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作品 - 20181011_465_10812p

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きらきら

  宮永



七夕飾りの切れ端みたいな紫の、こまかな花弁が散っている。何という名だか忘れたけれど、きらきらと。

あの日亡くなった子どもの名前は、いわゆる、キラキラネームだった。身籠った嬉しさに、まだまっさらな可能性を思って名付けたんだろう。日々検索される我らのインデックスは明るいほうがよい。ときに虚しく響こうとも。

私の子どもの名前も若干、キラキラネームかもしれない。私は男だからカラダは与えられないけれど、生まれてから渡す一番最初のプレゼントだからと、妻にダメ出しされながらも真剣に考えたんだ。


      遥か翔(かけ)る 
          希望の未来 
   陽に萌えて 

 蓮の咲く、水面(みなも)をわたる風蒼く

              颯颯と

    楓や葵、ゆらして結ぶ 
          
        凛と凜


キラキラネームの反対は、シワシワネームと言うんだって。何か笑える。光り輝く種子たちにトクトクと養分を流し与えて干カラビちまった私らも、生まれて名付けられたそのときは、時代の期待を負っていた、そう、きらきらと。

文学極道

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