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5or6

選出作品 (投稿日時順 / 全10作)

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


闇の子供たち

  5or6

子供たちの肝臓
子供たちの心臓
子供たちの脊髄
子供たちの視線

大人たちは無表情のまま拳を握り締めて道路でうずくまる少女の腹を殴り
服を脱がし
陶器を物色するような目をしながら白いトラックの荷台に放り込む
大人たちは大人たちにお金を貰います

ここは

何処ですか

お腹が

痛いです

始めから守るものがいなかったから助けを求められないように足の腱を切られたんだね
さぁ
好きな事をしてやろう
きみじゃなく私の好きな事をしてやろう
何だその目は
本当に白い目にしてやろうか
私はお前の未来なんてどうでもいいんだよ私は来世なんて信じないんだ悪いことをしても死ねば終わりだ罪は償いたい奴が償えば良い
だからきみはここに居るんだ
きみは大罪を犯した
それはきみが大人になるという事だ
大人は汚い
罪を積み重ねて生きているきみは子供のままでいいんだよ
永遠という言葉を信じるかい
神様はいると思うのかい
そうだ神様はいる
だからきみは私に会えたんだ
キャンディーは好きかい
テディベアを知っているかい
知らないのかい
こういうものを知っているかい
先ずはこれをきみにあげよう
光が点滅し始めたら

始めようじゃないか

ペド野郎
ヤシの木に吊された子供たち
ペド野郎
ゴミ捨て場で食事をする子供たち
ペド野郎
エイズのまま放置される子供たち
ペド野郎
インターネットで取引される子供たち

全てを関与する者
傍観する者
媒介する者


ペド野郎

子供たちの肝臓
子供たちの心臓
子供たちの脊髄
子供たちの視線

陶器を物色するような目をしながら金を払う大人たち
それをつぶらな瞳で見上げる子供たち
白い瞳で
それをつぶらな瞳で見上げる子供たち
白い瞳で
それをつぶらな瞳で見上げる子供たち
白い瞳で
それをつぶらな瞳で見上げる子供たち
白い瞳で

白い瞳を無表情のまま眺める

大人たち


gloom

  5or6

新宿の交差点で女をスカウトして
その女の彼氏に殴られた
その僅か数秒の焦燥
走馬灯の一歩手前

格好悪くてもバカにされても生きていけばいい

そんな声が聞こえた
誰に向けて
自分にか
自分にだ
その声と同時に左頬に硬いシルバーの指輪付きのコブシがめり込む
奥歯が内側の頬に突き刺さる
でも大切なものを無くしたらどうやって生きればいい
さっきの声に心で反論した刹那
立っていた自分が地面から浮いて放り投げられる
柔道家か
もっと高校の時に柔道の授業出ていれば良かったと後悔する
意識は過去に飛ぶ
家を出ていく母
幼い頭で説得しきれず泣き叫ぶ子供
背中を向けたままの父
脳みそが焼き切れるくらいに引き止めようとしたあの時の思い

今は

無い

去っていくカップルを倒れこみながら見つめる
もう一度
ゆっくりと倒れて
早くなる
うぅぅぅん、

前のめりで
目の前のアスファルトに倒れこむ
鼻に火薬詰められ爆ぜる
火花が耳穴から
こめかみから
溢れだし
その光は額の中心を貫通する

一人

一人で起き上がる前に道路の石を眺めた
それは二つの石が支えあっていて
なんだか人の形をしていた
後ろで立てよと背中を押してるみたいに見えた
前の石は偉そうだな
でも
この感情が溢れ出したら
また昔のように
みんなが寝静まる時に起きている羽目になる
都会に住めば住むほど
いつ眠ればいいのか分からなくなる
絶えず街には人がいるのに
金払うわけでもないし
ましてや金貰えるわけじゃないから
こうして無様にしていても
周りの靴は乾いた音で
かつかつかつかつ
行っちまう
暫くして鼓動の音が明確に左頬に響き
熱く痛い現実がやって来る
意識を体に戻し
立ち上がって赤い唾を吐く
その時に
もう一度あの声が聞こえた

格好悪くてもバカにされても生きていけばいい

そうだ

あの声は父だ

後ろ向きで背中の曲がった父の声だ

母に見捨てられた父が上京時に告げた言葉だ

格好悪くてもバカにされても生きていけばいい

確かに
まだ
俺はここにいる

見上げると
高いビルから
不平等な形の人が見える
それはすぐにネオンの光に反射して消えた
クラクションが鳴る
もう信号は変わっている
わかってる
わかってるよ
歩くよ
だから急かそうとクラクションを押すな押すな解ったから押すなちくしょう押すなクソ野郎うるせえ押すな

押すなクソ野郎っ!


