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作品 - 20090807_983_3696p

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はばたきのうた

  ゆえづ


ネムが唄っているよ
ながい睫毛にファンキーピンクのマスカラを乗せ
南国の貝殻細工のように唄っている
クジャクの羽の耳飾りは
遥か楽園の風を織っていたね


さみしがりのきみは小鳥の言葉で話した
舌の上でしゅるしゅると空気を束ね
土の匂いに喜ぶ猫みたいに

さようならしかないのに
なんでこんにちはしちゃうんだろう
わたしたち

とろんと微睡んだ夕陽は
地平線へ伸びやかに流れだす
見惚れていたぼくらは
ついばんだ木の実をうっかり落っことしてしまう


痩せた肩をひとり抱く夜は
まだ捨てきれない秘密を
ぶきっちょな毛布にくるんだ
みんなすっかり透けてしまう朝にも
目覚めたがらないきみとぼくで

いいの


どんぐりあげるよ

文学極道

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