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作品 - 20140808_603_7595p

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自分に似てるものとの出会い

  陽向




道路に生えている草をバッタが食べている
雨はバッタに雨粒を叩きつけるが 必死で食べている
僕は顔を近づけた つかまえてみようと手を伸ばす
バッタというものは手を伸ばせば飛んで逃げるだろう
そんなことを思いながら手を伸ばしたら 案の定逃げた

僕は一人になった
雨は上から下にまっすぐ降ってくるのではなく
横降りだ 服やズボンに雨がしみてくる
参ったなと思った 傘を横向きにして歩いても服がぬれる

道路を渡ろうと思ったが 運わるく右から車がやってくる
その間も雨で服がぬれる 右が終ったら次は左だ
右 左 右 左
左から来なくなり 右からも来なくなった
よし渡れる 大分服はぬれたがこのくらい大したことない
僕は小走りで渡り 目の前のコンビニへ入った

コンビニなのに混んでるな
コーヒーとあたりめを手にとり レジに向かった
右のレジはたくさん人が並んでいるが 買い物が少ない
左のレジは人が少ないが 買い物が多い
どうしようかと思った ふとバッタが浮かんだ
左にしよう たまには長いこと並んでみてもいい
案の定 長いこと待たされた

家に帰り コーヒーを飲んだ
あたりめは食べないで 棚にしまった
僕は一人だ コーヒーを全て飲み終えて
雨を見ようと窓に近寄った
イモリがいた 僕はイモリをつかまえて家の中へ入れた
今日は小さい命に2回出会った 一人だと急に思えなくなり
眠気がおそってきて ソファでねむった

文学極道

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