●「2020年・3月分選考雑感」(Staff)
11776 : 刻と私 黒羽 黎斗 ('20/03/23 19:37:19) [URL]
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(一)分かりやすく、それでいて安っぽさがない重厚な作品に仕上がっている。時の表現者である時計の描写が見事である。
(一)比喩が上手く、言語構築が「私」という存在と時の刻みの中で強度を増している。「だろう」の部位を断定する大胆さも必要かもしれない。
(ー)長身と短針の見立てが非常にピュアで共感を誘います。この作ではお洒落さを削いでイマジネーションと発想に忠実なまま全体に出した方が勢いは落ちなかったのではないか。
11766 : 窓辺の少女 陽向 ('20/03/18 11:24:18)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200318_465_11766p
(一)上質に紡がれている。対象が作者の筆致にハマっている。
(ー)2連目まで大変詩的で真っ直ぐな文章ですが、3連目から極端になってきたことと最終で急に文章を纏めた感じが漂っています。全体の形は良いと思います。
11778 : 新訳地動説 まひる ('20/03/26 17:52:58 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200326_558_11778p
(一)どこかで見たことのあるフレーズばかりで新しいものがない。特に最後の一行が平凡すぎる。作者の過去作品のレベルを考えると首をかしげてしまう内容。
(一)5Gの時代に向けて歴史的な解釈をしつつ、前へと綴っている作品です。空白の行などが効果を生んでいたのかどうか今一度、考える必要があるかもしれません。
(ー)言葉がスケールの大きさを表すために継ぎ接ぎになっています。気持ちが跳ね上がるようなテンションで紡がれた箇所も発見できます。これをどのように発展させるのか。
11754 : Alter Ego アルフ・O ('20/03/12 23:46:37 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200312_373_11754p
(一)これまでの作風を維持しつつも、毒が目立たない軽妙な語り口が成功している。
(一)「機械化」と「人間の愚」へ照射した諦観を描いた意欲作。滲み出てくる人間の部分に、共感をせざるを得ず絡めとられる。
(ー)思慮の深さが表現されています。言葉も鋭く光らせる手腕があります。思考の面が強い為、この思考への執念の炸裂するものを求めます。
11786 : ウロボロスであるのかも イロキセイゴ ('20/03/31 23:12:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200331_640_11786p
(一)単語選択が大変ユニークで、作者独特の作風を生み出せている。「ガロ」など引っかかる単語を用いて、世代へ訴えながら広がりを生んでいく面白さがある。タイトルなど断定してみる強さがあっても面白かったのかもしれない。
11777 : 四季 夢うつつ ('20/03/25 14:35:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200325_555_11777p
(一)各連の内容は良いのだが、似たようなイメージが続くために途中から読むのがきつくなってくる。もう少し短くまとめた方が良かったのではないか。
(一)視覚的な美しさと「四季」への接近が美麗である。言葉を、そのまま出してしまっている部位があり、そこが効果的か、どうかのみ気になった。
(ー)空気感とアイドルのような口語が合っていて飾り過ぎた良さがあります。嘘の中に時々本当が隠れているような構成。一つの芝居のように感じ取るには愉しめる作品です。
11761 : 百姓ちょぼくれ節 ベイトマン ('20/03/17 00:13:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200317_437_11761p
(一)「百姓哀歌」に加筆して内容はより迫力を増したが、最後の一行がリズム的にも内容的にも中途半端なものになってしまったのが惜しい。
(一)どこまでがキャラで、どこまでが本気なのか分からないエネルギーがある。音へと拘っており、その跳ね上がった部分が部分部分の言葉の衝撃ではなく作品の強い衝撃となれそうな気がする。
(ー)とても暗く汚れた世界が炙り出されていますが、話者の切なさがクローズアップされる辺りから歌がしみじみと美しい感情を乗せるように変化して行くため、全体にも必然性があり、人の心を大変打つ衝撃のある詩です。
11783 : 8 1/2 ローゼ・ノイマン ('20/03/30 23:38:39 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200330_611_11783p
(一)具体的な引用がなければ、脚注という名のネタバレはない方が良い。タイトルを見ればフェリーニと分かるし、トム少佐がデヴィッド・ボウイ絡みだと知らなくても検索すればすぐに出てくる。こうした脚注はイメージの飛躍を妨げる可能性がある。個人的にはドアーズの曲をイメージした。繰り返されるフレーズ等をもう少し整理した方が頭にすんなりと入ってくる気がする。最終連が優れているだけに、そこまでの過程にブレが感じられるのが残念。
