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作品 - 20171107_112_10011p

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瓶の中

  

表面張力なのか、水面の上に針先を落とせば、
波紋に拡がる緊張が貴女に溢れてゆく。
もしも、星の端末が肉声を受信しているならば、
記憶の原点は振動する希望に雪崩れ込むのだろう。
添えて、なんというありふれた結末、
始まりの向こうは常に心臓へ還ってくるという。
薔薇に刻印される賭博の薫りは、
鎮魂された汗を琥珀に眠らせている。
嗚呼、氷河のような温もりで、
せめて心のひと雫を解きたい。
この世に宇宙が誕生した138億何前の大爆風が、
一枚の枯葉を枝からそっと剥ぎ取ったその慎ましさで、
君と僕を隔てないでください。
骨が血飛沫を浴びるまで、
二人を善悪で隔てないでください。

文学極道

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