とうりゃんせが鳴る
広い横断歩道を
前を向きながらみんな歩いている
クラクション鳴らした車に怒鳴り
乗っていたヤクザにまた殴られて
とうりゃんせが鳴る信号の柱の横で
倒れたまま見ていた

今日の女はみんな同じ顔をしてる

収穫無いまま
そのまま薬屋に行き
個室ビデオに入って
男臭いソファーに座り
電源オフのテレビの画面で腫れた顔の痣を見て
シップを貼ってそのまま寝た


スカウトは顔が命だ


花巻

  5or6

紅に覆われた月が揺らめき
波紋が湖に広がります
照らされた柳梅は顔を下げ
庭園に慎ましく咲いています

そこに俯いた少女を細い葉のような指で
燃えるような思いと共に気高い少年が唇を重ね
まだ蕾の花を守るように抱きしめていました

紫紺色の着物の帯を緩めて
風はほんの少し強く
紅く
残香に少女は溜息を落とします
体に満ちた餘寒に堪えながら
舌先で決意を紡ぎ
少年は平打ちかんざしを抜いて
髪を
うなじを
かなしみを撫でました

何回も繰り返す
名前の復唱に
少年の思いが
届いた気がしました

少女は優しく
その瞳を見つめて頷きます

そして
二人
湖に消えていきます

ほろほろと
ほろほろと

渦のなかに消えていきます

しなだれた枝から離れた梅の花と共に

ほろほろと
ほろほろと

桃色の渦のなかに消えていくのでした


jazz

  5or6

一日中詩を考えてたら
ジャズを聞きたくなったんだ

青いアルトサックス
穏やかなイエローハーブ

そんなことしか思いつかない

格好良いのも悪いのも
毎日だから
どうでもいい

オイル塗れでCD探して
ハービーハンコック発見

聞きながら携帯打って
会った事の無い仲間に気遣う
会ってないのに

ないのにね

寝ちまったよ
夜勤明けの朝風呂で
笑っちまったよ
溺れかかってやんの

俺は髭を生やしたかった
サービス業じゃできないから
バックレたよ
上司にブン殴られて
飛び出したんだ
深夜のドリーム号
東京から大阪へ
三角公園で寝たりして
頼りもなくて
ルンペン体験
金が無いとぼやいてさ
たこ焼きばっか食べていた
最後の金で電話して
両親来さしてやんの

あー
親父がすげー小さくて
頭に電気流れてた
パーキンソンって聞かされて
震えて帰ろう言われたよ
そりゃなんも言えんわな
実家に帰って叱られて
兄貴のつてで工場勤め
ブラジルさんが大半で
日本人二人だけでやんの

そんで髭を生やしたよ
やぼったいねと刺されたよ

うるせーよって言いたいわな
ポルトガル語はちっともわからん
音は耐えずプレスする

うるせーよって言いたいわな
だけどいつも笑ってら

俺笑ってら


一日中詩を考えてたら
ジャズを聞きたくなったんだ

ただそれだけなんだ

それだけで
詩を書きたくなるんだ

唸るくらいに


gloom2

  5or6

歌舞伎町一番街
と書かれた赤い電飾アーチを眺めながら小さな路地を入ると
下水と古い油と安い香水の交じった匂いがほのかに鼻腔に伝わる
暫く歩き
雑踏ビルの隙間に入ると突き当たりにはビルの地下トイレを案内する矢印のペンキがコンクリートの壁に書かれている
その方向に疑いもなく従い
ひんやりとした階段の音を反響させながらトイレのドアにたどり着き
男女兼用のマークをチラ見して中に入った

女が唇から血を流し
破れた服を身に付けて
睨みつけるようにして正面で立っている
すぐ横には股間を血塗れにしながら半ケツ状態でうずくまり
苦悶の表情で唇を噛み締めている中年がヒーヒーと息を盛らしている

暫くそれを眺めて俺は何も言わず
鏡が付いている洗面所に向かい
スーツのポケットから髭剃りとワックスを取り出して
寝起きの身支度をし始めた
すると女が隣の洗面の蛇口を捻り
口を濯い
おもいっきり赤い水を吐き出した
ペッ!
そして顔を洗うと中々の美人だった
固形石鹸を直接顎に擦りながら横をチラ見していると女はため息を一つ吐き
最初の一言を呟いた

ねぇ、

俺は髭を剃りながら

何か?

