文学極道 blog

文学極道の発起人・スタッフによるブログ

2016年6月分選考雑感(スタッフ)

2016-08-13 (土) 23:42 by 文学極道スタッフ

(スタッフ数名が地震被災中、豪雨災害被災のため作業が非常に遅れています。ご容赦ください。)

8869 : ロールメロンパンナちゃん  澤あづさ
URI: bungoku.jp/ebbs/20160606_224_8869p
(−)作品自体は読めますし、考えさせられるものもあります。ロールパンナちゃんは相当な題材です。90年代に綾波レイに次いで研究され論じられたキャラクターのため、さまざまな学術性は出尽くした感があります。それよりも更に新たな視点というものは無かったように思えます。ロールパンナちゃんに挑むのはさすがに難しかったのでは。

(−)これは難しいところで、元ネタがわかる前提なのかどうか、というのは大事だと思います。どちらかというと、わからない方がいい詩かと。ところがこれがアンパンマンの話であることは、番組を見ていない人も分かってしまう。かといった誰もが詳しく知っているわけではない。やなせさんからの引用の方が面白いという時点で、引用の作品としては中途半端かな、と思ってしまいます。

(−)どんどん改稿されるので、選考中に評価が変わる上に選考しなおす際にハードルが上がります。選考して少しよくなっているくらいなので芯がもともとブレている作品なのでは、と思わさせられます。優良を狙っているだけの作品にも読めますが何故、優良がとりにくい方法を選択しているのか不思議です。改稿した後、別の月に投稿してみては、いかがでしょうか。

(−)月末を越えて大幅に改稿をするのであれば、新しい作品として投稿しなおしていただきたいところです。
   やはり改稿前提の作品を載せる場所ではありません。

8906 : 冬虫  シロ 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160625_028_8906p
(−)北海道には雪虫という虫がいて、けっこうネタにされています。
   たぶんそれとは違うと思いつつ、読みに迷いました。

(−)描写が上手いです。もう一歩欲しいという思いも捨てきれません。習作の良さに思えたりするので。

8907 : コップ  宮永 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160625_034_8907p
(−)比喩に溺れています。

(−)二連が良かったです。ただ、題材や他の連に目新しさがなく、損をしている作品かな、と思いました。

8917 : とぶくすり  花緒 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160630_293_8917p
(−)とべませんでした。

8913 : Gloom5.6  5or6 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160628_142_8913p
(−)ラノベにしては書き込みがたりないし、詩にしてはパンチラインが少なすぎる印象でした。

8910 : 無題  匿名
URI: bungoku.jp/ebbs/20160627_099_8910p
(−)「無題」「匿名」とハードルをあげすぎです。
   zeroさんと比べてしまう作風ですね。あと何作か読みたいです。

8909 : 雑踏  芥もく太 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160627_095_8909p
(−)諦観が紡げています。

8902 : 夜  ユケ 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160623_940_8902p
(−)短さと言いさしで終えたことが効果を出していません。

8900 : Tensai Shijin 8900#  天才詩人 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160622_902_8900p
(−)とんでもないタイトルと本文。作品として面白い。

8905 : 今今に  つばめ 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160623_966_8905p
(−)つばめが蝉をうたうとはこれいかに。

8901 : かっこいい扇風機  泥棒 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160622_910_8901p
(−)面白みがあって良かったです。構成も考えられていますし、良くまとまっています。

8904 : 星  kaz. 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160623_947_8904p
(−)途中まで傑作なのではないでしょうか。感傷と描写がうまく相互作用を働かせていると思います。最後の方、結末にかけて凡庸すぎるものへといったことは、どうだったのか。もっとふさわしい帰結がある気がします。作者の力量を帰結部に持ってきたら傑作になったのではないか、と思いました。

8897 : 水に漂う傘  ねむのき 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160620_851_8897p
(−)美しい作品でした。絵画のようでありながら、言葉もしっかりと伝わってきました。

(−)沁みました。

8895 : 嘘に  yaya
URI: bungoku.jp/ebbs/20160618_765_8895p
(−)途中まで興味深く読んだ。だが「詩」が出て来てから途端に内側に閉じられたものになってしまい残念。

