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作品 - 20150406_230_8001p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


夕沈みき月を待つれば星薄れ陽を待つのみ

  


これはポケットの中で起こった本当のお話です。

もしも君の扉を開けるとしたら 僕に鍵は必要ないのさ 
あいつと君の幸せを願い 僕はポケットに手を突っ込んだまま



渋い波止場のガード下、小粋な電話帳をお大事に。浅さの深い晴天の、僕の息子は切ない照れ屋さんです。やなおや音楽が聴こえてきましたから、突き刺してやると、蚊が舞い込んできました。ちょっと楽しいこの気分に、絵の具を貸してあげるから、白い首で天道を編み、今だから医者が言っていられることも、二重羽織の虎の背模様です。



目覚めたら、大きなハコフグに乗って、アラブの砂漠を彷徨い、海と平行に息を切らして走り、時間の角度に影を変え、スパイシーな言葉をひとつください。初めての朝帰りも並キスでした。石も転がると磨り減るんだね。あなたはスケベで、3万人の人形で平和の交合を盲点に、遥か遠くの交差点で、あなたの首筋にキスをするとき、髪から蓆(むしろ)の匂いがしたのでおもむろにあなたを殴りつけた。あなたは泣きながらその匂いはわたしたちが今こうしてここにいる証しだと言って空を指差した、何の変哲もなかった景色が正方形に切り取られ、その中にあなたは何人もいた。僕は一番幼いあなたを抱き上げて、やさしく頬にキスをした。



何かしらの感情を白銀のベッドにプチトマトの痕が点々と、とても軟らかく温かい感じが込み上げてきて、耐えられなくなるくらい、突き刺して描いてあった甲斐ありで、髪は窪みに触れました。よろしく、よろしくと、意識は根こそぎ持っていかれて、海は死に、山は死に、水を愛するものは知に溺れ、山を愛するものは愛に溺れ、僕は恋で焦がれ死にます。



防人の詩は、流転のニヒリズム、そのままお洒落にお月様を着こなして見ていてください。浴衣姿の過去娘、白髪を染めたる男衆や、涙故郷のエロチック、灰色気分の長財布、下腹に抉りこむおしめりは蒼い苔。誰かの腕に抱かれる欲望が焼け死んだ頃、火の鳥は復活し何度も読書を繰り返し、タンポポの綿毛がサラサラ地蔵の上で、葉っぱの本名を適当に考えていると、なんだか泣きそうになってきて、一台のトルソーの如く、神様の話はしないでほしい、夢の遮断機がたとえ滴のように冷たくても我慢します。

文学極道

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