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作品 - 20181107_250_10883p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


Violet pumps, stompin' the floor

  アルフ・O




(レム睡眠の内わけ、
渡り鳥とレンズフレア、
音をたてて、日向の風が凍る。
長すぎるマフラーに
貴女の声が滲んでは消え、
それに合わせて、ただ、
いつか覚えた
何処にもないことばをつぶやく
そんな、まひるのそら。

……そしてそこから12時間かけて
奈落を突き破って
ステージに叩き落とされる夢。
“Anonymous Prohibited,”
“With Blasphemy,”
「あたしたちに、そんな結論は要らない。
「認めて“あげる”側だった人間に
 そっぽ向かれる気分はどう?
──野良犬め。
 ええ、触れてみなさい、
  その指から解体してあげる。
「レーダーを探したって無駄よ。
「勝手に毒を食らって、
 勝手に絶命しては如何かと、
恩を売るなら相手が違うよ、
瓶詰のまま火口へ棄てて。
っと、いけない。
唆されるところだったわ、

煉獄からまた、暴力的な音量での通信。

(手を振る、
(其処へ落とす腐りきったリンゴ、
(今更驚くことかしらね。
“(neither) Gifted,”
「貴女の知る限りで良いから、
 魔法陣を埋めて。灰になるのを遅らせて、
(平等?
「知ったふうな口きくつもりなら、
 形にしてよ、
 あるいは無い物ねだりの片棒担ぐの?
(どれだけ抵抗を続けてきたのだろう。
(眠れる森。
 朽ちるそばから星の核まで根を延ばす、
(どこかで捨てなくて良いものを
 捨てたのは他ならぬ貴様等、
「補償する?
「なら、対価をよこしなさい。
「それがあたしの覚えている
 唯一の、ルールらしいルール。
──ねぇ、その酸素はいつ切れるの?

(……ド畜生、
(LEDで失明するくらいなら
(流砂に眼球ごとくれてやる。
忘れかけていた自分の未熟なる絶叫を誘発され、
思わず苦笑する。
「だってね、のーみそが必死に
 ダメージ拡散しようとしてんの、
 お互い解るんだもん。
「冠さえ被ってりゃ愛されるのになー。
(──切断。)
「真正面から熱を上げられる、
「それはあたしにだけ使える魔法。
(思い上がりだ、
「呑み下すカフェインの塊、
 血に混じって潮風に消えた。
「特定不能の合図。
「もう探さないでよ、むしろ。
(フォント次第で
 この声の印象も変えてしまえるのに、
「まだ手は繋がってる、って解釈しても?
(たぶん許されてる。
「……プレッシャー半端ないね、
「掻き消して、
(揃って冬眠するために。

(ジャンクを掴まされて喘ぐ冬に
 ハツカネズミは嘆く
 もはや鉄の棺を待つしかない我が身を、
「夢診断?
「そんな大層なものじゃないよ。
(そう、だから貴女でもいい。
 汚れていても血が欲しい、
「困ったなぁ。善悪の判断も人任せなのに、
“broken chord,”
「集中する神経に首輪を掛けて、
 奪い取って育ててよ。それが本望。
(際限なく吐きたくなるほどに)
「灯芯がもうすぐ絶えてしまうから、
(それであたしにはもう、
 無責任な声しか聞こえないの。
(“誰もが発言権求め 人はみな平等
 怠惰もいわく平等”──ふふ、
 その通りね、

「ユニコーンは絶対にあたしたちを襲わない。
 だって違う生き物だから。
「だから安心して股から血を流す、
“Peek-A-Boo,”
「イキってる割に“ソコ”はお粗末なんだねぇ、教祖様?くすくす。
「ほらほら、いつもの調子で唄ってみせてよ。
 声がよく通るスイッチ押したげるからさぁ、
──焼け付いた罪状が影を伝って追いかけてくる、
子宮に繋がる地下水脈を
蛍光タンパク質で染め尽くし、
呪いを薄めようと未だ足掻き続ける。
So, I'm just breeding you, murmuring
“You and me. both evil but that's all”
“We have the enemies, and also you have enemies”
「だからそいつらをぶちのめしたら、
  舞い戻ってあげるわ、
   本当の色と、 一緒に。

 
  
 
*Partially quoted from...
“AMATERRAS”(KARAKURI)
“The Crow”(a crowd of rebellion)
 
 
 
 
 
 

文学極道

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