文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

●2018年8月分選考雑感(Staff)

2018-09-30 (日) 00:14 by 文学極道スタッフ

10650 : The Great Gig In The Sky。   田中宏輔 ('18/08/06 00:02:08)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_527_10650p
(一)短さと言葉のソリッドが秀逸な名作なのではないだろうか。
(一)引用だけできちんと詩にするだけでなく表現にもできるこの知識量と絶妙な言葉の抜き出し方は他者に簡単に真似できるものではありません。読み物としての面白さをきちんと追求できているプロの方であると感心しますが、誰にでも出来ると他者が舐めてかかると惨憺たるものが増えてしまうという簡単な予測を含めて今回◯一つです。
(一)本文だけを読ませて、これが引用詩であることを見抜ける人が何人いるだろうか。他者の言葉を完全に自分のものとする技量は、よほどの読書人でなければ手に入れることができないだろう。

10648 : Living  宮永 ('18/08/04 20:27:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180804_379_10648p
(一)単語レベルでの言葉の選択に隙がない。静かな緊張感を伴う展開からの最終連が特に美しい。
(一)情景の描写やもう少しパンチが欲しかったという欲で、実力自体では優良なのですが、次点です。
(一)作品を毎月、読んでいて思うのは短い正統派の詩のハードルの高さです。この作品は、それらのハードルを越え家族性を詩情へと昇華しきれています。

10660 : にがい いたみ  田中修子 ('18/08/07 11:05:37 *8)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_702_10660p
(一)非常に上質な言語世界と危うさを孕んだ情感が読み手を先へと連れていきます。作者は何故こんなにも作品に人間を反映できるのか。
(一)技巧的な面だけでも優良レベル。各行の字数的制約を感じさせない圧倒的な表現力。

10697 : 死の糧  鷹枕可 ('18/08/30 19:35:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180830_378_10697p
(一)言語世界を構築していく中で自分の作品の方向性を確固として打ち出していきます。長さなどが丁度よく詩情の立て方を上手く作用させていっています。
(一)タイトルと死に直接纏わるフレーズには死生観を反映させる強目の表現が生きていますが、最終的な視点と構成が手垢の付いた表現に落ち着いてしまった感が否めません。
(一)この詩人も独特の美意識によって構築された文体が、強烈な個性を発揮している。後半の転調と最終行は見事。ただし読み手を選ぶ作品でもある。

10649 : ルイーニの印象  鷹枕可 ('18/08/04 21:35:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180804_382_10649p
(一)作品を見て作者が分かる稀有な作り。どんどんと上手くなっており、詩作品の信念を発していることが分かる。最近、良作続きであり勉強になる。
(一)一見すると古風に思えるが、実際は古いスタイルを参考にしながら新しい個性を獲得している。内容から、美術の素養が付け焼き刃でないことがわかる。

10634 : 牛乳配達員は牝牛を配る  北 ('18/08/01 02:00:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_128_10634p
(一)目まぐるしい比喩の七変化は、難易度の高いピアノ演奏を聴くような緊張感がある。しかも後半に向かって逆にペースがアップしている。このスタミナは驚異的。
(一)作品の強度が高く驚かせられる。ザッピングしていく比喩の在り方が芯を保ったまま進んでいて感動さえした。

10679 : 空を貫いたぜ。  変態糞詩人 ('18/08/16 00:04:27 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_467_10679p
(一)エンタメ作品として作りこまれている。真剣に作られており迫力が伝わってくる。
(一)単語の発する効果を最大限利用して、何度も同じ単語をリフレインし、強烈な印象と嫌味なく意味の押し付けに成功していると感じられる面白い詩でした。

10695 : 詩五篇  朝顔 ('18/08/29 21:19:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_318_10695p
(一)上質な感情がダイレクトに心に突き刺さって来ます。静謐な作品。
(一)関連性を持たせるタイトルを付けるなどして遊びがあるともっと面白いものになったのではないかという期待があります。夕方という詩篇全体と、教育という詩編の終わりは筆者の視線の鋭さが表れていると感じられるフレーズです。
(一)「教育」だけだったら優良レベル。他の連との差がありすぎる。

10694 : Ooze  アルフ・O ('18/08/29 08:06:25 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_295_10694p
(一)すでに個性が確立されているが、それが飽きることにつながらない。元ネタを知らなくても詩作品としてきちんと成立している。
(一)出て来る小物に気を取られすぎて、筆力で紡ぎ出せるストーリーがぼやけてしまいました。
(一)作品の構造など面白く独自性もあり引き寄せられる。創造的な作品。

