー感じちゃーう、あちゃあ「条」のとこが
ぐちゃぐちゃで●になってちょうどまんこが●で隠されてリアルエロ本みたいな感じになったけど
いいかな、きゃーやらしー、
という夢から覚めて、行くか行くまいか迷ってたポエケットに行くことを決意しました。
とはいえ昨日までは行かない方向に傾いていたので妻と子どもたちになんて言おうかなって
考えながらまさかそんな夢を見てがぜん行く気になったとも言えず居間に行くと、
子どもたちはケーブルテレビでやってる「風雲!たけし城」をいつものように大騒ぎしながら
観ていました。しばらくぼくもぼけーと眺め、たけしの横にそのまんま東が座っていたので、
この人がもしかしたら日本の総理大臣になるかもしれないよと言うと、子どもたちは
不思議そうな顔をして、じゃあたけしはどうなっちゃうのよ、と言いました。そんなこんなで妻に
事情を伝え、両国に行く承諾をえました。途中新宿の紀伊国屋に寄って子どもたちに
絵本を買ってあげました。きゃーカロリーヌの新しいのが二冊も出てるーと言われ、
それも含め絵本を六冊買いました。両国から新宿までは電車に乗って、
運よく家族全員が座ることが出来ました、両国久しぶりやなーと思いながら外の景色を見てたら、
だんだん眠気が襲い、
あのー一条さんですよねー、はあ、やっぱり一条さんだー、ふー最初に断っておくけど
いくらあなたのまんこが完全にパイパンだとしてもまんこにサインというのは勘弁して欲しいんだ、
そんなーわたしのパイパンは他のパイパンとは比べ物にならないわよーほれー、おー、
でしょーほれー、ちなみにどうやったらそんなに完全なパイパンになるのかそのわけを訊いてもいいかな、
わたし実はパイパン星から来たパイパン星人なんですパイパン星では
生まれたばかりの赤ちゃんをみんなパイパンにするんです
地球でいうところの割礼みたいなものよーほれー、ちょっと待ってくれないか
生まれたばかりの赤ちゃんは確かみんなパイパンのはずだろ、
ところがパイパン星人の赤ちゃんは生まれたときからおむつからマン毛がはみ出すくらい
ふっさふっさなのよーほれー、あー、はやくまんこにほれー、
こんな完全なパイパンを見せ付けられたらサインしないわけにいかないねきゅるるるる、
きゃー、ちょっとこつをつかんだのか条のとこが今度はあまりつぶれなかったな
何事もやれば上達するものだな、きゃー一条さんって努力家なのねーほれー
お父さん、お父さん起きてってば、、目覚めると子どもたちがぼくの体をぐりぐり揺らしていました。
すっかり眠り込んでいたようです。妻が、お父さんはお仕事で疲れているのよ、と言いました。
お父さんうなされてたよーと子どもたちが心配そうに言い、妻は、お父さんは夢の中でも
仕事のことばっかり考えてるのよ家族を養うってのは大変なことなの、と子どもたちに
言い聞かせました。子どもたちは納得したようにそっかーと言ってくれ、でもお父さん、
ほれーほれーって何度も寝言を言ってたけど、お父さんの仕事は穴かなんかを掘るお仕事?
と訊いてきました。ぼくは少し考え、
そうだねーお父さんの仕事というよりも穴かなんかを掘るのがお父さんの人生そのものなんだよ、
と言いました。
両国に着いて駅を出ると、お相撲さんが一人で相撲を取っていたので、
子どもたちがあー本物の一人相撲だーと大喜びしました。
お父さんは今でもよく一人相撲を取ってしまうけど本物を見るのはお父さんも初めてだと言うと、
子どもたちは、へえーすごくめずらしいことなんだねと改めて喜びました。
もうちょっと見ておきたーいと子どもたちがせがむのでしばらくそこで一人相撲を見ていました。
時計を見ると1時30分を少し過ぎていたので、はやく会場に行ってキャー言われたいちゅうねんって
内心思いましたが黙っておきました。やがて一人相撲が終わると、
お父さんあのお相撲さんにサイン貰ってーと子どもたちが言い出したので、
しかたなくお相撲さんに近付き、すいませんサイン頂けないですかと言うと、
お相撲さんはふっと真剣な顔になり巨体をゆっさゆっさ揺らしながら逃げるようにいなくなりました。
子どもたちが残念そうになんであのお相撲さんサインしてくれなかったのかなあと言い、
ぼくはしばらく考え、サインにまつわるいやな思い出でもあるんだよ、たぶんね、と答えました。
会場に着いて、妻と子どもたちは江戸博物館に直接行って、
ぼくはポエケットが行われている会議室に小走りで行きました。
ぼくは裸眼ではなにも見えないくせに裸眼で生活しているので文学極道のブースを見つけるのに
かなり時間がかかってしまいました。ようやっとみつけ、あのーこれ一冊くださいって
