文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

コラム更新Canopus(角田寿星)

2008-06-29 (日) 00:22 by 文学極道スタッフ

「批評の場というもの(副題:詩のサイトだというのに特撮の話しかしない)」
Canopus(角田寿星)さん、ありがとうございます。 

他にもお願いしている皆様、よろしくお願いいたします。

文学極道の本の件で連絡の無い方々もよろしくご連絡願います。
(あなた方がいない文学極道なんて無いんだよ!)

それからダーザインより伝言
「ミドリさん、連絡ください。ラブ♪(*´Д`) 」

Posted in コラム, お知らせ | Print | No Comments » | URL

2008.5月分発表

2008-06-21 (土) 21:39 by 文学極道スタッフ

2008年5月分月間優良作品・次点佳作発表になりました。
5月分月間優良作品・次点佳作

Posted in 月間選考 | Print | No Comments » | URL

現代詩手帖6月号で

2008-06-18 (水) 15:03 by a-hirakawa

現代詩手帖6月号でみつとみさんの詩集『バード・シリーズ』新装版から「斜線ノ空」が取り上げられていました。
まだ読まれていない方はこの機会に是非。

Posted in お知らせ | Print | No Comments » | URL

4月選考雑感(平川綾真智)

2008-06-06 (金) 15:19 by a-hirakawa

今月は特に勉強になりました。
ありがとうございます。

作品は(どのジャンルでもそうだと思うのですが)、自分の手から離れていってしまいます。
作品は作者と密接に対話を繰り返し作者のもとで生まれ育ちますが、発表した後は読み手とも対話をしていきますし、やがて自立してしまいます。
一つの対話方法で臨むと瞬時に膨大な内界を曝け出す性格を持った作品もあれば、様々な対話方法で臨むことにより緩やかに尽きない外界を届かせてくれる性格を持った作品もあります。
どんな作品であるにしても、作者よりも高い位置にいってくれればこんなに面白いことはないだろうと思います。

優良に選ばれた9作品は、どれもしっかりと自立していった作品なんだろうと思います。
ただし、どの作品ももっと高い位置にいく可能性を未だ孕んでいると思いますので、是非、今一度対話してみてください。
凪葉さんの「虹」 「無題」、如月さんの「春に流れる」、には構造の妙が足りなすぎる、エッジの立て方をもっと弁える必要があるのではという意見もありました。
如月さんの「春に流れる」は、推敲前「春」の段階では、次点佳作からも漏れたかもしれません(推敲後、点数も良くなり、入選へと推す声も増えました)。付記しておきます。

さて、次点佳作作品に関して触れていこうと思います。

2687 : [栞の代わりに挟まれる]  香瀬 ('08/04/04 16:24:41)
は、私は優良に達していると思いましたが、芯を維持できていない、「維持しない」という済し崩し的な狙いだったとしても、うまく機能しているようには感じられない、という理由から次点に留まりました。ただ、点数的にはとても高く、もう一息で飛び出してくるのではないか、など好意的な意見も多く寄せられていました。ゼロから書いてある深度と読み手との距離感が、全て人工で冷ややかな詩情と混在し、面白い作品だとは思います。もう少し芯をずらしまくって破壊を埋め込んでも良かったのかもしれません。完成はされているので、ここからどう動いていくのか、書き手への期待が高まります。詩人ではない芸術家は今後、どういう作品展開を見せていくのか、実に興味深いです。

2696 : 海とカンガルー  ミドリ ('08/04/12 17:18:43)
は、バランスなど全てが安易に思える、という理由から次点に留まりました。優良へと推す声もありました。ですが、もう一歩対話を進められる可能性を多く孕んでいるように感じます。

2700 : アネモネ  草野大悟 ('08/04/14 21:46:45)
は、単独の作品としては惜しいところがありすぎる、という理由から次点に留まりました。作者の作品をたくさん読んできてその人となりを知っていることを差し引いて読めば痛烈な情感がある、という意見もありました。作者は作品集にまとめた時に初めて到達出来る他の誰もが持っていない大切な位置を持っている方だとは思います。それは無くしてはいけないものだとは思います。

