文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

●2019年4月分選考雑感(Staff)

2019-06-07 (金) 03:42 by 文学極道スタッフ

11193 : 幻を信じよう  黒羽 黎斗 ('19/04/30 12:41:56)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190430_792_11193p
(一)これからが気になる作品である。現時点から言語に磨きや飛躍、比喩の上手さを獲得しているため今後が楽しみである。
(一)詩人でなくても伝わる言葉で詩的解釈が必要な表現もあり、世界観にも統一感があって読み易い仕上がりになっておりました。リフレインのパターンが変わるところも飽きが来ないように上手く運んでいると思います。

11152 : Needles  アルフ・O ('19/04/06 00:49:51 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190406_523_11152p
(一)この作者の作品を読んだときのエモさは、「アニメやゲームのキャラと良質の音楽をミックスした良質のMAD映像」を観たときのそれに近い。あるいは作者自身がそうした映像作品やコミックスや音楽などで感じたものを、詩というアイテムで再現しようとしているのではないか。作者の詩を読んだ時の高揚感は、「攻殻機動隊」において草薙素子が使用する電子ドラッグのようなものかも知れない。
(一)毒が強い作品である。詩情は感情の偏向により倍加されていく。
(一)もっと衝撃的であって良いスタイルですが、効果的な言葉の使い方をしており、安定感もあります。クサくなりがちな感情を敢えて強く押し出しているところに好感が持てます。

11166 : 解決をしたい私  イロキセイゴ ('19/04/11 22:58:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190411_575_11166p
(一)不条理劇のような展開に興味を引かれたが、少しイメージの風呂敷を広げすぎている気がする。職員室にぎっしり詰め込まれた教師たちと、バレーボールをする生徒たちの対比だけでまとめた方が良いのではないかと感じた。
(一)非常に美しいです。また、一連だけ形が異なるのが、生きていると思います。

11192 : (無題)  sibata ('19/04/29 11:02:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190429_787_11192p
(一)連想からの飛躍が見事である。
(一)時代を新しくし過ぎず、戦争後の荒廃した、リアルな近未来を感じさせるようなシーンの描き出し方が上手です。感情的になり過ぎずに希望を表現できています。

11188 : 環礁  水漏綾 ('19/04/27 02:04:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190427_761_11188p
(一)ずれて落ちたコンタクトレンズから、連が進むにつれて変化していく視覚をメインとしたイメージが心地よい。イソギンチャクとクマノミの共生関係へ持って行く流れも自然。さらに「日常を喜とした痛み」というフレーズには、目からコンタクトレンズではなく鱗が落ちる思いがした。
(一)短いなかで、きっちりとイメージが伝わってきます。

11178 : 砂場均し  南雲 安晴 ('19/04/19 06:14:38)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190419_695_11178p
(一)前半、美しかった。最後の結論や思ったことや比喩の先を言ってしまうことは本当に必要だったのか疑問に感じた。

11187 : 文学に包囲されている。  いけだうし。 ('19/04/26 11:12:12 *1)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190426_753_11187p
(一)一読して森見登美彦版の「山月記」を連想した。ジャニス・ジョプリンの幻の曲ではないが、生きながら文学に葬られようとしている語り手が書き続けることによって生きていこうと決意する。しかし彼にとってはその決断すらも、どこか気恥ずかしさを伴っているように見える。書くこと、書き続けることの意味について考えさせられる。
(一)「文学」へ比喩を大きく作用させていくことに成功していると思う。熱量が素晴らしい。粗削りなため「文学」という言葉を別なものに変えても良かったのかもしれないとも思う。
(一)文学のことばかり考え、何度も何をどう言い表すのかばかり考えてしまうという情景が描かれています。読み手を交錯させるところまで陥れても良かったと感じます。
人の目を気にしている語り手の姿が浮かび上がっている箇所があり、必要あるか読んでいて迷いがありましたが、最後の正直さも文学しておりました。

11190 : 先生  夢工房 ('19/04/27 17:41:21)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190427_779_11190p
(一)ピュアで良い感覚があるのですが、言葉の上手な使い方を覚えてしまっていることで情感が削がれてしまっている部分がありますので、言葉も純粋な、子どもの言葉のような方向へ磨いていくと、この詩の場合は輝くのではないかと思います。

