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作品 - 20170829_898_9864p

  • [佳]  a party - 白犬  (2017-08)

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


a party

  白犬

そして薄く蒼づく空気が街に降りて、夜の濃度を増していく頃、僕らは街を歩いて行った、君の瞳に揺れていた、オレンジの灯



密輸
砂と骨
君と僕

自由について とか ?

始めようか party

フェイク・ファーと鳥の羽毛とバルーン、チープな電飾で部屋を飾りつけよう
地球色の石をてーぶるに置いて
夜 地球が密かに回転を止めることを僕らは知っている
違う ?
僕らの骨 砂
27℃の温い涙ならゴミ箱にぶち込んだよ、
僕の薄い微笑みは炎から出来てんだよ、
誰でも良いと僕の唇が言ったんだ、
君の目玉を舐めてあげる
その涙を飲んであげる

始めようよ? party

君は男のコだけど
マニキュア塗ったげる
ダーク・ブルー、それともカナリア・イエロー?

ひりひりするpartyにしたいね
彼らの自意識をびりびりさせる音楽が欲しいね
犬と猫も呼ぼう、りぼんをつけた虎と熊を部屋に放とう
狼は僕のお気に入りさ
彼の骨の入ったペニスの美しさを君にも見せてあげたいな

ほら、玩具の兵隊は全員配置についた
ピストル型のクラッカーが鳴り響いて
鳥達は笑い
花が踊り
間抜けな女がカシス・ソーダを零すのさ

君の骨の柔らかな緻密さを僕は気に入っているよ
その間抜けな微笑みも。

そして何処か戦場で血が流れ
僕はワインを飲み干す

×××÷
−+−+
愛なんて棄てちまえ、ね ?
君の骨を抱きしめてみたいな

そして夜が更けるころ
ピストルを何丁か用意して
僕らは革命家ごっこを始めるんだ

革命 その世界で最も下劣な欲望の捌け口を

そして
君の骨を砕いて
僕の骨を砕いて
それは白い砂丘に交じり抽象の一握りの砂になるだろう
そしたら その砂丘の上に掘っ立て小屋を建てよう
そこで演奏すんのさ
君はピアノ弾きで
僕はボーカル
そんで
この世で一番悲しくて
この世で一番素敵な
恋の歌を歌うのさ

砂 人骨を砕いた砂の丘 風が滑らかにその白に風紋を描き形を変えていく

そして夜の濃度が一番高まるとき 地球がそっと回転を止めるのを僕らは知っている

君は息を詰めて 息を吐いて 弛緩する

その喉元に僕が突きつけるのがキスかナイフか、
僕は知らない、まだ

魂 魂 繁殖する魂の蔓を切り裂いて切り落として

やっと僕らは人間になるだろう

産まれる前から死んでいたとしても。

だから 今 僕の涙にキスしてくれよ

明日には消えてしまうだろうから



風の音 磁気嵐とオーロラ 君の瞳に揺れていたオレンジの灯



good bye see you good bye しーゆー?


言語のロジックを解体して
君を解体してみたいな
僕とおそろの歌をあげる



そして僕らは朝焼けの陽が空を薔薇色に燃やす中、静まりかえる郊外を抜けて歩いて行った、何処までも歩いて行った

文学極道

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