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作品 - 20170317_418_9497p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


ハローグッバイ

  鞠ちゃん

日々は何気なく滅びて
連絡が途絶えた友は笑っているか
私を忘れたか
あなたが私を忘れたら
私は死んだみたい
忘れないでよ私を

無一物の明るい旅人よ
おまえは人生を愛して
記憶こそ命だろう

使いなじんだペンケースに幾本のペンと消しゴム
修正が必要なのは
失言を許すのは
皆いつかは孤独な赤ちゃんだったからさ
男気を磨いてメメントモリ愛を思えよ

飼っている猫が老いてきた
丸い背を見せてさ
その背にきっと安心が宿る
両手を広げて君への楽園を作った私の腕の中で
君の背には信頼が灯る

人も猫もベイビーだから
世界は踊る水玉だ
恋するように踊れよ

喪失を木霊させているとき
雨が君を癒そうと和音を束ねてその底力は愛だ
つつましやかに最高に洒脱にそんなだ

私はジャジーに落下しながら君に話しかけた
古い黒電話を持ち上げて
たまたまに混線した
あなたの心につながった
偶然を祝福するみたいに
見知らぬ人よ

ほら、あそこの新聞配達をする幸子さんは
白い息を妖精、吐いて
その名前通り存在が存在だけで誇らしい
そしてそれは君も僕もわたしもそうだね

わたしはあなたに即興で歌を歌い
めちゃくちゃにピアノの鍵盤を叩くおかしなやつさ
花製造工場みたいに手紙を出したいんだ

川上で君に笹舟を流したんだ
イメージの本流を気持ちよく泳ぐといいよ
金髪の少女が甘い飴に寄せて
嘘をついていいと笑ったよ

私たちの眺めるあの虹の陰に
憂いの亡霊がいるせいだよ

映画のエンドロールは砂漠が映っていた
でも耳を澄ましてごらんよ
笑い声がかぶさって低く高く木霊し続けているよ

欲しい言葉を乾いた空気に穿ち
入れ墨しなよ
見たいものを見るんだ
きみをたぶらかすよ

文学極道

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