11189 : 記憶ソーシツ探偵/犯人はオレだ  ゼッケン ('19/04/27 17:12:58)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190427_777_11189p
(一)エンターティメント作品として優れており面白い。タイトルに全てがあるのに読み込ませる部分がある。
(一)翻訳的で劇場型の文章。伝えることをやめない、その表明をかなり直に読者に語りかけていますが、謎めいた設定が功を奏しているかの部分については判断が難しかったです。

11184 : 前に投稿したもんだけ  玄こう ('19/04/24 22:45:33 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190424_740_11184p
(一)もう少し波があっても良かったかという感想を持ちました。
最終連の興奮状態が非常に好ましいのですが、冒頭から続いていた父との芸術についての話からの繋げ方にスムーズに乗れない感覚がありました。

11154 : 帰り道には長ネギが顔を出した買い物袋を下げて近所を歩いている  ゼッケン ('19/04/06 11:24:50)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190406_525_11154p
(一)ストーリー展開が巧みで読み飽きない。息子が父親の秘密に気付いた理由に説得力があり、荒唐無稽な物語をすんなりと受け入れて楽しむことができる。語り手だけでなく冷蔵庫を使う家族の、特に父親と母親の愛情が無駄のない筆致で描かれている。ブラッドベリの短編を読んだときのような、切なくも温かい余韻が残った。
(一)笑わせたり、内容的に興味を引き続けるということが、技巧だけでなく文章の中に情感を漂わせることでも成功していると思います。発想も面白いです。

11148 : 地元  コテ ('19/04/03 10:14:36)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190403_477_11148p
(一)エッセイに近い語りでした。小っ恥ずかしい気持ちやエピソードにもっと力を注いで味わい深さが増すのではないかという印象がありました。

11185 : 海へ  山人 ('19/04/25 06:12:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190425_745_11185p
(一)その昔、「私は貝になりたい」というドラマがあった。「生まれ変わったら、深い海の底の貝に」なりたいと望んだ主人公は、おそらくこの詩のような貝を想像していたのかも知れない。深い海底にも、テトラポットに波が打ち付ける海面近くでも、それぞれの厳しさがある。最終行の「貝の声」とは、大ハマグリの作る蜃気楼のように聞く者たちを惑わせるのではと夢想した。
(一)一文一文の強度が大きい。
(一)読んでいるうちに読み手がイメージを自分の中で発展させることを促せています。コミュニケーションや心を開くというテーマでメッセージも強く、伝えたいことがしっかりと映像になって浮かんでくるように言葉を連ねてあります。

11186 : never  山本芳香族 ('19/04/25 19:06:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190425_748_11186p
(一)表現の仕方の中で単語のチョイスやスタイルが前面に押し出されているような詩です。内容的には読み切ることが出来ませんでした。

11153 : 消失点  水漏綾 ('19/04/06 09:05:37)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190406_524_11153p
(一)良い意味で書き慣れている感じがある。「スーパーカー」や「割れた卵」など、陳腐になりやすい言葉を上手く活用するセンスも良い。描かれている世界の構造がしっかりしており、独特の質感も伝わってくる。
(一)音が綺麗であり、その先にある風景たちの構成が見事だと思う。惹きこまれた。
(一)構成が完璧です。表現のバランスも良いです。
(一)カウントの部分を読み切ることが出来ませんでしたが、一連目気持ちの表れが非常にスムーズで感情に訴えかけるものがありました。別れや記憶から消えてしまうことを示唆するような内容の中で「あの子」に対する深い思いが表されております。

11182 : 詩は時代に産まれ時代に死ぬ らしい  空丸ゆらぎ ('19/04/22 21:46:07)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190422_735_11182p
(一)ごちゃごちゃと考え、考え過ぎている人間の姿がもう少し表れていても良いかなと感じます。書いているうちに詩の意識よりも論じる意識の方にシフトして行ったのではないでしょうか。

11181 : 屈折率  霜田明 ('19/04/22 00:43:52 *53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190422_727_11181p
(一)年輪を重ねていくことで書けることがある詩作品の凄さに圧倒される。死という繊細な材料に向き合った力が漲っている。
(一)繰り返されているオリジナルの部分の素朴で言葉に出来ない何かを言い表しているようなところが大変に良いと感じますが、引用の素材の良さをオリジナルの部分で超えられていない感じを受けます。

