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作品 - 20191102_712_11538p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


星の楽譜

  紅茶猫

あの日乾いた夏の言葉のように

水源と発火してくぐる
銅線の隙間から
絶え間なく広がる行方不明の青い空


___カナリアが一通届いた、海に。

空気ごとまとう紙を掬う
一片の断片の断面の反転の散り散りの雪

まるで
海に積もるというふうに

庭の海に投げ捨てられている子等をよそに
祈るしぐさの砂の満ち欠け



ある日遥か見渡す限り
とほくの空が鳴っている
手にした速度に合わせ
泉を
箱に入れて
箱にしまう

ポケットにたくさん集めた
カタチの違う時計を蝕む夢を
ひたすら積み上げる
音の無い世界の囀り

この層のどこかに僕が居ると
そう言い訳しながら歩く
風の内に宿る
風と僕

風の奥
風とほく
風ノート
___カナリア





このペンは こちらに

       この方角に

   この方向に


ほんの少しだけ違っていただけなのに



カタチの違う時計を積み上げる



草むらを分けて
扉の前に立つと
向こうに風が鳴っている

行方不明の空のような
音の前に

黒い夜を拭き取って
三面に揺らいでいる
星の楽譜

文学極道

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