2016年11月分選考雑感(スタッフ)
(スタッフ数名が地震被災のため作業に乱れが出ています。ご容赦ください。)
※作品の投稿は、一人につき月に二度まで (同じ週には一度まで)となっています。ご注意下さい。
9270 : 廴の彩_zero すずらん
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(一)強制的な視覚上のストレスと乗り越えた後にあるカタルシスを音調が上手く体現していっている。
9302 : 生き残りの僕ら TAKE
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(一)「生き残らなかった僕ら」が身近にいませんか。その人の大切な人はこの詩で頷いてくれますか。
9301 : 希望の塔よ永遠に 三浦果実
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(一)ギブスンに影響を受けた岡崎京子の影響を受けた女子高生の影響を受けたって感じでしょうか。
(一)分かりやすい比喩すぎて奥深さが作れていません。希望の塔や永遠などの言葉の新しい側面を見たいです。
9303 : 2016 芦野 夕狩
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(一)作者の作品は実に気になります。もっと数を読んでみたいです。
(一)上手だなと思います。
9283 : こいしの安楽死 百均
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(一)タイトルに期待したら拍子抜けでした。
9289 : 逆上がり 牧野クズハ
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(一)レイアウトだったり、かなのひらきだったりいろいろと中途半端な印象でした。
9278 : 寺院 zero
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(一)最終一行のあやうい均衡にひかれました。
9286 : 亜閻魔 にゃむ
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(一)言葉の選び方が良いです。世界観も確立されていると思います。
(一)タイトルが面白くて、そのままするっと読めました。
9285 : ゴレンジャー イロキセイゴ
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(一)
>ファイヴミニを飲んで
>部屋にこもると
>繊維が増えて来るのが分かる
ここの表現は病的なんだけど、同時に詩的であって光って見えました。
それ以外は無理矢理コスプレさせられたみたいな言葉の羅列に見えます。
9284 : One day TAKE
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(一)目を引く視点がある。作品として、もう一歩のびあげられそう。
(一)すごく読みやすいのはリズムと語尾の処理が上手だからかな。
9293 : (無題) どしゃぶり
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(一)恋愛における思索の中で逃げて欲しくない所でポエジーと霊性に逃げている印象があり、もったいない、とわたしなどは感じました。
9279 : 腹を隠して帯を締めればいつの間に。 コテ
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(一)批判的感性(ただ皮肉屋なだけかも)だけが伝わり、批判の対象がよく分からないので、もう何作品か読ませて欲しいです。
9263 : 全国の女子高校生のみなさん 泥棒
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(一)促音の使い方はあやしげでよかったですが、もう一つ捻れそう。コミカライズ前提っぽいなーって感じたのは目に浮かびやすい描写が多いからだと思います。
9281 : 1918 芦野 夕狩
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(一)比喩に溺れています。
9287 : 未来 シロ
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(一)秀逸。なかなか書けない作品。年月がにじみ出てくるような良さ。
9238 : 10階 三浦果実
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(一)基本をおさえずに技巧の表層だけに惹かれてしまったのでしょうか。
コメント欄で解説する前に、それを想像してしまうだけの背離と誤読に富んだ作品作りに没頭してみてはいかがでしょうか。
創作者としての矜持があるのか、ただ馴れ合いたいのか疑問に思ってしまいました。
