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作品 - 20190814_597_11395p

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耳をピンと立てた君は大きくなった

  空丸

いつも遺影を気にする私にはもう飽きた。壁に飾る絵画は見つかりましたか。もうすぐ終電です。地平性の向こうはどうでもいい。あの頃に、栞を挟む。なぜ、訳を訊きたがるのですか。遠くの雪解け水を流し込む。海に走る。

地球は回っている。あの人の日記にぼくの名前があった。ぼくは夕暮れにいる。君がなぜ夜中は朝来ると言ったのか。今はもう問いすらぼんやりしている。ただ、生きることは闘うことと言い返した気がする。日が沈むまでには道を開けてくれ。

死ぬのは面倒くさい。遠く戸を叩く。みんないつもの通りだが、爪切りとSEX、どちらが多いのだろうか。訊く気もしない軍事的重ね着。舞台にはピアノが一台。終わった後なのか、始まる前なのか。いいpositionだ。

耳をピンと立てた君は大きくなった。人生は語るものではない月見酒。電子タバコはKissに転化するか。引きずってはいない。朝が早すぎるのだ。ぼくの日記にもあの人の名前がある。あっけなく闘おう。

文学極道

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