僕は夜の闇の中を、
駆けずり回った、
まるで逃げ出すかのように、
呪詛の言葉を、
優しく、
花にささやくように、
そして、消えていった、
唇と、それをぬらしたであろう、
唾の間を、
何度も、何度も、
怒り狂いながら、
駆け回った
すべての死んだ人々の、
唇の、温かい、記憶
と、体液の、生ぬるさの、
中で、
もだえ苦しみそうな、
地獄のような、
天国を、
見つけた、
皮膚と皮膚が、
こすれあって、
なまぬるい
熱を放出する、
それがどんどん、
この世界を覆い始める、
振動するたびに、
気温が上がり、
誰も彼もが、
眩暈の中、落ちる、
酒場の隅で、本をめくる
少年を蹴飛ばす
たびに、歓声が起こる
「ここじゃ、そんなものは何もうみださねぇ!」
罵りと酒と唾が入り混じって、
熱帯を呼び込む、
朝からのみっぱなしの、
親父どもの、頭の上に、
熱い雨、
雨の成分は、濃いアルコールと、
少量の汗と、堕落で、
「うちのかかあのののしりったら
天使さまもびっくりおっかないぐらいなもんだ」と、
すきっぱの間から笑い声を響かせる、
―そしてようやくここで、初めて名前を持つ登場人物が現れる
「よう、ラクリ!、てめぇんとこのかみさんは未だに祈ってやがるのか?」
「聖母様、聖母様、と、まるで病気みたいにのたうちまわって一日中いのってんのか?」
「ここらじゃ、イカれちまうときにはイカれちまうのさ。いかれないために酒をのむんだよ。
かかあどもは、いかれないために俺達を罵り、小娘どもはいかれないために、ガキどもと
こっそり会うのさ。」
「ラクリ!てめぇもイカレちまわないように酒を飲めよ。」
―ラクリのよめ、ファトナの一日
彼女の部屋は一日中いすの上に座り。天上を見上げて、手をこすり合わせながら祈っている。
湿気となまぬるさに満ちた部屋の中で、すべての扉と窓を閉め切って、彼女は、何十年も前から
祈っている。彼女は一切の家事も、一切の交流も持たない。ラクリと口を利くことも無ければ、
勿論、ラクリの畑仕事で鍛えられた体を舐めることも、彼の太く固い陰茎を勃起させて、口に
ほうばることもしない。彼女の祈りは声を発さない。
カラスが屋根の上で、池で水浴びをしている。黒い色は決して落ちることが無い。
水面を揺らがしてそれを見つめては喜ぶ。
雨の中、ラクリがテニスラケットを持って、畦道を歩く。彼の足取りは、いつだって泥に汚れている。
天気は彼のためにあり、彼は雨の中で、テニスラケットをいつも握っているが、彼は一度も、テニスを
したことがなければ、ルールもしらない。テニスラケットは彼が、街の市でなんとなく買ったものだ。
その日以来、ファトナは祈り始めたのだ。
昨日から、ラクリのテニスラケットに蟲が繭をはった。白い繭がちょうど、テニスラケットのガットの
中央にはられており、ラクリはそれをわざわざひっぺがえそうとも思わなかった。ラクリには、テニスラケット
などそもそもどうでも良いのだ。
ファトナは、昨日から、以前よりまして激しく祈り始めた。あまりにも祈りが激しいので、それはほとんど、
呪詛のようになって、言葉にならない声で、うなっているだけ。彼女は癲癇の発作のように、何度も体を、
反ったり、ねじったりしながら、一日を過ごしている。
(どいつもこいつも皆イカレちまえ!)
(ろくでなしどもを世界に呼び込め!)
(俺達の醜い笑い声で満たしてやろうぜ!)