厳しいことを書きましたが、基本をおさえたら良い作品を書く作者だと思っています。
9272 : (無題) にゃむ
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(一)可愛さであった、と言わずに可愛さを示すのが詩人ではないのかと思っていた時期がわたしにもありました。
9273 : 5/2 シロ
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(一)孤独が表されているのですが、客観視する私の視点があることによって、絶望を感じるほどではありません。現実と向き合う力、呼びかける力を失っていないという点で、希望すら感じる、不思議な作品でした。
9269 : 子山羊 黒髪
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(一)作品としてあと一歩が、どうしても足りない。次に結実しそうで期待してしまう。
9261 : 秋 2016 山田太郎
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(一)作者は、はっきりと上手くなっています。
9276 : 萩原朔太郎 と 月 玄こう
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(一)作者は自己自身をインターフェースに出来る稀有な存在だと思う。
39.9274 : 大きな人たち 牧野クズハ ('16/11/19 11:21:56)
URI: bungoku.jp/ebbs/20161119_338_9274p
(一)捻りつぶされるような小さなひとが集まって大きな人になるという事への考察抜きに大きな人が漠然と怖い、怖いっていうのは詩の役割ではなくて都市伝説のものではないでしょうか。
9271 : gloom.end 5or6
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(一)おつかれさまでした。
9221 : 十センチの空、オモチャの川 山田太郎
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(一)視覚表現の新しさは無いけれども、きちんと踏み込めている。
9266 : (無題) 生活
URI: bungoku.jp/ebbs/20161114_163_9266p
(一)流れが良かったです。また、それと内容が合っていました。
9250 : 生活 生活
URI: bungoku.jp/ebbs/20161108_647_9250p
(一)作品的ルックスは優れていたり新鮮味があるように思えないが、その分、作者との密着感が生々しく、
強力に胸を掴まれた。言葉の選び方と冷徹に自身を見つめている視点が詩としての本来性をありありと示している。
9262 : イシノトウ 西木修
URI: bungoku.jp/ebbs/20161112_959_9262p
(一)分かりやすい比喩で、おそらく自分なりの言語世界を必死に探求しながら書き綴っている。それが伝わってくる。比喩が使い古された感があるので作者なりの独自の比喩を探し当てることに成長したら傑作を書き続ける作者として歩んでいく予感。
9245 : ホカベン ヌンチャク
URI: bungoku.jp/ebbs/20161107_544_9245p
(一)人間が一切えがけていない。
ネットに詩を発表することから卒業すると言うのも、もう何度目なのか。
エンタメをこじらせて何も書けなくなっているのではないか。
(一)作者は完全に読者としてこの作品を読んだ時、どういう反応を示すのだろうか。
9267 : はビールと戸締り コテ
URI: bungoku.jp/ebbs/20161115_196_9267p
(一)想定読者が見えない。
9268 : 薔薇の花 ねむのき
URI: bungoku.jp/ebbs/20161116_210_9268p
(一)一つ一つの表現はそれほど凝っていないのですが、とても心地よく受け取れるものとなっています。特に「5月は/永遠に5月のまま」がいいです。
9265 : CREATIVE WRITING 101A 花緒
URI: bungoku.jp/ebbs/20161114_125_9265p
(一)きちんと仕上げていて一作として読めます。ただし作者はメタ的な要素やアイデアを真正面から作品に取り組む前に逃避の手段として行なっているようにも思える。基礎が出来ていないのにメタをしているため作者自身の作品を数年間きちんと書き続けることと詩という営為の中で行なえるのか危機感を覚えてしまう。現代詩とは何かメタ的要素を排除して提示することは出来ないのかどうか、これからの作品で見極めていきたい。
9249 : you know my name . アラメルモ
URI: bungoku.jp/ebbs/20161108_640_9249p
