ゆらぎ
、腕をあげてごらん
ひかりの中で誰かがささやいた
まもなく意識は泡になり
眼を凝らせば
僕のからだはオレンジのしぶきを浴びて
まっ逆さまに伸びていく
塵とは思えない物質が脳内で形成され
無意識に
レンズの板をつき抜けて
−降りそそぐ
沈黙に彼方を目指していたころ
Y−氷が燃えつき
月の裏側で交差する−ホライズン
この星は湖と消滅し
物語ではじまる
はじめからやり直すんだ
、はじけ
た
薄く捻られた帯に巻かれ
口を開いたまま明かりに包まれた記憶
ひとり暗い夜をさ迷うのは
波の音も聴こえるからだろう
引き合いながら
いつか離れていく青い影
あれは生と死をみつめる
重力に歪んだ鏡だった
眼を閉じ
道化は愉悦の仮面に舞踏する
快楽の炎につつまれ、憎しみの怒りに溺れ、
、さわり
あなたの舞台を周り続ける
ふと、誰かの顔が表れて、また隠れ
予期されたように
その日僕は地上から消えた。
最新情報
選出作品
作品 - 20160725_486_8986p
- [優] 月の光 - アラメルモ (2016-07)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
月の光
アラメルモ