1月、2月は、発起人であり、創造大賞受賞者であるケムリさん、コントラさんが投稿されていた素晴らしい月でした。
いつでも読めるように、以下にリンクを張っておきます。
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2532 : 土の中のかいぶつ ケムリ ('08/01/07 16:52:31)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080107_537_2532p
2585 : ヒューストン、テキサス、2008年 コントラ ('08/02/01 02:19:46)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080201_993_2585p
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さて、2月の選考ですが、かなり意見が割れました。特に優良賞は、最後まで珍しいくらいに割れました。
選考の際、それぞれの作品から確かに私は勉強させていただきましたし、優良賞に選ばれた方は胸をはっきりと張って良いと思います。個人的におめでとうございますと叫びたい気持ちも大きくあります。が、作品に付けられた合評部分を読んで、是非もう一度、自作について考えられてみてください。もう一歩先へと進めるかもしれません。
次点作品に関して触れていこうと思います。
2590 : 岸辺 りす ('08/02/02 23:10:18)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080202_060_2590p
は、私は優良に達していると思いましたが、喚起力に欠けているということから次点に留まりました。
言葉とそこから想起されていくものとの使い方は見事で、凡庸なイメージも作品を立てているのですが、息子の部位と三連目はもう少し考える必要があったのかもしれません。
2612 : ゆびさき 凪りん ('08/02/16 21:07:51)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080216_406_2612p
は、優良に推す声もありました。が、やりたいことははっきりと分かるのに、甘い部分が粘ついて絡んでくるという理由から、次点に留まりました。作者の成長には選考委員の多くが驚き、感動すらしているので、合評部分をしっかりと読んで、これからも伸びていって欲しいです。
2597 : 雪の日に 吉井 ('08/02/07 00:50:20)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080207_173_2597p
は、様々な作風を持つ作者のやりたいことを実現するための技術が、今ひとつ追いついていないという理由から次点に留まりました。 便器の底、人間は下へ下へと沈澱していく時間を外に抱えているのかもしれない、など膨らみを読み手に与えはするので、それをもっと有無を言わさず投げかけてくるだけの力量が、今、作者の筆に要求されているのかもしれません。
2589 : 居間の遠景 殿岡秀秋 ('08/02/02 11:10:50)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080202_037_2589p
は、質の高い作品なのですが、孕んだ緊張感と感情が作品に残されたままであり、読み手の中で昇華しきるように書かれておらず、かかった靄が晴れなかったという理由から次点に留まりました。力があるだけに少しのことが悪い方へと大きく作用してしまうのかもしれません。ただ、私は、今回の投稿作品の中で、空気作りには一番長けている作品だと感じました。
2620 : サンデーモーニング はじめ ('08/02/20 02:47:05)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080220_451_2620p
は、注意力散漫に感じられ、深くいくのかと思ったら視点を移したりして、逃げているようにも思えるということから、次点に留まりました。ただし、はじめさん、何度も投稿されているはじめ(一)さんと同一人物なのであれば、実に上手くなってきています。点数的にはそんなに良くはありませんでしたが、優良に推す声もありました。これからの成長を多くの方が期待しているようです。
2587 : 地上に眠る恋人たちの夢は ミドリ ('08/02/01 20:49:54)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080201_016_2587p
は、高レベルな作品ではあるけれども、ベタな道具に、カオスの取りまとめ方や手慣れが気になるということから、次点に留まりました。ミドリさんの凄さは選考委員皆が知っています。こんなものではないはずです。ミドリさんは、大傑作を書いてくれるという期待の眼差しが、毎回、皆から向けられていると思います。
2630 : 朝 軽谷佑子 ('08/02/28 12:39:19) [Mail]
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080228_577_2630p
は、総体として見たとき、三連目が秀でているとは言え、一連目の素晴らしさが字句の切れの悪さなどから、最終連で崩れている印象を受けるということから、次点に留まりました。ただし、圧倒的部位はいくつもあり、高い質を保った作品であることは確かだと思います。今回はもう一歩がたりなかったのかもしれませんね。
2610 : 秋子の自殺 pierce ('08/02/14 21:54:20)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080214_342_2610p
