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作品 - 20061225_055_1724p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


風がにじむ

  レモネード

その石は               (いまも)
波動になりひとをこえて      (化石の音が)
木々の梢をこえて          (あなたの)
遠くの、水蒸気をゆらす       (耳の奥で)
鉱石風(OreVestavindsbeltet)に    (ひびく)
なるのです           (風の(音化))

その風が           (闇という文字を)
その風が            (密かにほどく)
わたしたちの          (病みのほどき)
透明なてのひらを          (それらを)
焼き尽くしてしまっても         (校庭の)
わたしたちが             (青い影に)
幸多かれと祈る            (ひとつ)
いのりに               (ひとつ)
みのりはありますか        (並べること)

おそらく百葉箱のかたわらで      (時間の)
しっかりと耳をふさいでいても   (純粋結晶が)
それは、どうしようもなく    (悲しみである)
やってきてしまうでしょう     (と知ること)

だから               (それでも)
なつかしいあなた         (虹見の丘で)
さようならを言うために生まれてきた(風がにじむ)
なつかしいあなた       (虹無時代だから)

永遠を聴いたのは       (一億年の沈黙が)
いつでした?       (あなたを呼んでいた)

文学極道

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