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作品 - 20190830_795_11419p

  • [優]  a boy - 白犬  (2019-08)

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


a boy

  白犬

掠めてく風に目を眇めて

煽られた短い髪の毛の中で 渦巻く宇宙

ある視点

失われたハイウェイへの侵入を許して 指先の言語で 旋風生んで

も 少し

ナゾルよに 駆けてく 夜光が 君の足首

ぺらいTシャツの中に隠した骨格 が 崩壊するまで 何度も

夢のよに謎った裸の肉 齧る



夢の中まで 会いに来て



悲劇の中で生まれた僕(ら)の 腐敗し続ける傷口を

君の淡く光る夢で撫でて くすぐって

断面に映る穢れと綺麗 メビウス


乳白をしたたらせ


発火への焦がれ を 何度も重ねて


瞳孔の奥へ侵入 額の奥 焼いて


君の首元へ辿る運命を巻きつけた くすくす笑う 諦めて る よなもの 空き缶に詰めた煙草の煙が充満したら 始めたい


(始めたい)


鈍麻した舌に果汁の味 君を脱がせて剥いでく 微かに狂暴 が 興奮




お願い、

だから

(永遠に傍に居て)




獣めいて飢え 痩せた体は病巣 それでも それでも それでもって 伸ばした腕を絡める いつかと伏せた瞼を震わせて


仮想を脱ぎ捨てて 汗で濡れた服を着替えても 何度でも君に縛られる 空 の 先



何度でも君を見る

a image

a boy

君はそこに居たはず 凡ての絶望を体内に隠し持ちながら 機会を窺う 冷えた目 乾いた舌

濡らして

君の掻き鳴らす音が宇宙だって (気づけよ)

意味を成さない言葉の群れを書き連ねた紙切れに 頭を垂れて君 は 眠れない夜をやり過ごす


悲しい星の声に耳を傾け

飲み干した藍色のペンキ

魂をスライスした夜の断面





ま白い腕

噛んで みなよ


ほら


瞬く間に


裸足のまま


宙に浮く

文学極道

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