(一)視覚的な効果は威力がある。そして行間の使い方も上手いのかもしれない。「俺の屍」や
そこから続く言葉の跳躍が、これまでの歴史的な詩作品から考えると想定できることが惜しい。繰り返し言葉を使うことも、効果的かどうか考えても良いのかもしれない。
(ー)映画から着想を得ての作品だと知ると、その熱が伝わってくることで評価がぐんと上がります。影響を受けることは悪いことではないと教えてくれるような作品です。着想を得てのものだと知らずしても世界観が成立していると感じられれば尚良いです。
11760 : go down like a lead balloon アンダンテ ('20/03/16 23:29:15 *1)
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(一)内容的には面白いし表現力もあるのだが、この長さで小分けする意味があるのか疑問である。
(一)整った文体形式のように見せながら、かなり内容にギャップがあり面白い。最初の方を、より文學的に或いはエンタメに振り切れないか気になった。
11779 : 月の道 かわせみ ('20/03/26 21:30:58) [Mail]
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(一)「月を追いかけ」の月は不要だと感じた。「ふんわりふんわり」も「ふんわりと」で十分ではないだろうか。穏やかな死の描写は美しい。
(一)滑らかに詩情が紡がれており、どういった作品を編み上げたかったかが十分に伝わって来る。
「ふんわりふんわり」など平易に妥協してしまっているようにも思える。
11785 : きりん 鈴木歯車 ('20/03/31 03:55:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200331_619_11785p
(一)状況的に「行けるとこまで」ではなく「行くとこまで」ではないだろうか。他の部分が優れているだけに、この部分が気になってしまった。この時代の危機的な状況をさり気ない口調で告発していると感じた。
(一)きりんという隠喩から発生していく集団との摩擦や、個としての尊厳を内包している作品。
威力絶大であるが、空行の部位に小題を付けるなどの工夫の余地もあるように感じる。
(ー)形式と語られているもののバランスがとても良い。気持ちを強く持って行く種類の作品ではありませんが、目を楽しませ人を安心させる柔らかさがテキストで成立しています。
11784 : 現金出納帳 つぐみや ('20/03/31 03:10:54)
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(一)のびのびとした独特の綴りが印象的である。「ように」を外しても良いかもしれない。
(一)タイトルと最終連での回収の、微妙なバランスが魅力的である。一貫した集中力を感じる。
11771 : 漂流するイデア ローゼ・ノイマン ('20/03/20 19:51:44)
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(一)言葉の硬質さが、作風へと良い影響を与えている。「イデア」は、これまで作品に使い続けられた言葉であるため新鮮さや方向を見つけ出すのが難しいかもしれないと思った。
(ー)存在や魂の向かう先をテーマにしていると思うのですが、大きなことと小さなことが対比というよりも混在している印象があり、意識の流れがスムーズでなかったのかもしれません。疑問の投げかけなど、筆者そのものが持っているスケールの大きさを殺してしまった部分があるのではないか。
(ー)風景があと一歩で特別なものとして広がりそうな予感のある詩です。広がり切っていないため美しさの凡庸のようであります。
11780 : 汚濁 り霧 ('20/03/27 03:39:47)
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(一)人間の業や目を覆いたくなる在り方が、はっきりと言語構築の中で提示されている。改行の仕方も上手く、救いのなさが内実を発していた。
11767 : 夜が炙られても俺は痛くない キリン堂 ('20/03/18 15:00:34)
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(一)現象化された夜と比喩の混交が、歯切れよく進み切なさに溢れている。もう一歩のところで言葉が留まっている印象を持ってしまう。
11775 : 忖度と世論形成について 深尾貞一郎 ('20/03/23 00:08:52)
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(一)最終連は目を見張るものがあった。一連目とタイトルの説明に偏りすぎな部位は、再考できそうだ。
11782 : 不条理と憤怒 たこ吉 ('20/03/28 00:56:16 *2)
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(一)Twitterで話題になっていた落書きに触発された詩であり、その解釈は個性的である。ただ、途中だけでなく大切な最終連も他者の言葉がメインというのはどうだろうか。