(一)楽しかったです。ナンセンスなんですが、ところどころにしっかりとした理屈も見える気がします。そのバランスも良かったです。
(一)ここぞというときに出てくる言葉が凡庸に陥っている。即興で書いていることは分かるが当たり外れが大きい。当たるまで数を書くことが必要なのだろうか。
9252 : 文章 岩満陽平
URI: bungoku.jp/ebbs/20161108_705_9252p
(一)まだ神の声に飽きなくてもよいのでは。
9251 : 読書 くるくる
URI: bungoku.jp/ebbs/20161108_662_9251p
(一)棒立ち。最終聯がとても素敵なので、ここから広げてみてもよいかもしれない。
9255 : 夜酔落下 祝儀敷
URI: bungoku.jp/ebbs/20161110_823_9255p
(一)引き込まれ読ませる作品です。上手い。比喩と展開が見事。
ただし「心理」の場面あまりに直接すぎて比喩に転化する必要がありそうに思えます。
9259 : 「eyes」 桂
URI: bungoku.jp/ebbs/20161111_927_9259p
(一)身も蓋もないことを言えば、この作品で表現されていることは映像の方が早いし、体感することが出来るものだと思います。文章はもっと「見えない」部分をえぐることが出来るとわたしは信じています。
9258 : west coast どしゃぶり
URI: bungoku.jp/ebbs/20161110_888_9258p
(一)感情が抑えて書かれているので、じんわり伝わってきてよかったです。また、横書きが生かされた詩だと感じました。空間を支配する柔らかな力を感じました。
9256 : 無題(だいなし) こざかな
URI: bungoku.jp/ebbs/20161110_830_9256p
(一)口語自由詩と思っていると口語での会話ツールでなされたものだということが最後にわかる。往還の在り方は、さらに面白くなりそうな可能性を秘めている。タイトルの意味が流石に分かりやすすぎて消化するのを手伝っていない。最後のツールを示す部分ももっと面白い方法で示せそう。
9242 : たばこをめぐる断章 湯煙
URI: bungoku.jp/ebbs/20161107_537_9242p
(一)読ませるだけの寓意に満ちている。最初の二連が非常に効いている。
9224 : youth 西木修
URI: bungoku.jp/ebbs/20161101_211_9224p
(一)しっかりと書けています。決めの最終連が凡庸なのでは。
9235 : 氷 おでん
URI: bungoku.jp/ebbs/20161104_374_9235p
(一)最終連が気になりました。それまでが良かったのに最後、説明に終始していないかどうか。
9223 : re:poket 田中恭平
URI: bungoku.jp/ebbs/20161101_209_9223p
(一)作者が書く作品は血が通っていて生きにくさと共に危うい世界を、そのまま提示してくる。音の流れが整っているため、作者自身に近寄りやすい作品だと思った。
9236 : メリークリスマス 熊谷
URI: bungoku.jp/ebbs/20161104_380_9236p
(一)初読時はライトさと伴う薄さが目立ったが再読していくと強度が奥に確かにあることが分かってきて恋が立体的に浮かび上がる。
(一)赤い靴に無理矢理踊らされている言葉を読んでいるような気持ちになりました。
9243 : ナスカに行ったことがない 北
URI: bungoku.jp/ebbs/20161107_540_9243p
(一)もっと読んでみたい。このスタイルは悪くないのでは。
9244 : 宵の口、港町を M
URI: bungoku.jp/ebbs/20161107_542_9244p
(一)情念のようなものを感じました。
9239 : 美人 黒髪
URI: bungoku.jp/ebbs/20161105_463_9239p
(一)タイトルは、これで良いのだろうか。
9231 : ハエのような気分 鮎
URI: bungoku.jp/ebbs/20161103_326_9231p
(一)面白くて書けているのだけれども内容と分量目測が整合性が取れていないように思う。もう少し短くしてみた方が良いかも。
9227 : 七人の太宰治 泥棒
URI: bungoku.jp/ebbs/20161102_254_9227p
(一)不要な部分が多すぎる気がしています。
9220 : 電波は届かないよ 祝儀敷
URI: bungoku.jp/ebbs/20161101_202_9220p
(一)書きたいことは十分に伝わるし内実も分かる。本当にこの分量が適切なのかなど、もう一歩推敲をしてみても良いのかもしれない。
9222 : 炎上焼肉 あおり屋 後日談 葛原徹哉
URI: bungoku.jp/ebbs/20161101_206_9222p
(一)悪くない。ただし職業詩人が、どうやって食べているのか背景がないことが、やはり気になる。取材が足りていないのではないか。