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作品 - 20160921_211_9115p

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雨の日の エスキース

  玄こう


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オセロの反対コミュニティ 呪われた阿保阿保君の一人の労働者. 玄関を入ると香ばしい麦茶の香りがした. 特別最近, 台所でヤカンの麦茶を沸かしたりしたことないのに 何故だか玄関入ると 香ばしい香りがたちこめていた.  化学物質の人工臭とはまるで違い, どこか気持ちも和らぐ. ようやく身体を折り畳み 今日 帰宅くたくた 全身“胸糞”まみれな心の羽根を, 作業靴を脱ぎ, 玄関マットレスで足踏みをしながら携帯を開く. 今日は久しぶりに嗅ぐ香りがたくさんあった. いくつもあった. 設備の汎用機の油漏れの匂い. →電車ホームの豆や屁の匂い. →アスファルトやビニルシートのすえた匂い. 街なかの匂いを揮発し浄化していた一日だっ, 分散していく自分の位置に,, おかれている.


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時計の文字盤から落ちる言の葉 1 2 3 4 5 … 沿う雨を奏でている ,夢の戸から以前居た女の声が 紫色をしたクローズド ,出色の街の雨は文美(あやみ) ,日一日と新しい命が抗している ,ほつる雲が真綿のように秋を待ちわびている ,空と草木の雫 ,灰色をした雫,,, ...


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夏が少しずつ遠のいているのをみるとなぜだか身の回りの音が静かに聴こえる サンダルで歩く足音が騒がしさを踏み消している 一枚二枚と木の葉を草履の裏にくっつけながら, 身の回り喧騒が遠のくのはきっと台風が近づいている前触れだから, 歩く私の足音を,車の喧騒を,吹き消し, 秋の風たちが様々な音をさらっていた


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君はいつも夢にまで咲き,わたしは蔦の這う赤レンガのゲートをいくつもくぐる.凡庸な陽のひかりを浴び路のわきの沢に両足を浸し,落ち葉のせせらぎをじっと聴き立ち尽くしている.肥沃の混在する物憂げなカラーリング.水に浮くシラー カリアス書簡をめくり,歩く,歩く,左右くまなくめくり,項(ページ)を探し,求めて歩く.

菖蒲の池のほとりを魚見している,深泥(ミドロ)の粒をたたえた形跡が,夢にまで咲く形跡が,天井の雲間に曳かれた無数のたま粒が,横に長くあしらう水化粧の顏となり,,灰色く目元を濡らすツブツブを束ね,さわさわと降る雨となり,頬を探し,求めて歩く.



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文学極道

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