11169 : トワイライトアテンダント  ゼンメツ ('19/04/13 05:35:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190413_618_11169p
(一)ありふれた題材であるが故の普遍性を利用して、語り手の記憶が読み手の中へ溶け込んでいく。誰もが通り過ぎてきた道、あるいは通り過ぎてきたように思える道。見上げた夕暮れ時の空の色も、そこに浮かぶ雲の形も、その時に感じた想いも、すべてが読み手の記憶へと変換される。それぞれのビジョンは違うけれど、確実に胸をつらぬく甘い痛み。それは技法の勝利だと考える。
(一)大人になっていくための過渡を上り続けて、ふとした合間の虚しさ。共感を持って読んだ。
(一)話し言葉を砕けた感じにすることで堅苦しさを感じさせず読み易くする工夫が為されています。この工夫によって情感が削がれている感もありますが、この語り口には可能性を感じます。

11179 : 点  黒髪 ('19/04/19 19:03:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190419_700_11179p
(一)「お菓子」が出て来た時点で成功した作品に思える。タイトルが秀逸。後半は、もっと高められたかもしれない。
(一)確実に技術を上げて来ているのを感じますが、次のハードルに差し掛かっているのも感じます。上手く言葉にできない部分が不器用さで表現に繋がっていた作風から、また発展できるところに来ています。

11163 : 悪口の詩  霜田明 ('19/04/11 12:55:19 *63)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190411_569_11163p
(一)優良にするか、どうかで迷った。出来が良いと思う。ただし長さを、もっと長くしたり短くしたりして可読性を上げることが出来る作品にも思えた。
(一)自分を見つめれば無条件に褒め称えることの罪も存在する。そのことを表現しようとする着眼点は良いと思います。この時の違和感を更に文章として文字を連ねて行くのでなく、筆者の感覚や気持ちに置き換えて表現に変えると興が乗ると思います。

11180 : 3  鴉 ('19/04/20 02:07:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190420_708_11180p
(一)作品構成と単語の出し方が非常に面白く、苦痛をも出していく作品。皮肉が効いているような作品にも見え、それこそが技法の凄さだと思う。心と直結した作品である。
(一)ビートニクに影響を受けた伝説のロックシンガーのようなスタイルの文章です。
強烈なワードが並ぶのですが、全体の印象としては弱めに留まっている感じが否めません。如何しようも無い人間の生への執着が生々しく表されるとスタイルも生かされてくるのではないか。

11158 : 虚のないもの  コテ ('19/04/08 13:52:00 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190408_547_11158p
(一)次々に炸裂するイマジネーションが痛快だが、バロックに関する描写にもどかしさを感じてしまうのが惜しい。
(一)情景の描写が上手いため、ここに感覚の言葉が入ってくれば更に強くなるのではないでしょうか。悪夢的な雰囲気があり、描写の仕方の印象も手伝って、映画の「マルホランド・ドライブ」を思い出しました。

11176 : gear  山人 ('19/04/18 05:37:38 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190418_678_11176p
(一)言葉に力があります。「道具」へのまなざしがとても真剣だと感じました。
(一)道具の擬人化をする方向へ絞るならば、もう少し面白く出来る方であろうと思います。道具を道具として描くならばそのことの哀愁や命のないものにも示される愛着を明確にすることでもっと効果的に表せるであろうと思います。

11172 : 寸借  屑張 ('19/04/15 06:57:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190415_641_11172p
(一)映像がつながらず、言葉の関連性を感じにくくなっているのではないかと感じます。表面的にはバラバラでも無意識の中で根底が繋がっているような表現が欲しい。

11147 : 模倣  ネン ('19/04/02 21:38:51)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190402_465_11147p
(一)言葉は簡単に使えるというメリットがあるんですが、それだけに感じてないことも思ってないことも言えてしまい、その危うさを感じます。実感の湧く言葉が増えてくれることを期待しています。

11157 : Smells Like Betrayer.  アルフ・O ('19/04/08 12:44:20 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190408_546_11157p
(一)作品全体に流れるヒリヒリした緊張感が伝わってくる。英語やカタカナの使い方も単なる装飾やハッタリではなく、きちんと効果が計算されている。
(一)エスプリと遒気効いた作品である。独自の世界を突き進んでおり、この作品でしか出来ないことを効果的に行っていると思う。
(一)表現・文学について語っているようにも読めます。前提のない状態で読むとわからない話になっている箇所があります。