と訪ねる

あなたのワイシャツ売ってよ

そう言い女はうずくまっている男の横に落ちていた茶色のショルダーバッグからワニ革の財布を取り出し
束になった万札から三枚取り出して俺にヒラヒラと見せびらかした

早朝ソープ代にはなるわよ

女は俺の意見を聞く間もなく破れた服を男の顔の上に落とし
白いブラジャー姿で催促している
俺は顔を洗い大の個室に入り
トイレットペーパーで顔を拭き
そのままスーツを脱ぎワイシャツを脱いで
肌着のままスーツを着直して女に渡した

何?この香水?嗅いだことあるわ、サムライ?

当たり

女は少し大きめなワイシャツを上手く着こなし
コーチのバックから口紅を取出し
素早く塗り直し颯爽と何事もないような足取りで出ていった
俺は携帯を取り出してアンテナを確認した
一本立っていた
間に合いそうだな
俺はいつもお世話になっている新宿交番に電話して状況を教えてから下界に戻った

外はもうサラリーマンが足早に駅からこちらに向けて行進している

俺は自分の股間を見て
もう一度出てきた路地裏を見て
その場を去った

スカウトしときゃ良かったかな?

風呂の中で潜望鏡を始めた女を見ながら俺は少し後悔し

湯船に顔を沈ませた


人人

  5or6

隣人であるあなたのお母さんにいつも無視されているのよ
と保育園の送り迎え当番になった私のママがワゴン車の運転席からバックミラー越しにその隣人の子供を眺めて急ブレーキをかけて車を止めて後ろの席に回りドアを開けてその隣人の子供のお腹を殴ったり頭を蹴ったり滅多打ちにしながら何回も呟くのを私は隣の席で目を閉じながら聞いていたの

内緒にしなさいと約束されて

次の日

私の所為になっていた

食卓で父親はいつも新聞を読んで
私はいつもニンジンを残して
母親は無言でニンジンを捨てる

だけどキッチンの明かりは暖色系で

部屋に戻った時の
蛍光灯の青白さに
青白さに耐えられなくって
現実から目を瞑って
大人になっている私に
ニンジンを子供に食べさせる役を与えるの

パソコンを眺めて
キーボードを叩いて
誰とも喋らないで
無口で
ニンジンが食べられない子供にならないように
あなたに教えてあげるの

私はママのように折檻して無視

なんかしないわよ私のようにならないであなたの為なのよ無視されるよりもあなたの為に私が教えて上げるのどんなことしてもあなたは幸せになるのよどうしてニンジン食べれないのまた裸で公園放置させるわよそれでもいいのこのクソガキが生まなきゃ良かったこのクソガキがブッ殺すわよ泣くんじゃないよこのクソガキが

1LDK

早く子供が欲しい

明日は

ニンジン見たくない


敢えて彼に名前を付けるのはどうだろう

  5or6

公園に先生と爆弾はいらない
導火線に水をあげると砂場に新芽が生えるから
摘み潰すから座りなさい
学生たちの色が熱帯夜に染まる
混ざること火の如し
右足をだして右手でビンタ
左足をだして右手でビンタ
集団で大学に行くためにビンタ
行かないとビンタ
いかなければビンタ
三段活用ビンタ
浮浪者を蹴り飛ばしていた学生たちをビンタ
変な呼吸が聞こえ始めたからビンタ
今でしょビンタ
いぃぃぃまぁぁぁでぇぇぇしょビンタ
いむぅぅぉぁぁああどぅぇしぅぅゅぅおおおお
で笑わなかったからビンタ
遅刻寸前で助かったなと先生は優しくビンタ
それな、親が言うなよとビンタ
冷ややかに無視しながらビンタ
左手でペンを回して右手でビンタ
質問を受け付けるぞビンタ
アイポット聴きながらビンタ
空気読めよビンタ
薄ら笑いの顔をして全員並べビンタ
これあれでしょ?死刑執行官のパロディーでしょ?と言った奴は握手
それ以外はビンタ

張り裂けるような音!音!弟!
弟?
兄さん!
おお、貴様は腹違いの弟!
兄さん、訴えられますよ。
それは受け入れる所存ぞ!