2717 : 宛先人不明  ぱぱぱ・ららら ('08/04/25 20:52:06)
は、斜に構えた仕様の先へと越えていく後一歩が欲しい、という理由から次点に留まりました。どうでも良い馬鹿さは素晴らしく、読み物として非常に興味深い作品ではあると感じました。次回を追ってみたい作家だ、という意見もありました。

2691 : 迷宮体  黒沢 ('08/04/07 23:45:38)
は、各連の一行目が大きく魅力を損ねていて、ありがちな内容へと引込む情感の重力が削がれている、という理由から次点に留まりました。前作までの魅力、重力が、ない、など様々な意見がありました。作品もレスも真摯なだけではなくクレバーな目配りを感じ、非常に近い将来、期待以上のところまで行ってくれる作者なのではないか、という書き手への意見も寄せられていました。

2710 : (むだい)、  緋維 ('08/04/22 11:57:29 *1)
は、二連目に致命的欠陥があるのではないか、という理由から次点に留まりました。それでも、どうとでも読み取れるこの作品は、そんなに悪くはないです。どうとでも読み取れるということに少し悲しさを感じた、すこし文体に磨きをかければ、優良作品まで行けそうなくらいに感じた、などの意見もありました。悪い意味で柔らかい作品なんだと思います。

2690 : 変身  殿岡秀秋 ('08/04/07 18:09:24)
は、いつもとは違う書き方でも惰性が見え隠れしている、という理由から次点に留まりました。構成に工夫がほしい、との意見もありました。ただし、ベクトルでの情感はそれなりに達しているとは感じます。

2693 : 建築  シンジロウ ('08/04/10 02:47:13)
は、作者の「本気」を作品に出し切れていないのではないか、作品が上手く生み出されていないのではないか、という理由から次点に留まりました。書きたいものを書いてそれがつまらなさの破壊の一端だったら、こんなに面白いことはありません。そういう意味では貴重な作品だと思うので、あまり現代詩の影響を受けずに、このままめちゃくちゃに進んでいって欲しいです。

2706 : ギニョール  一 ('08/04/17 05:38:23)
は、内容がありきたりで、衝撃性がなく、魅力を文章が突き抜けるだけのものがない、という理由から次点に留まりました。ですが、文章内の情、あるいは膜が微かに震えていて、そこが少量の良さを加味していることは実に興味深いです。もう少し整えて、あるいは乱しても良いのかもしれません。俳していっても良いのかもしれません。

" title="http://bungoku.jp/ebbs/20080417_335_2708p\">">bungoku.jp/ebbs/20080417_335_2708p"> 2708 : 笛を持つ警吏  殿岡秀秋 ('08/04/17 22:05:28)
は、膨らませ方にも素材の扱い方にも難点がある、という理由から次点に留まりました。器用、不器用では、この作品の良さを語れないのかもしれないけれども、欠けた部分がありすぎるのではないか、などの意見もありました。

2707 : (無題)  鈴木 ('08/04/17 18:49:21 *2)
は、作品も東京というイメージを結構よく捉えていて、読み物として肩の力を抜いてならそれなりの程度にはある、という理由から次点に留まりました。もう少し多くの読み手へ対話する作品だと魅力が爆発したように感じます。

2713 : 本当の蝶はこの世に四匹しかいない  右肩良久 ('08/04/24 02:28:43)
は、主題に振り回されている、という理由から次点に留まりました。作者は、集中力がないのか、後半にかけて、おろそかになっている傾向にあるので、そこにも気を付けて欲しいです。

2724 : (無題)  んなこたーない ('08/04/29 19:45:14)
は、比喩も古く、深度もない、という理由から次点に留まりました。ただ、悪くはない作品です。最終連はあまりに語が唐突で、客船で行く、から想起させていても、言葉の力が少し変に働いているので、そこを気を付けてベクトルからもう一歩進んでいっても良かったように感じます。

惜しくも選からは漏れましたが、その他、

2702 : 光、呼び覚ます場所  はるらん ('08/04/15 05:06:37)

2709 : お手玉  ポチ ('08/04/21 03:44:42)

2724 : (無題)  んなこたーない ('08/04/29 19:45:14)

2692 : あっかんべー  はるらん ('08/04/08 23:11:36 *1)

2683 : 唯の夢 その二  菊西夕座 ('08/04/01 00:39:24)

などが注目されていました。

以上です。

Posted in 月間選考 | Print | No Comments » | URL