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作品 - 20171010_501_9948p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


The Dead was Born

  アルフ・O


降ってこない、降ってくる
流転の繰り返された心臓
抵抗を強めては
身体の中で錆びた螺子が
舐められたと騒ぐ
堰き止めることに慣れたんだって
生贄と電線が笑う
とりもなおさず
「今のお前は使い物にならない
危惧される謂れは無い
不眠?不朽?不屈?
棄てちまえよ 棄てさせてよ

―――定点、

「唐突にオメガ扱いしないでよね、
「じゃあ、噛みつかせてよ。
「蜂蜜の溢れる、斑らと、
「感応しなくなっただけのアンテナを
 薙ぎ倒す仕事をあげる、
「やっべーよ、進入禁止?
「カラコン似合ってんじゃん。
「どうしても“匂い”に落ち着くんだね、
「平行線、エモい。
「調子狂うな、
「産卵と大して変わらないだろ。
「苗字は覚えなくていいよ、
 普通読めないから。
「2ml。もう少し頑張りなよ、
「体質だから。
「白衣着ると印象全然違うね。

―――不定点。

代替品の蒸気
それはおそらくは、
もがく度にみずから
ヤニを塗り固めていくかの如く
そしてとうとう無関係の
時間軸で
無関係の音沙汰が
還るのだ、と
宿主に諭すかの如く
(だから、返すの、
(だから、返すの、
(返すの

―――定点、

「Speed of flow.
「鍵よこしな、突っ切るからこの群れ、
「泥濘に舵を取られて、
「女王蟻の階層まで、あと、
「そしたら当然俺らはお払い箱ね。
「伏せてなさい、
「切れたらそれで構わない。
「尻尾巻いて逃げたっていいんだ、
「押さえてりゃ治るよ、
「どうせ単細胞だって侮ってんだろ。
「Drive my fate.
「それはこっちの合言葉でもあるのさ。

―――不定点。

(僕達が要らなくなるまで
 あと何万年かかりそうなのか、
 訊いてみたかっただけなのにな
風の止んだこの要塞で
浅葱色に覆い尽くされるのを
待ち焦がれている、猫、

―――不定点、

「甘いところ、視せてよ、
「うるさい、舌噛むよ。
「臆病な魔法使い、
「でも起きているよりはマシだよね、
 ずぅっと、
「すぐ帰るのになんで縛るの。
「どうせまた、今日も吐瀉が始まる、
「トラウマ二人がかりで消せないのかな。
「賽の河原行き最終。
「拾われたのが運の尽きだったね、
「あ、飛ぶっ。
「身体だって手放すもんか、
「耳が良いね、うんざりするくらい。

―――定点。

「How silly?
「何かがまた流れ落ちてる、背中に、
「折れたんじゃない。
「まごつくなよ、大将、
「使い勝手悪いったらないね。
「君たちが満足しないからでしょ、
「それじゃ忠誠誓って寝てればいいわけ?
「How silly? (reprise,
「りぴーとあふたーみー。
「プリズムに封じ込む深緋。
「ごめんね、また同じ話してるよ。
 だから構わないで、
「provoked,
「全部リセット。
「このまま色彩を失っても、

堕ちていく
堕ちていく中で、
気休めに
最後の契約を交わして
眼を 閉じる、
いずれ
死にはしなくとも
折れて、崩れて
無感動に拾い集められ
似たような形に
磨き上げられるから

文学極道

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