矮小な悪魔が一匹、天使に化けようとして失敗する。同じように、傲慢な天使が悪魔に化けようとして失敗した日。
テニスラケットの繭は裂けた。しかし中身は空っぽだった。そこには何も詰まってはいなかった。ラクリは、それすらも
気にしない。繭にもテニスラケットにも興味が無いのだ。
ファトナは、いすから立ち上がり、雨の中にいた。ラクリは雨の中テニスラケットを持って畦道を歩く。
二人の足には、泥がついている。
泥から、手が無数に沸いた。
手が二人の足を引き止める。
ラクリは家が見える場所まで来て、ファトナとであった。
「狂っている!何もかもが!」
そして、ラクリはファトナをテニスラケットでぶん殴った。何度も。
ファトナは、負けじと爪を立てて彼をひっかいた。
爪あとからは血が流れ、テニスラケットに殴られた場所は青く内出血した。
二人は、雨の中を、殴ってはひっかきあった。
雨が上がる。
矮小な悪魔が一匹の天使に化けようとして失敗する。傲慢な天使が悪魔に化けようとして失敗する。
二人の間に、穴が開く。
疲れた二人が、ずぶぬれの服を掴んだまま、穴を見つめる。
穴がじょじょに大きくなる。
二人は掴んだ手を離す。
穴はどんどん大きくなり、しまいに、二人はお互いを点としてか認識できなくなるほどになった。
穴の中に、ひざを抱えて落ちていく人が無数にいる。数え切れないほどの人が落ちていく。
二人はそれを見下げる。
ひざを抱えていた人たちが、落ちながら起立して、二人を見上げる。
雨上がりの太陽が、二人のずぶぬれになった服や髪をなでて、ゆげをたてさせる。
湿度があがり、髪の毛は静かにうなだれる。
二人はまっさかさまに落ちていく人々を見つめる。
落ちていく人々は二人を見上げる。
全員がはにかんでいる。
(まっさかさまにおちていって、すべってころんで)
(ろくでなしどもが笑う、笑う)
(おいこら聴け、全世界のろくでなしども!
この世界をろくでなしどもで埋め尽くそうぜ!
いくら気取ったところで、もうお前らはろくでなしだ!)
隠喩を閉じる、
多くの濁音から、言葉が抜かれる、
貴方の韻律は、夜に始まる、
君/冬に凍える、手に、
瞳は凍らなかった、眼差しを、
たたえてて、
孤独は、涙を呼ばない、
その、手、
多くを掴むには、
小さすぎた手
君/その手を、開く、
小さいものたちのために、
何度も
君の手/その手は、多くをつかめなかったが、
小さなものを、掴むために、ある手、
僕の、魂は、今、どこへ行けばいいか、
何をすればいいか、
秋に、落ち葉を踏みしめるように、鳴る、
魂の音、
ぱちぱちと、燃え上がって、
君と僕を焼き尽くす、
この炎を、
どうやって、
凍えさせればよいのか、
君/その手を、
僕に、
小さな、
魂しか持ち得ない、
僕に、
少しだけ、
僕の魂を凍えさせるために、
その手を、
>> permanent URI: http://bungoku.jp/ebbs/20110825_081_5478p
- 01 Ceremony.wma :
自分では基本禁じていて、めったに書かないラブソングを本気で書いてみました。よろしくお願いします。
http://www.youtube.com/watch?v=kh83T76RaDA&feature=related
を聞きながら書きました。 ('11/08/25 22:51:01 *1)
- 石黒 :
Skypeしようぜ。isgr21
石黒より ('11/08/25 22:56:42)
- 光 :
おはようございます、
この詩には、少し思うところがあったので、後日改めてレス差しあげようと思います。 ('11/08/26 07:52:00)
- 大丈夫 :
私は以前、あなたから酷評されたものですがさすがだな、こんな文章、能力の無い私には書けないなと思いました。
始めの方は、あなたが書いたものとは思わずに読んでいて、又つまらない文かなと思っていましたが、途中からはぐんぐん惹かれていって、長文なのに一気に読み終えました。
そうすると、筆者をみてあなたさまかと思い、前の「試し書きー死の祈り」でしったけ、あれよりもグーンと良い作品だなと思いました。
あなたの目出す文章表現が、どこにあるのかとは分かりませんが、このせんでどんどん書いていって欲しいです。 ('11/08/26 14:37:57)
- 黒髪 :
こんばんは。
ラブソングとは、恋愛経験の少ない、夢見がちな少年少女に多く発生する、状況かと認識していましたが、この詩のような、ひねくれたラブソング、構築の上のラブソングもかけるのか、と言うことを思って、新しいな、と思いました。
不思議な曲も、とても楽しかったです。Ceremonyさんの表そうとしているものは何なのだろう、と、狐につままれたような気分になりましたが、美や意味みたいなものを、表したい、表そうとしているのかな、と思いました。 ('11/08/26 20:27:26)