ナトリウム光が血色の悪い肌を赤く写し
きつく締めたネクタイを緩める指先がもう一人の浮浪者に向けられるために前へと動いた
ゆっくりと
人差し指が伸びる

あれは果てだ。

向けられた指先の先にある男はただ布団に包まり
ダンボールの壁に守られたATフィールドで眠っていた。

嘘寝だね

そう呟くと男はビクッと動いたがもう誰もその事には触れずに教室に帰って行った。


Gloom3.4

  5or6

陰欝な歌に女がティッシュを配る
幸福が侵食して言いなりの地下街
僕と俺を忘れた台無しの私
六弦が二度下がった音が出勤を告げる
携帯が肩にのしかかり
同伴無理の言葉が胃を軋ませる
そんな
こめかみを揉む記憶。

かつての落書きした柱も炭になり
ションベンの匂いのした黄金も溶
けて地下街へと流れていった。信
頼のおける部下は私のスカウトし
たAランクの女性を寝取り、電話
ごしにマヌケと一言告げて夜逃げ
をした。怒り狂った私は店のソフ
ァーを蹴り、隣にいた同僚の袖を
引きちぎり、どうして黙っていた
のだと何度も頬にビンタをした。

女性の名前を借りた台風は
全てを奪って北に行ってしまった
同じ時期に入った同僚は
酒と薬の渦にのみこまれていった
私はただ眺めるまま
煌びやかな日々に掃除をしていた
私はただ生きたかった。


腫れ上がった頬の男は訴える事も
できないまま、同室の部屋から一
冊のノートを見つけ、私に渡すと
翌日の昼間のスカウト中に逃亡し
た。営業中、事務所の中で表紙を
捲ると、彼女の詩が書いてあった

「金星」

箱の中で絡み合う胎児のように
私たちの管は
私たちの管は
透明なプラスチックのケースに
無知な木漏れ日があったよ
空 は 鈍い 音
骨盤が寒くて
寒くて
ゆっくりと太陽が昇る坂を
下った

スカウトした時を思い本を閉じて
寝取った男を捕まえた男に札を渡して
部屋の鍵を閉めた
外の音は
聞こえず
ただにぶい音が
響いた。

⑷

ひんやりとした影たちを
子供たちがつねる
取り壊す予定の滑り台に
小鳥たちが糞を落とす
リサイクルされる
転調は朝だった
残されたものは薄暗く
未来の都民に嬲られる
そんな
都民が取り壊す滑り台に
小鳥たちは羽を落とす
流氷にまみれたスコップのようだ
小鳥たちは
スコップのようだ
飛べよ
上昇する小鳥の視線から
後に追う
羽ばたきの音と
週末。

オレオレ詐欺を営んだ競売住宅で
お爺さんとお婆さんは縁側でお茶を啜る
英国の新聞紙で折られた星を飾って
花束の代わりに
二、三のパスタを花瓶に挿す
なんて実際に見たような事を

笑いあって
微笑んで
さめざめと互いを見つめて
長い長いお暇を頂く。

共に落ちる
あなたと共に
太陽が昇り
共に落ちる
あなたを見つけて
共に落ちる
太陽の下
共に落ちる
あなたを見つけて
共に落ちる
繰り返し

オールバックで背の高い男が
高そうなブランド物のバックで
ひったくりの鼻をひしゃげている
ひしゃひしゃひしゃげていく鼻
ぷしゅるぁぷしゅるぁぷしゅるぁ
血飛沫は揺籠にゆられる赤ん坊のよう
に右左と揺れて前のめりになって
ひったくりは
突っ伏した
老夫婦はさめざめと流れる赤い血を見つめて
二人同時に
オールバックで背の高い男に向かって
一礼をした。

赤い炎
金属音
擦る音
親指

パーラメント
光、

二丁目の公園
もうすぐ撤去ですって
おかまバーで働くママは呟き
英国の新聞紙で星を折っている
オールバックで背の高い男は
欠伸を押し殺すママを見て
黙ったまま金を置き
朝靄の公園を歩いていく
夜の子供達が走っていく
小鳥達が羽ばたいていく
純粋で無垢で美しい朝に
貴様達は転校する気持ちに浸る
眠れ
リサイクルされた
すべてのひんやりとした
影と
影と
ひしゃげた影達。