11162 : かなわない  みちなり ('19/04/10 14:37:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190410_556_11162p
(一)出だしはとても良かったが、もう少し圧縮した方が引き締まったのではないか。平仮名にすべきだが漢字のままではと思える部分も気になった。しかし平仮名の部分はどれも光って魅力的である。
(一)一行目が良かったです。とても平凡な箇所もあるのですが、全体として見ればそれも良いかと思います。
(一)歌うことと書くことを比較し、感覚までは再現できないことへのもどかしさを凡庸な言葉で書き表してあります。凡庸ではありますが、思考の跡が見られ、文脈のおかげで最後の言葉が潔い印象になっています。
(一)心情の吐露のようなものが続いていますが、上をすっと通り過ぎていくような軽さがあります。深くしつこく胸に染み付く表現があると印象が強くなるのではないか。

11173 : オセロ  紅茶猫 ('19/04/15 10:34:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190415_642_11173p
(一)紙面などに載っているとそれなりにお洒落な文章を書ける方だと感じます。これに加えて、情感の香りのする表現まで高めて欲しい。

11160 : 過誤  卍 ('19/04/09 11:21:05)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190409_551_11160p
(一)読みやすく文中に自己が投影されていくことが分かる。最後もう一ひねりあっても面白かったのかもしれない。これでも十分、面白いとも思う。
(一)お話として楽しい仕上がりになっています。呪われているという設定は突拍子のないものですけれども、人が罪で罰されているのかという思考に移って行って素直さに繋がっていきます。

11170 : わたしがミイラ男だったころ  帆場 蔵人 ('19/04/13 23:43:04)
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(一)顔の包帯を解いていくと中は空洞という透明人間の映画を連想させるが、この詩におけるミイラ男は本当に空っぽで肉体がない。そもそも彼にとっての肉体は、包帯を巻くためだけの存在であった。そして包帯が解かれた今は何もない。ただ残っている熱や痛みや痒みといった感覚だけが、彼にとって生の証なのである。人の存在や生きるという意味について考えさせられる寓話的な詩。
(一)分かりやすい比喩が立っている。この後、作者がどうなっていくのか気になっている。
(一)ミイラとゾンビが混じっているようなところは面白さとして捉えられるか。生きているからこそ感じる苦しみを死者を使って表現しています。詩人として包帯しか見えていない人たちに、見えないはずのものを見せて頂きたいと感じます。

11159 : 舞姫。  田中宏輔 ('19/04/08 15:12:35 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190408_548_11159p
(一)作者の他作品ともリンクする大長編詩。「舞姫」や「リゲル星人」といった単語が解剖台の上で劇的な出会いを果たし、SFとも21st Century Schizoid Manの妄言とも解釈できる不思議な世界を構築している。「死んだ父親に、自殺した母親のことを報告する」は、同じ月に投稿された「陽の埋葬」を連想させる。このサイトにおいては少数派だろうか、もし作者の作品を読み慣れていない読者がいたら、作品中に登場する作者の名前を自分のものと置き換えてみると面白いかも知れない。
(一)圧巻としか言いようがない。途中のおならのオノマトペなどユーモアも十分に盛り込みながらの作品。

11141 : imaginary  完備 ('19/04/01 07:46:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_439_11141p
(一)いつもながら完成度が高いが、「シ」という表記はすでに鮮度を保てなくなっているのではと思う。しかし全体的な完成をからすれば気になるほどではない。最終連は文句のつけようがなく、特に最後の2行が哀しいほどに美しい。

11155 : 統一選挙  星野純平 ('19/04/08 00:51:15 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190408_544_11155p
(一)思想を表すのにもう少し覚悟が決まっているとカッコ良い詩になったのでは無いかと思います。

11156 :  橋  ( 詩人 林俊 へ の オマージュ )  玄こう ('19/04/08 03:41:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190408_545_11156p
(一)「立ちては」という言葉で引っ掛かりを感じました。
哲学が立ち上がりそうな寸前で立ち上がってこないもどかしさがあります。

