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作品 - 20141125_872_7766p

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色は匂えど たちつせそ

  

上半身が間抜けになってしまった 働き蟻が5ミリ程の障壁を乗り越え 汗をぬぐってい
る 痛風の足をひきずり 万歩計が5000をしるしても たかだか 200キロカロリ
しか消費しないことを 感謝したらいいのだろう か くはかなながら 年たちかへる朝
にはなりにける 不用意にも 天使の羽にふれた気がした 汽笛の音が いささかの負託
を防御しかかって聞こえてくる 静脈と動脈が絡まって褐色の花蜜を滲ませ をちこちと
 ちりちり旋回はじめたのだ 股関節をあたためて をんなに振られた木偶の坊が 案山
子に凭れて逝っちゃっ た まづさはすずきにかよわす なんの契か 爪を剥がして刺青
している 小蜘蛛をテッシュで捕まえてはトイレに流した 思いでにもなりはしない へ
その胡麻がたまったりもした キスした 相変わらず口が苦い クンニした おもいっき
りクンニした


     註
  色は匂えど 涅槃経

  かくはかなながら、年立ちかへる朝になりにける。 蜻蛉日記 中  道綱母 

  玉章は鱸に通はす 男色大鑑巻一ノ四  井原西鶴 

文学極道

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