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2009年5月選考雑感

2009-06-25 (木) 21:26 by a-hirakawa

今月も勉強になりました。
ありがとうございました。

今月は、

3501 : 地蜘蛛  りす ('09/05/05 01:01:50)

3528 : ピーマンの午睡  りす ('09/05/18 01:00:21)

3504 : 道のはた拾遺(1.2.3)  鈴屋 ('09/05/05 20:18:16 *1)

3527 : 道のはた拾遺 4.  鈴屋 ('09/05/18 00:32:03)

3554 : Euglena  ミネタネミ ('09/05/30 15:49:56)

3532 : オレンジ  ゆえづ ('09/05/19 19:51:19)

3494 : 思い出  ミドリ ('09/05/02 11:09:30)

3541 : ポップソング  泉ムジ ('09/05/25 00:43:22)

以上、8作品が月間優良作品に選出されました。

3501 : 地蜘蛛  りす ('09/05/05 01:01:50)
 何が姿勢を支えて
 人は倒れないで
 何かを待てるのだろう
このさりげなさの重心の妙が、書き手であることを出したことによる自閉的にすぎる弊害を回避させており、最後に肩の力を抜けさせる部位が、また、集中の時間に伴い見事に働いている、という意見がありました。詩作にかかわるテキストは幾つかあるけれども、これはそうした作品にありがちなアカデミックな堅苦しさや押し付けがましい気負いのようなものが無い、先ずはそこが佳かった、重いテーマを軽く読ませる、その力量においては日本有数の書き手とも思わせられた、また、そうしたことをスルーして読んでも、秀逸な作品としての深みがある、という意見もありました。丁寧な案内は無いのだけれども、読み手の好奇心を刺激するように書かれている、その工夫にも惹かれた、よくよく練られた素朴な文体と、疑問と得心の絡み合った奥行きと、予期せず着地するオチとが、うまい具合に作用して、読んで愉しい、といった読後感を成功に手渡している、という意見もありました。

3528 : ピーマンの午睡  りす ('09/05/18 01:00:21)
ピーマンを元ネタに、よくぞここまで、と思わさせられたが、野菜詩コンテストにおいて栄冠を勝ち取るには、巧く隠し過ぎている暗喩や、文学的に長け過ぎた撹拌もあるかもしれない、という意見がありました。作者の新作を待ち続けることが生きる理由に、うっかりなってしまう人がいるかもしれないな、と思ってしまうような、そんな愉しさと哀しみと美と実存とが、ひっそりと咲いている、という意見もありました。「横書き」ならでは、の佳さも見逃せない、という意見や、鮮度で勝負できなくなってからも良質さを見つけ出している作者がこれからどこに行くのか楽しみだ、という意見もありました。

3504 : 道のはた拾遺(1.2.3)  鈴屋 ('09/05/05 20:18:16 *1)
2だけでは弱かったことを、1、3でここまで確固に出来る筆圧に圧倒された、行間ではない捉えていく視界と内界の必然性はえぐられ皮膚という固有の物象を溶かし出していき、それは確かだ、という意見がありました。写実と印象に攪拌されていく情動と現象が実存を技法として貫いていて見事、と感嘆の息が漏れた、という意見もありました。惹かれる作品だが、古いものを新たに並べ替えただけのような、いわゆる新味には乏しいかもしれない感触もある(もちろん、何を以て新しい/古いとするかは個人差に寄るところかもしれないけれども)、少し酔い過ぎな印象が逆に醒めてしまう、という意見もありました。筆はもう充分に巧い、よく練られてもいる、凡作の少ない、力のある作者だ、これからも楽しみ、という声もありました。

3527 : 道のはた拾遺 4.  鈴屋 ('09/05/18 00:32:03)
今回の作品が興味深いのは、女と男で終わらないところだ、世間を出してきた点にある、女の男の、これらの凌駕しつつある、持っていく綴りが大いなる濁点を残すと共に、三つの関係が収束されることなくまとまる、えぐれた欠損を見せつける廃退の勃長が印象的、という意見がありました。荒んだ美を描くには長けているけれども、あまりにも流暢に過ぎて、迷いを起こす、実存的に薄ら暗い作品には、僅かな破綻が却って光となり陰部全体を際立たせるのではないか、という意見もありました。内実はあるけれどもコントロールが効き過ぎている、という意見もありました。