- 右肩 :
01 Ceremony.wmaさん、こんにちは。
よくわかりませんが、01 Ceremony.wmaさんは愛には内実だけがあって枠組みはない、と表現しているように思えます。僕は愛には枠組みだけがあって内実はないと思っているので逆だな、と感じたわけです。
しかし、この詩で問題になっているのはまったくそんなことではないかもしれない。たとえば、隠喩の中にあって読み解かれるのを待っている薄暗い神話が愛の本質なのかもしれません。僕には読み解けませんでしたが。
いずれにせよ、僕にはよくわかりません。よくわからなさへの執心が持続しないのが読み手としての僕の抱える問題です。 ('11/08/26 20:46:07)
- 01 Ceremony.wma :
愛に内実があるとか、ないとか、は私も良く分かりませんが、なぜだかよくわからないが、ここにいる、二人でいる、ということが、ただ漠然としてある、ということそれ自体になんとなくいろいろ思うだけです。 ('11/08/26 23:39:56)
- GENKOU :
あなたの筆の弱さを感じてしまうのは、申し訳ないが、描写力というのははカイネティクスなイリュージョンばかりではない。
登場する個々の心理的な内実の描写が非常に乏しい。これまでの作で私は感じる。
ひとつの視覚形象が、言葉で描かれた時、それを作者=書き手)が写すナレータは、ただ実況してるだけ。
もしくは登場人物の語る台詞もあまりに浅すぎないやしないか、と思う。一人の人間が発露する言葉になっていない。ロボットがラジカセキカイのようなカタカナセリフに聞こえて仕方がない。
作中で、ある事象がハッとし、その驚きを描いたならば、それに対し反応し、人は(あなたは、詩人は、それを見て、何十行もの自己の内実を語らねばならないだろう。その悶々とした語りの、その後のアクションが登場人物を生き生きとさせるだろう、」と思ったりする。その点は、散文を描くなら心得ておくべきなのだと思う。
詩は絵空事や、空想劇ではけしてない。
オマエは演者ではないだろ?そういうおもしろさよりもっと面白いものを
リアルな衝撃として自己の内実に落としたらいい
おい
若いんだから
あなた、
その年歳なんだから
己を写せよ、言葉に
自分を知ることだ
ではじめて
人間の傍らに自分が立てるだろう、
と思う。
言葉は言葉だ
スクリーンはあっちのウソだ。視覚ほど胡散臭いものはないと思っていい。
私は自分の判る範囲でしか伝えられない。間違いかもしれない。
ある画商から聞いたが、人物画や自画像なんか売れただめしがない。笑
まぁそうだろうな。
部屋に飾りたくないよな。そんなもん
風景画や
MCエッシャみたいな
もんのほうが、
売れるわな
映画に追随する文学みたいに。 ('11/08/27 02:09:51)
- GENKOU :
>酒場の隅で、本をめくる少年を蹴飛ばす
>「ここじゃ、そんなものは何もうみださねぇ!」
この台詞は
ピンと良く感じた
山村暮鳥を思いだした。
スタンダールの赤と黒を思い出した。
火の点く台詞はいくつか吐いて、読む。カセットコンロな捨て台詞だとか、いっちまって、言い過ぎた
本なんか読んどるな馬鹿野郎、このもやし野郎、
水を引け、畑耕せ、
食いもんとっとともってこい。
テレビばっかり見とるな、ゲームばかりやって馬鹿だぞ、もっと本読め、勉強しろ。みたいなこと言って
私の目の前でテレビのブラウン管をハンマーでぶっこわしていた記憶がよみがえっ。ニタ笑ってまう
どっちも馬鹿だっ。
****
作中台詞があまりにチンケだ。などと、批判を打ったについては、読む自分の理想があんまりに高かった、すまん
****
これ読んで
ふと、ブコフスキの
あの、街で一番の美女
読みたくなってしまった
****
あぁ汗だく蒸し俺の先の、ここでのコメ返信。無視してくれていいから、あまりに直覚的な意見だからやもし。
****
ついては、これからも、楽しみに、もらいます。その時またなんかヤンヤゆうかもしれんが、あしからず、です。
よりも自分のほうの課題があまりに乗り遅れているので、当分沈潜します。
数週間数ヶ月サイトとさよなら。OWRI ('11/08/27 04:44:50)
- 石黒 :
http://www.youtube.com/watch?v=Ro7weKi019Y ('11/08/27 11:31:14)
- るるりら :
この詩の全体に漂う 自棄(ヤケ)な感じから、読んでいると 泥舟の中にいるような印象を持ちました。
泥舟の中でラブソングを歌っても たいがい 結実はしないと 感じました。 ('11/08/27 12:52:41)
- ちーちゃん :
いいですな。絵本になったら部屋に置いておきたい。
しかし、
ーようやくここで
は、必要か?
