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作品 - 20170710_869_9750p

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ある祭り。

  NORANEKO

一粒のシが、挽かれ、練られて
あざやかに色をなくす、朝に
光の膜をはるきみ、ぬられ
いぶく、つちかわれる子らの
泥、すくわれて

凍土となる、えいえんを
島と呼ぶ。たゆたうそれは
夜と呼ばれた。下にはいつも
色とりどりの花、形もなく
つまれてゆくときのせいだった。

(せい、とは何か?)、夏が
かえらせてゆく祖らの木霊のなか
シはかえり、凍土を
さめた花群は咀嚼して、
子どもたちを泥がいざなう
きみへ、夜の火の舌へ
もえあがる色、味わい
回る、姿と影は
境を、とかして。

文学極道

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