太宰、もうじき選挙だってよ。

  5or6

透明と躁鬱を
重ね合わせた肉体
そう比喩ってもエモらないだろうね
人間失格な肉体
の方がエモってくれるのだろうか
というかそもそもエモるの定義が
おじさんにはわからないのだろうね
客観視した自己防衛の柵を破り
体育座りではなく
江戸時代の拷問の姿でもなく
ありえないような6の数字のように
体を丸めて九段坂を転がっていく
9段坂ではない
9の文字は首吊りの
ように見えて縁起が悪い/だけど
9条の問題を何とか絡ませたい/けれど
なんか色々ありそうだから/ふむ
6の数字のように/そう
各々が思い浮かべた
6の姿で転がっていけ
桜の木の緑葉を眺めながら
その先の
お偉いさんの居場所まで
急ぎ足の心で加速していけ
なんなら
足の指全てを烏賊の足にすればいい
タコでもいい
蛸よりタコがいい
染み込んでいく過程は同じだ/いろんな意味で
でも足の数が違うだろうと
他の誰がが得意げに
知識をさらけ出してくるかもしれない/ねぇ
それがウザかったら
きみの手の指を
足の指の間に絡ませていけ/滑らかになる
それによる加速度によって
日本の象徴のお堀を飛び越えていけ
0になるな
0は全てを台無しにする
石ころに躓くようにその事がバズる/反響する
決して斜陽にはなるな
一度にやれ
苦手だし
参加しろって
読む系そこは
語録を
斜めにして
鉢合わせた
苦学生を
柔軟な対応で欺いていけ
なんて誰が言葉遊びだ(数字遊びだ)
そんな事まで説明させるのか
引っこ抜くぞ
お前の棘のついた口約束を
(つまり一人一人の一票が日本の未来を決めるのです。)
最初が肝心
何事も
最初が肝心
何人も
散文なのか
口語詩か
戦争賛成詩か
戦争反対か
区位置は苦
苦に、銃、は、血
ライフをライフルで奪う生活
外務をスマイルで騙す政策
子供達の数字が日常に演算される
つまり叙情だ
繰り返される
叙情は無情だ

此処で上手い事言いたい
太宰治を引用したい
何か法に引っかかるかウィキる
著作権フリーだ
引用しまくろう/そういう事なのか
しかし太宰治は他で使い尽くされている
ああ無情/ヴィクトル・ユーゴー
転がる石のように/ボブ・ディラン
桜の木の下で/いっこうに出てこない。
走れ
マキバオー/つの丸。


#

もう少し何か伝えたい
若い世代に伝えたい
直接的な口をパクパク開けて
魚のように
君たちに釣り上げられたい
そしてその、口角を上げて
笑顔で君に会いたい
口約束を交わしたい



BACK

  5or6

拝復、猛暑に蒸発する君香る爽やかな季節
の中で速やかに下へと向かうエロティズム
と肢と褐色のプッシーを転轍する音が卑猥
に共鳴する牛乳瓶の底から屈折した雷光が
美しく愚行に満ちた腰を照らすから乱暴に
押し込んだHEAD即ち脳膜に繋がる車輪
から削る火花で燃えるアンビエントから煤
が生まれて喘ぐ真夏のクリスマスローズを
滑らかに中指でそっと円を描くように擦り
雄蕊から雌蕊へと授粉させる蜜蜂のように
弱く強く弱く強く弱く震わせ羽音を耳元に
聞かせ温床に潜り始まった悪戯の黄昏泣き
に呼ばれオメガの試験管から穴に戻る蟻達
の整列に飛ぶEUC式二進法:10100
1001010110110100100
1101111110100100110
0111010100100101010
1010100100101101111
0100100111010101010
0100110011111010010
0101101011010010010
1001001010010010110
0111010010010100110
と破廉恥に触れたフレンチなローションに
安堵するCALLするラメ入りのKNOW
は嘘だからTHINKする虚ろげなWWW
是非もなくFLOATING LIGHT
の奇跡改め膝上漂うWORK無しに軽率に
顔に頬に既に奥に腰はまだだからもう少し
BACK今貼り付け脳膜の車輪で削られた
火花で燃えるアンビエントの煤払う午後に
俯せにさせるBACKきみの腰から乱暴に
切り取る虹色のBRIDGEを渡る屈折の
道徳から錚錚たるや薄い褐色の音楽を尊重
しながら流るる交差点ですれ違い振り向く
黒髪絡むVOICEをかき消す後光を射す
聖人の教えに跪くは懺悔する御身に慈しむ
肉体の膨らみから恥骨までを両手で広げて
見繕う言葉を癒す十二単めくれば光の魚群
から七色の飛沫輝き以て長い睫毛を動かす
唇に含ませていく真夏のクリスマスローズ
に何ら罪も無く雄蕊と雌蕊をもう一度重複
コラージュ中指で中指で第一関節を曲げて
円を描いて放つ飛び散る定着の賛辞を無理
矢理含ませ非難に無難に大事そうにソレを
丁寧にそっと萎ませ誠実に拝答をBACK

拝啓、

BACK.

凄く、

気持ち良かった。


敬具。

文学極道

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