3554 : Euglena  ミネタネミ ('09/05/30 15:49:56)
はっきりと残らない空虚さがリズムと口語だけ、行変えでつながる意識に立ち上る、あり方が上手い状態にあり、空白に詰められるものを引き出す郭線が満ちる、という意見がありました。初読では、良くも悪くも「現代詩」の匂いがして、そこでかなりの読み手を失いかねない危惧があった(再読を重ねると、さして気にはならなくなるけれども)、イメージの錯綜は、拡散してはいるが、ありがちな手に負えない似非混沌迄には堕ちておらず、豊穣な印象すら漂う、という意見もありました。なるほどヘタクソではない、ある程度の、または、かなりの勉強はしている、工夫の痕跡も随所にある、しかしながら読み手に渡されるものは、けして多くはないかもしれない、それはつまり、いくらカラオケが巧く歌えても素晴らしい楽曲が作れるわけではない、という至極まっとうな道理による、という意見もありました。

3532 : オレンジ  ゆえづ ('09/05/19 19:51:19)
初読は相変わらずな自傷的な言語の装飾に惑わされたが、何度も読む内に、つながりの見事に計算さへと目が向き、作者が感情のままに書くだけでなく、射精を待ち、構成を持てたことへの驚愕を抱いた、という意見がありました。直喩と暗喩を殺傷していく劣情が強烈で、はじまってしまったことへの嫌悪と悲しみの中での健常を見事に突いている、ただし、時間の使い方が下手、オレンジ、ともすれば夕陽と月が重なりそうな、朝まで行かなくともこの作品は完成しそうな、一つの時間で貫けそうな、という意見もありました。 よくよく潜らなくても詩情があり、それがまた結構に染みるけれども、やや冗長な記述や甘い構成が、読み手に丹念に咀嚼されることを拒んでいるパラドックス、失敗ではないにせよ、成功とは言いにくい、しかし、それでもなお「詩」になっている作者の潜在的力量には感じ入らざるを得ない、という意見もありました。

3494 : 思い出  ミドリ ('09/05/02 11:09:30)
詩の様式みたいなもので、やっていないことをやるパロディ的部分は買ってもよい、文章のまとまりも、そのベクトルでは秀でている、という意見がありました。スムーズに読める佳作、顔文字は、好き嫌いに個人差がかなりあるかもしれない、顔文字を好んで使用する世代と頻繁にメールしているかといったパーソナルな環境によって異なるのかもしれない、ロー・ティーンの自意識の発露としての顔文字は、なんだか憎めない感があり、上手い使用法というか、やったもん勝ちにしているのかもしれない、という意見もありました。思い出、ということで、断片的であり断層的でもあり、印象的な科白のみが表出しているかのようだ、出会いの場所は現在よりも少なかったはず、プールに泳ぐ為だけに行っていたわけではないにせよ、甘く苦い追憶を召喚するには、やや足りない感がある、という意見もありました。

3541 : ポップソング  泉ムジ ('09/05/25 00:43:22)
硬質な部位を故意に排除した作者のラブソング、朝の食卓に焦点を絞りつつ、良い意味で無難にまとめた印象がある、という意見ありました。過去形で書かれていることによって、その不在の、せつなさが漂う小品、トイレからキッチンへ、説明の過ぎない筆には相変わらず好感が浮かぶ、料理としてのカロリーは高く、そして既に冷えているけれども、おいしい、という意見もありました。最近の作者は調子が悪いように感じたが、この作品は、内実、技術、爽快に貫く空気への筆、どれもが一定のライン以上にあると確かに思えた、ただ、ここまで揃えるのは難しいはずなのにそこはあまり活きていないというか、そこが凄いことなのに、あっけらかんと、流れていて、少し損、に思えた、技術は凄いのに、という意見もありました。

さて、次点佳作作品について触れていこうと思います。

3508 : 看板のない女  はなび ('09/05/08 23:09:15)
キッチュでポップで中身ほぼ0な不思議な作品、選択する言葉に詩情は薄いのだけれども、大人のオンナの昭和的余裕と、奔放なようでいながら密やかな慎ましさがあり、それらをフランス語で書いたものを自動翻訳で邦訳したかのような独特の距離感が個人を掴んでいきそうだ、という意見がありました。舶来品を繋いだジャンクだとか、ガーリッシュなセンスだけで成立しているといえばそうだけれども、ちゃんと景色や心象も見える作品にはなっている、いずれにしても、小粋であり、目を引く、という意見もありました。作者は、カラッポ、だからスラスラと書ける、良い意味でホームランは打てない、が三振もしない、という意見もありました。最後の良さが作品を支えている、そこへと持って来るまでに、削いでも良いかもしれない、盛りだくさんさが最後の良質さを活かしきれていないように感じた、連作にしていって、最後を活かしても良かったかもしれない、という意見もありました。

