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文学極道の発起人・スタッフによるブログ

●2018年4月分選考雑感(Staff)

2018-05-30 (水) 22:26 by 文学極道スタッフ

●2018年4月分選考雑感(Staff)

先月の方が力のある作品が多いような印象を持ちました。
少し戸惑うところはありました。

10364 : Sat In Your Lap。  田中宏輔 ('18/04/09 00:07:43 *10)  
URI: bungoku.jp/ebbs/20180409_376_10364p
(一)詩作品としても面白く人生としても詩情がある詩人の姿の在り方に学ばさせられます。 読めて良かったと心から思える作品。

10353 : 空を指す  黒髪 ('18/04/02 04:08:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_151_10353p
(一) 一、二聯は何を語るかではなくてどう語るかの話に終始しているような印象です。
   三聯目はいい。ちょっと。
   四聯目はいい。すごく。

10380 : けむりとともに  みどり ('18/04/14 22:37:58)  
URI: bungoku.jp/ebbs/20180414_530_10380p
(一)相当、書き慣れている上手さが光ります。ところどころに引っかかるような罠が、きちんとあって、それらが効果的に作用しています。

10379 : 夜更けに見た夢見の女の子  玄こう ('18/04/12 23:48:12 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180412_481_10379p
(一) 最終聯の「その子」「君」の使い分けがもやっとする。そこまでするする読めるだけに。

10351 : 引用について。  田中宏輔 ('18/04/02 01:33:02 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_148_10351p
(一) 詩論を詩として構成することが出来る上手さに拍手したいです。

10383 : 暴言を吐いて炎上させる奴の髪型について、  泥棒 ('18/04/16 11:02:22)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180416_563_10383p
(一) 自己分析と共に冷徹に完遂していく愛に溢れた反芻がメッセージ性を帯びてきます。自分が当事者であるからこそ詩情を獲得してしまう不思議さ。

10372 : なぞる  田中恭平 ('18/04/10 10:23:29)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180410_411_10372p
(一)  なんで最後やめちゃうのか分からなかった、相聞歌としては素敵です。

10395 : 消化  松本末廣 ('18/04/30 11:04:53)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180430_737_10395p
(一)音感に訴えてくるとともに日常生活、生命を直接けずりだしていっている作品。

10371 : 残寒の詩  霜田明 ('18/04/09 13:08:07 *42)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180409_393_10371p
(一)領域として突出した作品。読み込ませる作品を自己の世界で、きちんと書き込んでいる。

10369 : モーニングスター  无 ('18/04/09 05:24:40)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180409_381_10369p
(一)残酷さと日常に立ち込める不安さ、それらを隠しながら生きていく様子を比喩化して書ききっています。

10363 : 循環  松本末廣 ('18/04/07 05:59:15)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180407_331_10363p
(一)硬質な比喩化が圧倒していく。音列が一方向なことが少し気になる。破調の取っ掛かりを作ってみると更に焦点化されるかもしれない。

10386 : memento mori  Out of the blue ('18/04/20 22:27:20 *2)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180420_633_10386p
(一) お名前が素敵ですね。

10362 : タイトル  榎本いずみ ('18/04/05 22:52:19)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180405_282_10362p
(一)短詩系が映える作品。題名に関しては、どうなのだろうと引っかかるものもあった。

10355 : 対岸、あるいは彼岸  霜田明 ('18/04/02 15:08:49 *59)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_163_10355p
(一)最後にいくにつれて作品の凝集性が増していました。一連目の引き込み方が何か、もう一工夫欲しいと思ってしまいます。

10368 : 春暁  游凪 ('18/04/09 02:36:27)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180409_380_10368p
(一)途中から急激に面白くなった。鮮烈なイマージュの飛翔が圧倒しており美しい。体現止めと一定の音列リズムが続いたため、あと一歩が欲しいと思った。途中からのweb空間と人間関係、恋愛などの現代的な距離感を描いていく部位は素晴らしい。
(一) 三聯目がめちゃくちゃいい。二聯目までは修辞がくどい印象です。

10366 : Laid back ALF-O  アルフ・O ('18/04/09 00:38:33)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180409_378_10366p
(一)最後の空白に到るためには、もう一歩の工夫が必要だと思いもする。しかし、それ以上に総体として良質。タイトルは勿体ない。

10393 : 石 風 洗濯物 部屋  山人 ('18/04/28 17:48:41)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180428_723_10393p
(一)各連ごとに成功しています。一作品としての絡みに関して疑問が残ります。
(一) ゆるいつながりが繋がりとして機能していない気がします。