11781 : あいす 湯煙 ('20/03/27 12:58:47)
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(一)短い詩であるが様々なものに対する批判や時代への危機感が上手く詰め込まれている。
(一)換骨奪胎された作品の流れが、奇妙に捻じってくる。「国」と情勢の結びを読み取ることも出来る稀有な作品。
11763 : 終り kale ('20/03/17 08:48:31)
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(一)とても惜しいと思う。作品の形式として面白いものとなっているのに、差異の部分の言葉が練られていない。大変、惜しい。
(ー)始めのうち楽しく読めます。変化が単語の部分にしか見て取れないため、だんだん目が疲れて来ます。単語の違いを見つけてはそこに意味を考えるなど、読者いての読み物という形式だと思いますが、この長さを考えても任せすぎかもしれません。
11772 : 蜜 田中恭平 ('20/03/21 18:46:10)
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(ー)形式はとてもかっこ良いです。紡ぎ方もお洒落です。滲み入るようなものが一つ欲しいところです。
11753 : 時の抱擁 キリン堂 ('20/03/12 16:42:27)
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(一)作者は納得しないだろうが、この詩は第5連からスタートした方が良かったのではないか。そう思うくらい第5連以降の完成度が高い。
(一)19世紀のヨーロッパ的なイメージが作品から浮かんで来た。自己自身の心を、どのように律していくのか。深く見つめつつ、言語を透過している。
(ー)丁寧な言葉の紡ぎ方を感じ取ることが出来ます。表現と心象の一致していないところか、装飾した言葉の多さか、どちらかも感じられて凝縮された感じがしないところもあります。
11768 : 麺麭は一ペンス 鷹枕可 ('20/03/19 06:50:11)
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(一)詩による前衛舞踏、あるいは演劇と言える作者の個性が今回も遺憾なく発揮されている。曲調が変化する最終連まで息つく間もなく読ませる技量と創造力を評価したい。
(一)「なぜ」の後の記号が、ほつれを生み出していて上手い。独自の世界を突き進んでいく姿勢と、力は並大抵のものではない。信じて進み続けて欲しいと思った。
11769 : 犠牲 ネン ('20/03/20 14:17:42)
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(一)社会的な犠牲、現在は犠牲の上に成り立っている。詩作品によって抉り出されていく内容は伝わりやすい。そこを分かりやすさに留めているのではないかと感じる。
(ー)突然始まっているこの文章の流れは、全体を表しているようで、視野は小さなところに纏まっている印象。読者の視野を拡大させるところまで行って欲しい。
11762 : 打ち下ろす槌に 天寧 ('20/03/17 00:20:29 *1)
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(一)心を殴ってくる感覚が文体と共に刺してくる。漢字のバランスや、リフレイン、改行の在り方など暴力と、それを受けたことのある精神が浮かび上げてくる作品である。
11750 : 日記(2011/11 の頃の ) 玄こう ('20/03/11 00:48:35 *4)
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(一)「2011」という記号は歴然とした輝けるものを、不安の象徴として、線引きされた象徴として渡してくる。生きるということを、ずっと振り返り確かめている作者の姿が佇立している良い作品だと思う。
(ー)思考そのものでなく、思考の走る様子がとても良く描き出されています。言葉も自由に羽ばたいているように見え、人の心を刺し、美意識の方へ引き摺るパワーがあります。
11737 : JOKER いまり ('20/03/03 06:00:35)
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(一)最終行など可能性を感じた。選考対象外になったことが残念。「投稿規程」やアナウンスを守って欲しいと思った。
11744 : ● 魔法のグリーンピース ● らどみ ('20/03/09 06:36:13)
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(一)ひょっとしたら面白く構築されているのかもしれないと思った。ファンタジーとして、また新たな言葉を選択していくと深みが増していくと思う。
11755 : 塩の柱 田中恭平 ('20/03/13 18:18:04 *2)
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(ー)リフレイン以外にも筆者にしか出来ない表現を創り出して欲しいと思います。
11764 : 存在 ぽらくん ('20/03/17 16:30:00)