そんなものは読む者の感想だろうに。 ('11/08/27 14:49:21)
- case :
さらっといですが、楽しく読めました。
読点の行末は目障りなんだけど。
散文だったり科白だったりストーリーだったり書記への自己言及だったり、
ざわざわしてる雑多なテキストになってるのが、
「2人」ってのと合ってるよに見える。
ただ再読はしない。
いろいろと謎解きをしかけているようにおもえたけど、そこまでもっていかれない。
魅力的なイメージがいくつかあったけど
(たとえば、ガットに繭をつくられてしまうところとか、すきですね)
そうしたもろもろのイメージが拡散していくばかり。
case ('11/08/27 18:41:10)
- 光 :
01 Ceremony.wmaさん、おはようござます。
遅くなってしまいました。個人的な読みになると思いますがご容赦ください。
全体から受ける雰囲気はよいと思いましたが、 01 Ceremony.wmaさんの場合、自我が強く入る傾向にあるように思います。
一連目の説明が長いです、すごくよく分かるんですが、ここは
>唇の、温かい、記憶
>と、体液の、生ぬるさの、
>中で、
>もだえ苦しみそうな、
>地獄のような、
>天国を、
>見つけた、
この辺りが中心なので、ここにすんなりと入って行けるようだったらよいと思います。
二連目ですが、自分だと
>それがどんどん、
>この世界を覆い始める、
>振動するたびに、
この辺を思い切って抜いてしまうと思いました。
三、四連目はよいと思いました。
五連目のカラスの描写の、>黒い色云々は、次の連への妨げになっているような気がしました。ノイズに感じられました。
ラクリとファトナの話は面白かったです。中でも、
>泥から無数の手が沸いた
>手が二人の足をひきとめる
これはよいと感じました,阿鼻叫喚の地獄絵図ような欲望の数々ですね。
終わりにしたがって、どんどん良くなっていきます。
雨が上がる。からの連はよかったです。ここが、このストーリーのメインで、穴は、ブラックホールの様なもの、吸い込まれるのは人間なんですが、自分は、死者が現世へ帰りたがっているのだなあ、と思いました。さぞ無念だっただろうなと思います。それが、”立ちあがって見上げる”、と言う行為によって表されていると思いました、「人間の流れ星」です、これは長押 新さんの/を含む表記でも思ったのですが、同じものを感じました。自然の前に人は無力です。
そこからは、PP(ピアニシモ)な展開が続いて行きます、これはわたしはよく書けていると思いました。ff(フォルテシモ)を書くより、遥かに難しいことだからです。
美しいと思いました、まるで産まれたばかりの赤ん坊の手のように。
最終連から一つ前なんですが、
>魂の音、
>ぱちぱちと、燃えあがって
”燃えあがって、と、”この炎を、どうやって、消せばよいのか、
自分は、この二文はいらない気がしました。作者の主観になっているし、前後の文に重複する表現が見られたからです。説明的になってはいないでしょうか。(誤字と説明不足があったので、直させて貰いました!)
最後の連は素晴らしいですね、いいと思いました。密やかで小さくて、心洗われました。
手は、うまく言えないんですけど、色んなところから伝えられて来るもので、自分もしっかりと握りしめてあげること、わたしの手もとても小さいのですが、(そっと心に忍ばせるようなPPな詩をだんだんには書きたいと思っている所です)そんなことでお役に立てるでしょうか? ああ、手は確かに冷たいかもしれません(笑)
この詩の中で震災の事に触れて下さったことを、覚えていて下さったのだなあ、と、そのことをとてもありがたく思いました。こころの傷というものは、そんなに簡単に無くなるものではないからです、深い癒しのこころが必要だと思います。
あまりために成れていたかどうか解りませんが、前のものよりずっとよいと思いました。
さりげなく好きな音楽も入れて下さっていたようで、ありがとうございます。
上手く伝わったでしょうか、わたしは、まだまだ”ことば足らず”な面が多くありますね。 ('11/08/28 09:27:58 *8)
- 01 Ceremony.wma :
よし、逆切れいれつつレスです。
内実、とか言われても、一応書いたつもりなんですが、書かれてない、っていわれるなら、その要望にお応えできなくて申し訳なかった。というしかない。つーか、何を書こうが、無意識であれ、意識的であれ、テクストにはいろんなものが書き込まれるのではないかと思いますけど。
泥沼というか、ファイトクラブみたいなラブソングみたいな、後、セリーヌみたいに、夜の果てへ!みたいな、感じを狙ってみました。
一応、謎解きはしかけたつもりはないです。イメージが拡散しちゃうのも、結構意図的にそれはやってるので、(ただ、自分が思っている意味での拡散と違ったらすいませんが)まぁいいかなぁ、と。浮かんでは、消えて、物語の文脈に最終的に回収されずに、ぼわーんとフェイドアウトみたいな!