10683 : 少女は歌う  トビラ ('18/08/18 16:41:51 *6)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180818_677_10683p
(一)評価に迷う作品。前半を読んでいるときに誰もが思いつく作品情報の列挙に思えてしまい苦しかったが、後半の巧さは現代的単語と共に立体的である。これは後半だけ読んでみても昇華されない。前半の巧くはない部分があるからこそ際立つものである。ハードルを下げておく手法であり、勇気のある創作である。意識して行ったものなのか分からないが十分な作品。
(一)物語性よりも話の展開の巧さが目立つ作品ですが、所々に置かれる感情を捨てたような、またそれだからこそ真実であると読み手が信じてしまうような語り口が秀逸です。
(一)古代編はややありきたりな内容だったが、現代編の展開は面白く読めた。乱暴な言い方だが、こちらだけで良かったのではないかという気がする。

10667 : 友達の友達の友達の友達の友達の友達の友達  泥棒 ('18/08/10 16:57:02)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180810_097_10667p
(一)斬新なフレーズがあり刺激になる。意図的なものかも知れないが、各連のまとまりが弱いためにトータルでの強度に不満を感じる。
(一)純粋な心の痛みを表現することに成功した詩であると感じました。実際に読者として思い起こさせられる痛みがあり、そうした痛みを想起させることができる力のあるテキストであるのだと実感して、評価します。
(一)比喩的に集団というものを捉えていきアウトプットしていく。もう一歩、踏み込むことが必要なのではないでしょうか。

10653 : ぬけがら  北 ('18/08/06 00:55:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_536_10653p
(一)表層的に徹しているようで体熱が浮き立っている異色作。外側を書けば書くほど内側が見えてくる。
(一)創作に大切な厳密なところ、表現者として不自然な思考の流れは無いかと問いかけられ、意識させられる文章。 詩として冒頭から読める筆力もあります。

10642 : ともし火  田中修子 ('18/08/02 00:06:37 *17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180802_191_10642p
(一)作者の凝縮された人生の背景が発されている作品。「詩」の中で「詩」を語ることは作品を小さなものにすることがあるが、この作品は必然性のある大きさを持っている。実験性もある。

10678 : じゃんぱら  湯煙 ('18/08/15 23:36:28 *19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180815_465_10678p
(一)強烈に印象に残った。細部の作りこみが巧い。ただし最後との連携、これでよいのだろうか。やりたいことは、とても良く分かる。
(一)説明にほとんどの行を費やして、最後の面白いところまで一気に持って行きたい熱量。説明の中に光る詩的な比喩やら、中弛みしたとしてもめげない力が感じられます。

10689 : crush the sky, pop'n'sky  アルフ・O ('18/08/23 23:28:42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_031_10689p
(一)音で作られた作品。視覚面でも効果的。ポップさとライトさの中で芯が通っている。
(一)皮肉や揶揄が上手く、最後まで読ませ続ける力を感じます。
(一)こちらも元ネタの知識なしで十分に読ませる作品。この長さでセンスの良さを維持する力量はさすが。

10681 : 運命  いけだうし ('18/08/16 20:25:04)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_533_10681p
(一)勢いにのった作品であり不快な言葉を書いているはずなのに清潔な感じさえ抱く不思議なものを持っている。次の作品も読みたいと思った。
(一)最後の部分で一気に持っていくスタイルの詩編。 「それをどうでもいいと思うような、」という難しくもなんともない言葉で読者の意識を自分の書いた文章から突き放すところが非常に小気味好く機能しています。

10691 : 事情  ゼッケン ('18/08/25 11:55:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180825_103_10691p
(一)荒唐無稽かつ不謹慎な内容にも関わらず、違和感なく一気に最後まで読ませる力量はすばらしい。ラストの二行によって読者は語り手と同化する。
(一)全体的に圧がありますが、短絡的な部分もわざとかもしれませんが、あります。これはタイトルにまでなっている事情の部分がごっそり抜けても詩になるのではないかとも思いますが、必要だったとも感じられます。全体のバランスを見ると意識のバラツキが如実になってしまっている箇所もありますので次点。
(一)粗削りな面白さがある。