3552 : 鉄塔に登る  右肩 ('09/05/30 09:12:40)
鉄塔から避雷針、ブラッドベリよろしく「血が熱い」、そうした若者らしい捨て身のポジティブさ、その無欲の表明には敬意を払いつつも、再読を重ねる度に薄くなっていく印象は否めない、という意見がありました。三連目からは、もっと跳べたように感じる、凡庸な流れになってしまうので惜しまれた、尺の短い作品でありながらも懐は相当にありそうな未完の小品かもしれない、という意見もありました。北園克衛の引用は、余計とまではいわないけれども、微妙、という意見もありました。悪くないのけれども、読めば読むほど作者ではなく、器用な作品に思えた、最後は不要に感じた、という意見もありました。

3551 : 粘土  田崎 ('09/05/29 22:41:45)
所謂「意味」を重視しない(軽視していない)テキストの言語態度は猜疑心の強い悪党には強烈にアピールする、実際に潜ろうとしても、斜線や薄膜が邪魔しているけれども、そこでの苛立ちと興味の配合は読み手を試しているような感触もある、意味を追いかけたり、各々に立ち上がるイメージから繋げようとして読むと、やくたいもない混沌が待っているのみで、そこで溺れるのも投げ棄てるのも許されているけれども、作品の肝は、想像力を酷使した後に始まるように感じる、という意見がありました。「わかる」ことは、詩にとって、手段であったり目的であったりする場合もあるけれども、作者にとっては埒外なのかもしれない、平易な「日本語」を使用しながら、ここまで書ける、言語の貧血だったり複雑骨折だったりするような、取り澄ました服を脱いだ言語の、または詩の、「症状」であり、その「状態」であるのかもしれない、初稿から次第に診断されていくのであろう段階を、読んでみたい(問題は、病状にあるのではないにせよ)という意見もありました。

3509 : 散文の雨(反転)  いかいか ('09/05/08 23:34:39)
即興に近いのかもしれない、点描的に配置された、過去に使役されない言葉に、開き直りの可能性すら感じた、さながら、適度に整った乱調と落丁であるが故の無いであろう筈のものを探そうとしてしまう魅力がある、という意見がありました。一見、読み手を選んでしまう作風だけれどもが、全編、女言葉で書かれていたなら、発表場所によっては、それなりに人気を得たかもしれない可能を感じた、という意見もありました。作者の近作の、余技のような軽い質量が個人的には愉しい、誤字や変換ミステイクが激減したのもまた、うれしい、という意見もありました。ジム・モリソンよりは、機嫌の悪いピート・シンフィールドが虚言症になったかのような、そんな往年の重く暗い時代と、禁止ワードの自己設定は感じるところがある、くれぐれもディシプリンの方向は目指さないでいただきたく望む、という意見もありました。
(ハツカネズミは故郷を思い出し、
    オレンジを切る手から逃げる)
この部位が特に印象的、作者の刺々しさからの寂しみを見せられているようで良かったのかもしれない、という意見もありました。

3555 : Le test de Rorschach  はなび ('09/05/30 23:17:38)
明と断定の不思議な提示の形式を発見することが出来た、という意見がありました。いろいろ考えるよりも、素っ気ないけれども光る、重苦しくなく浅くないセンスを重視したい、という意見もありました。それなりに書けていて、尚且つ、遊べる余地がかなり広い、斬新ではないにせよ、常に楽しませてくれる、という意見もありました。なんでこんな簡潔な珍しくもないあり方の作品がきっちりとした作者の空気を出していき、笑みを含んでしまう丸みを出せるのか不思議に思う、という意見もありました。これを他の誰が書いても、ただ文章で、ただ作品で終わると思うが、この作品はその後に香辛料がかけられている、それは作者から滲み出して乾燥したものにほかならない、筆致の少しの違いが非常に気になる作品、という意見もありました。