冒頭は、「うはーセリーヌみたいにかけたんじゃね!」と作者は有頂天になってしまいましたがあまり評判が良くないので、ううむ、という感じでがーんです。 ('11/08/28 19:50:23)
- サティ :
「セリーヌみたいに」ってこの世で一番寒い言葉なんじゃねーかな、と。
>隠喩を閉じる、
>多くの濁音から、言葉が抜かれる、
ここからの連はかなり好きだった。物語の本筋とは外れてフレーズとして。つかむ、って言葉はいろんな国で、例えば日本語だと把握だったり、ドイツ語だとそのまま「begriff」=概念だったり、思う所は色々あって、命名という隠喩、それが閉じる、つかめない手、言葉が抜かれる。。。 ('11/08/29 00:45:11)
- 01 Ceremony.wma :
寒いとは思わないが、セリーヌとレリスが好きなんですよ。 ('11/08/30 13:27:41)
- 印牧ショウタ :
01 Ceremony.wmaさん、はじめまして。
「テニスラケット」と「祈り」の対(つい)が面白かったです。
>昨日から、ラクリのテニスラケットに蟲が繭をはった。白い繭がちょうど、テニスラケットのガットの中央にはられており、ラクリはそれをわざわざひっぺがえそうとも思わなかった。ラクリには、テニスラケットなどそもそもどうでも良いのだ。
ここが好きですね。
>そして、ラクリはファトナをテニスラケットでぶん殴った。何度も。
>ファトナは、負けじと爪を立てて彼をひっかいた。
>爪あとからは血が流れ、テニスラケットに殴られた場所は青く内出血した。
>二人は、雨の中を、殴ってはひっかきあった。
良かったです。「ファトナ」が噛みついて食いちぎっても良かったのでは。
一方で、
>「聖母様、聖母様、と、まるで病気みたいにのたうちまわって一日中いのってんのか?」
>彼女の祈りは声を発さない。
「声を発さない」のに「聖母様、聖母様、と」は、違和感がありました。
それに、祈りの対象が不明である方が、この作品に合うと思います。
さらに言えば、酒場の連中には「祈り」と認識されなくて良い気がします。
「祈り」であることは、「ラクリ」と「ファトナ」だけが分かっている。
あるいは、「ラクリ」だけが分かっている。
もしくは、「ファトナ」だけが分かっている。
全体の構成としては、
せっかく「めったに書かないラブソングを本気で」というのに、
間延びしている印象でした。
>酒場の隅で、本をめくる
>少年を蹴飛ばす
>たびに、歓声が起こる
ここから始まっても良いと思います。
最後の3連は
>隠喩を閉じる、
>多くの濁音から、言葉が抜かれる、
>貴方の韻律は、夜に始まる、
ここ以降の部分が同じ繰り返しになっている気がしました。
あるいは、「穴」を「二人」が見つめている描写で終わった方が。
あ、本筋には関係ないですが、
>ほうばることもしない。
「ほおばる」だと思います。 ('11/09/05 15:38:54 *1)
- 印牧ショウタ :
石黒さん、はじめまして。
あなたの2件の書き込みは作品に一切触れずに、
SkypeのIDを貼るだけ、転送先のURLを貼るだけ。
この2件の書き込みが、
なぜ問答無用の削除対象として消されないのか不思議でならないが、
石黒さん、まずは作品に評を付けて下さい。
書き込みの時間差から見ると、
01 Ceremony.wmaさんの別名義なのかもしれないが、
いずれにしても、迷惑な話です。 ('11/09/05 15:41:03 *2)
- 01 Ceremony.wma :
石黒は俺じゃない。知り合い。 ('11/09/05 18:57:11)