(−)雰囲気が良くなりそうでふわっとしたまま終わってしまった印象。
  こういう詩はネットにたくさん溢れていて、それは=作品の質を貶めるものではありませんが、比べてしまいます。自己陶酔、希求度、パンチライン、作中世界観の解釈、そういったものが合わさって作品になっているわけで、それの一つ一つの尺度で比べても薄味なのは否めなかったです。

8887 : Gloom3.4  5or6
URI: bungoku.jp/ebbs/20160614_549_8887p
(−)あんまり照れないで、作中主体の話をもっと聞かせて欲しい。

8892 : NOBODY CAN HEAR YOU  山田太郎 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160616_702_8892p
(−)名作。これこそが詩だ。まさか作者に感動させられるとは思わなかった。 作者は評を書くことを止めて作品に専念した方が良いのではないか。また「山田太郎」という名から、しっかりとした作者名を考えて詩に専念してみて良いのではないか。そう思う。評で感情を書いているのは勿体ないと思う。作品に是非、専念してみて欲しい。

8871 : 散策ノート  Migikata 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160606_235_8871p
(−)校歌みたい、で、国語の授業みたい、で、宗教みたい。
  57調の良くない所が出てしまいましたかね。
  韻律に作者だけが遠くに運ばれた印象でした。読者置いてけ堀。

8889 : 黒い柳に徹の子が、いる。  泥棒 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160614_575_8889p
(−)名作。「黒柳徹子」を別のものに変えて歴史的傑作にすることも可能なのに、それをせず作者のユーモアを残すところが業を感じて印象にも残りました。

8859 : あの木  宮永 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160601_130_8859p
(−)字数をそろえながら言葉もしっかりしていて、完成度の高い作品だと感じます。

8890 : 未経験  李 明子 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160615_636_8890p
(−)読者に共感を求め、かつ答えを求めるような作品。

(−)充分、気になりました。連ごとに焦点が揺れるのは何故でしょう。連ごとが馴染んだら更に良い作品になるように思えました。

8880 : 寸劇 『ホープ細胞事件』  山田太郎
URI: bungoku.jp/ebbs/20160610_359_8880p
(−)作品としても皮肉としても薄味。ウソ、ウソ、ウソ。そこの核心の周辺で言葉だけなぞるなら、週刊誌に任せておいてもいいんではないでしょうか。

8886 : 黄金の川  るるりら
URI: bungoku.jp/ebbs/20160613_504_8886p
(−)小人さん達の営みってかんじのかわいいかわいい世界観ですが、ランゲルハンス島の細胞では確かにインシュリンが分泌されますが、それがどこに行くのか? っていうと、ランゲルハンス島じゃなくて、血管を通って全身にいくんですよ。なので、もっと世界が広がって欲しかったなぁ。

8884 : 無題  Tamed 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160613_494_8884p
(−)タイトルを付けた方がいいと思います。

8878 : 眠った炎  zero 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160609_307_8878p
(−)最終行はじめは気になりましたが、再読していくうちに、
  この行の言葉を選んだのだということが分かってきました。
  作者の作風で、きちんと作品として立脚させていることにも凄さを感じます。

(−)呼ばれたものではなくて、呼んだものにフォーカスしてもいいかも知れませんね。

8883 : 詩の日めくり 二〇一六年四月一日─三十一日  田中宏輔
URI: bungoku.jp/ebbs/20160613_486_8883p
(−)単純に面白い。読み入ってしまいます。

8888 : 夢三夜  渚鳥 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160614_552_8888p
(−)素敵な作品なのに「夢」を超えられていないことが気になります。タイトルに問題ありなのではないでしょうか。

8866 : 傷  李 明子 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160604_188_8866p
(−)最後の一連だけで十分な詩になっています。
  そこを考えると最終連にいくまでが、もっと高められそうです。

8876 : sentence  アラメルモ 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160608_266_8876p
(−)心が乱される感じが良かったです。視点がはっきりしていて、力強さもあります。

8867 : 詩の日めくり 二〇一六年三月一日─三十一日  田中宏輔 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160606_213_8867p
(−)笑いながら読んだ。四月用のメモがでてきたりと新しい要素もあって惹きつけられた。