3512 : 現代詩  ぱぱぱ・ららら ('09/05/09 11:20:38)
地味だけれども、独特の質感はある、更にいろいろ欲しがるのは読み手としての悪い癖なのかもしれない、様々な意味で、惜しい、と感じる、という意見がありました。やはり「現代詩」というタイトルは、「構えて」しまいがち、解り易いとはいえない対比等の記述が、もっと他のやりようもあったようにも感じる(例えば不実と、ねっとりと絡むような)という意見もありました。爽やかで筆のあり方や作者の側面が撫でてくる、冠する中に小ささや個の大きさ、を切りつけていくありようが魅力的でもあったけれども、少しだけ物足りない面持ちもある、という意見もありました。1941年7月7日を調べたくなるだけでも成功なのでは、という意見もありました。

3497 : 飛田新地  ゆえづ ('09/05/04 02:29:23)
描き方の均されなさが相も変わらずめちゃくちゃで、それは凄いことだと思う、調子の一本化が最後の変化を少しは挙げている、という意見がありました。 今回は題材が表面だけになってしまっていて、それがどうもいただけない、という意見もありました。作者が、毎回、いかにもフィクション的舞台を選ぶのは何故なのだろうか、それが魅力なのかもしれないけれども、という意見もありました。作者の選び取る言葉は、いちいち卑俗で、まず、そこは佳いと思う、あまり技巧に長けているわけではないようだから、どうしても説明調子になってしまう、本作はそうした面が特に顕著かもしれない、ちょっと小綺麗にコントロールし過ぎた感もある、という意見もありました。演歌的な匂いすら滲む四連目などは、一息で読める凡庸さが、作品の深みを邪魔しているかのようだ、二、三、四連が無かったらもっと良くなったのではないか、という意見もありました。
>一枚の座布団だけが優しさで
惹かれるフレーズだ、 しかし作者の筆にしては他人行儀な印象が強い、という意見もありました。

3510 : 巨人  丸山雅史 ('09/05/09 00:25:32)
今までの作者の作品では一番良い、という意見がありました。最後は、どうにかならなかったのだろうか、三連のよさをもっと高める四連があるような気がする、逃げているような気がする、一連からの良さはホッとする、という意見もありました。

3496 : 永遠  丸山雅史 ('09/05/02 19:46:04 *5)
内容がベタな分、素直で、ぎこちなさと共に沿いたくなる引力ある実が光る、五連、もっと削いだ方が生きるように感じる、無言の有が映えそうだ、という意見がありました。三連を、もう少し見やすくしても打ち抜かれたかもしれない、 一連からの意味の通いが体臭にまみれた中での幻影が確かで、魅力ある作品だ、もう一歩のところまで来ているので非常に惜しいと感じる、という意見もありました。

3520 : (無題)  debaser ('09/05/13 20:42:32 *1)
絶頂の時にある言葉遊びの妙を読ませる先にあるもの、開かれた思考や体現がもう一歩欲しくも感じる、最後の断定が、どうも損だ、という意見がありました。 ポップな空気だけが白々と漂ってはいますが、口語体ポエムとしては失敗作にも思える、感情の吐露に比して、内実の空疎さは感じる、という意見もありました。「なげやり」な感は、少し気になる、過渡期なのか、「鴎」のようなものは、いくらでも書けるから二度と再び書かれないのかもしれない、けれどもニーズに、たまには応えていただけたらな、なんて科白が巷の酒席では百万回は交わされるに違いない、という意見もありました。レスレスは、面白かった、という意見もありました。

3490 : くらげ  なつめぐ ('09/05/01 07:28:19)
いつも誰だか解ってしまう書き方、それは良いことだと思う、二連目の説得と比喩のつながり、跳躍と口語、記号の使い方のあまり上手いとは言えない部分など、少し範疇に入っていて内側だけれども、その内側で放出する線は、それなりのものを持っている、という意見がありました。

3538 : ”クラッカー”  ミドリ ('09/05/23 11:06:05 *9)
文体の上手さは読みやすさに伴い、上質な欠損を張り上げているように感じる、入る先に逃げていく振り返らなさが不満を拡げる、という意見がありました。どこを見るか、だと思う、綴りとしては優良も優良の部位もある、しかし、空洞性が少し目立ちもする、メソッドの罠に喜びはまるか、そうでないかで違ってくる、という意見もありました。無駄に長く、作中キャラクターが浮きまくり、オチも弱い、飄々とした会話調の文体を頻繁に採用して、たとえ即興に近い印象のある作品でも、凡庸ではないセンスとコミカルな描写で読ませる数少ない書き手のはずなのに、これは合点がいかない、という意見もありました。

