●2017年9月分選考雑感
7.9920 : 扉 朝顔 ('17/09/26 20:39:31)
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(一)よくあるものかと思ったら、最初の連で裏切られました。何が救いなのかよくわからないけれど、確かに「扉」を感じるという点で秀逸でした。
(一)これまでの作風と違い、明るく救いが埋め込まれあ主題の作品です。明るい作風だと、もう一歩と思ってしまう不思議さが残りました。
37.9880 : 陽の埋葬 田中宏輔 ('17/09/04 04:49:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170904_040_9880p
(一)もう文句のつけようがない。静かにゆったりとした語り口だが、その切っ先は鋭い。命令口調の強い言語が自分に向けられたのか読者に向けられたものなのか。
2.9871 : contour 完備 ('17/09/01 00:53:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170901_952_9871p
(一)静謐さと動的心の軸が合わさりながら詩情を昇華していく手法の上手い作品だと思いました。短い詩なので、もっと言葉の多さにも気を付けた方が良いのかな、とも思いました。
個人的には、ニ連目の「あり」と三連目の「ほどの」は本当に必要なのか疑問に思います。また、ニ連続けて二行目が「魂」で始まること、わざとなのは分かるのですが、ここは差異を入れてみても詩情が広がっていくと思いました。平易な言葉を選択し、最後も凝らない綴りを選択しているのに読後に学ぶものが浮き上がってくる作品です。もっと推敲しても良いのかな、と思います。傑作の原石に思えました。
9.9886 : 愛する事 TURU ('17/09/05 13:10:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170905_069_9886p
(一)良い作品ではあるのですが一行詩として切れがもっとあっても良いのではと感じます。
12.9905 : ワーグナーとマーラーの抱擁 みっちー ('17/09/13 14:40:39) [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20170913_217_9905p
(一)体言止めがユーモアさを増していっています。もう少しリズムを壊しながらでも面白かったかもしれない。
16.9881 : 食べます。 maracas ('17/09/04 17:36:32)
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(一)音の流れが綺麗で、まとまりが良い。題材を別のものにしても良いかもしれない。
(一)削りまくって磨きまくった単語が、イメージを濃密に湧き立たせています。
句読点で間仕切られ、淡々と並べられたイメージにはミニマリズムを感じます。
11.9912 : レクター ネクター 紅茶猫 ('17/09/21 16:30:44 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170921_288_9912p
(一)丁寧に丁寧に自分という媒体を見つめられたのだと思います 。
柔らかく優しく、そして強固に立つ自我の一片に触れられる良い作品です。
6.9904 : 星月夜 kale ('17/09/13 05:56:05)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170913_213_9904p
(一)言語の滑りが心地よい。非常にコンセプトが、はっきりしているので芯がある。
13.9910 : mirage 完備 ('17/09/18 00:01:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170918_261_9910p
(一)作者は、ひたすらに上手い。日々の中にある詩情を見事に紡ぎ出している。作品としての構成も見事。
7.9893 : 秋 北 ('17/09/08 05:21:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170908_152_9893p
(一)言葉遊びが効いており童心を大人の輪郭から見出していく不思議な詩情を出していくことに成功していると思いました。
聴覚に訴えかけている作品なのに、イメージを現出させて断片的に見えてくる生と死までの道のりを風景の豊饒さと共に提示していきます。意味を捨て、とある言葉への近接の仕方が丁寧です。最後のオノマトペは更に崩していても面白みが増したのかもしれないとも思います。
音韻やリズムに気を取られテクストとして躓きやすいつくりの作品なのに、仕上げ切っていて、その先さえも突き付けている強度を思いました。
3.9916 : 信仰告白の避難 鷹枕可 ('17/09/23 09:51:24)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170923_299_9916p
(一)自分の作風が出来上がっていて探求している方の作品が伸びあがっていくのを読むのは勉強になります。
12.9911 : 夜に狭い部屋の中で ゆあさ ('17/09/18 21:02:35) [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20170918_268_9911p
(一)オノマトペの綴りが詩情を高めています。作品として高い状態にあると思います。
11.9884 : 革命 芦野 夕狩 ('17/09/05 04:17:37)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170905_062_9884p