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(一)言葉の綴り方が、まだまだ可能性を感じさせる。空行も含めて、独自の言い方はないか探っていくことが重要なのではないか。
11745 : ため息 陽向 ('20/03/09 17:32:57)
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(一)直接、書かれた思いやメッセージが多いため読みやすいが詩作品としての面白みに欠けているかもしれない。書いている内容は、共感もする。
(ー)真っ直ぐ切り込んでくる姿勢が良いです。ときに哀しみを感じる文章ですが、文章の向きを自分に真っ直ぐ切り込んだ結果の文章にしてみることで同じ主張が活きてくるであろうと思われます。
11752 : テラリウムの夜 /La nuit terrarium kale ('20/03/12 03:18:14)
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(一)軽妙かつ幻想的な一編だが、全体を通してみるとイメージがぼやけている印象がある。独特の持ち味を維持し続けてほしいと感じた。
(一)空行も含めて、静謐さと動的感覚が作品から発火している。新たな領域へと繋がっていく力のある作品である。
(ー)美しいイメージが言葉によって完全に炸裂しています。リズムも綺麗です。あとは意識の中へ人を没頭させる何かが欲しいと思います。描写だけのスタイルと何かを表そうとする拮抗を感じます。
11742 : (無題) コテ ('20/03/07 06:19:43 *5)
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(ー)言葉そのものより構成で読ませる技を持たれていると思います。言葉のからくりをもっとしても良かったのではないか。終わりの方では必死さを感じそれが文章に力と味を加えているのですが、読者の目を後半まで惹きつけられるかどうか。
11759 : 小さな告白 たこ吉 ('20/03/16 23:16:12)
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(一)頭の中で操作する小さな宇宙人や入れ子細工の構造など、「メン・イン・ブラック」を思わせるユーモラスな描写。子どもの頃に誰もが経験する「私は一体何者なのか」という問いや世界への疑問が、懐かしい感覚と共に思い出される。
(一)子どもの時に考えていたことは、大人になってからも身体感覚を伴って続いていきます。文章に記号を加えながら、時間を往還していくことに成功しています。
11758 : 朝、大聖堂の素描を持って。 NORANEKO ('20/03/16 14:12:09)
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(一)言語が横滑りしていき、そして再構築を成していく。言語芸術のプラスティック加工が為されている貴重な作品である。
(ー)読み手の時間を経過させるために書かれた文章のような感触があります。ただ
これを眺めているだけで時間が流れてしまうくらいの筆力がありますが、感覚に訴える類のものではないのか、掴み所の難しい作です。
11757 : cry so radical 白犬 ('20/03/16 11:56:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200316_422_11757p
(一)「衣服を剥ぐように/銀紙を剥いて/チョコレートを舐める」や「意識を出産したいと思う」等の表現が個性的かつ斬新である。最初から最後まで一気に読ませる熱量と技術を感じた。作者の個性が剥き出しになった力作。
(一)諸刃の剣のように、まだまだな部位だと思われる部分が独自の詩情を引き出している。上質であり、そして繊細である。上手くなり過ぎると、この繊細さが失われるのか、それとも先へと進むのかを知りたいと思った。
(ー)深い苦悩の時間を感じると同時に、自らの飛躍出来るポイントが掴めない時間そのものの表現のようにも感じられます。
11746 : 王様 ネン ('20/03/09 22:46:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_326_11746p
(一)薄汚さが描かれている。人間の根底を見つめて描き出すことは、非常に難しいと思う。もっと汚さを前に押し出しても良いように思える。
11751 : 冬の花火 かわせみ ('20/03/11 16:22:07) [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200311_351_11751p
(一)人間の怒りや諦観が、浮き上がってくる作品である。分かりやすい比喩を用いて最後まで読ませる行中の詩情を、上手く読み手の中で発露させることに成功させている。
(ー)言葉と意味から解き放たれて感覚を言葉に替える方法について模索すれば、この作品を書こうとしたときの筆者の本当の姿が現れ、作品は高みに昇るだろうと考えました。
11747 : 閉塞に慣れ過ぎて 夢うつつ ('20/03/10 00:10:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_327_11747p
(一)色々と盛り込みすぎて全体的なまとまりに欠けているが、新しい表現を模索する姿勢は評価したい。
