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作品 - 20170128_605_9418p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


コピペの街で、

  泥棒


パピプペポみたいな
そんな感じの街に住みたい。
楽しそうだもんっ!
僕は
コピペの街に生まれ育ち
ここにいる。
みんな似ているけれど
同じ人はどこにもいない
みんなでみんなを
ずっと無視したりされたりしながら
ずっとずっとこの街にいる
コピペの街には
存在しないものがない
いや
ひとつだけある

そう
絆だけが存在しない
昨日
僕は人助けをしたけれど
そこに
絆はなかった
風だけが吹いていたよ
そこに、

ガギグゲゴみたいな
そんな街には住みたくない。
ガラが悪そうだものっ!
やあ、
みんな元気かい
それとも死んでいるのかい
僕は相変わらずだよ
今日も
僕と君に絆なんて存在しない
そうやって
いつも心に
僕は砂漠をつくってきた
それなのに
そこには君の足跡だけがある
消えないんだなこれが
今も
そこに、

なにぬねのみたいな
そんな街は嫌だね。
きっと理屈っぽいからねっ!
わざわざ立ち止まって
いちいち感じていられない
コピペの街で、
何かひとつ理解しても
新しい謎がふえるだけ
いろいろな街から
さまざまな話題が無題のまま
つぎつぎに消えてゆく
海の向こうでは
透けて見えるらしいよ
感情のない表現とか
そこに
何か込めないとね
そこに、

さしすせそ
料理のさしすせそ
それを知っていても意味はないよっ
コピペの街
食料はすべてレトルト
蛇口から水がでる
それを当たり前だと思うなよ
道にヒビが入った
草よ
お前は踏まれて何を思うか
皮肉な比喩が
やがて雨になり
コピペの街も
どしゃ降りになるだろう
さよなら
僕もそこに行くよ
そこに、


ピピピピピピピピ
何かをしらせる音がする
鼓膜の奥で
それが潰れる音にかわる
コピペの街で、
毎日のように
新しい悩みができるから
僕には
もう悩みがないのかもしれない
もはや
悩みが僕に追いつかないのさ
君が
どこか遠く
らりるれろみたいな国から
ここへ来るなら
僕が案内してあげるっ
言葉が通じなくても大丈夫だよ
コピペの街で、
君が孤独を語るなら
朝も夜も
ずっと好きなだけ語ればいい
僕が
最初から最後まで無視してあげる
何も聞かなかったことにして
コピペだけしてあげる
感情まで汚染されたら
個性が邪魔をする行間から
君が見える
今日も君だけはきれいだよ
この街には絆がないから
君の孤独が
もしかしたら永遠に続くよ
ここに、

文学極道

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