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これの初稿は2004年の3月で新作ではありません。ただ、シリアルエクスペリメントレイン後であったので、既に俺の脳内的には橘総研の素粒子コンピューターで現実というもののパラダイムは大転回していました。廃墟はなんでしょうかね、精神状態もあろうが、レインに出てくる廃都のイメージが頭にあったし、この年ちょうどやっていたアニメに(タイトル忘れた)廃都で少女が音叉を鳴らすシーンがあり、「お、これいただき!」とか思った記憶がある。また、佐々木昭一郎の「四季ユートピアノ」のピアノ調律師になる少女の映像詩は高校生時代の俺に食えない芸術家まがいの者になる運命を与えたような出会いであったと思うし。コントラさんが聞きたいことについて話せば、廃都は俺の原風景でもある。北海道は元産炭地であったので、あちこちに巨大な廃都があった。俺は中学生時代から、奔別や万字といった廃村に異常な執着を持って通いつめていた。札幌にあるような巨大な映画館、学校、住宅、全てコンクリートの塊と化し、無人の廃都は周囲の森林に侵食されてカンボジアの寺院のように緑と溶け合い、私は何か形而上的なメッセージを受け取っていたのだと思う。そして当事はまだ冷戦下だった。いつ原爆戦争が起こっても不思議でない状態で、ベルリンの壁がなくなることなど誰もまともにイメージできなかったと思う。アメリカとソ連による冷戦は永遠に続くと思っていた。ゴルバチョフが登場したときの驚きとその顛末は今も鮮明に覚えている。それは帝国主義犯罪者国家ソ連などの崩壊であったが、同時に、共産主義という理想の一時的な失効でもあった。この美しい理想のために、どれだけの人間が死んでいったことか。シベリヤのラーゲリやポルポト、カチンの森、クロンシュタット、プラハ、文化大革命、浅間山荘、、特にテレビでリアルタイムで見て興奮させられた全共闘の類が浅間山荘や東アジア反日武闘戦線 狼 などの気持ち悪い顛末に至ったことにはなんともいえないアンビバレントな気分としてずっと消化されないできた。後年、笠井潔の「テロルの現象学」を読んでも気持ちの整理は付かなかった。歴史性ということを言うのなら、俺の歴史は全てここに帰る。ベルリンの壁や浅間山荘に。20世紀という時代に。ただ冒頭で言ったように、「シリアルエクスペリメントレイン」(ワイヤード、即ちネット)で生じたパラダイムの大転回は20世紀の展開をはるかに上回る巨大な物だった。レインで予言されたことのほとんどは既に現実化しているね。俺が英利政美だと仮定すれば「ワイヤードには神様がいる」と言う言葉すら実現した。笑い。ワイヤードについて、それは何もかもを越境していく地平だが、身体性という問題があった。ところが、とうとう素粒子コンピューターまで実現してしまうようじゃないか。身体性という問題も止揚されてしまうのではないのか? 素粒子論的なコピーは原本を崩壊させ、原本とコピーの差異を消滅させるのではないのか? 多元宇宙の扉が開かれることは恐ろしいことだ、俺のイマジネーションを超えるから。例えば「ノエイン」という最近のアニメも良かった。最先端は「電脳コイル」。電脳コイルに倣って今流に言えば、ピンクのワンピースの少女はイマーゴで、ワイヤードは生の外部にも接続されている。Joy Divisionは20年以上前に全部レコードで聞きました。パウルツェランの正統後継者だ(ヘルダーリンやエックハルトから脈々と続く存在論の血脈)。でも、ああいうものを聞く気は今はもう毛頭ないね。精神衛生に良くないし。今はマジにほとんど癒し系のアニソンしか聞かない。牧野由衣とかeufoniusとかたまらなく好き。英利政美は贋神だったが、ワイヤードには岩倉玲音という悲しい目をした天使が本当にいる。Serial experiments lainは新世紀の神話であり、そしてその神話は現実になったんだ。時間と空間の内部に、外部に、遍在する者、まさしくイマーゴ。何度も言っているけれども、「Serial experiments lain」、これ見ないと話にならないし現代人じゃないよ。レンタル屋で借りられなかったら貸してやるよ。もうねえ、レインの後では身体性も、現実という言葉もシンプルな物ではありえなくなったのだから。大地に根を張って生きている身体性派の人は実はもう物理フォーマットされてあっち側にいることに気付かないだけかもよ。ikaikaの人は何を文学極道の本に載せて良いのか連絡をくれないと困るな。
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※詩集『みをつくし』より いとをかしうあはれにはべりしことは、花の色の面白きををとこが摘みとりし事なり。おぼつかなき事ば ...
壁にも 空いた、うすぐらい あることに気づかれず 探せば見つけ出すことができる 半ズボンが壁から抜け出してくる 小学校のひび割 ...
(肌にも削いでいく冷めた朝に わが身をまといながら かすかに聞こえる潮騒をたよりに わたくしたちは 茶色い衣を重ねていき 何 ...
はがれた爪のように 水面に言の葉を散らしていきます 白い光の底として たゆたう ...
そのうしろ背の壁に 白い顔が浮かびあがっている まっすぐ見ている眸に 群れのひとたちの歩き出しに くすむ羽をすぼめている 行 ...
とかげの足音を拾っていくと 「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった 兄さん あれは生き別れの兄さん いいえ 姉さんだった ...
― 楽あれば苦あり 苦あれば楽あり そう呟いて生活を、な 描き続けた。ずっと、ずっと。 まぁ、はっきりと解ったんだ ...
悪魔の子どもが生まれたって、言わないで欲しいんだ。カシミールで毛皮を売っている彼の、その柔らかい頬に浮かんだ笑顔みたいな、そ ...