眠りの瞬間
こころが散らばっていく
からだが自由になる
もっと 選ばせてほしい
散らばったこころの破片を
手にとって歩く
眠りの瞬間
水が波うつ
偶然を使って遊んだ
透明の汗
広がることに身をまかせていた
眠りの瞬間
旅先の路地に
ぷらぷらと 入りこんだ
孤独などなく
見知らぬ家の庭を見て
なつかしんだ
眠りの瞬間
思考が映像となって見える
それは水面で
鏡のように けれど
揺れて とどまることがない
眠りの瞬間
言葉が からだを離れた
言葉が からだに馴染んだ
最新情報
選出作品
作品 - 20170807_302_9830p
- [佳] 眠りの瞬間 - maracas (2017-08)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
眠りの瞬間
maracas