10693 : 夏のどこかで  山人 ('18/08/28 18:29:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180828_292_10693p
(一)一連目の良さに溜息が出た。最終連が同列にはない。
(一)指示語によってイメージが散漫になってしまう箇所があり、詩の内容の優しさや切なさにブレーキをかけているような気がします

10687 :  Livin’Suicide  玄こう ('18/08/23 01:12:55)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_000_10687p
(一)粗削りだが惹きつけられる。作者の作品は出来に差があり過ぎるが、目が離せない存在だと思う。
(一)音の感触が特殊な詩ですが、詩人でないものの視点で見ると面白さがなかなか伝わらない作品ではないでしょうか。

10698 : 山  イロキセイゴ ('18/08/31 23:56:28)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180831_415_10698p
(一)推そうか迷った。比喩の跳躍が面白いが、もう一歩。

10661 : 反響  霜田明 ('18/08/07 15:47:26 *1)  
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_724_10661p
(一)最初の流れは美しく作品としての強度も保たれていた。後半にかけて失速していく脆さがある。珍しいくらいの脆さだと思った。逆に後半を作り変えれば秀作となったのでは、と思う。

10651 : コノミ  いけだうし ('18/08/06 00:04:15)  [URL]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_528_10651p
(一)今しか書けない年齢の良さが作品内で輝いている。これからが非常に楽しみ。

10639 : 試作  いかいか ('18/08/01 09:22:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_140_10639p
タイトルに躓きながらも上手く巧みに綴られている藝術作品の世界へと呼びこまれた。最後、破壊しなければならない宿命を抱えた作者の業を思った。

10654 : 近所の詩人のおじさん  ゼンメツ ('18/08/06 03:00:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_546_10654p
(一)読みやすさに富んでいて展開も早い。ただし全てが想定の範囲内に動いていた。もっと唐突な裏切りがあっても良いと思う。

10670 : もうなにもかも知らないし何も知らなかった  ゼンメツ ('18/08/13 11:54:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180813_275_10670p
(一)最終二連は秀逸だと思った。そこに至るまでのモヤモヤとした感覚は上手いのだけれども、もっと最終二連の良さを活かすために、もっと圧縮した方が効果的だと思う。
(一)ネット詩の自由度を駆使したストーリー展開は読んでいて飽きない。最終連の着地も笑いの中に妙な切なさがあって印象に残る。
(一)違う、が連続し、認識を確かめようとする主人公を描いている部分から、一気に情感が加速しているように感じられる文面です。読者の意識を最後のオチまで惹きつけることに成功しているのではないでしょうか。

10685 : 名付け夢想する  イロキセイゴ ('18/08/21 03:12:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180821_832_10685p
(一)飛躍の仕方が面白い。タイトルを含め今一歩かもしれない。
(一)最後のあたりとても素敵なのですが、駄洒落や冗談が裏目に出ている気もします。

10696 : Garden garden  紅茶猫 ('18/08/30 14:27:59 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180830_372_10696p
(一)一部「詩」を描くことに関しての難しさを痛感させられた部分があった。
(一)北園克衛のようなイメージの想起のさせ方をする詩編でした。詩編の雰囲気の中に読み手を引きずり込む巧さがあります。
(一)言葉選びと行間の幅に関するセンスが良い。視覚的に楽しんだ後に内容の咀嚼によってさらにイメージの中で遊ぶことができる。ただ、部分的に強度不足なフレーズがあった。

10688 : 位相  イスラム国 ('18/08/23 15:25:14)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180823_014_10688p
(一)主張しすぎない穏やかな視覚的イメージが良い。自然界の事象をさり気なく組み込んでいるところも技術的なレベルの高さを感じた。
(一)もっと己の世界観を出力することに執着して良いと感じました。たくさん書き込んで頂きたいです。
(一)音の流れと視覚的効果が巧み。単語選択に疑問が残る。

10659 : 再考  犬小屋 ('18/08/07 05:46:01 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_677_10659p
(一)一つひとつの文章は強いが更なる、まとまりに向けて踏み出しても良いのかもしれない。

10680 : 狼  青島空 ('18/08/16 17:44:15 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180816_523_10680p
(一)内容は若々しく、孤立する青春の心理がストレートに伝わってくる。ただ、歌詞の引用に必然性が感じられなかった。また引用に対しての見切り発車的な態度も疑問。
(一)直接的な言葉はそれはそれで良いのですが、もう少し刺さるような展開にできればと感じます。