店番をしてるたぶんこの人がダーザインさんだろうなって思った男の人に言うと、
お名前は?と訊かれました。その人がダーザインさんだったわけですが、さて。さてて。さててて、
と吉井さんばりに口ごもりながら、お名前は?と訊かれはたして「一条です」なんて
どの口で言えばいいのか、さてさて考えながら「あーほにょー一条とかそういう」のように言うと、
ダーザインさんが、一条さんてあの一条さん?みたいな感じだったので、
「は、は、はい」としどろもどろになりました。でも、そこからは男一条、
持ち前のガッツでがんがん喋りまくり大盛り上がりとなりました。
それでは、ダーザインさんとぼくのその時の会話の一部始終を再現してみると
ダー「まさか一条さんがきてくれるとは」
一「はい、わざわざ殿堂から出てきましたよ、ははは」
ダー「なんか、もっとがたいがいいのかと思ってたけど」
一「あー、体は細いですけど、ちんぽはいかにも一条って感じですよ、ははは」
ダー「天才的大詩人の一条さんがきてくれるとは」
一「そうですね、今日はうんこは食いませんよ、ははは」
ダー「まだ、バタバタしてて」
一「ところで、あそこのマイクってなんのためにあるんですが」
ダー「朗読でもやるんじゃないかな」
一「ふーん、殿堂入り者がいるとこで詩の朗読をするとはなかなかたいした勇気ですね」
ダー「ま、どうせ文学極道なら佳作入選もしないような詩だとは思うけど」
一「いわゆる糞みたいなポエムってやつですね」
ダー「今日、一条さんは飲み会は?」
一「すいません、殿堂の門限が17時なんで、それまでに帰らないと罰として子豚にさせられちゃうんで」
ダー「なんか一条さんには重いものを背負わせちゃったみたいで申し訳ないなあ」
一「海にはいつも人があふれている。カモン、カモンと鴎は空を」
ダー「おー、それは」
と、ぼくは2005年最優秀作品賞をとった「鴎(かもめ)」を朗読しながら会場を後にしました。
ダーザインさん、あの時は、さよならも言わずに自分の詩を朗読しながら帰るという
おろかなことをしてしまい、申し訳なかったです。会議室を出て、博物館に行くエレベータの
前あたりで「白が消えた」。それからぼくは博物館で江戸を満喫し、
駅前の両国屋で少し早い夕食を食ったのですが、注文をとりにきた中国人の店員の人に、
おすしは全部さびぬきでお願いしますとしつこく言ったにも関わらず、
わさびががんがんに盛り込まれたおすしが出てきたので、
家族全員泣きながらそのおすしを食って家に帰りました。
ダーザインさんが下に書いてるのを読むと、会場には宮下さんや泉さんやたなか(つじ)さんなどが
着ていたと知って、みなさんと詩論を語り合いたかったなあーと思いました。
うんこはもう食わないといいましたが、もしかしたら打ち上げに出ていれば
なぜだか上機嫌になってだれかのうんこを食ってたかもしれません。
宮下さんが秘儀を伝授したとのことですが、もしかしてうんこを食ったんでしょうか?
詩の才能では宮下さんに完全に負けているので、せめて秘儀くらいは勝っておきたいです。
さて。さてて。さててて。冗談はさておき、ぼくが思ってるよりも「文学極道」ってのは、
おおきなものになっているようですね。詩を投稿するという誰でも出来るような、本当にささやかな、
貢献ともいえないようなことしかぼくは出来ていませんが、
そのおっきな「文学極道」に関わっている一人であることを、すこし誇りに思います。
美男子ゆうなさんにちょっとしか挨拶が出来ませんでしたが、ほんとみなさんのおかげで、
自分もいい気持ちで文学極道の本を手に出来て、それは本当に幸せなことです。
本当にありがとうございます。みなさん、お疲れ様でした!
、、、お父さん、お父さん起きてってば。目覚めると子どもたちがぼくの体をぐりぐり揺らしていました。
たけし城がはじまっちゃうよーというのでぼくは居間にいきました。子どもたちと一緒に見ながら
たけしの横にそのまんま東が座っていたので、この人がもしかしたら日本の総理大臣になるかもしれないよと言うと、
子どもたちは不思議そうな顔をして、じゃあたけしはどうなっちゃうのよ、と言いました。ぼくはしばらく考え
そのまんま東が総理大臣になっても、たけしはそのまんまたけしさ、と言いました。
子供たちは納得がいかないふうにふーんと言いました。そんなこんなでたけし城も終わり、妻が、で今日はどうするの?
と訊いてきたので、特にたいした予定もないし、散歩でもしよっかというと、子どもたちはやったーと大喜びしました。
※ご本人より許可を得て転載