11167 : 歩行と舞踏  atsuchan69 ('19/04/12 06:39:53)  [Mail] [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20190412_585_11167p
(一)プラスティック加工された言語の圧が見事であり平面的な立体を創出している。「がががが」の部位が上手く印象を残している。
(一)文章自体が一定の面白さを保っていますが、一行目の細やかさが持続しているともっと濃密な詩になるのでは無いか。

11164 : 88888888888888888888888888  泥棒 ('19/04/11 20:58:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190411_570_11164p
(一)親父ギャグの問題化を輪郭を立てて発していく。面白さがある。エンターテイメントに関する上質さを知り尽くしている。
(一)鬱屈したものが表されてはいるものの、大勢の人が求めるような形にはなっていないように感じられます。

11151 : 隅っこに橋がかかっていた  空丸ゆらぎ ('19/04/05 22:39:45 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190405_521_11151p
(一)橋を渡らず川を下る。
意表を突こうとする試みがある程度成功しています。
三匹の子豚の話と重なるところがありますが、勢いを感じさせる筆致を評価します。

11149 : 犯共  屑張 ('19/04/03 19:51:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190403_482_11149p
(一)イメージの連鎖が続いていく。終わることのない永遠を垣間見せていく爽快な作品。
(一)話者の生活の一部を素材に切り取って読者との距離感が一気に縮まります。全体の文章の印象が役に立っており最後の単純な呟きが効果的に響く構造が出来ています。

11145 : 宣誓  まひる ('19/04/02 05:57:16)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190402_457_11145p
(一)温かさが輝いている作品。比喩の跳躍を思い切って、もっと先を掴んでも良かったかもしれない。

11140 : 生活  山田はつき ('19/04/01 04:49:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_434_11140p
(一)良い詩作品である。古いモチーフと書き方が現代社会にマッチしてしまっているというプロレタリアの悲しい復権に見えます。

11142 : 誕生日  星野純平 ('19/04/01 12:25:17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_440_11142p
(一)リズムが良すぎる部分が引っかかってしまった。破調を組み込んだ先に広がる作品に思えた。
(一)この言葉の切り方の絶妙なカッコよくなさが印象的でもあります。単語選びがパワフルで一つのスタイルになりそうな特殊感があります。

11146 : ひとつのロマンス  鷹枕可 ('19/04/02 17:35:00)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190402_462_11146p
(一)硬質な独自の世界が確立していっている。タイトルに裏切りもあり面白い。
(一)少し美しすぎたかもしれないという印象があります。

11144 : ラズベリー  泥棒 ('19/04/01 22:16:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_445_11144p
(一)比喩を意地悪く使おうと爽快に跳ねています。もう一展開あると。

11150 : 縛るほど愛が生まれる  黒髪 ('19/04/04 00:41:49)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190404_484_11150p
(一)やりたいことは物凄く良くわかる。そのため文章量などの見直しなどが必要に思える。
(一)読んでいて気持ちのいい作品です。突き抜けたところはありませんが、一貫して関係性について表現できています。
(一)口語的に書いてある部分はノリが良くなっていてリズミカルです。突然これが始まると印象が強くなるのでは無いかと思います。説明的な部分を省いてみると面白くなります。

11139 : 陽の埋葬  田中宏輔 ('19/04/01 00:47:32)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_431_11139p
(一)死んだ魚や鸚鵡の骸骨が話をする世界でも、死んだ父と母は語らない。それは当たり前のことなのだが、実は話せないのではなく話したがらないだけなのではないか。この詩が終わったその後で、受話器の向こうから死んだ母の声が聞こえてくるかも知れない。そんな奇妙な感覚に陥る、不気味だが独特の美を感じさせる作品。
(一)瑞々しさと詩情の昇華が見事である。反復と差異の力が光る。
(一)三連目が特に良いです。現代で「電話」を上手く使うのはなかなか難しいと思いますが、それができています。

11143 : 私だった  イロキセイゴ ('19/04/01 22:11:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20190401_444_11143p
(一)言葉の跳躍が面白い部分を保っている。今一歩のところまで来ています。
(一)ギリギリのところで不条理な文章とイメージが繋がリマセン。文章との境目でもう少し一つ一つに強烈なイメージを湧き立たせるセンテンスがあれば不条理へ持っていけるのでは無いかと思います。

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