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作品 - 20191221_448_11631p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


背後で葉が揺れていた

  空丸

現実はこの朝ではなくこの朝を迎えた私自身で

記憶が 付近を彷徨っている
あっけなく

死が街並みを徐々に埋めるとき
ぼくは 路上で石を蹴りたい
舗装された道では そんな願いも叶わない

  初恋

すぐ隣にいるのに
水平線のように届かない
その届かないものが
今にも飛び出しそうに跳ね回っている

呪いだ 

  遠く此処にありて

見上げても答えはない
だから空があるのだろう
庭先では
雨があがったようだ

  月曜日は何色ですか?

そこには民主主義と国家主義
そして家畜が朝を迎える
病棟には生と死が入れ替わり立ち代わり
生きることは闘うこと
受け入れるべきは血の匂い
陽が沈むまでには道をあけてくれ

  誤差

あの人の日記にぼくの名前があった


  雲の影

振り返りざま見たものは
帰り支度をしているサーカス団だったか
土手を歩いている少年の私と犬だったか
空地に残された小さな日向さえ


  るの視線

回る 回る 回る廻る 廻る廻る廻る転る転る転る転る
転る 回る 回る 登る 登る のぼ る 降る 降る
 降る降る降る降る降る 回る 廻る 転る転る 転る
回るまわるまわるまわる回る回る まわ る 止ま る

                    潮の香りがした


空が青くてすいません

文学極道

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