(一)作者は、ひたすらに上手い。憑依していくような構造が読み物としての強度を獲得していきます。
12.9919 : 産業道路のコンバーチブル atsuchan69 ('17/09/25 19:31:36 *1) [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20170925_323_9919p
(一)言葉の綴り方とスピード感が、これまでの作品と全く違って一段階上のものとなっています。
凝縮されたスタイリッシュさが見事。
10.9918 : 恋の詩 霜田明 ('17/09/25 18:42:38 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170925_321_9918p
(一)書きたい方向性に、しっかりと作品が書けているのが分かります。少し先が読めてしまう部分があるので、
捻りを加える必要性があるようにも思えます。
4.9891 : サラバ彼方 郷夏 ('17/09/08 00:03:08) [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20170908_148_9891p
(一)研ぎ澄まされた緊張感が素晴らしい。リズムに流されている感もあるので、もっと崩していっても良いとも思う。これから、ずっと読んでいきたい作者。
(一)形と言葉がうまくかみ合っていました。
9913 : ジライグモ アラメルモ ('17/09/22 00:42:59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170922_293_9913p
(一)粘度を保った作品の流れが非常に良い。ニ連目の破壊の部位は、あまり上手くいっていないようにも思える。独特の世界観なので、これからも読んでみたい。
9899 : 紙の本という文化は、地球上で最も奇妙なビジネスの一つである。(未完成) kaz. ('17/09/11 07:59:15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170911_186_9899p
(一)未完成にすることで完成する強さがあります。
15.9902 : SCALE/STRAWあるいはWIDE/ZOOMの描写 失意夏雪 ('17/09/12 00:11:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170912_197_9902p
(一)かなりのスピード感とザッピング感。作者の中では一番よいです。ニ連が共振を持ち高めあうと更に面白いと思いました。
9.9917 : アレチヌスビトハギ 北 ('17/09/25 00:28:15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170925_318_9917p
(一)言語の雪崩が抜群に上手く列としての抜きんでた詩的乖離を逆転的に獲得していっています。最後のオノマトペを更に短く言語提出出来ていたら、年間に食い込む作品となったのかもしれないと思います。
17.9895 : 秋の詩 霜田明 ('17/09/09 17:55:35 *25)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170909_165_9895p
(一)きれいでした。このきれいさというのは、貫くのが難しいものだと思います。
13.9878 : 正当化の交点 失意夏雪 ('17/09/02 01:33:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170902_992_9878p
(一)この作品はイメージした作品像へ作者自身が最も接近できたのではないか、と思えました。通底している文学への希求が見えるようでした。気になったのは2連目とタイトルです。タイトルは一行の詩です。どうも本文の詩に追いついていないのではないか、と思ってしまいました。2連目は1連目に比べて妥協してしまったのではないでしょうか。もっとリズムと単語選択を研いでいけたように思えます。もう少し推敲しても良いと思います。
3.9879 : ドイツ・イデオロギー 无 ('17/09/02 11:50:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170902_997_9879p
(一)メリハリが効いていて上手い。詩人は出さない方が広がりが生まれたと思う。
8.9889 : 浅き 夢見し よるの ('17/09/06 01:45:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170906_106_9889p
(一)書き始めの感覚が際立っています。実は本当に上手い方なのではないか。
14.9869 : 「新説アリとキリギリス」、「過労」、「断絶」三編 TURU ('17/09/01 00:00:27 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170901_949_9869p
(一)三篇が上手く合わさって作用している。ただし想像がつく範囲ではある。
18.9876 : 拇指 sonetira ('17/09/01 20:38:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20170901_980_9876p
(一)十分、気になる作品でした。ただ、その先が読みたいです。ニ連目は果たして必要だったのだろうか。
(一)ゆっくり迫ってくるような重たさを感じました。何度か読み返しましたが、よいです。それだけに、もう一つ深みがあれば、と思います。
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