(一)この場に投稿されていることも含めて重要な意味合いを持つ作品である。「詩」や「凡庸」などの言葉が使われていることがメタ的に働いている。
(ー)/の使い方などとても上手ですが、それに頼っていないときの方が文章が締まっています。/を使用している間は普通の文章で!を使用するときに感情のような部分がもっと強烈に来るようで良いと思います。基本的に上手です。
11740 : ソナチネ 鷹枕可 ('20/03/04 06:25:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200304_254_11740p
(一)作品を読み終わった後で、作者の名前を見て驚いてしまった。出来は良いと思うが作風としては、独自の良さが失われてしまったように思える。これまでとこれからの良い部分を、もっと活かしあうことが出来るのではないか。
(一)自然な始まりからそのまま止まらずに滑らかに言葉が進んで行き、リズミカルに情景やメッセージが流れ込んできます。普段とても難解な戦争の中にいる詩を書かれるのですが、間にこのようなものが入っていることによって理解度を上げる効果がありそうです
11735 : 奇跡 kei ('20/03/02 09:32:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200302_233_11735p
(一)言葉の観念が直情的に書かれている。独自性を持って単語の選択を行っていく必要があるかもしれない。
11749 : go down like a lead balloon アンダンテ ('20/03/10 23:06:03)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_337_11749p
(一)過激な言葉から始まるため、それに留まるのではないかと危惧したが民謡を挟み込むなど広がりを持たせることに成功している。
(ー)読み続けられる自信はありませんが、中で素晴らしい一文に出会うことがあるので読んでしまいます。
(ー)始まり方と世界観の設定、勢いなど完璧だとおもいます。文章の終わりに近付くにつれ意味が破壊されてきましたがそれをどう評価するか難しかったです。
11748 : ビジョン kei ('20/03/10 17:00:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200310_334_11748p
(一)硬質な文体が眼を惹く。しかしカタカナの使用によって、作品のバランスが崩れている。
11741 : わずら ひ、 湯煙 ('20/03/07 03:53:22 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200307_268_11741p
(一)詩作品としての表現が工夫されており、特に最終2連で描かれた儚さのイメージは読む者の感情を激しく揺さぶる力を持っている。
(一)凝集性を、より意識すると高い位置に行く作品だと思う。言葉の分断と接着に独特の力が働いている。
11743 : 詩の日めくり 二〇一七年十三月一日─三十一日 田中宏輔 ('20/03/09 00:04:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200309_314_11743p
(一)長さが気にならない優れた詩であり、詩論であり、エッセイである。
(一)十三月がある日にちは豊穣であり、不可思議で何よりも詩的である。引用や生活をコラージュしていく作者の集大成のような作品である。
11734 : 詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日 田中宏輔 ('20/03/02 00:00:55 *4)
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(一)日記や覚え書きでありながら詩としてのクオリティーを維持している限り、優良に選ばれるべきであろう。
(一)書評の部分も切ない詩情を孕む、形式の奥義に魅せられる。始まりの緩やかさから、中途の膨らみが来た時に震えるほどの光を握る。
11739 : 表裏 黒羽 黎斗 ('20/03/03 14:46:06) [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20200303_248_11739p
(一)考え抜かれた言葉と技法が最後まで息切れすることなく、見事なモニュメントを構築している。
(一)完成を前に出しながら、等身大よりも大きなところで書いていて、それが良い効果を生んでいる。()などの記号の意味を考えながら、最終連、最終行までの効果を更に意識に置くと変化していくと思う。
11738 : 大人システム まひる ('20/03/03 09:25:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20200303_245_11738p
(一)視覚的構造に拘りすぎて文章がやや作為的になってはいるが、詩作品としての純粋な面白さがある。
(一)作風として悪くないと思った。その上で、内容を磨く必要がある。面白いので、どんどん書いていって欲しい。
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