8864 : Give me chocolate  ゼッケン
URI: bungoku.jp/ebbs/20160604_183_8864p
(−)作者の作品としては久しぶりのヒットでは。タイトルも上手く作用しています。

8870 : 病刻冤罪  北 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160606_227_8870p
(−)印象には残ります。作品単体としての強度は疑問です。

8865 : (無題)  ズー
URI: bungoku.jp/ebbs/20160604_184_8865p
(−)これを読み進めさせる手腕が凄いです。分からせてもいくし。凄い。もっと良い作品にもなりそうですが成功していると思います。

8873 : 笛  石村 利勝 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160607_246_8873p
(−)作りがいいですし、心の中に残るものがあります。リズムもよく、楽しかったです。

8877 : 深夜、雨が降ってきたのでコンビニで傘を買った  蛾兆ボルカ
URI: bungoku.jp/ebbs/20160608_271_8877p
(−)とても不思議な部分を切り取った詩でした。よくわからない部分はよくわからないままでよいと思います。

8860 : 廃人のたうたうた  玄こう 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160602_133_8860p
(−)おっと思う作品の箇所が多数。しかし散れ散れになっていて作品を高めているのか疑問。

8916 : 夏  熊谷 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160630_278_8916p
(−)純粋に書きたいものを書けている。

(−)とても美しく、良くまとまった作品でした。ただ、長さのわりには流れが感じられませんでした。

(−)浮遊感と着地してるのにまだ浮いているような不思議な読後感でした。

8908 : 白へ  思案 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160627_088_8908p
(−)韻を踏んでいるわけではなく、リズムが良いわけではないこの文体は吹雪かなにかの表現でしょうか。

8896 : 詩賊、無礼派、ダサイ先生のこと。  ヌンチャク 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160618_783_8896p
(−)昨年を代表するエンターテイナーはほんとに、ほんとに、真面目なんだな。という印象です。
 あとは楽しみにしてた作家の新刊が身辺雑記ですらなく身内とのゆるい対談だった読者の気持ちですねー。ゆるすぎますかねぇ。

8911 : 温泉  zero 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160628_137_8911p
(−)こういう素材で書き方で読ませるだけのものを書ける力に感服します。

8903 : 叫ぶ者たちへ  石村 利勝 
URI: bungoku.jp/ebbs/20160623_941_8903p
(−)旧仮名遣いでなければ泣きそうな素晴らしい作品になりそうです。

(−)ころげまはつて叫んだ言葉こそが読者に差し出されるべきものでしょうね。

8914 : 郊外  田中恭平
URI: bungoku.jp/ebbs/20160628_172_8914p
(−)鳥からはじまる連想で空間が四方八方から収斂してゆく。
 ズル忌引きで休みを獲得した作中話者は精神的にも肉体的にも社会的にも健康とはいえないらしい。
 宮沢賢治の短編を薬になんとはなし‘生きてゆくわたし’をぼんやりと眺めている話者。
 「存在すること」は「哀し」いことであると語る話者は「深さの底」を認識しているわけで、どん底にはいない、もしくはいる主体自身をみつめる「わたし」も同時に存在するということになる・。
 この「わたし」が同時に存在する感覚というのは、一連目の「知っていた」「知らなかった」二連目の「くらし」「生活」とも呼応し、「休日」にもがく主体を浮かび上がらせ る。
 (「賢治」「やむなし」「やまなし」は流石にひっかかりました。)
 
 アブサン、狼煙が出てきて??覚せい剤と警察からのメーリングリストメールじゃだめだったんでしょうか。
 ここで時代がわからなくなったので、スマートフォンとガラケーの意味が掴みかねてしまいました。
 川の底から水面にのぼるクラムボンを見あげたのは蟹の子供らでしたね。夜の底から見上げる話者は? 見上げたのは狼煙??
 なんというか、読めば読むほど救いようのないデビッドリンチ的展開にしか読めなくって、なんか、もったいない気がしました。郊外ってもう十分に「ここではないどこか」だと、わたしなんかは思うんです。

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