10350 : 蠍の死の毒  lalita ('18/04/02 00:26:27)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_147_10350p
(一)観念の先走りが今回は平易に抑えられており良い詩情を獲得していた。
(一) 感嘆符までつけた正午が一行で終わったのに笑いました。

10354 : ええけつの朝  kaz. ('18/04/02 08:14:04)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_155_10354p
(一)「朝」の響きで賢治への要素を導き出し過ぎていることが気になります。「ええけつの穴」は非常にユーモアに富んでいて導き出せるので、それで良かったのかもしれないと思います。ただしタイトル以外は全て良いです。

10396 : 舗装  ゼッケン ('18/04/30 12:19:35)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180430_738_10396p
(一)エンタメとして成り立っています。もう一歩いけそう。

10397 : 人形/ヒーター  山井治 ('18/04/30 21:17:21)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180430_755_10397p
(一)三連目までは非常に良いです。四連目が繰り返しになっているため、
そこを比喩としての更なる飛躍があると良作となると思います。
(一) 問いを脱しきれない状態をもっと楽しんだ方が良いかと感じました。

10386 : きみに  Out of the blue ('18/04/20 22:27:20 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180420_633_10386p
(一)修辞が展覧として表示されていく。面白さを現象として揮発していく。

10385 : ウサギ狩り  山人 ('18/04/20 18:42:26)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180420_628_10385p
(一)二連目など説明になっていないかどうか。

10373 : 超つまんね  陽向 ('18/04/10 17:17:10)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180410_430_10373p
(一)人間のダサさを描けています。

10388 : 動機  佐久間直子 ('18/04/23 08:17:02 *5)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180423_647_10388p
(一) 作品を作ることを詩にする、しかも描くことを言葉にする時に、描く以上のことを言葉で表すことを目指さなければならないのでは。
 「いんさんに」、「ぬりつぶした」「ぜつぼうした人から出てくる、わるいことば」こそが書くべきことではなかったのかなと思いました。
 推敲してからの投稿をお勧め致します。

10352 : めんへら。  田中恭平 ('18/04/02 03:35:09)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_149_10352p
(一)タイトル以外は非常に良い作品です。

10360 : 琥珀の湖  あおい ('18/04/04 14:54:43)  [Mail]
URI: bungoku.jp/ebbs/20180404_244_10360p
(一)まっすぐな詩作品です。もう一歩の比喩のたゆたいを求めたくなる上質さがありました。
(一) 情熱的な相聞歌。色数が最後に増えるのはもう少しコントロールできそう。

10379 : 夜更けに見た夢見の女の子  玄こう ('18/04/12 23:48:12 *4)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180412_481_10379p
(一)視覚的な効果にこだわった歪でありながらも心的実在を出していく良作を書いてきた作者のテキストでの新たな段階。文章の綴りが人間の存在の哀愁を醸し出していきます。

10384 : 昔に頂いたコメントの切り貼り  北 ('18/04/17 01:38:49 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180417_591_10384p
(一)抜群にリズムが良い。ユーモラスな感覚に破顔した。

10356 : (無題)  anko ('18/04/02 20:34:20)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180402_171_10356p
(一)素直な詩だと思った。これからも書き続けて欲しい。
(一) イメージが付きすぎているものの羅列で終わってしまった印象。

10394 : ラピスラズリ  深尾貞一郎 ('18/04/30 07:41:21 *1)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180430_734_10394p
(一)リズムのために省略された助詞などに疑問が残ります。
(一) 推敲の多さとタイトルの変更は姿勢としていかがなものかと。

10391 : flagile pink  白犬 ('18/04/25 20:59:12)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180425_684_10391p
(一)文章ひとつひとつと連の内容を、もっと整えていけそうです。もったいない。

10378 : ≪鳴り止まない雨の歌≫  kaz. ('18/04/12 23:20:02)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180412_480_10378p
(一)新しい方向性に進んでいくことは芸術の開拓をしていくということ。とても良いことである。
 しかし本作品で方向性や、やりたいことが全て昇華されきっているのかは過程の段階にあると思えた。
 次回作以降に、この方向性がどうなっていくのか読んでいきたいと思った。

10382 : 数字  鞠ちゃん ('18/04/16 10:40:44)
URI: bungoku.jp/ebbs/20180416_561_10382p
(一) 構成的に何かを批判しているという風に受け取りやすく、いきおいその数字とともに生活している人の日常に思いを馳せるというよりも作者の問題意識の方が先に読めてしまう。
 >ねだられて買ってやったピアスは30円だった
 例えばまず現地流通の単位で書いて日本円に換算するような思考に数字にまつわる人間の諸々が息づいて居るような気がするし、チキンで揃える小ネタも効いてくるのでは。

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