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作品 - 20130114_995_6633p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


アニマル パスウエイ

  大ちゃん

5大陸90ヶ国を2年にわたり
ノーブラで旅をしました
グループ痴漢や
強姦未遂や
集団強盗などの
様々な困難を乗り越えながら

明らか乳首の立っている私
Tシャツもブラも同じ事
ノーブラのほうが自然なんです
それに暑苦しいのがとても嫌で
適度に涼しいのが大好きなの
ブラジャーをつけた日本人女性の
優雅な印象なんてクソ喰らえだわ
私は筋肉ガテン系
完璧な肉食女子なの
昨日の晩も行きずりの中国人とSEXした

学生時代はレズビアンでした
年下のパートナーが教えてくれた百合の喜び
本当に燃えていた
ヤバイとは全然思わなかった
別れた時は極度の鬱になった
心にいつもにわか雨が降っていたわね
何か嫌な感じの雨がね
精神に変調をきたして
微妙な部分および頭が
かゆくてしかたなかった
そこで対症療法として
ヒサロで肌を焼きまくったの
かゆみがしっかり止まった後で
おっぱいまで真っ黒になった私は
このノーブラ旅行に出たってわけ:

最初に旅したインドでは
列車の中で痴漢に遭遇した
次から次に100人に痴漢された
身体も心も分裂しそうだった
胸がみみず腫れになる「拷問列車」
私はとっても恐ろしかった
それに虚しかった
インドの話には更に続きがあるの
痴漢集団から避難できずに
為すがままになっていると
わたし我慢できずにウンコをもらした
車内に悪臭が立ち込めたのよ
むせ返る暑さの中で
乗車率500%のその電車の
私のそばだけ空きが出来ていたわ
結構良い教訓だった
それからは電車に乗るときは必ず
ウンコの香水をふり掛けているの
セクシュアル・ハラスメント防止には
ある意味効果覿面だった
地獄のような幸運な経験だったわね

身体がたいして大きくない私は
アフリカではモテなかったな
あそこで何よりも評価されるのは
ズバリ体の厚みなの
暗闇で強姦されそうになったけど
「なんだ、ジャップ、薄すぎるよお前!」
なんて相手にしてもらえなかった
勝手に襲っといてからのダメだし・・
わたしムカつきが止まらなかったの

中東では強盗団に無理やり入団させられた
主にVIP狙いのストーカーとして働きました
中東の人々の性格は一直線だから
ストーキングも命がけだった
猛烈にわたしから逃げようとしたけど
オリンピック選手並みの運動神経で
24時間密着でクレーマー攻撃をした
最後にはわたしに全財産を渡して
アメリカに逃げて行ったわ
その後強盗団の連中の裏切りに会い
お金を全部むしり取られたっけ
良い思い出だわ

色んなステップを踏んで
今日のわたしが生きている
日本に帰ってきてからも
もちろんノーブラ
女一匹
行く道を行く
これからどんなことが待ち受けているのか
とってもワクワクしているの





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参考文献 「ブラを捨て、旅に出よう。」       歩(あゆむ)ゆりこ著

文学極道

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