65#8 : 壁にも 空いた、うすぐらい みつとみ ('16/10/26 21:18:41) [Mail] [URL]
壁にも 空いた、うすぐらい/あることに気づかれず/探せば見つけ出すことができる/半ズボンが壁から抜け出してくる/小学校のひび割れた校舎/蹴られる背/水の張った校庭/町工場の錆びたトタン/敷地のバラ線が絡まり/ペンキ臭い鉄骨の体育館/頭から落ちる床 ...
64#8 : 水 みつとみ ('16/08/12 18:55:00 *3)
はがれた爪のように 水面に言の葉を散らしていきます/ 白い光の底として/ たゆたう水が満ちていきます/ 明るい音がしないのは 洞窟に光がこもるから/ わたくしの 腕から/ ...
61#11 : うしろ背 光冨 ('16/02/24 23:14:17)
そのうしろ背の壁に/白い顔が浮かびあがっている/まっすぐ見ている眸に/群れのひとたちの歩き出しに/くすむ羽をすぼめている/行き交うひとたちには気づかれない/そのあおざめた空には/遠くうすくのびる雲が逃れている/そのうしろ背が舞っている/小さい点の ...
6#7 : あばら家 いとう ('05/01/01 11:46:55) [Mail] [URL]
とかげの足音を拾っていくと/「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった/兄さん/あれは生き別れの兄さん いいえ/姉さんだったかもしれない/が、/見えたりもする/通りすがりの犬に/犬ころと名前をつける 犬ころ/犬畜生でも良かったかもしれない/猫なんて名 ...
22#15 : 暖かい感触 平川綾真智 ('07/03/15 15:32:13 *2) [Mail] [URL]
― 楽あれば苦あり 苦あれば楽あり/ そう呟いて生活を、な/ 描き続けた。ずっと、ずっと。/ まぁ、はっきりと解ったんだが/ ありゃぁ 、 嘘だ。/ 描いた年数を観つめたら、/ 苦しかモチーフなんて無く/ 楽なんざ何処にもありゃしな ...
58#7 : 悪魔の子ども ケムリ ('12/02/10 23:26:55)
悪魔の子どもが生まれたって、言わないで欲しいんだ。カシミールで毛皮を売っている彼の、その柔らかい頬に浮かんだ笑顔みたいな、そういうところで生きていこうよ。僕はスリーポイントシュートもあまり上手くないし、タップダンスも上手に踊れないけど、いつまで ...
62#13 : 光の表にて みつとみ ('16/07/08 23:49:28)
こんにちは こんにちは/いつのまにか/そう いつのまにか/わたくしは しろい光の表にて 目覚めるようになっていた/なまえは 知らないけれども 顔みしりのひとたちと/なにかしらの話をしている/むきになって 正しさをぶつけ 自らの言葉の角で 痛みを覚 ...
63#8 : 暦 みつとみ ('16/07/16 20:28:10)
ちぎった耳のような暦の頁があり/「もう自分は大丈夫、と/微笑むけれども/通り過ぎる風の縁に/ふれると/沈黙してしまうのは/「まだ 傷がなくなったわけではない/水面(みなも)に和紙がすべり落ち 白い影を浮かべる/(いえ、受けた傷は痕として残ってしま ...
4#29 : 空無通信 ダーザイン ('04/12/25 00:04:37) [URL]
放棄された埋立地を/一体の透き通った者と/連れ添って歩く/雑草に覆われはじめた/アスファルト面のそこここに/立ち昇る無の陥没痕/ほつれた放心の縫い跡から/冷気が放たれる/死の語り部たる永久凍土/遺跡化した新造建築物の合間を/一瞬の襲撃が/鳴りとよ ...
45#17 : シルビア (改訂版) コントラ ('09/01/10 18:55:40)
シルビアは恋人の兄のマルコスに「デブだ」とからかわれても、黙って/顔をそむけるだけだった。雨上がりの日曜日。表通りのアスファルトか/ら湿った風が這い上がり、リビングの古びたテーブルクロスの上では、/錠剤の袋がかすかに音をたてている。門の向こうに車 ...
11#18 : 夜警 ダーザイン ('06/04/14 04:41:04) [Mail] [URL]
風の強い夜だ/下弦の月のまわりに/虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる/窓辺に焼きついた油色の日々が/ガラス板から流れ落ちる/星々がさわさわ震えている/明滅する交通誘導棒を持ち/人明かりの消えはじめた/薄ら寒い夜の街角に立てば/ビルの影が微か ...
59#8 : 夜の子 みつとみ ('15/12/23 23:43:02)
はじめに くらやみがあって/(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた/一枚いちまい重ねられていく/生まれるまえは/まったくの やみだったと/うすぼんやりとした /陽だまりの まえにすわって/鍵盤を たたいている/ちいさな 私を 私はみた /とざさ ...
- ealis 3.0.10 + BUNGAKU GOKUDOU -