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作品 - 20180217_682_10258p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


雪曜日

  宮永



小判みたいな雪片が
ぼとぼとと落ち続けて
すべてを埋めてしまったから
歩道は歩くところではなくなって
とりあえずは車道を歩く

交通機関が麻痺しても
仕事は休みにはならないから
歩いて職場に向かうのだけれど
時計はしばし動きをゆるめた

ときおりやって来る自動車は
歩くより少し速いスピードで
のろのろと私を追い越せばいい

ここはスケートリンク
みな似たようなスケート靴はいて
輪を描いたり
すべり抜けたり
思い思いに

たまにはこんな日があってよい



月曜が来て
火曜日を過ごし
ようやく水曜日になる
木曜日にはホッと息をついて
溜まった用事は土曜にこなし
待ち望んでいた日曜日
私、何してた?



それでも
階段に踊り場があるように
私には日曜日が必要だ
登りゆく先の先は見えなくて
辿ってきた道のりはおぼろ
でも踊り場ではステップ踏んで

タタン
 トトン
  タタン
   トトン
        タン

ほら、また、ばかみたいに
大きな雪が降ってきた

文学極道

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