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12177 : 死んでからにしてくれ  yasu.na '20/10/26 07:25:05

今や僕は誰かが描いてくれた肖像画のよう
恩師や恋人を裏切ったことの思い出に苦しみ
身代も潰れて身動きできない

トラックが通ると
道路に面した家が揺れて
図々しい肖像画も微かに揺れるが
それは心の揺れではない

若さゆえの不養生が懐かしい
心の底から揺れることができたのは昔のこと
今では後ろへ遠く離れてゆくばかりの暦を瞥見しては
億劫そうに小さな溜め息を吐く
過ぎたことはどうしても静止している

肖像画は臭くて
小さい蝶か羽虫か分からないが
よく飛んでくる
それらは僕の身体の中の
心当たりがある赤い部品のように
確かに脈動している

>> permanent URI: http://bungoku.jp/ebbs/20201026_081_12177p

  • 自由美学 :
    第二連、ユニークな描写だと思います。
    >トラックが通ると
    >道路に面した家が揺れて
    >図々しい肖像画も微かに揺れるが
    >それは心の揺れではない
    ただ、ワンセンテンス内に同じ言葉が続くのは、個人的には雑っぽく感じて読みにくいです。
    「揺れ」の一ヶ所はメタファーを代用するなど、そんな工夫があると、もっとバランスの整った自然な文章になるかと思いました。

    この作者の地に足のついた表現というか、等身大の切り込み方は好きです。
    前作での、作者さんのあの宣言は印象的でした。地上を歩く正気の肉体!(←ちょっと違う。。)  ('20/10/26 20:55:50)

  • yasu.na :
    自由美学様、コメントありがとうございます。
     詩に「狂気」ではなく「正気」を! 「精神」ではなく「肉体」を! 「天上」ではなく「地上」を!
     とは言え、書かれてしまったものは、なぜかどうしても狂気的で精神的で天上的になるのは不思議で、表現の性なのでしょう。
    「揺れ」の連続は確かに耳に障りますね。ものは書きたいように書けばいいわけではなく、何らかの「避難」とでも言うべき工夫が必要なのでしょう。身をもって知らされました。  ('20/10/27 03:32:31)

  • 自由美学 :
    なるほど。たとえハナクソを描いたとしてドラマになってしまう、この表現の性。
    「避難」、うむ。面白い表現です。作品の持つ、この抜け道のような可能性を開いていきたいですね。

    トラックを持ってきたのはナイスですね。トラックが走ると揺れる、もうそこで背景が見える。大きな道路に面した古いアパートの一室が、ふと浮かぶ。

    >トラックが通ると
    >道路に面した家が揺れて
    >図々しい肖像画も微かに揺れるが
    >それは心の揺れではない
    第二連の
    >図々しい肖像画も微かに揺れるが
    このフレーズを、例えば「写実画が一瞬印象派にブレるが」等、ベースに近い「揺れ関連」の表現に置き換える。こんなの何の参考にもならない個人的な意見かもしれないけど、「肖像画」をより生かす方向で迫ると、ぐっと詩的になると思う。

    さらに、第四連の
    >肖像画は臭くて
    >小さい蝶か羽虫か分からないが
    >よく飛んでくる
    その肖像画は油臭いか、鉄サビ臭いか、ワニス臭いか。虫はどんな虫か、死臭を嗅ぎ付けて飛んできたのか。もう少しだけ細部の、一歩踏み込んだ描写がほしい。
    題材に味があり、センスも良いので、ディテールにこだわってもっと完成度を上げていくと、独自の世界観が生きてくると思います。化ける書き手さんだと思います。

    エラそうに上から物言ってすみません。。(´o`;  ('20/10/27 10:03:14 *2)

  • 玄こう :
    タイトルの言葉がちょっと強すぎて、感じてしまいました。  ('20/10/27 18:58:00)

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