3505 : 西脇弓子  大女 ('09/05/06 00:48:55)
器用な作品だ、読み返すことはないかもしれないけれども、それなりの小作品であり、感動はないけれども、おおおんながHNなので活きている部分もある、という意見がありました。 喚起されるイメージは迷走もしくは埋没気味で、何かしらの片鱗は僅かに感じるけれども、もっと暴走した方が出鱈目であっても魅力的だったのかもしれない、賑やかな外観に比して、中身はスッカラカンに近いこのタイプの作品はインターネットに於いては食傷気味、いかに差別化を図るか、まずは、そこから、かもしれない、という意見もありました。

惜しくも選からは漏れましたが、その他、以下に挙げる作品が注目されていました。

3548 : ヒトの取引先  破片 ('09/05/28 01:35:01)
次点に推すのにほんの少しだけ足りない、作者の力みが取れてきている、この先がみたい、という意見がありました。句読点がだらしなく使われていて作品自体の繋ぎを損なっているけれども、一番、血肉を感じて空虚感や追いつかない自分の内実に向き合っている作品に感じた、ヒト、とか希薄な部位が書いてある薄さとの格闘を持ち上げていた、という意見もありました。足りないのでもなく過剰なのでもないのだけれども、スムーズさを欠いている感が否めない、様々な、わかりにくいイメージ、それらが孕んでいる景色や心情は辛うじて伝わる、追憶だとか、待っている(または待ってなどいない)ことだとか、そして、オンとオフのズレだとか、その他、どちらかといえば硬派な印象の強い筆で、ありがちな詩情を迂回して辿ろうとする事には好感が持てる、という意見もありました。まだまだジョイントやバランスに課題があるように感じる、オレオレ的なポジショニングから半歩下がって、向かうと、また違った閃きが生まれるのかもしれない、という意見もありました。

3535 : 川辺にて  Chiave ('09/05/20 17:54:14)
 ほんとうに理由もなく
などは必要ないように書いてあるような気がする、
 川は きれいに病んでいる
ここを、
 きれいに病んだ川が
と重ねるより、もう少し先の(川は肺血漿に浸される)など何か具合を重ねて引き出しても広がったかもしれない、もったいない、せっかくの描写を活かす方法がもっとあったように感じる、という意見がありました。丁寧なガイド、それ以上でも以下でもない、文学的な地力はあるようだけれども、軸足を置いているのが教師的な説明の地点にあるように感じる、という意見もありました。ヘタではないけれども、作品自体に若さ(瑞々しさ)がなく、華がなく、冒険もなく、センスもなく、謎もなく、さりとて老獪でもない、いわば習作の域にあるように感じた、こうした平坦なスタイルを惜し気もなく棄てたところから、何かしら始まる気はする、半端に巧くなっても誰にも読まれないのではないか、という意見もありました。淡々と描写していくスタイルは突き通して欲しい、角度もそのままで良いように感じる、ちょっとした切れ目をズらして入れたら強烈に惹かれたと思う、という意見もありました。

3517 : 少女。かく語りき  右肩 ('09/05/13 05:53:46)
良質さを離さない一連目があった、タイトル、最終連、あまりにも狙いすぎなコトバ、さまざまな問題を抱えているけれども、作者のスタンス的にも別にそれはそれで良いのかもしれない、という意見がありました。比較と対称、対照と作用、それらがしっくりと流れてはいるようだけれども、贅肉の欠落というよりは、寧ろ贅肉の標本により近いのではないか、B級ポエムにも届かない退屈な作品、狙いはわかるが、もっと構造そのものを俯瞰して考えないと、試みとして評価されても、肝心の作品がこれでは、と思わせられる、という意見もありました。

3550 : 火曜日  チャンス ('09/05/29 18:13:39)

3521 : 公園から見える  19 ('09/05/14 00:17:09)

3530 : 象の肌  かとり ('09/05/18 23:41:23)

3499 : 猫爬虫類の羽毛布団  フリーター ('09/05/04 19:08:41)

3525 : 月面テロル  深田 葵 ('09/05/16 17:13:02)

以上です。

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