は、80年代レディースコミックのような作品で、コミックタッチの面白さは成功しているけれども、ただ、それだけであり、気になる棘のような存在に甘んじていることが残念だということから、次点に留まりました。でも、十分気になり、次も読みたくなる不思議さに溢れた作品だったと思います。次の作品、期待しています。
2591 : 香 ベイトマン ('08/02/04 02:16:42)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080204_109_2591p
は、構成もまずまずであり、相変わらず文章の巧い部分は認めざるを得ないけれども、手法を選べないものか、また、粗い部分と丁寧な部分の差があまりに開いているのではないかということから、次点に留まりました。ベイトマンさんは今、変で貴重な書き手となっているので、このまま独自の世界をどんどん突き詰めていって欲しいです。もちろん合評にはきちんと参加しながら。
2614 : ザンザ シンジロウ ('08/02/18 00:31:53)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080218_425_2614p
は、「ヒトもケモノも 違いが薄い」という素晴らしい一文があるけれども凡作であり、その一文と作者のキャラクターで成り立っている作品でしかないということから、次点に留まりました。作者の比喩や言葉の独自性は非常に面白く、シンジロウさん作品は良い意味で全て変なので、そこをもっと強調しても良いような気がします。
2613 : 唯の夢 菊西夕座 ('08/02/16 21:58:46)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080216_407_2613p
は、普通に良い部分もあるのですが、突出した良さはないように思えるということから、次点に留まりました。ただし、勢いでごまかさなくても書けるようになってきたことは凄い成長ですし、この作品で言えば、ほんのりとした温かさが心地良くさえ感じました。後一歩なのかもしれませんね。
2595 : 青梅街道 まーろっく ('08/02/06 21:00:18)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080206_170_2595p
は、あまりにテンポを落としていく感傷に疑問を覚え、最終連への結びつけが甘いことから次点に留まりました。上手い部分は多くあります。 それだけにもう一歩先へと踏み込んでいく必要があるように思えました。皆が毎回、まーろっくさん作品には期待しているので、上がったハードルを軽々と越えて行って欲しいです。
2600 : 宇宙を感じて 木戸 ('08/02/09 00:42:59)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080209_198_2600p
は、非常にダサく、馬鹿馬鹿しくというか馬鹿で、変な作品で、非常に貴重な独自性のある作品で、次点に留まりました。宇宙を出すという壮大すぎることをなんなくやってしまう怖いもの知らずな点や、「うひゃあ」などという詩にはなかなか書けない言葉を書き、自分の悩みを宇宙と対比させ、とにかくめちゃくちゃなのですが、何故か心に残る作品だと思います。
落選してしまいましたが、もう一つの投稿作品も、ダサくて馬鹿で、貴重な作品だと思いました。
是非、このまま現代詩の影響を受けずに書き続けて欲しいと思います。
惜しくも選からは漏れましたが、その他、
2629 : 朝 田崎 ('08/02/28 00:02:41)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080228_572_2629p
2631 : 母 水恋あかり ('08/02/28 14:25:43) [URL]
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080228_578_2631p
2628 : [kanshakugirl(s)] 香瀬 ('08/02/25 23:16:10)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080225_535_2628p
2616 : 「記されない狼のための観測」 深田 青 ('08/02/18 12:12:11)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080218_430_2616p
2618 : まっしろけ 木戸 ('08/02/19 01:35:48)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080219_444_2618p
2633 : 月ヲ忘ル Canopus(角田寿星) ('08/02/29 01:45:53) [Mail]
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080229_609_2633p
2606 : 発狂詩篇II 故松原 吠 ('08/02/12 03:34:01)
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080212_258_2606p
2592 : 「 裂け眼。 」 PULL. ('08/02/04 08:45:56) [Mail] [URL]
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080204_119_2592p
2608 : 奈落よりわれは叫びぬ 午睡機械 ('08/02/13 13:27:47) [Mail] [URL]
URI: http://bungoku.jp/ebbs/20080213_291_2608p
などが注目されていました。
さて、現在、年間大賞について詰めていっています。
近く発表出来ると思うので少々お待ちください。
以上です。