タールのチェックが始まると
アスファルトを構成するのか
煙草を構成するのかで
友がワイワイし出した
山廬集の句を読んで居た私も
その輪に加わりこのタールは
アスファルト、あのタールは煙草へと
チェック機器を利用して特定し
小夜を過ごした
私は何回グナを見ただろうか
それらの過程で見てしまうマムシが
グナであるはずもなく
グナのグナたるゆえんはタールとは
全く無関係だったにもかかわらず
グナの支えを必要とした私は
タールをチェックしながら
現れるグナを数えながら
タールとグナは無関係と
ひとりごちた
ひとりごちつつも
ワイワイし出した友を遠巻きに
タールとグナを同時に
見てしまったような気がした
現実界のマムシは
二つの間を取り持つ使者の様にも見え
タールは現実と非現実をのあわいを
漂って居る様にも見えた
グナとタールとマムシの三つが
同時に平等に存在する時が
私の顕現する時だとふと思った
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選出作品
作品 - 20191231_623_11655p
- [佳] 三つのもの - イロキセイゴ (2019-12)
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三つのもの
イロキセイゴ