降り積もる雪の重みに
夜が
耐えきれず落ちていく
そうして彼女らは埋もれていくのだ
ひるがえった真夏の
影を踏んだあなたと
鳴くこともなく
死んでいった虫たち
絶えず
流れていくものに
足首まで浸して
スカートをたくしあげて叫んでいた
首筋を
太陽が焼く
かつて
わたしたちは自由だった しかし
その陰で
すべてはすでに失われ続けていた
、失われたのだ
柔らかい肌の少女が
刺を踏みながら歩いていく
その跡を
血が流れない
わたしたちは
見て見ぬふりをする
こころの弱いわたしたちはあなたを知らない
知ろうともしない
そして
雪のなか傘を点す
夜の底を
掃き
清める彼女らの
いのちの影が
揺れて
ろうそくは消え
ただ
うだるような暑さが
ひとびとを圧し
広大なビル郡は
光を
反射し続けている
地中を
水が流れ
小さな
小さなわたしたちは
しめやかに
根を張り
その上に雪が積もる
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作品 - 20100518_868_4409p
- [佳] G - yuko (2010-05)
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G
yuko