10647 : 五分後の羊  泥棒 ('18/08/03 21:38:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_320_10647p
(一)内輪向けの詩作品に思える。比喩に昇華しきれているか疑問だ。

10690 : ぬふふ  白犬 ('18/08/24 05:20:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180824_048_10690p
(一)方向性のはっきりしたテキストですが、所々に散りばめられた怒りの文言を見て、もっと根底からの怒りが爆発する言葉を練ることが出来るのではないかと感じます。もっと殴って良いと思います。最終連我に返っている感じが良い。

10631 : 此岸  ネン ('18/08/01 00:00:13)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180801_111_10631p
(一)始まり方の衝撃性が、その後の作品の流れより勝ってしまっていることが気になります。終わり方の綺麗さなど将来性を感じさせる作品にも思えました。

110662 : すいこう 水光または水敲または水考  いかいか ('18/08/07 17:22:52)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_733_10662p
(一)感じさせることのできる美しい文章が構築されているのですが、最終の「あきた」を単に飽きたと読んでも「あきた」と呟いて詩を紡ぐのを中断したところまでの表現だと読んでも、ここはあざとさを感じずにいられないところで、あざといこと自体は悪くはありませんが、ここで読者を置き去りにして、この詩はどうなるのだろう、というところです。

10658 : どうでもいいこと。  狂い咲き猫 ('18/08/06 18:44:38)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_614_10658p
(一)主張の強さは読み物として面白いものなのですが、芸術としては(笑)の部分などを、もっと文字列を見ただけで感じたい。そういった欲求を呼び起こさせられる作品です。

10664 : 散歩の途中で  空丸ゆらぎ ('18/08/08 22:36:42 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180808_936_10664p
(一)良い作品に向かっていける様子を持っている。推敲を行っていくだけで秀作になるような気がする。
(一)詩の形としては一見きちんと纏まっているのですが、読み込めば読み込むほど、イメージがとっ散らかってしまい、着地出来ないもどかしさを感じさせます。言葉のチョイスや、何でもない言葉を詩的に見せることができる腕はあると感じます。

10673 : うすく  イスラム国 ('18/08/14 11:43:41 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_352_10673p
(一)たよかぜ、の語が機能している。そこを、もっと深めても良いのかもしれないと思った。
(一)言葉は詩的で情緒もありますが、イメージを想起するのが全体的に難しい詩となっています。

0652 : 明日を探して  lalita ('18/08/06 00:10:13)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_529_10652p
(一)シンプルにまとめてありますが、読者に優しくもあり、しかし並べられている言葉に厭味がなく、大仰なことを言ってもこの詩の中ではそれほど偉そうに感じさせない、そんな魅力のある詩であり、メッセージ性も楽しい。
(※本作品は評価が割れました。)

10665 : kool mild  田中恭平 ('18/08/09 09:54:23)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180809_979_10665p
(一)最期の言葉は、とても良いと思う。最後の部位を高められる後半が、もっと存在すると思う。

10684 : (無題)  コテ ('18/08/20 23:06:36 *17)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180820_822_10684p
(一)古典的な筆致が非常に心地良い作品ですが、言葉の選択がオシャレでも内容が散漫になっている箇所があり、読み手の意識が他所に向いてしまう、冗長な部分もありますので、常に目を反らせないように惹きつけ続けて欲しいです。

10645 : 啓蟄  渡辺八畳@祝儀敷 ('18/08/03 13:34:54)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_298_10645p
(一)◯一文字からどのように読んでよいか分からず、評定が出来ませんでした。申し訳ございません。

10646 : Dress Tokyo  青島空 ('18/08/03 15:39:43)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180803_302_10646p
(一)音の流れが大変よい。繊細な作品。これからが本当に楽しみな作者だと思う。
(一)勿体ないと感じたのが、どこか個人的な心情の吐露に終始しているような印象が最後まで拭えなかったところです。個人的な心情は悪いものではないのですが、この個人的な心情をもっと遠くへ放り投げるパワーを持った詩に昇華できるのではないか、と感じます。

10663 : (無題)  F# ('18/08/07 21:07:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180807_751_10663p
(一)言語の切れがあり余白もある。タイトルを冠しなかったことが逃げのようにも思えた。

10674 : 野原に寝転がる  狂い咲き猫 ('18/08/14 22:18:28 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_387_10674p
(一)とても真剣に読もうとしないと、タイトルと内容の関係を無視して氾濫する文字に押し流されてしまいますが、注目させる力がある点を評価します。

10686 : 綺麗な花が咲く夜の森/夜の庭  仁与 ('18/08/21 13:34:19)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180821_865_10686p
(一)言葉が、まだ脆弱に思える。どんどんと書いていって色んな作品を生み出していって欲しい。
(一)タイトルが非常に綺麗で読み手に内容を想起させますので、それを遥かに超える内容が詩編に必要になってくると思います。タイトルが派手なだけにこの内容ですと、素人の域を出てくれないと感じます。

10671 : house  アラメルモ ('18/08/14 04:31:01 *7)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_335_10671p
(一)カフカのような雰囲気を漂わせた詩ですが、独自の世界観が上手く表現されています。筆力を見れば平均的優良だと思います。

10677 : 高く放り投げたボールは・・・  空丸ゆらぎ ('18/08/15 21:12:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180815_460_10677p
(一)途中途中が面白い。もっと磨けると思う。次作も楽しみ。
(一)良い部分もいくつか見受けられるが、全体的に眺めると若干アンバランス。
(一)組み立てが上手です。ところどこ配置される思索のような言葉と、なんとなく流れる時間の表現が詩の世界を作り上げていますが、何か一つに纏まっていないような、漠然とした感覚
に陥ってしまいました。

10644 : 白い庭  トビラ ('18/08/02 18:05:48)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180802_229_10644p
(一)描写が巧くて詩情が美しさを帯びていきます。更なる作品を読んでみたいと思います。

10692 : 賢人の浅はかを強くありませ。  コテ ('18/08/28 12:19:46)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180828_290_10692p
(一)長文の間に上滑りしてしまっているように感じられる表現の仕方が多々ありましたが、これは確かに詩編であると感じられる美しい箇所もあり、最後まで読むとバランスの取れているところも確かにありましたので次点。

10672 : 架空座談会  一輪車 ('18/08/14 06:15:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180814_339_10672p
(一)全体を通して突飛な展開や分かりやすいキャラ設定で、面白い冗談だったのですが、強烈なオチを求めてしまいました。

10657 : ブラフマン  陽向 ('18/08/06 16:38:01)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180806_605_10657p
(一)精神世界の中に入り込んでいくが正気に戻っている瞬間が多く思える。もっと潜っても面白いかもしれない。
(一)改行にどんな意味があるのかと考えながら読み進めましたが、句読点の付けられるところで改行してある状態で、そこに詩情を見ることができませんでした。言葉も非常に直接的ですので、詩として説法を楽しく読める工夫がもう少し必要かもしれません。

10682 : 待望  霜田明 ('18/08/17 11:11:17 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180817_554_10682p
(一)「言葉」をモチーフに詩へと昇華するには更なる強度が必要なのではないだろうか。
(一)哲学している詩です。考えたことがある人にはもう一度考えさせ、考えたことがない人たちには何かを発見させるような有意義な、また、構成も読者に考えたり想像したりする余地を与える心地よいものになっています。

10669 : 古都  犬小屋 ('18/08/13 04:51:39)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180813_260_10669p
(一)皮肉と自虐とが詩の形になる行程を感じることが出来るスタイルの詩です。印象の強いフレーズが一発一発放たれているところに注目です。

10668 : 並ぶ  黒髪 ('18/08/11 11:13:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180811_126_10668p
(一)頑張って書いていることは伝わる。以前の飛躍したイメージ性の作品の輝きが忘れられない。過去と今との混交を見てみたいと思った。
(一)直接的な言葉が並びますが、それであるからこその純粋さ、ストレートな思考の流れが表されるようになっています。メッセージ性の中に美しいだけでない魅力的な一節をもう一つエッセンスとして欲しいと感じます。

10694 : Ooze  アルフ・O ('18/08/29 08:06:25 *3)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180829_295_10694p
(一)すでに個性が確立されているが、それが飽きることにつながらない。元ネタを知らなくても詩作品としてきちんと成立している。
(一)出て来る小物に気を取られすぎて、筆力で紡ぎ出せるストーリーがぼやけてしまいました。
(一)作品の構造など面白く独自性もあり引き寄せられる。創造的な作品。

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